取材者: 事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。

回答者: 2007年に創業し、当初はフィーチャーフォン向けの広告配信システムを主力事業としておりました。その後、スマートフォンの普及に伴い、スマートフォン向けのネットワーク広告事業に軸足を移し、現在に至ります。

取材者: ネットワーク広告事業の特徴は何ですか？

回答者: 広告主とメディア双方にとって最適なマッチングを実現する独自のアルゴリズムを有しており、これにより効率的な広告配信を可能としております。また、メディア側の収益最大化を目的としたメディアソリューション事業も展開しており、両面から顧客をサポートできる体制を構築しております。

取材者: ふるさと納税サイト「ふるなび」の事業展開についてお聞かせください。

回答者: 「ふるなび」は2014年にサービスを開始し、2018年から2019年にかけて急速に成長いたしました。現在では、業界4強の一角を占めております。

取材者: 「ふるなび」の競争優位性は何ですか？

回答者: 大きく2点ございます。1点目は、ネットワーク広告事業で培ったノウハウを活かした効果的な広告配信とコンバージョン率の向上でございます。2点目は、独自の返礼品開発による顧客満足度の向上でございます。過去にはクーポン券や商品券、家電製品など、顧客のニーズに応じた多様な返礼品を取り揃えており、後発ながら市場の4強を占めるまでに成長をいたしました。また、旅行や富裕層向けのコンサルティングサービスなど、高付加価値な返礼品の開発にも注力しております。

取材者: 御社の強みは何ですか？

回答者: 独立系企業としての機動性と、豊富な資金力を活かした迅速な事業展開であり、それを実現するためのインハウス開発力でございます。また、オーナー企業であるため意思決定が速く、市場の変化に柔軟に対応できることも強みでございます。

取材者: 自治体との連携についてお聞かせください。

回答者: 自治体と連携し、地域特産品を活用した返礼品の開発や、再生可能エネルギーの活用など、地域活性化に貢献できるような取り組みを進めております。

取材者: 創業の経緯についてお聞かせください。

回答者: 創業者の田中が、将来のネットワーク社会を見据え、エンジニアの野口とともに広告配信事業を立ち上げたことが始まりでございます。

取材者: 第1四半期の決算について、計画に対して遅れが出ている要因は何でしょうか？

回答者: 6月に発表された制度改正の影響で、8月と9月に駆け込み需要が発生すると予想しておりましたが、実際には制度改正の影響が限定的であったため、想定していた需要の前倒しでの発生がなく、従前の年末に向けた需要増加の繁忙サイクルとなったことが要因でございます。

取材者: ふるさと納税市場におけるシェア20%獲得を目標に掲げていますが、具体的な施策はどのようなものですか？

回答者: 顧客獲得のためのインセンティブ強化や、認知度向上のためのCM展開などを積極的に行っております。

取材者: 自治体へのアプローチ方法についてお聞かせください。

回答者: 当初は自治体からの問い合わせを促進するために、貴乃花光司さんを起用したCMを展開するなど、認知度向上に努めておりました。現在は8割以上の自治体との取引がございます。

取材者: インターネット広告事業において、BeRealとのパートナーシップ締結による効果はいかがですか？

回答者: Z世代やそれ以下の世代に人気のアプリであるBeRealを通じて、これまでリーチが難しかった若年層への広告配信が可能となりました。

取材者: 第2四半期以降の新たな取り組みについてお聞かせください。

回答者: ふるさと納税の繁忙期であるため、現在はふるさと納税事業に注力しております。また、本年、アプリをリリースしておりダウンロード数が増加しております。また、人的資本データの開示などサステナビリティ経営にも取り組んでおります。

取材者: 御社の株主還元策についてお聞かせください。

回答者: 株主還元は、事業への投資による成長による株価向上を第一と考えております。しかし、大型投資の機会が限られている現状を踏まえ、中計対象期間中の2027年7月期末までは配当性向50%を目安とした安定的な配当も継続していく方針をだしております。