20241128
Q: 貴社の事業と特徴や強みをご説明いただけますでしょうか?
A: 当社は、電装品、発電事業、冷蔵庫事業の3つを展開しており、中でも電装品事業が売上の柱となっています。 電装品の中でも、当社は12ボルトではなく24ボルトの電装品に特化しており、乗用車ではなく商用車や建設車両向けの製品を主力としています。 これは戦後から続くもので、ディーゼルエンジン用のスターターやオルタネーターなどを製造しています。
Q: 電動車向けの事業は新規領域になると思いますが、商用車と乗用車で区別はありますか?
A: 特に区別はありませんが、既存のお客様であるトラックメーカーや建設車両メーカーがメインとなります。
Q: 商用車にフォーカスした理由は何でしょうか?
A: 創業時から商用車に特化していましたので、明確な理由はわかりかねます。 乗用車と商用車では、使用する部品や生産ボリュームが大きく異なります。 乗用車は100万台規模の生産ボリュームがある一方、商用車や建設車両は桁が1つ、2つ小さく、場合によっては1点ものの車両も多いです。 そのため、量産規模よりも、お客様の要望を聞きながら、お客様に合った製品を製作・納入することに注力してきました。 特に建設車両などは、それぞれの使われ方が異なるため、お客様の要望を聞きながらモーターなどを開発しています。
Q: 商用車や建設車両の電装品は、それぞれに異なる作り方をしているという理解でよろしいでしょうか?
A: 乗用車の世界では共通部品が多く使われていますが、商用車や研究向けでは、まだ数のボリュームも少ないため、標準化が進んでいません。
Q: オーダーメイドの部品やシステムを供給しているようなイメージでしょうか?
A: 電動車両向けの製品はまだ世の中にあまり出回っていないため、商用車や研究向けでは、メーカー各社がEVトラックを1、2台出し始めたという段階です。
Q: 商用車のEV化はなかなか進まないと思いますが、乗用車に比べると進捗は遅いのでしょうか?
A: バッテリーがネックになっているようです。 商用車や働く車の場合、荷物を積むスペースを確保する必要があるため、バッテリーの容量、重さ、容積が課題となっています。
Q: 発電機事業についてはいかがでしょうか?
A: 当社では、国内の汎用エンジンメーカー様からエンジンを供給していただき、相手先ブランドでの発電機を製造しています。 また、自社ブランドの製品を開発し、新興国向けに販売しています。
Q: 貴社は自社ブランド発電機を新興国に販売しているという理解でよろしいでしょうか?
A: ただ、ベースにあるビジネスモデルとしては、委託生産やOEM生産になります。
Q: エンジンメーカー様から購入したエンジンは、他社には販売せず、御社で活用されているのでしょうか?
A: 海外の後進国に、澤藤のブランドとして販売しています。
Q: 海外売上比率はどれくらいでしょうか?
A: 発電機事業の中では、ほぼ海外になります。 相手先ブランドの発電機は国内で使われることがほとんどないため、海外向けのほうが多いです。
Q: OEMで製造されたものを海外に販売しているのでしょうか?
A: 売上比率で言えば、海外のほうが断然多いですね。
Q: 新興国向けに販売しているのでしょうか?
A: OEM製品は後進国だけでなく先進国でも販売されています。 近年では、海外でも停電が減ってきており、昔のようにインドで毎週数日間停電が起こるといったことは少なくなっています。 新興国でも、電化の波よりも前からバッテリーが出回っており、停電の影響を受けにくい暮らしやすい世の中になってきています。 どちらかというと、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを燃やして発電するような発電機は、あまり見かけなくなりました。 国内でも、大きなビルには非常用発電機が設置されているなど、全くなくなっているわけではありません。 しかし、世の中の流れとしては、排ガスを出さない発電方法にシフトしています。
Q: 発電機の需要は、今後どのように変化していくと予想されますか?
A: 全体的に言えば、下がっています。 排ガス規制が強化され、自動車などが規制をクリアするために開発を進めていますが、市場としては縮小しています。 世の中が、排ガスをあまり出さない発電方法にシフトしているからです。
Q: 発電機事業では、どのような取り組みをされていますか?
A: 事業ポートフォリオにもあるように、発電機事業は右肩上がりではなく下がる傾向にあります。 しかし、世界規模で見れば、内燃機関がなくなることはないと思っています。 全くゼロにならずに、ある一定規模で推移すると見込んでいます。
Q: 冷蔵庫事業についてご説明いただけますでしょうか?
A: 電気冷蔵庫で、一般家庭用の冷蔵庫とは異なり、持ち運びできるポータブル冷蔵庫を製造しています。 これは、「エンゲル」という自社ブランドで展開しています。 ポータブル冷蔵庫なので、キャンプや自動車、船などで使用されています。 そのため、売上規模でみると国内向けよりも海外がメインとなっています。
Q: 全体でみると、海外と国内の売上比率はどれくらいでしょうか?
A: 正確な数字は難しいのですが、例えば電装品の納入先は日本のメーカー様ですが、そのメーカー様の国内と海外の輸出比率でみると、6~7割、時には8割程度になることもあります。 弊社として納める先は国内が多いのですが、最終的に海外で使用されることが多いのではないかと思います。
Q: 事業ポートフォリオの変革の進捗度はいかがでしょうか?
A: 2、3年前から構造改革を進めており、特に自動車の電動化に力を入れています。 自動車の電動化は乗用車が先行していますが、商用車や働く車関係のお客様とも開発を進めています。 しかし、ここにきて車両の電動化に向けた社会全体の見通しが不透明になってきており、改めて社内で検討しているところです。
Q: 電動化について、特に電動システムについてご説明いただけますでしょうか?
A: これまで当社は、エンジンを回すためのスターターや、バッテリーに充電するオルタネーターといった、単品で機能を果たせるモーター製品を扱ってきました。 しかし、電動カーになると、単品だけではメーカー様から見て使いようがないため、システム全体で見ていく必要があります。 そのため、モーターとそれに付随する製品をある程度揃えてシステムとしてお客様に提案していく必要があります。
Q: 電動システムとは、モーターとそれに付随する製品を全てセットにしたものということですね?
A: はい。そうです。
Q: 足元の決算状況につきましては、下方修正と伺っていますが、これは得意先の検査などによる影響とのことですが、売上を取り戻すために何か取り組まれていることはありますか?
A: 緊急対策として、役員陣頭指揮のもと、経費削減に取り組んでいます。
Q: 創業の経緯や創業の思いについて、わかる範囲でお伺いできますでしょうか?
A: 創業は120年以上前で、創立90周年を迎えます。 創業以来、「社会にお役に立てる製品を世の中に出したい」「技術で世の中を良くしたい」という思いが強く、新しい技術を使ってより便利な世の中にしたいという理念があると感じています。
取材者: 御社様のビジネスモデルにつきまして、電装品事業、発電機事業、冷蔵庫事業、その他事業の4つの事業で構成されていると認識しておりますが、特徴と強みを踏まえながらご説明いただけますでしょうか?
回答者: 当社は、電装品、発電事業、冷蔵事業の3つを展開しており、中でも電装品事業が売上の柱となっております。 電装品の中でも、当社は12ボルトではなく24ボルトの電装品に特化しており、乗用車ではなく商用車や建設車両向けの製品を主力としています。 これは戦後から続くもので、ディーゼルエンジン用のスターターやオルタネーターなどを製造しています。
自動車業界全体の電動化の流れを受け、当社もEV車両向けのモーターやバッテリーシステムの開発に取り組んでいます。 具体的には、EV車両用のモーターや、バッテリーのマネジメントを行うバッテリーシステムなどを開発しています。
取材者: 電動車向けの事業は新規領域になると思いますが、商用車と乗用車で区別はありますか?
回答者: 特に区別はありませんが、既存のお客様であるトラックメーカーや建設車両メーカーがメインとなります。
取材者: 商用車にフォーカスした理由は何でしょうか?
回答者: はい。創業時から商用車に特化していましたので、明確な理由はわかりかねます。 乗用車と商用車では、使用する部品や生産ボリュームが大きく異なります。 乗用車は100万台規模の生産ボリュームがある一方、商用車や建設車両は桁が1つ、2つ小さく、場合によっては1点ものの車両も多いです。 そのため、量産規模よりも、お客様の要望を聞きながら、お客様に合った製品を製作・納入することに注力してきました。 特に建設車両などは、それぞれの使われ方が異なるため、お客様の要望を聞きながらモーターなどを開発しています。
取材者: なるほど。1つ1つ作り方が違うのですね。
回答者: はい。乗用車の世界では共通部品が多く使われていますが、商用車や研究向けでは、まだ数のボリュームも少ないため、標準化が進んでいません。
取材者: オーダーメイドの部品やシステムを供給しているようなイメージでしょうか?
回答者: 電動車両向けの製品はまだ世の中にあまり出回っていないため、商用車や研究向けでは、メーカー各社がEVトラックを1、2台出し始めたという段階です。
取材者: 商用車のEV化はなかなか進まないと思いますが、乗用車に比べると進捗は遅いのでしょうか?
回答者: バッテリーがネックになっているようです。 商用車や働く車の場合、荷物を積むスペースを確保する必要があるため、バッテリーの容量、重さ、容積が課題となっています。
取材者: 発電機事業についてはいかがでしょうか?
回答者: 当社では、国内の汎用エンジンメーカー様からエンジンを供給していただき、相手先ブランドでの発電機を製造しています。 また、自社ブランドの製品を開発し、新興国向けに販売しています。
取材者: 自社ブランド発電機を後進国に販売しているのですね?
回答者: ただ、ベースにあるビジネスモデルとしては、委託生産やOEM生産になります。
取材者: エンジンメーカー様から購入したエンジンは、他社には販売せず、御社で活用されているのでしょうか?
回答者: 海外の後進国に、澤藤のブランドとして販売しています。
取材者: 海外売上比率はどれくらいでしょうか?
回答者: 発電機事業の中では、ほぼ海外になります。 相手先ブランドの発電機は国内で使われることがほとんどないため、海外向けのほうが多いです。
取材者: OEMで製造されたものを海外に販売しているのでしょうか?
回答者: 売上比率で言えば、海外のほうが断然多いですね。
取材者: 後進国向けに販売しているのでしょうか?
回答者: OEM製品は後進国だけでなく先進国でも販売されています。 近年では、海外でも停電が減ってきており、昔のようにインドで毎週数日間停電が起こるといったことは少なくなっています。 後進国でも、電化の波よりも前からバッテリーが出回っており、停電の影響を受けにくい暮らしやすい世の中になってきています。
どちらかというと、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを燃やして発電するような発電機は、あまり見かけなくなりました。 国内でも、大きなビルには非常用発電機が設置されているなど、全くなくなっているわけではありません。 しかし、世の中の流れとしては、排ガスを出さない発電方法にシフトしています。
取材者: 非常用発電機の需要は高まるのでしょうか、それとも下がっていくのでしょうか?
回答者: 全体的に言えば、下がっています。 排ガス規制が強化され、自動車などが規制をクリアするために開発を進めていますが、市場としては縮小しています。 世の中が、排ガスをあまり出さない発電方法にシフトしているからです。
取材者: 発電機事業では、どのような取り組みをされていますか?
回答者: 事業ポートフォリオにもあるように、発電機事業は右肩上がりではなく下がる傾向にあります。 しかし、世界規模で見れば、内燃機関がなくなることはないと思っています。 全くゼロにならずに、ある一定規模で推移すると見込んでいます。
取材者: 冷蔵庫事業についてご説明いただけますでしょうか?
回答者: 電気冷蔵庫で、一般家庭用の冷蔵庫とは異なり、持ち運びできるポータブル冷蔵庫を製造しています。 これは、「エンゲル」という自社ブランドで展開しています。 ポータブル冷蔵庫なので、キャンプや自動車、船などで使用されています。 そのため、売上規模でみると国内向けよりも海外がメインとなっています。
取材者: 全体でみると、海外と国内の売上比率はどれくらいでしょうか?
回答者: 正確な数字は難しいのですが、例えば電装品の納入先は日本のメーカー様ですが、そのメーカー様の国内と海外の輸出比率でみると、6~7割、時には8割程度になることもあります。 弊社として納める先は国内が多いのですが、最終的に海外で使用されることが多いのではないかと思います。
取材者: 事業ポートフォリオの変革の進捗度はいかがでしょうか?
回答者: 2、3年前から構造改革を進めており、特に自動車の電動化に力を入れています。 自動車の電動化は乗用車が先行していますが、商用車や働く車関係のお客様とも開発を進めています。 しかし、ここにきて車両の電動化に向けた社会全体の見通しが不透明になってきており、改めて社内で検討しているところです。
取材者: 電動化について、特に電動システムという言葉が出てきましたが、ご説明いただけますでしょうか?
回答者: これまで当社は、エンジンを回すためのスターターや、バッテリーに充電するオルタネーターといった、単品で機能を果たせるモーター製品を扱ってきました。 しかし、電動カーになると、単品だけではメーカー様から見て使いようがないため、システム全体で見ていく必要があります。 そのため、モーターとそれに付随する製品をある程度揃えてシステムとしてお客様に提案していく必要があります。
取材者: 電動システムとは、モーターとそれに付随する製品を全てセットにしたものということですね?
回答者: はい。 そうです。
取材者: 足元の決算状況につきましては、下方修正と伺っていますが、これは得意先の検査などによる影響とのことですが、売上を取り戻すために何か取り組まれていることはありますか?
回答者: 緊急対策として、役員陣頭指揮のもと、経費削減に取り組んでいます。
取材者: 創業の経緯や創業の思いについて、わかる範囲でお伺いできますでしょうか?
回答者: 創業は120年以上前で、創立90周年を迎えます。 創業以来、「社会にお役に立てる製品を世の中に出したい」「技術で世の中を良くしたい」という思いが強く、新しい技術を使ってより便利な世の中にしたいという理念があると感じています。
20241128 CP&X
ビジネスモデル・事業内容
澤藤電機は、電装品、発電機、冷蔵庫の3つの事業を展開している。 主力の電装品事業では、商用車や建設車両向けに特化した24ボルト電装品を製造し、近年ではEV車両向けのモーターやバッテリーシステムの開発にも取り組んでいる。 発電機事業では、OEM生産をベースに、自社ブランド発電機を新興国向けに販売している。 冷蔵庫事業では、ポータブル冷蔵庫を「エンゲル」ブランドで展開し、海外での販売が主力となっている。
創業の経緯と転機となった出来事
創業は120年以上前で、創立90周年を迎える。 創業以来、「社会にお役に立てる製品を世の中に出したい」「技術で世の中を良くしたい」という思いを強く持ち、新しい技術を使ってより便利な世の中にしたいという理念がある。
直近の決算状況
足元の決算状況は下方修正となっており、得意先の検査などによる影響を受けている。
特徴・強み
商用車や建設車両向けに特化した24ボルト電装品に強みを持つ。 顧客の要望を聞きながら、お客様に合った製品を製作・納入することに注力している。
成長戦略
事業ポートフォリオの変革を進めており、電動化への対応を強化するとともに、需要の減少が見込まれる発電機事業の動向を見極めている。
IR担当
・資料
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澤藤電機(株)
東証STD 6901
決算:3月末日
Q: 貴社の事業と特徴や強みをご説明いただけますでしょうか?
A: 当社は、電装品、発電事業、冷蔵庫事業の3つを展開しており、中でも電装品事業が売上の柱となっています。 電装品の中でも、当社は12ボルトではなく24ボルトの電装品に特化しており、乗用車ではなく商用車や建設車両向けの製品を主力としています。 これは戦後から続くもので、ディーゼルエンジン用のスターターやオルタネーターなどを製造しています。
Q: 電動車向けの事業は新規領域になると思いますが、商用車と乗用車で区別はありますか?
A: 特に区別はありませんが、既存のお客様であるトラックメーカーや建設車両メーカーがメインとなります。
Q: 商用車にフォーカスした理由は何でしょうか?
A: 創業時から商用車に特化していましたので、明確な理由はわかりかねます。 乗用車と商用車では、使用する部品や生産ボリュームが大きく異なります。 乗用車は100万台規模の生産ボリュームがある一方、商用車や建設車両は桁が1つ、2つ小さく、場合によっては1点ものの車両も多いです。 そのため、量産規模よりも、お客様の要望を聞きながら、お客様に合った製品を製作・納入することに注力してきました。 特に建設車両などは、それぞれの使われ方が異なるため、お客様の要望を聞きながらモーターなどを開発しています。
Q: 商用車や建設車両の電装品は、それぞれに異なる作り方をしているという理解でよろしいでしょうか?
A: 乗用車の世界では共通部品が多く使われていますが、商用車や研究向けでは、まだ数のボリュームも少ないため、標準化が進んでいません。
Q: オーダーメイドの部品やシステムを供給しているようなイメージでしょうか?
A: 電動車両向けの製品はまだ世の中にあまり出回っていないため、商用車や研究向けでは、メーカー各社がEVトラックを1、2台出し始めたという段階です。
Q: 商用車のEV化はなかなか進まないと思いますが、乗用車に比べると進捗は遅いのでしょうか?
A: バッテリーがネックになっているようです。 商用車や働く車の場合、荷物を積むスペースを確保する必要があるため、バッテリーの容量、重さ、容積が課題となっています。
Q: 発電機事業についてはいかがでしょうか?
A: 当社では、国内の汎用エンジンメーカー様からエンジンを供給していただき、相手先ブランドでの発電機を製造しています。 また、自社ブランドの製品を開発し、新興国向けに販売しています。
Q: 貴社は自社ブランド発電機を新興国に販売しているという理解でよろしいでしょうか?
A: ただ、ベースにあるビジネスモデルとしては、委託生産やOEM生産になります。
Q: エンジンメーカー様から購入したエンジンは、他社には販売せず、御社で活用されているのでしょうか?
A: 海外の後進国に、澤藤のブランドとして販売しています。
Q: 海外売上比率はどれくらいでしょうか?
A: 発電機事業の中では、ほぼ海外になります。 相手先ブランドの発電機は国内で使われることがほとんどないため、海外向けのほうが多いです。
Q: OEMで製造されたものを海外に販売しているのでしょうか?
A: 売上比率で言えば、海外のほうが断然多いですね。
Q: 新興国向けに販売しているのでしょうか?
A: OEM製品は後進国だけでなく先進国でも販売されています。 近年では、海外でも停電が減ってきており、昔のようにインドで毎週数日間停電が起こるといったことは少なくなっています。 新興国でも、電化の波よりも前からバッテリーが出回っており、停電の影響を受けにくい暮らしやすい世の中になってきています。 どちらかというと、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを燃やして発電するような発電機は、あまり見かけなくなりました。 国内でも、大きなビルには非常用発電機が設置されているなど、全くなくなっているわけではありません。 しかし、世の中の流れとしては、排ガスを出さない発電方法にシフトしています。
Q: 発電機の需要は、今後どのように変化していくと予想されますか?
A: 全体的に言えば、下がっています。 排ガス規制が強化され、自動車などが規制をクリアするために開発を進めていますが、市場としては縮小しています。 世の中が、排ガスをあまり出さない発電方法にシフトしているからです。
Q: 発電機事業では、どのような取り組みをされていますか?
A: 事業ポートフォリオにもあるように、発電機事業は右肩上がりではなく下がる傾向にあります。 しかし、世界規模で見れば、内燃機関がなくなることはないと思っています。 全くゼロにならずに、ある一定規模で推移すると見込んでいます。
Q: 冷蔵庫事業についてご説明いただけますでしょうか?
A: 電気冷蔵庫で、一般家庭用の冷蔵庫とは異なり、持ち運びできるポータブル冷蔵庫を製造しています。 これは、「エンゲル」という自社ブランドで展開しています。 ポータブル冷蔵庫なので、キャンプや自動車、船などで使用されています。 そのため、売上規模でみると国内向けよりも海外がメインとなっています。
Q: 全体でみると、海外と国内の売上比率はどれくらいでしょうか?
A: 正確な数字は難しいのですが、例えば電装品の納入先は日本のメーカー様ですが、そのメーカー様の国内と海外の輸出比率でみると、6~7割、時には8割程度になることもあります。 弊社として納める先は国内が多いのですが、最終的に海外で使用されることが多いのではないかと思います。
Q: 事業ポートフォリオの変革の進捗度はいかがでしょうか?
A: 2、3年前から構造改革を進めており、特に自動車の電動化に力を入れています。 自動車の電動化は乗用車が先行していますが、商用車や働く車関係のお客様とも開発を進めています。 しかし、ここにきて車両の電動化に向けた社会全体の見通しが不透明になってきており、改めて社内で検討しているところです。
Q: 電動化について、特に電動システムについてご説明いただけますでしょうか?
A: これまで当社は、エンジンを回すためのスターターや、バッテリーに充電するオルタネーターといった、単品で機能を果たせるモーター製品を扱ってきました。 しかし、電動カーになると、単品だけではメーカー様から見て使いようがないため、システム全体で見ていく必要があります。 そのため、モーターとそれに付随する製品をある程度揃えてシステムとしてお客様に提案していく必要があります。
Q: 電動システムとは、モーターとそれに付随する製品を全てセットにしたものということですね?
A: はい。そうです。
Q: 足元の決算状況につきましては、下方修正と伺っていますが、これは得意先の検査などによる影響とのことですが、売上を取り戻すために何か取り組まれていることはありますか?
A: 緊急対策として、役員陣頭指揮のもと、経費削減に取り組んでいます。
Q: 創業の経緯や創業の思いについて、わかる範囲でお伺いできますでしょうか?
A: 創業は120年以上前で、創立90周年を迎えます。 創業以来、「社会にお役に立てる製品を世の中に出したい」「技術で世の中を良くしたい」という思いが強く、新しい技術を使ってより便利な世の中にしたいという理念があると感じています。
取材者: 御社様のビジネスモデルにつきまして、電装品事業、発電機事業、冷蔵庫事業、その他事業の4つの事業で構成されていると認識しておりますが、特徴と強みを踏まえながらご説明いただけますでしょうか?
回答者: 当社は、電装品、発電事業、冷蔵事業の3つを展開しており、中でも電装品事業が売上の柱となっております。 電装品の中でも、当社は12ボルトではなく24ボルトの電装品に特化しており、乗用車ではなく商用車や建設車両向けの製品を主力としています。 これは戦後から続くもので、ディーゼルエンジン用のスターターやオルタネーターなどを製造しています。
自動車業界全体の電動化の流れを受け、当社もEV車両向けのモーターやバッテリーシステムの開発に取り組んでいます。 具体的には、EV車両用のモーターや、バッテリーのマネジメントを行うバッテリーシステムなどを開発しています。
取材者: 電動車向けの事業は新規領域になると思いますが、商用車と乗用車で区別はありますか?
回答者: 特に区別はありませんが、既存のお客様であるトラックメーカーや建設車両メーカーがメインとなります。
取材者: 商用車にフォーカスした理由は何でしょうか?
回答者: はい。創業時から商用車に特化していましたので、明確な理由はわかりかねます。 乗用車と商用車では、使用する部品や生産ボリュームが大きく異なります。 乗用車は100万台規模の生産ボリュームがある一方、商用車や建設車両は桁が1つ、2つ小さく、場合によっては1点ものの車両も多いです。 そのため、量産規模よりも、お客様の要望を聞きながら、お客様に合った製品を製作・納入することに注力してきました。 特に建設車両などは、それぞれの使われ方が異なるため、お客様の要望を聞きながらモーターなどを開発しています。
取材者: なるほど。1つ1つ作り方が違うのですね。
回答者: はい。乗用車の世界では共通部品が多く使われていますが、商用車や研究向けでは、まだ数のボリュームも少ないため、標準化が進んでいません。
取材者: オーダーメイドの部品やシステムを供給しているようなイメージでしょうか?
回答者: 電動車両向けの製品はまだ世の中にあまり出回っていないため、商用車や研究向けでは、メーカー各社がEVトラックを1、2台出し始めたという段階です。
取材者: 商用車のEV化はなかなか進まないと思いますが、乗用車に比べると進捗は遅いのでしょうか?
回答者: バッテリーがネックになっているようです。 商用車や働く車の場合、荷物を積むスペースを確保する必要があるため、バッテリーの容量、重さ、容積が課題となっています。
取材者: 発電機事業についてはいかがでしょうか?
回答者: 当社では、国内の汎用エンジンメーカー様からエンジンを供給していただき、相手先ブランドでの発電機を製造しています。 また、自社ブランドの製品を開発し、新興国向けに販売しています。
取材者: 自社ブランド発電機を後進国に販売しているのですね?
回答者: ただ、ベースにあるビジネスモデルとしては、委託生産やOEM生産になります。
取材者: エンジンメーカー様から購入したエンジンは、他社には販売せず、御社で活用されているのでしょうか?
回答者: 海外の後進国に、澤藤のブランドとして販売しています。
取材者: 海外売上比率はどれくらいでしょうか?
回答者: 発電機事業の中では、ほぼ海外になります。 相手先ブランドの発電機は国内で使われることがほとんどないため、海外向けのほうが多いです。
取材者: OEMで製造されたものを海外に販売しているのでしょうか?
回答者: 売上比率で言えば、海外のほうが断然多いですね。
取材者: 後進国向けに販売しているのでしょうか?
回答者: OEM製品は後進国だけでなく先進国でも販売されています。 近年では、海外でも停電が減ってきており、昔のようにインドで毎週数日間停電が起こるといったことは少なくなっています。 後進国でも、電化の波よりも前からバッテリーが出回っており、停電の影響を受けにくい暮らしやすい世の中になってきています。
どちらかというと、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを燃やして発電するような発電機は、あまり見かけなくなりました。 国内でも、大きなビルには非常用発電機が設置されているなど、全くなくなっているわけではありません。 しかし、世の中の流れとしては、排ガスを出さない発電方法にシフトしています。
取材者: 非常用発電機の需要は高まるのでしょうか、それとも下がっていくのでしょうか?
回答者: 全体的に言えば、下がっています。 排ガス規制が強化され、自動車などが規制をクリアするために開発を進めていますが、市場としては縮小しています。 世の中が、排ガスをあまり出さない発電方法にシフトしているからです。
取材者: 発電機事業では、どのような取り組みをされていますか?
回答者: 事業ポートフォリオにもあるように、発電機事業は右肩上がりではなく下がる傾向にあります。 しかし、世界規模で見れば、内燃機関がなくなることはないと思っています。 全くゼロにならずに、ある一定規模で推移すると見込んでいます。
取材者: 冷蔵庫事業についてご説明いただけますでしょうか?
回答者: 電気冷蔵庫で、一般家庭用の冷蔵庫とは異なり、持ち運びできるポータブル冷蔵庫を製造しています。 これは、「エンゲル」という自社ブランドで展開しています。 ポータブル冷蔵庫なので、キャンプや自動車、船などで使用されています。 そのため、売上規模でみると国内向けよりも海外がメインとなっています。
取材者: 全体でみると、海外と国内の売上比率はどれくらいでしょうか?
回答者: 正確な数字は難しいのですが、例えば電装品の納入先は日本のメーカー様ですが、そのメーカー様の国内と海外の輸出比率でみると、6~7割、時には8割程度になることもあります。 弊社として納める先は国内が多いのですが、最終的に海外で使用されることが多いのではないかと思います。
取材者: 事業ポートフォリオの変革の進捗度はいかがでしょうか?
回答者: 2、3年前から構造改革を進めており、特に自動車の電動化に力を入れています。 自動車の電動化は乗用車が先行していますが、商用車や働く車関係のお客様とも開発を進めています。 しかし、ここにきて車両の電動化に向けた社会全体の見通しが不透明になってきており、改めて社内で検討しているところです。
取材者: 電動化について、特に電動システムという言葉が出てきましたが、ご説明いただけますでしょうか?
回答者: これまで当社は、エンジンを回すためのスターターや、バッテリーに充電するオルタネーターといった、単品で機能を果たせるモーター製品を扱ってきました。 しかし、電動カーになると、単品だけではメーカー様から見て使いようがないため、システム全体で見ていく必要があります。 そのため、モーターとそれに付随する製品をある程度揃えてシステムとしてお客様に提案していく必要があります。
取材者: 電動システムとは、モーターとそれに付随する製品を全てセットにしたものということですね?
回答者: はい。 そうです。
取材者: 足元の決算状況につきましては、下方修正と伺っていますが、これは得意先の検査などによる影響とのことですが、売上を取り戻すために何か取り組まれていることはありますか?
回答者: 緊急対策として、役員陣頭指揮のもと、経費削減に取り組んでいます。
取材者: 創業の経緯や創業の思いについて、わかる範囲でお伺いできますでしょうか?
回答者: 創業は120年以上前で、創立90周年を迎えます。 創業以来、「社会にお役に立てる製品を世の中に出したい」「技術で世の中を良くしたい」という思いが強く、新しい技術を使ってより便利な世の中にしたいという理念があると感じています。
20241128 CP&X
ビジネスモデル・事業内容
澤藤電機は、電装品、発電機、冷蔵庫の3つの事業を展開している。 主力の電装品事業では、商用車や建設車両向けに特化した24ボルト電装品を製造し、近年ではEV車両向けのモーターやバッテリーシステムの開発にも取り組んでいる。 発電機事業では、OEM生産をベースに、自社ブランド発電機を新興国向けに販売している。 冷蔵庫事業では、ポータブル冷蔵庫を「エンゲル」ブランドで展開し、海外での販売が主力となっている。
創業の経緯と転機となった出来事
創業は120年以上前で、創立90周年を迎える。 創業以来、「社会にお役に立てる製品を世の中に出したい」「技術で世の中を良くしたい」という思いを強く持ち、新しい技術を使ってより便利な世の中にしたいという理念がある。
直近の決算状況
足元の決算状況は下方修正となっており、得意先の検査などによる影響を受けている。
特徴・強み
商用車や建設車両向けに特化した24ボルト電装品に強みを持つ。 顧客の要望を聞きながら、お客様に合った製品を製作・納入することに注力している。
成長戦略
事業ポートフォリオの変革を進めており、電動化への対応を強化するとともに、需要の減少が見込まれる発電機事業の動向を見極めている。
IR担当
・資料
Add a Title
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