
ミナトホールディングス(株)
東証STD 6862
決算:3月末日
20260219
CP&X
【2026年3月期3Q】
決算概要
大幅な増収・増益により四半期として過去最高の業績
2026年3月期3Q決算は、売上高24,256百万円(前年同期比33.0 %増)、営業利益2,420百万円(同261.7 %増)、経常利益2,334百万円(同285.2 %増)、親会社に帰属する四半期純利益1,572百万円(同300.5 %増)と、大幅な増収・増益となり、四半期として過去最高の業績を記録し、売上高と営業利益が前年同期比で大幅な伸びを示した結果。グループ会社のサンマックス・テクノロジーズが扱う半導体メモリー価格の急騰が全体業績を強力に牽引した要因。
セグメント別または事業別の増減要因
メモリー価格高騰に伴うデジタルデバイス事業の急拡大
デジタルデバイス事業は、需給逼迫によるメモリー価格の高騰と積極的な仕入れ・販売が奏功し、第3四半期単体で売上高78億円、営業利益16億円へと急拡大した実績。デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスは、設備投資の減価償却費負担が軽減され確実な回復基調にある推移。サンマックス・テクノロジーズが長年培ったメモリーメーカーとの強固な関係性による高い調達力が優位性として発揮された構図。
主要KPIの進捗と変化
ROM書込み能力を3.6倍へ拡大し高い成長余力を確保
ROM書込みサービスの生産能力に関する指標として、工場の建て替えと新設備導入により処理能力を従来の3.6倍に拡大した体制。現在の稼働率には大幅な余裕があり、夜間稼働も含めたフル稼働状態となれば大幅な利益貢献が見込める見立て。日本サムスン社およびトーメンデバイス社との共同プロジェクトによる国内大手メーカー向け案件のROM書込み個数増加が今後の注視ポイント。
季節性・一過性要因の有無と影響
市場全体のメモリー在庫確保に向けた特異な需要増
前期はデジタルデバイスにおける国内データセンター向け大型スポット案件が業績を牽引した一方、今期は第3四半期における急激なメモリー市場の価格高騰が特異な業績押し上げ要因。半導体メモリーを確保しようとする市場全体の在庫積み増し需要が価格上昇をさらに加速させた図式。中国メーカー等の新規生産ライン稼働には時間を要するため、現在の需給逼迫状況は今後1年程度継続する見込み。
通期見通しと進捗率・達成可能性
利益進捗率は80〜90%も先行き不透明感から保守的な見通し
2月10日に通期業績予想の上方修正を実施し、第3四半期末時点における修正値に対する利益進捗率は80パーセントから90パーセントに達した高水準。ただし、生成AI向けHBMへの生産シフトに伴うレガシー製品(DDR4やDDR5)の将来的な供給不足・仕入れ難リスクを考慮し、通期見通しは保守的な数値を据え置いた方針。第4四半期はデジタルデバイス事業の伸びが落ち着く予想であり、着地数字は今後の市況次第となる見通し。
トピックス
M&Aによる連結貢献の開始とデジタルコンソーシアム構想の推進
第2四半期からブレーンとダイキサウンドを連結対象とし、売上・利益への貢献が開始した段階。さらに1月に買収を発表したブレイン(仙台)が2026年4月から連結に加わり、売上30億円、利益1.4億円規模のアドオン効果が発現する予定。中期経営計画で掲げたM&Aによる売上100億円・利益6億円の上乗せ目標に向けた取り組みが順調に進捗し、グループ会社間のシナジーを創出するデジタルコンソーシアム構想の拡大が今後の成長基盤。

企業名
上場市場 証券コード
決算日
取材アーカイブ
CP&X
決算概要
2026年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比10.5%増の51億9,300万円、営業利益が同159.1%増の1億3,600万円、経常利益が同32.4%増の8,300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同7.9%増の3,900万円となった。第1四半期としては好調な業績であり、増収増益を達成した。
セグメント別または事業別の増減要因
デジタルデバイス事業は、前期第1四半期には収益性の高い案件があったものの、今期は同様の案件はない。しかし、このセグメントは最大の収益源であり、売上・利益ともに着実に成長している。
デジタルエンジニアリング事業では、前期に社屋建設や設備投資による減価償却費の負担増加とROM書込み個数の減少により業績が下がったが、今期は減価償却費の負担が軽くなり、書込み個数も増加しているため、業績が再び上昇する見込みである。
ICTプロダクツ事業は、例年第4四半期に収益性が高まる傾向があるが、今期は第1四半期から利益を確保できている。
主要KPIの進捗と変化
デジタルエンジニアリング事業におけるROM書込みサービスの伸長が、今期業績に大きく影響する。取引先からの発注個数は事前に見通すことが困難なため、その動向を注視する必要がある。第1四半期は書込み個数が増加したが、引き続き成長できるかを注視していく。
季節性・一過性要因の有無と影響
デジタルデバイス事業に大きな季節性はない。
デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスは、過去の傾向として第2四半期と第3四半期に伸びる傾向がある。今期もこの時期に業績がさらに盛り上がることが期待されている。
ICTプロダクツ事業には、年度末に業績が上がる季節性がある。
通期見通しと進捗率・達成可能性
通期の業績予想に対し、第1四半期の進捗率は売上高が21.6%、営業利益が16.1%、経常利益が11.2%、親会社株主に帰属する当期純利益が8.3%である。単純計算の25%には達していないものの、売上は20%を超えており、利益は年度後半にかけて進捗が加速する見込みである。公表している業績予想を達成できるよう、グループ全体で取り組んでいく。
トピックス
2025年5月1日付で、「株式会社ブレーン」と「ダイキサウンド株式会社」の2社をグループ会社化し、第2四半期から連結決算に損益を取り込む予定である。この2社の合計売上高は年間約20億円である。
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:各セグメントにおいて新規商材の紹介を通じて売上拡大を図っています。また、前期にデジタルデバイス事業で業績を大きく押し上げた大型スポット案件について、今期も獲得できるよう引き続き取り組んでまいります。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:2025年5月1日付で、「株式会社ブレーン」と「ダイキサウンド株式会社」の2社をグループ会社化しました。この2社の売上は合計で年間約20億円であり、第2四半期から連結決算に取り込まれる予定です。当社グループはこれまでもM&Aを通じて事業を拡大しており、現在も他のM&A案件を精査しています。開示できる状況になり次第、随時公表してまいります。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:総還元性向30%以上を目標に、自己株式取得と配当を主軸として取り組んでおり、現在も2025年12月までの期間で自己株式取得を行っています。また、株主優待制度も実施しており、今後も株主の皆様に満足していただけるような施策を実施していく方針です。
取材者:2026年3月期第1四半期の決算状況についてお伺いいたします。売上高は51億9,300万円で前年同期比10.5%増、営業利益は1億3,600万円で同159.1%増、経常利益は8,300万円で同32.4%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,900万円で同7.9%増と、第1四半期としては好調な業績に見えます。これらの増減要因についてご説明をお願いできますか。
回答者:第1四半期の進捗としては、通期の業績予想に対し、売上高は21.6%、営業利益は16.1%、経常利益は11.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は8.3%となっており、通期業績予想の25%には達していませんが、売上は20%を超えており、利益も年度後半にかけて進捗が加速すると見込んでおります。
取材者:第1四半期の業績進捗は、予想通りという認識でよろしいでしょうか。
回答者:ほぼ予想通りです。
取材者:前期と比べて、事業環境の変化はございましたか。
回答者:当社の事業は大きく3つのセグメントに分かれています。デジタルエンジニアリング事業では、2024年3月期にROM書込みサービスが好調で、売上・利益共に大きく伸びました。2025年3月期は、社屋建設や設備投資による減価償却費の負担が増加し、また、ROM書込みの個数が減少したため、業績が鈍化しました。今期(2026年3月期)は減価償却費の負担が軽くなったことに加え、書込み個数も増えているため、業績は回復すると見ています。
デジタルデバイス事業については、前期(2025年3月期)の第1四半期に収益性の高い案件がありましたが、今期はそういった案件はありません。しかし、このセグメントは当社最大の収益源であり、売上・利益ともに着実に成長しています。
もう一つのICTプロダクツ事業は、例年第4四半期に収益性が高まる傾向にあります。一方、第1四半期は苦戦することが多いのですが、今期はこのセグメントが利益を出せる体質になったことから、第1四半期からしっかりと利益を確保できています。
取材者:前期と比べて、採用人数の推移はいかがでしょうか。
回答者:採用活動はしていますが、特別大幅に人員を増やすことはなく、必要な人材を引き続き採用しています。
取材者:他に主要なKPIや重要な指標はございますか。
回答者:デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスが今後どれだけ伸びるかが、今期の業績に大きく影響します。このビジネスは、取引先からの発注個数が事前に見通せるものではないため、その動向を注視していく必要があります。
取材者:取引先との関係強化のため、取り組んでいることや施策はございますか。
回答者:営業活動は引き続き積極的に行っています。各営業担当が、取引先に新しい商材や案件を提案することを継続的に行っています。グループ各社で積極的に対応していく方針です。
取材者:業績に影響を与えるような、一過性の要因や季節性、外的要因はございますか。
回答者:季節性でいうと、デジタルデバイス事業に大きな季節性はありません。ICTプロダクツ事業は、先ほど申し上げた通り、年度末に業績が上がる傾向がありますが、今期は第1四半期からしっかり利益が出ています。デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスは、過去の傾向では第2四半期と第3四半期に伸びる傾向があります。今期もこの時期に業績がさらに盛り上がることを期待しています。
取材者:通期の業績についてお伺いいたします。売上高は240億円で前期比マイナス2.2%となる一方、営業利益は8億5,000万円で同10.8%増、経常利益は7億5,000万円で同28.7%増、親会社株主に帰属する当期純利益は4億8,000万円で同28.4%増と、営業利益以下の段階で増益を予想されています。通期の見通しについては如何でしょうか。
回答者:第1四半期が終わったばかりで何とも言えませんが、公表している業績予想を達成できるよう、グループ全体で取り組んでまいります。
取材者:今期、新たな取り組みとして何かトピックスはございますか。
回答者:新たな取り組みとして、新規商材の紹介を通じて売上拡大を図っています。前期はデジタルデバイス事業で大型のスポット案件があり、それが売上・利益を大きく押し上げました。今期もそういったスポット案件を獲得できるよう、引き続き取り組んでまいります。
取材者:M&Aや業務提携について、実施の有無や検討状況について、お答えできる範囲でお聞かせいただけますか。
回答者:既に開示済みですが、5月1日付で「株式会社ブレーン」と「ダイキサウンド株式会社」の2社をグループ会社化しました。ブレーン社は音楽スタジオや動画制作を、ダイキサウンド社はアーティストのイベント運営などを行っています。この2社を合わせて年間の売上は約20億円で、第2四半期から連結決算に損益が取り込まれます。当社グループはこれまでもM&Aを通じて事業を拡大してきた経緯があり、現在も他のM&A案件を精査しています。開示できる状況になれば、随時公表してまいります。
取材者:株主還元の方針に変更はございますか。
回答者:変更はございません。総還元性向30%以上を目標に、自己株式取得や配当を主軸として取り組んでおります。株主優待制度も実施しています。現在も2025年12月までの期間で自己株式取得を行っており、今後も株主の皆様に満足していただけるような施策を実施していく方針です。
取材者:承知いたしました。最後に、現在の状況について、何かトピックスやニュースリリースはございますか。
回答者:先ほど申し上げたように、デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスが今後どれだけ伸びるかが重要です。第1四半期は書込み個数が増加しましたが、引き続き成長できるかどうかを注視し、対応していく必要があると考えております。
コーポレート C&S 部門長 永島 祐二様
-

企業名
上場市場 証券コード
決算日
取材アーカイブ
CP&X
事業内容
ミナトホールディングスはデジタルデバイス、デジタルエンジニアリング、ICTプロダクツの3つのセグメントを柱に、M&Aを駆使した事業拡大により、2027年3月期までに売上高480億円、営業利益25億円を目指している企業である。
創業や変遷について
創業は1956年で当初はROMライターの製造販売とタッチパネル等の販売をメインであったが、2012年に現在の代表取締役会長の若山氏が就任して以降、積極的なM&A戦略を展開し、グループ会社は国内外合わせて10社にまで拡大。
重要な取り組み・成長戦略
近年では、特にデジタルエンジニアリングセグメントのROM書き込みサービスが好調で、日本サムスン、トーメンデバイスとの3社共同による国内大手メーカー向けプロジェクトが業績を牽引。このプロジェクトの成長を見込み、本社を建て替えて設備投資を行ったものの、一時的な受注量の減少と減価償却費の影響で今期の利益は一時的に減少する見通しである。しかし、来期以降は、このプロジェクトの拡大と新規顧客獲得による更なる成長を見込んでいる。
M&Aについて
デジタルコンソーシアム構想を掲げ、デジタル分野でシナジーが見込める企業とのM&Aを積極的に進めていく方針である。グローバル展開にも注力しており、台湾のDediProg Technology社との資本業務提携など、アジア地域を中心に事業を拡大している。
株主還元
株主還元については、配当性向30%を目標に、自己株の取得と配当をメインに実施。
業績や要因、業績予想
第2四半期決算は、データセンター向けサーバー用メモリーの大型スポット案件の獲得により、デジタルデバイスセグメントが好調。デジタルエンジニアリングセグメントは、ROM書き込みサービスの受注量が想定を下回り、減価償却費の影響もあり、当初の想定より低い推移。しかし、通期では業績予想を達成できる見込みである。
Q:貴社ビジネスモデルの強みと他社との差別化について、ご説明いただけますでしょうか?
A:弊社のセグメントはデジタルデバイス、デジタルエンジニアリング、ICTプロダクツの3つとその他で構成されています。主な子会社としてデジタルデバイスはサンマックス・テクノロジーズ、デジタルエンジニアリングはミナト・アドバンスト・テクノロジーズ、ICTプロダクツはプリンストンがあります。それぞれの事業をグループ会社が運営しており、十数年前まではリードオンリーメモリー(ROM)ライターの製造販売とタッチパネル等の販売をメインとしていましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が就任して以降、M&Aを軸に展開することで、グループ会社を国内外合わせて10社にまで拡大してきました。これは、既存事業の拡大とM&Aによる規模拡大の両輪で成長してきた結果であり、非常に特徴的な点であると考えています。
それぞれの事業内容ですが、デジタルデバイス事業では、サンマックス・テクノロジーズが主にパソコン、サーバー、産業機器向けのメモリーモジュールの販売を行っています。また、ATMやPOSレジ、複合機などに使用されるメモリーの販売も行っています。
デジタルエンジニアリング事業では、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズがROMライターの製造販売に加え、近年ではROM書き込みサービスを展開しており、このサービスが非常に伸びています。
ICTプロダクツ事業では、プリンストンがWeb会議システム、パソコン周辺機器、携帯周辺機器、eスポーツ関連製品などをBtoCで販売しています。
その他セグメントには、日本ジョイントソリューションズ、リバースというWebサイト制作、動画制作、システム開発を行う会社や、ミナト・フィナンシャル・パートナーズというベンチャー投資を行う会社があります。このように、半導体関連やデジタル分野の商材を扱っていることから、「デジタルコンソーシアムで未来の社会を創造する」という理念を掲げ、ミナトホールディングスを中心とした共同体の拡大を戦略の柱としています。その結果、売上高は10数年前と比べて20倍近くになり、利益も大幅に増加しました。現在の売上高は約200億円ですが、これを2027年3月期までに480億円、営業利益25億円にまで拡大するという目標を立てています。
Q:ROM書き込みサービスの顧客は、IoTを扱う関連事業者でしょうか?
A:ROM書き込みサービスは従来から提供しており、車載関連や電機メーカーなどから多品種少量の案件を請け負っていました。当社と日本サムスン、トーメンデバイスの3社共同で、国内の大手メーカー1社向けに行っているプロジェクトが非常に好調で、近年伸びています。このプロジェクトのために、ROM書き込み用の機器を増設し、スペースを広げるために本社を建て替えるなど、投資を行っています。当該プロジェクトは今後も拡大が見込まれ、投資に対して十分なリターンを得られると判断しています。他社への展開も視野に入れていますが、現時点ではこのプロジェクトに注力していく予定です。
Q:創業の経緯や変遷についてお聞かせいただけますでしょうか?
A:当社は再来年に設立70周年を迎えます。創業当時は東京都港区神谷町で事業を開始し、1980年代後半には半導体テスターの製造で業績を拡大しました。その後、半導体産業の海外移転などの影響で業績は低迷しましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が社長に就任し、金融業界出身の若山のファイナンス能力を活かしたM&A戦略によって事業規模を拡大してきました。その結果、近年では業績は回復し、昨年度は過去最高益を達成しました。
Q:M&Aによる事業拡大について、戦略方針を教えてください。
A:「デジタルコンソーシアム」という構想を掲げ、既存のグループ会社とシナジーがある企業や、デジタル分野で関連性の高い企業と連携していく方針です。
Q:グローバル展開についてお聞かせください。
A:グローバル展開については、台湾、中国などに拠点を持ち、アジア地域を中心に事業を展開しています。昨年は、台湾のDediProg Technology社と資本業務提携を締結し、彼らの海外拠点の活用による製品販売などを計画しています。また、DediProg Technology社の製品を日本で販売する会社として、DediProg Japan株式会社を設立しました。
Q:現時点における海外売上高比率はどの程度でしょうか?
A:海外売上高比率は、まだ大きくありません。海外から仕入れて日本で販売する形態が多いため、国内売上高の方が多くなっています。
Q:デジタルデバイス事業について、新規顧客獲得に向けた具体的な取り組みや施策があれば教えてください。
A:デジタルデバイス事業を担うサンマックス・テクノロジーズは、営業力の強い会社です。新規顧客の開拓、新商材の開発、海外企業との提携による商材の拡充などにより、事業規模の拡大を目指しています。
Q:大型スポット案件とは、どのような案件でしょうか?
A:国内データセンター向けに、サーバー用メモリーを大量に受注した案件です。これにより、デジタルデバイス事業の売上と利益が大幅に増加しました。第2四半期の売上高は、前期の20億円に対し、今期は45億円と、20億円ほど増加しました。この増加分の多くは、大型スポット案件によるもので、第2四半期の売上高は、過去最高を更新しました。
Q:業績や要因についてご説明ください。
A:第2四半期までの売上高と利益は、ともに期初計画の5割を上回っており、業績予想に対して順調に進捗しています。しかし、デジタルエンジニアリングセグメントは当初の想定よりも伸び悩んでおり、下期以降の見通しが不透明なため、予断を許さない状況です。現状では、業績予想を達成できるよう、全社一丸となって取り組んでいます。
Q:デジタルエンジニアリング事業が当初の想定より下回っている要因は何でしょうか?
A:ROM書き込みサービスの設備投資による減価償却費の増加と、ROM書き込みサービスの数量が当初の想定を下回っていることが要因です。下期以降の受注状況は不透明なため、不確定要素となっています。国内大手メーカー1社向けのサービスが中心となりますが、新規顧客についても積極的に受注を獲得していきたいと考えています。
Q:配当や株主還元に関する戦略や方針についてお聞かせください。
A:中期経営計画で公表している通り、配当性向30%を目標としています。自己株の取得と配当を主軸とし、今後も配当性向30%以上を維持していく考えです。
取材者:事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。
回答者:弊社のセグメントはデジタルデバイス、デジタルエンジニアリング、ICTプロダクツの3つとその他で構成されています。主な子会社としてデジタルデバイスはサンマックス・テクノロジーズ、デジタルエンジニアリングはミナト・アドバンスト・テクノロジーズ、ICTプロダクツはプリンストンがあります。それぞれの事業をグループ会社が運営しており、十数年前まではリードオンリーメモリー(ROM)ライターの製造販売とタッチパネル等の販売をメインとしていましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が就任して以降、M&Aを軸に展開することで、グループ会社を国内外合わせて10社にまで拡大してきました。これは、既存事業の拡大とM&Aによる規模拡大の両輪で成長してきた結果であり、非常に特徴的な点であると考えています。
それぞれの事業内容ですが、デジタルデバイス事業では、サンマックス・テクノロジーズが主にパソコン、サーバー、産業機器向けのメモリーモジュールの販売を行っています。また、ATMやPOSレジ、複合機などに使用されるメモリーの販売も行っています。
デジタルエンジニアリング事業では、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズがROMライターの製造販売に加え、近年ではROM書き込みサービスを展開しており、このサービスが非常に伸びています。ICTプロダクツ事業では、プリンストンがWeb会議システム、パソコン周辺機器、携帯周辺機器、eスポーツ関連製品などをBtoCで販売しています。その他セグメントには、日本ジョイントソリューションズ、リバースというWebサイト制作、動画制作、システム開発を行う会社や、ミナト・フィナンシャル・パートナーズというベンチャー投資を行う会社があります。このように、半導体関連やデジタル分野の商材を扱っていることから、「デジタルコンソーシアムで未来の社会を創造する」という理念を掲げ、ミナトホールディングスを中心とした共同体の拡大を戦略の柱としています。その結果、売上高は10数年前と比べて20倍近くになり、利益も大幅に増加しました。現在の売上高は約200億円ですが、これを2027年3月期までに480億円、営業利益25億円にまで拡大するという目標を立てています。
取材者:ROM書き込みサービスについてご説明ください。
回答者:ROM書き込みサービス自体は以前から提供しており、車載関連や電機メーカーなどから多品種少量の案件を請け負っていました。当社と日本サムスン、トーメンデバイスの3社共同で、国内の大手メーカー1社向けに行っているプロジェクトが非常に好調で、近年伸びています。このプロジェクトのために、ROM書き込み用の機器を増設し、スペースを広げるために本社を建て替えるなど、投資を行っています。
取材者:共同プロジェクトについてや今後の戦略を教えてください。
回答者:このプロジェクトが今後も伸びていく見込みがあり、それに伴い投資に対する十分なリターンがあると判断しています。もちろん、他社にも広げていきますが、今のところはこのプロジェクトに注力していく予定です。
取材者:その1社に向けてやられているものを、将来的には他の会社にも展開していくような広がりを見せていくイメージですか?
回答者:そうですね。他社にも広げたいとは思っています。しかし、他社ではそれほど、書込み数量は多くはなく、数十個、数百個の単位で手作業で書込む形態となります。もちろん、この国内大手メーカー1社様向けの規模のプロジェクトが他にも出てくると、私たちの収益は、さらに拡大しますが、今のところは、このプロジェクトにさらに注力をしていくことを考えています。
取材者:創業について、その後の変遷等について教えてください。
回答者:当社は再来年に会社設立70周年を迎えます。創業当時は東京都港区の神谷町のあたりでスタートし、1980年代後半に半導体テスターの製造で業績を拡大しました。しかし、その後は半導体産業の海外移転などの影響もあり、業績は低迷しましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が社長に就任し、金融業界出身の若山のファイナンス能力を活かしたM&A戦略によって事業規模を拡大してきました。その結果、近年では業績は回復し昨年度は過去最高益を達成しました。
取材者:M&Aで会社を広げているというお話でしたが、戦略や方針を教えてください。
回答者:「デジタルコンソーシアム」という構想を掲げ、既存のグループ会社とシナジーがある会社や、デジタル分野で繋がりがありそうな会社と手を携えていきたいと考えています。
取材者:新規事業領域の新たに取り組みを教えてください。
回答者:M&Aについては、様々な会社と並行して話を進めていますが、現段階ではまだ開示できるものはありません。開示できる段階になりましたら、速やかに公表します。
取材者:中計の戦略として、グローバル展開についても触れられていたかと思うのですが、その進捗であったり取り組み、トピックスなどございますか?
回答者:グローバル展開については、グループ会社として台湾、中国などに拠点を持ち、アジア地域を中心にグローバル展開を進めています。昨年は、台湾のDediProgTechnology社と資本業務提携を結び、彼らの海外拠点を活用した製品販売などを計画しています。また、日本でDediProg Technology社の製品を販売するための会社として、DediProg Japan株式会社も設立しました。
取材者:今、現時点における海外での売上比率はどれくらいのものになるのでしょうか?
回答者:海外での売上比率はまだ大きくありません。海外から仕入れて日本で販売するという形態も多いので、国内の売上の方が多いです。
取材者:今回発表されました第2四半期の決算状況につきまして、デジタルデバイスが好調であることが要因というお話でしたが、具体的な取り組みや施策など教えていただけますか?
回答者:デジタルデバイス事業を担うサンマックス・テクノロジーズは、営業力の強い会社です。新規顧客の開拓、新商材の開発、海外企業との提携による商材の拡充などにより、今後も事業規模を拡大できると考えています。
取材者:大型スポット案件というのは、どの様な案件でしょうか?
回答者:国内データセンター向けに、サーバー用メモリーを大量に受注した案件です。これがデジタルデバイスの売上・利益を大きく伸ばしました。第2四半期の売上高が前期の20億円に対して、今期は45億円で、20億円ぐらい伸びているわけですけども、この伸びた分のかなりの割合は大型スポット案件で伸びたことになります。
取材者:そうしますと、全体的な業績を見ても、売上高に関しては第2四半期だと過去最高の数字なのですか。
回答者:そうです。
取材者:その他の要因はございますか?
回答者:それは、やはりデジタルデバイスが、一番の要因だと思います。
取材者:現在第3四半期の途中かと思いますが、足元の業績といたしまして、第2四半期時点では今期の通期の計画に対する進捗ですが6割ほどで着地しているかと思うのですけども、何か新しく取り組まれていることや、トピックスなどございますか?
回答者:第2四半期までの売上・利益は、ともに期初計画の5割を上回っており、業績予想に対して順調に進捗しています。しかし、デジタルエンジニアリングセグメントは当初の想定よりも伸び悩んでおり、下期以降の見通しがまだ不透明なため、予断を許さない状況です。現状では、業績予想を達成するように全社で取り組んでいます。
取材者:エンジニアリングが当初の想定より下回っているその要因をご説明いただけますか?
回答者:ROM書き込みサービスの設備投資による減価償却の影響と、ROM書き込みサービスの数量が当初の想定を下回っていることが要因です。下期以降の受注状況はまだ不透明なため、不確定要素となっています。国内大手メーカー1社向けのサービスが中心となりますが、それ以外にも、広く発注を受けていきたいと思っています
取材者:配当や株主還元するにつきまして、戦略や方針を教えていただけますか?
回答者:中期経営計画でも公表していますが、配当性向30%を目標としています。自己株の取得と配当をメインとし、今後も配当性向30%以上を維持していきたいと考えています。
IR担当
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ミナトホールディングス(株)
東証STD 6862
決算:3月末日
CP&X
【2026年3月期3Q】
決算概要
大幅な増収・増益により四半期として過去最高の業績
2026年3月期3Q決算は、売上高24,256百万円(前年同期比33.0 %増)、営業利益2,420百万円(同261.7 %増)、経常利益2,334百万円(同285.2 %増)、親会社に帰属する四半期純利益1,572百万円(同300.5 %増)と、大幅な増収・増益となり、四半期として過去最高の業績を記録し、売上高と営業利益が前年同期比で大幅な伸びを示した結果。グループ会社のサンマックス・テクノロジーズが扱う半導体メモリー価格の急騰が全体業績を強力に牽引した要因。
セグメント別または事業別の増減要因
メモリー価格高騰に伴うデジタルデバイス事業の急拡大
デジタルデバイス事業は、需給逼迫によるメモリー価格の高騰と積極的な仕入れ・販売が奏功し、第3四半期単体で売上高78億円、営業利益16億円へと急拡大した実績。デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスは、設備投資の減価償却費負担が軽減され確実な回復基調にある推移。サンマックス・テクノロジーズが長年培ったメモリーメーカーとの強固な関係性による高い調達力が優位性として発揮された構図。
主要KPIの進捗と変化
ROM書込み能力を3.6倍へ拡大し高い成長余力を確保
ROM書込みサービスの生産能力に関する指標として、工場の建て替えと新設備導入により処理能力を従来の3.6倍に拡大した体制。現在の稼働率には大幅な余裕があり、夜間稼働も含めたフル稼働状態となれば大幅な利益貢献が見込める見立て。日本サムスン社およびトーメンデバイス社との共同プロジェクトによる国内大手メーカー向け案件のROM書込み個数増加が今後の注視ポイント。
季節性・一過性要因の有無と影響
市場全体のメモリー在庫確保に向けた特異な需要増
前期はデジタルデバイスにおける国内データセンター向け大型スポット案件が業績を牽引した一方、今期は第3四半期における急激なメモリー市場の価格高騰が特異な業績押し上げ要因。半導体メモリーを確保しようとする市場全体の在庫積み増し需要が価格上昇をさらに加速させた図式。中国メーカー等の新規生産ライン稼働には時間を要するため、現在の需給逼迫状況は今後1年程度継続する見込み。
通期見通しと進捗率・達成可能性
利益進捗率は80〜90%も先行き不透明感から保守的な見通し
2月10日に通期業績予想の上方修正を実施し、第3四半期末時点における修正値に対する利益進捗率は80パーセントから90パーセントに達した高水準。ただし、生成AI向けHBMへの生産シフトに伴うレガシー製品(DDR4やDDR5)の将来的な供給不足・仕入れ難リスクを考慮し、通期見通しは保守的な数値を据え置いた方針。第4四半期はデジタルデバイス事業の伸びが落ち着く予想であり、着地数字は今後の市況次第となる見通し。
トピックス
M&Aによる連結貢献の開始とデジタルコンソーシアム構想の推進
第2四半期からブレーンとダイキサウンドを連結対象とし、売上・利益への貢献が開始した段階。さらに1月に買収を発表したブレイン(仙台)が2026年4月から連結に加わり、売上30億円、利益1.4億円規模のアドオン効果が発現する予定。中期経営計画で掲げたM&Aによる売上100億円・利益6億円の上乗せ目標に向けた取り組みが順調に進捗し、グループ会社間のシナジーを創出するデジタルコンソーシアム構想の拡大が今後の成長基盤。
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決算概要
2026年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比10.5%増の51億9,300万円、営業利益が同159.1%増の1億3,600万円、経常利益が同32.4%増の8,300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同7.9%増の3,900万円となった。第1四半期としては好調な業績であり、増収増益を達成した。
セグメント別または事業別の増減要因
デジタルデバイス事業は、前期第1四半期には収益性の高い案件があったものの、今期は同様の案件はない。しかし、このセグメントは最大の収益源であり、売上・利益ともに着実に成長している。
デジタルエンジニアリング事業では、前期に社屋建設や設備投資による減価償却費の負担増加とROM書込み個数の減少により業績が下がったが、今期は減価償却費の負担が軽くなり、書込み個数も増加しているため、業績が再び上昇する見込みである。
ICTプロダクツ事業は、例年第4四半期に収益性が高まる傾向があるが、今期は第1四半期から利益を確保できている。
主要KPIの進捗と変化
デジタルエンジニアリング事業におけるROM書込みサービスの伸長が、今期業績に大きく影響する。取引先からの発注個数は事前に見通すことが困難なため、その動向を注視する必要がある。第1四半期は書込み個数が増加したが、引き続き成長できるかを注視していく。
季節性・一過性要因の有無と影響
デジタルデバイス事業に大きな季節性はない。
デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスは、過去の傾向として第2四半期と第3四半期に伸びる傾向がある。今期もこの時期に業績がさらに盛り上がることが期待されている。
ICTプロダクツ事業には、年度末に業績が上がる季節性がある。
通期見通しと進捗率・達成可能性
通期の業績予想に対し、第1四半期の進捗率は売上高が21.6%、営業利益が16.1%、経常利益が11.2%、親会社株主に帰属する当期純利益が8.3%である。単純計算の25%には達していないものの、売上は20%を超えており、利益は年度後半にかけて進捗が加速する見込みである。公表している業績予想を達成できるよう、グループ全体で取り組んでいく。
トピックス
2025年5月1日付で、「株式会社ブレーン」と「ダイキサウンド株式会社」の2社をグループ会社化し、第2四半期から連結決算に損益を取り込む予定である。この2社の合計売上高は年間約20億円である。
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:各セグメントにおいて新規商材の紹介を通じて売上拡大を図っています。また、前期にデジタルデバイス事業で業績を大きく押し上げた大型スポット案件について、今期も獲得できるよう引き続き取り組んでまいります。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:2025年5月1日付で、「株式会社ブレーン」と「ダイキサウンド株式会社」の2社をグループ会社化しました。この2社の売上は合計で年間約20億円であり、第2四半期から連結決算に取り込まれる予定です。当社グループはこれまでもM&Aを通じて事業を拡大しており、現在も他のM&A案件を精査しています。開示できる状況になり次第、随時公表してまいります。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:総還元性向30%以上を目標に、自己株式取得と配当を主軸として取り組んでおり、現在も2025年12月までの期間で自己株式取得を行っています。また、株主優待制度も実施しており、今後も株主の皆様に満足していただけるような施策を実施していく方針です。
取材者:2026年3月期第1四半期の決算状況についてお伺いいたします。売上高は51億9,300万円で前年同期比10.5%増、営業利益は1億3,600万円で同159.1%増、経常利益は8,300万円で同32.4%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,900万円で同7.9%増と、第1四半期としては好調な業績に見えます。これらの増減要因についてご説明をお願いできますか。
回答者:第1四半期の進捗としては、通期の業績予想に対し、売上高は21.6%、営業利益は16.1%、経常利益は11.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は8.3%となっており、通期業績予想の25%には達していませんが、売上は20%を超えており、利益も年度後半にかけて進捗が加速すると見込んでおります。
取材者:第1四半期の業績進捗は、予想通りという認識でよろしいでしょうか。
回答者:ほぼ予想通りです。
取材者:前期と比べて、事業環境の変化はございましたか。
回答者:当社の事業は大きく3つのセグメントに分かれています。デジタルエンジニアリング事業では、2024年3月期にROM書込みサービスが好調で、売上・利益共に大きく伸びました。2025年3月期は、社屋建設や設備投資による減価償却費の負担が増加し、また、ROM書込みの個数が減少したため、業績が鈍化しました。今期(2026年3月期)は減価償却費の負担が軽くなったことに加え、書込み個数も増えているため、業績は回復すると見ています。
デジタルデバイス事業については、前期(2025年3月期)の第1四半期に収益性の高い案件がありましたが、今期はそういった案件はありません。しかし、このセグメントは当社最大の収益源であり、売上・利益ともに着実に成長しています。
もう一つのICTプロダクツ事業は、例年第4四半期に収益性が高まる傾向にあります。一方、第1四半期は苦戦することが多いのですが、今期はこのセグメントが利益を出せる体質になったことから、第1四半期からしっかりと利益を確保できています。
取材者:前期と比べて、採用人数の推移はいかがでしょうか。
回答者:採用活動はしていますが、特別大幅に人員を増やすことはなく、必要な人材を引き続き採用しています。
取材者:他に主要なKPIや重要な指標はございますか。
回答者:デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスが今後どれだけ伸びるかが、今期の業績に大きく影響します。このビジネスは、取引先からの発注個数が事前に見通せるものではないため、その動向を注視していく必要があります。
取材者:取引先との関係強化のため、取り組んでいることや施策はございますか。
回答者:営業活動は引き続き積極的に行っています。各営業担当が、取引先に新しい商材や案件を提案することを継続的に行っています。グループ各社で積極的に対応していく方針です。
取材者:業績に影響を与えるような、一過性の要因や季節性、外的要因はございますか。
回答者:季節性でいうと、デジタルデバイス事業に大きな季節性はありません。ICTプロダクツ事業は、先ほど申し上げた通り、年度末に業績が上がる傾向がありますが、今期は第1四半期からしっかり利益が出ています。デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスは、過去の傾向では第2四半期と第3四半期に伸びる傾向があります。今期もこの時期に業績がさらに盛り上がることを期待しています。
取材者:通期の業績についてお伺いいたします。売上高は240億円で前期比マイナス2.2%となる一方、営業利益は8億5,000万円で同10.8%増、経常利益は7億5,000万円で同28.7%増、親会社株主に帰属する当期純利益は4億8,000万円で同28.4%増と、営業利益以下の段階で増益を予想されています。通期の見通しについては如何でしょうか。
回答者:第1四半期が終わったばかりで何とも言えませんが、公表している業績予想を達成できるよう、グループ全体で取り組んでまいります。
取材者:今期、新たな取り組みとして何かトピックスはございますか。
回答者:新たな取り組みとして、新規商材の紹介を通じて売上拡大を図っています。前期はデジタルデバイス事業で大型のスポット案件があり、それが売上・利益を大きく押し上げました。今期もそういったスポット案件を獲得できるよう、引き続き取り組んでまいります。
取材者:M&Aや業務提携について、実施の有無や検討状況について、お答えできる範囲でお聞かせいただけますか。
回答者:既に開示済みですが、5月1日付で「株式会社ブレーン」と「ダイキサウンド株式会社」の2社をグループ会社化しました。ブレーン社は音楽スタジオや動画制作を、ダイキサウンド社はアーティストのイベント運営などを行っています。この2社を合わせて年間の売上は約20億円で、第2四半期から連結決算に損益が取り込まれます。当社グループはこれまでもM&Aを通じて事業を拡大してきた経緯があり、現在も他のM&A案件を精査しています。開示できる状況になれば、随時公表してまいります。
取材者:株主還元の方針に変更はございますか。
回答者:変更はございません。総還元性向30%以上を目標に、自己株式取得や配当を主軸として取り組んでおります。株主優待制度も実施しています。現在も2025年12月までの期間で自己株式取得を行っており、今後も株主の皆様に満足していただけるような施策を実施していく方針です。
取材者:承知いたしました。最後に、現在の状況について、何かトピックスやニュースリリースはございますか。
回答者:先ほど申し上げたように、デジタルエンジニアリング事業のROM書込みサービスが今後どれだけ伸びるかが重要です。第1四半期は書込み個数が増加しましたが、引き続き成長できるかどうかを注視し、対応していく必要があると考えております。
コーポレート C&S 部門長 永島 祐二様
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事業内容
ミナトホールディングスはデジタルデバイス、デジタルエンジニアリング、ICTプロダクツの3つのセグメントを柱に、M&Aを駆使した事業拡大により、2027年3月期までに売上高480億円、営業利益25億円を目指している企業である。
創業や変遷について
創業は1956年で当初はROMライターの製造販売とタッチパネル等の販売をメインであったが、2012年に現在の代表取締役会長の若山氏が就任して以降、積極的なM&A戦略を展開し、グループ会社は国内外合わせて10社にまで拡大。
重要な取り組み・成長戦略
近年では、特にデジタルエンジニアリングセグメントのROM書き込みサービスが好調で、日本サムスン、トーメンデバイスとの3社共同による国内大手メーカー向けプロジェクトが業績を牽引。このプロジェクトの成長を見込み、本社を建て替えて設備投資を行ったものの、一時的な受注量の減少と減価償却費の影響で今期の利益は一時的に減少する見通しである。しかし、来期以降は、このプロジェクトの拡大と新規顧客獲得による更なる成長を見込んでいる。
M&Aについて
デジタルコンソーシアム構想を掲げ、デジタル分野でシナジーが見込める企業とのM&Aを積極的に進めていく方針である。グローバル展開にも注力しており、台湾のDediProg Technology社との資本業務提携など、アジア地域を中心に事業を拡大している。
株主還元
株主還元については、配当性向30%を目標に、自己株の取得と配当をメインに実施。
業績や要因、業績予想
第2四半期決算は、データセンター向けサーバー用メモリーの大型スポット案件の獲得により、デジタルデバイスセグメントが好調。デジタルエンジニアリングセグメントは、ROM書き込みサービスの受注量が想定を下回り、減価償却費の影響もあり、当初の想定より低い推移。しかし、通期では業績予想を達成できる見込みである。
Q:貴社ビジネスモデルの強みと他社との差別化について、ご説明いただけますでしょうか?
A:弊社のセグメントはデジタルデバイス、デジタルエンジニアリング、ICTプロダクツの3つとその他で構成されています。主な子会社としてデジタルデバイスはサンマックス・テクノロジーズ、デジタルエンジニアリングはミナト・アドバンスト・テクノロジーズ、ICTプロダクツはプリンストンがあります。それぞれの事業をグループ会社が運営しており、十数年前まではリードオンリーメモリー(ROM)ライターの製造販売とタッチパネル等の販売をメインとしていましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が就任して以降、M&Aを軸に展開することで、グループ会社を国内外合わせて10社にまで拡大してきました。これは、既存事業の拡大とM&Aによる規模拡大の両輪で成長してきた結果であり、非常に特徴的な点であると考えています。
それぞれの事業内容ですが、デジタルデバイス事業では、サンマックス・テクノロジーズが主にパソコン、サーバー、産業機器向けのメモリーモジュールの販売を行っています。また、ATMやPOSレジ、複合機などに使用されるメモリーの販売も行っています。
デジタルエンジニアリング事業では、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズがROMライターの製造販売に加え、近年ではROM書き込みサービスを展開しており、このサービスが非常に伸びています。
ICTプロダクツ事業では、プリンストンがWeb会議システム、パソコン周辺機器、携帯周辺機器、eスポーツ関連製品などをBtoCで販売しています。
その他セグメントには、日本ジョイントソリューションズ、リバースというWebサイト制作、動画制作、システム開発を行う会社や、ミナト・フィナンシャル・パートナーズというベンチャー投資を行う会社があります。このように、半導体関連やデジタル分野の商材を扱っていることから、「デジタルコンソーシアムで未来の社会を創造する」という理念を掲げ、ミナトホールディングスを中心とした共同体の拡大を戦略の柱としています。その結果、売上高は10数年前と比べて20倍近くになり、利益も大幅に増加しました。現在の売上高は約200億円ですが、これを2027年3月期までに480億円、営業利益25億円にまで拡大するという目標を立てています。
Q:ROM書き込みサービスの顧客は、IoTを扱う関連事業者でしょうか?
A:ROM書き込みサービスは従来から提供しており、車載関連や電機メーカーなどから多品種少量の案件を請け負っていました。当社と日本サムスン、トーメンデバイスの3社共同で、国内の大手メーカー1社向けに行っているプロジェクトが非常に好調で、近年伸びています。このプロジェクトのために、ROM書き込み用の機器を増設し、スペースを広げるために本社を建て替えるなど、投資を行っています。当該プロジェクトは今後も拡大が見込まれ、投資に対して十分なリターンを得られると判断しています。他社への展開も視野に入れていますが、現時点ではこのプロジェクトに注力していく予定です。
Q:創業の経緯や変遷についてお聞かせいただけますでしょうか?
A:当社は再来年に設立70周年を迎えます。創業当時は東京都港区神谷町で事業を開始し、1980年代後半には半導体テスターの製造で業績を拡大しました。その後、半導体産業の海外移転などの影響で業績は低迷しましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が社長に就任し、金融業界出身の若山のファイナンス能力を活かしたM&A戦略によって事業規模を拡大してきました。その結果、近年では業績は回復し、昨年度は過去最高益を達成しました。
Q:M&Aによる事業拡大について、戦略方針を教えてください。
A:「デジタルコンソーシアム」という構想を掲げ、既存のグループ会社とシナジーがある企業や、デジタル分野で関連性の高い企業と連携していく方針です。
Q:グローバル展開についてお聞かせください。
A:グローバル展開については、台湾、中国などに拠点を持ち、アジア地域を中心に事業を展開しています。昨年は、台湾のDediProg Technology社と資本業務提携を締結し、彼らの海外拠点の活用による製品販売などを計画しています。また、DediProg Technology社の製品を日本で販売する会社として、DediProg Japan株式会社を設立しました。
Q:現時点における海外売上高比率はどの程度でしょうか?
A:海外売上高比率は、まだ大きくありません。海外から仕入れて日本で販売する形態が多いため、国内売上高の方が多くなっています。
Q:デジタルデバイス事業について、新規顧客獲得に向けた具体的な取り組みや施策があれば教えてください。
A:デジタルデバイス事業を担うサンマックス・テクノロジーズは、営業力の強い会社です。新規顧客の開拓、新商材の開発、海外企業との提携による商材の拡充などにより、事業規模の拡大を目指しています。
Q:大型スポット案件とは、どのような案件でしょうか?
A:国内データセンター向けに、サーバー用メモリーを大量に受注した案件です。これにより、デジタルデバイス事業の売上と利益が大幅に増加しました。第2四半期の売上高は、前期の20億円に対し、今期は45億円と、20億円ほど増加しました。この増加分の多くは、大型スポット案件によるもので、第2四半期の売上高は、過去最高を更新しました。
Q:業績や要因についてご説明ください。
A:第2四半期までの売上高と利益は、ともに期初計画の5割を上回っており、業績予想に対して順調に進捗しています。しかし、デジタルエンジニアリングセグメントは当初の想定よりも伸び悩んでおり、下期以降の見通しが不透明なため、予断を許さない状況です。現状では、業績予想を達成できるよう、全社一丸となって取り組んでいます。
Q:デジタルエンジニアリング事業が当初の想定より下回っている要因は何でしょうか?
A:ROM書き込みサービスの設備投資による減価償却費の増加と、ROM書き込みサービスの数量が当初の想定を下回っていることが要因です。下期以降の受注状況は不透明なため、不確定要素となっています。国内大手メーカー1社向けのサービスが中心となりますが、新規顧客についても積極的に受注を獲得していきたいと考えています。
Q:配当や株主還元に関する戦略や方針についてお聞かせください。
A:中期経営計画で公表している通り、配当性向30%を目標としています。自己株の取得と配当を主軸とし、今後も配当性向30%以上を維持していく考えです。
取材者:事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。
回答者:弊社のセグメントはデジタルデバイス、デジタルエンジニアリング、ICTプロダクツの3つとその他で構成されています。主な子会社としてデジタルデバイスはサンマックス・テクノロジーズ、デジタルエンジニアリングはミナト・アドバンスト・テクノロジーズ、ICTプロダクツはプリンストンがあります。それぞれの事業をグループ会社が運営しており、十数年前まではリードオンリーメモリー(ROM)ライターの製造販売とタッチパネル等の販売をメインとしていましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が就任して以降、M&Aを軸に展開することで、グループ会社を国内外合わせて10社にまで拡大してきました。これは、既存事業の拡大とM&Aによる規模拡大の両輪で成長してきた結果であり、非常に特徴的な点であると考えています。
それぞれの事業内容ですが、デジタルデバイス事業では、サンマックス・テクノロジーズが主にパソコン、サーバー、産業機器向けのメモリーモジュールの販売を行っています。また、ATMやPOSレジ、複合機などに使用されるメモリーの販売も行っています。
デジタルエンジニアリング事業では、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズがROMライターの製造販売に加え、近年ではROM書き込みサービスを展開しており、このサービスが非常に伸びています。ICTプロダクツ事業では、プリンストンがWeb会議システム、パソコン周辺機器、携帯周辺機器、eスポーツ関連製品などをBtoCで販売しています。その他セグメントには、日本ジョイントソリューションズ、リバースというWebサイト制作、動画制作、システム開発を行う会社や、ミナト・フィナンシャル・パートナーズというベンチャー投資を行う会社があります。このように、半導体関連やデジタル分野の商材を扱っていることから、「デジタルコンソーシアムで未来の社会を創造する」という理念を掲げ、ミナトホールディングスを中心とした共同体の拡大を戦略の柱としています。その結果、売上高は10数年前と比べて20倍近くになり、利益も大幅に増加しました。現在の売上高は約200億円ですが、これを2027年3月期までに480億円、営業利益25億円にまで拡大するという目標を立てています。
取材者:ROM書き込みサービスについてご説明ください。
回答者:ROM書き込みサービス自体は以前から提供しており、車載関連や電機メーカーなどから多品種少量の案件を請け負っていました。当社と日本サムスン、トーメンデバイスの3社共同で、国内の大手メーカー1社向けに行っているプロジェクトが非常に好調で、近年伸びています。このプロジェクトのために、ROM書き込み用の機器を増設し、スペースを広げるために本社を建て替えるなど、投資を行っています。
取材者:共同プロジェクトについてや今後の戦略を教えてください。
回答者:このプロジェクトが今後も伸びていく見込みがあり、それに伴い投資に対する十分なリターンがあると判断しています。もちろん、他社にも広げていきますが、今のところはこのプロジェクトに注力していく予定です。
取材者:その1社に向けてやられているものを、将来的には他の会社にも展開していくような広がりを見せていくイメージですか?
回答者:そうですね。他社にも広げたいとは思っています。しかし、他社ではそれほど、書込み数量は多くはなく、数十個、数百個の単位で手作業で書込む形態となります。もちろん、この国内大手メーカー1社様向けの規模のプロジェクトが他にも出てくると、私たちの収益は、さらに拡大しますが、今のところは、このプロジェクトにさらに注力をしていくことを考えています。
取材者:創業について、その後の変遷等について教えてください。
回答者:当社は再来年に会社設立70周年を迎えます。創業当時は東京都港区の神谷町のあたりでスタートし、1980年代後半に半導体テスターの製造で業績を拡大しました。しかし、その後は半導体産業の海外移転などの影響もあり、業績は低迷しましたが、2012年に現代表取締役会長の若山が社長に就任し、金融業界出身の若山のファイナンス能力を活かしたM&A戦略によって事業規模を拡大してきました。その結果、近年では業績は回復し昨年度は過去最高益を達成しました。
取材者:M&Aで会社を広げているというお話でしたが、戦略や方針を教えてください。
回答者:「デジタルコンソーシアム」という構想を掲げ、既存のグループ会社とシナジーがある会社や、デジタル分野で繋がりがありそうな会社と手を携えていきたいと考えています。
取材者:新規事業領域の新たに取り組みを教えてください。
回答者:M&Aについては、様々な会社と並行して話を進めていますが、現段階ではまだ開示できるものはありません。開示できる段階になりましたら、速やかに公表します。
取材者:中計の戦略として、グローバル展開についても触れられていたかと思うのですが、その進捗であったり取り組み、トピックスなどございますか?
回答者:グローバル展開については、グループ会社として台湾、中国などに拠点を持ち、アジア地域を中心にグローバル展開を進めています。昨年は、台湾のDediProgTechnology社と資本業務提携を結び、彼らの海外拠点を活用した製品販売などを計画しています。また、日本でDediProg Technology社の製品を販売するための会社として、DediProg Japan株式会社も設立しました。
取材者:今、現時点における海外での売上比率はどれくらいのものになるのでしょうか?
回答者:海外での売上比率はまだ大きくありません。海外から仕入れて日本で販売するという形態も多いので、国内の売上の方が多いです。
取材者:今回発表されました第2四半期の決算状況につきまして、デジタルデバイスが好調であることが要因というお話でしたが、具体的な取り組みや施策など教えていただけますか?
回答者:デジタルデバイス事業を担うサンマックス・テクノロジーズは、営業力の強い会社です。新規顧客の開拓、新商材の開発、海外企業との提携による商材の拡充などにより、今後も事業規模を拡大できると考えています。
取材者:大型スポット案件というのは、どの様な案件でしょうか?
回答者:国内データセンター向けに、サーバー用メモリーを大量に受注した案件です。これがデジタルデバイスの売上・利益を大きく伸ばしました。第2四半期の売上高が前期の20億円に対して、今期は45億円で、20億円ぐらい伸びているわけですけども、この伸びた分のかなりの割合は大型スポット案件で伸びたことになります。
取材者:そうしますと、全体的な業績を見ても、売上高に関しては第2四半期だと過去最高の数字なのですか。
回答者:そうです。
取材者:その他の要因はございますか?
回答者:それは、やはりデジタルデバイスが、一番の要因だと思います。
取材者:現在第3四半期の途中かと思いますが、足元の業績といたしまして、第2四半期時点では今期の通期の計画に対する進捗ですが6割ほどで着地しているかと思うのですけども、何か新しく取り組まれていることや、トピックスなどございますか?
回答者:第2四半期までの売上・利益は、ともに期初計画の5割を上回っており、業績予想に対して順調に進捗しています。しかし、デジタルエンジニアリングセグメントは当初の想定よりも伸び悩んでおり、下期以降の見通しがまだ不透明なため、予断を許さない状況です。現状では、業績予想を達成するように全社で取り組んでいます。
取材者:エンジニアリングが当初の想定より下回っているその要因をご説明いただけますか?
回答者:ROM書き込みサービスの設備投資による減価償却の影響と、ROM書き込みサービスの数量が当初の想定を下回っていることが要因です。下期以降の受注状況はまだ不透明なため、不確定要素となっています。国内大手メーカー1社向けのサービスが中心となりますが、それ以外にも、広く発注を受けていきたいと思っています
取材者:配当や株主還元するにつきまして、戦略や方針を教えていただけますか?
回答者:中期経営計画でも公表していますが、配当性向30%を目標としています。自己株の取得と配当をメインとし、今後も配当性向30%以上を維持していきたいと考えています。
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