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(株)昭和真空

東証STD 6384

決算:3月末日

20251126

CP&X


【2026年3月期2Q】

決算概要

第2四半期は大幅な増収増益を達成も、計画比では売上未達による利益遅延が発生

第2四半期の売上高は3,695百万円(前年同期比42.7%増)、営業利益129百万円、経常利益151百万円、中間純利益91百万円と、前年同期比で増収増益を達成。計画比では売上高未達の影響で利益進捗に遅れが生じているものの、売上原価の低減や不要不急の固定費削減といったコストダウン効果により、利益面は好転している状況。


セグメント別または事業別の増減要因

装置販売は概ね計画通りだが、稼働率低迷によりサービス分野が弱含み

装置販売セグメントは1件の期ズレを除き概ね計画通りに進捗している一方、サービスセグメントは顧客の装置稼働率が横ばいで大きく改善していないため、消耗品需要が低迷し計画未達。主力の水晶・光学デバイス市場はスマートフォンや車載向けの需要が頭打ちであり、既存装置で需要が賄えることから増産に向けた大口の設備投資は見込みにくい環境。


主要KPIの進捗と変化

新規顧客開拓は順調、高い市場シェアを背景に一定の引き合いを確保

新規開拓に関しては、第2四半期で4件の新規市場および新規顧客からの受注を獲得。水晶デバイス製造装置における同社の市場シェアは非常に高く、顧客のデバイストレンド変化に対応する検証を共同で行うなど強固な関係性を維持しており、一定数の引き合いを確保している状況。


季節性・一過性要因の有無と影響

装置販売における期ズレが一過性の下押し要因として発生

装置販売セグメントにおいて、いくつかの案件が下期へ期ズレしたことが第2四半期の計画未達要因の一つ。市場全体として増産投資が抑制傾向にある中、稼働率に連動する消耗品需要の減少が業績に影響を与えている側面がある。


通期見通しと進捗率・達成可能性

受注残によるカバーで通期予想は据え置き、サービス分野の懸念を吸収へ

上期に若干の売上未達が生じたものの、通期業績については当初の予想通りに着地する見通し。装置セグメントは既に受注済みの案件(受注残)の売上計上でカバー可能な水準であり、サービスセグメントの動向に懸念は残るものの、全社的な売上高・利益面では当初計画通りの推移を見込む判断。


トピックス

次世代デバイス向け新装置の投入と航空・宇宙分野等の新規需要開拓

水晶デバイスの小型化・高周波対応トレンドに合わせ、ウエハー表面を平坦化する「プラズマジェットトリマー」を開発し、研究開発用として複数の引き合いを獲得。また、航空・宇宙関連でのニーズ捕捉に加え、反射防止効果や親水などの特徴を持つガラスの表面加工を実現する装置の生産装置の開発も順調であり、来期第1四半期頃からの受注拡大を計画。

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​企業名

上場市場 証券コード

​決算日

取材アーカイブ

  • CP&X

     

    決算概要

    2026年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比56.1%増の13億3,000万円となり、増収を達成。営業利益はマイナス5,000万円(前年同期はマイナス1億100万円)、経常利益はマイナス4,400万円(同マイナス1億1,200万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益はマイナス4,100万円(同マイナス9,500万円)となり、赤字幅は縮小し利益が改善した。主な増減要因は、売上計上案件数の増加と季節的要因、さらに収益性の高いセグメントとそうでないセグメントでの案件の差である。

     

    主要KPIの進捗と変化

    「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」で公表しているとおり、ROE10%以上、PBR1倍以上の水準維持を目標としている。

     

    季節性・一過性要因の有無と影響

    当第1四半期に限って、普段と比べて特殊な事象はない。前期(2025年3月期)には、光学デバイスメーカーから比較的大きな受注があり、それが売上高と利益の確保に寄与した。

     

    通期見通しと進捗率・達成可能性

    2026年3月期の通期見通しは、売上高95億円、営業利益8億円、経常利益8億4,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億7,000万円と増収増益を予想。第1四半期から第2四半期にかけて売上の計上時期が多少ずれることはあるが、現時点では大きな変動はなく、通期見通しは順調に推移していると判断している。

     

    トピックス

    今期の重点施策として、「受注生産量の確保」、「次期戦略装置の開発推進」、「品質管理強化による利益率の改善」の3つを掲げている。これまでの事業を支えてきた水晶デバイス業界向けおよび光学デバイス業界向けは、大型・安定受注が難しい状況であり、今後はリピート受注の減少が予測されている。そのため、電子デバイス業界への拡販に注力しており、顧客と共同で受託実験を進めることで、新たな受注獲得と増産につなげる取り組みを行っている。

  • Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)は何でしょうか?

    A:当社は今期、主に3つの分野に重点的に取り組んでおります。まず、「受注生産量の確保」であり、次に「次期戦略装置の開発推進」、そして「品質管理強化による利益率の改善」です。具体的な数値目標は設けていませんが、標準化や基準の統一により品質を安定させコストを低減するほか、難易度の高い案件の管理を強化することで不必要な費用発生を抑制します。また、社内外のコミュニケーションを強化することでトラブルを未然に防ぎ、余分なコストの発生を防ぐ取り組みも進めています。足元の状況としては、これまでの事業を支えてきた水晶デバイス業界向けおよび光学デバイス業界向けの大型受注や安定した受注が難しい状況にあります。そのため、現在は電子デバイス業界への拡販に注力しており、情報収集や受託実験の共同実施を通じて、受注獲得とそれに続く増産を目指しています。今後はリピート受注の減少が予測されるため、水晶デバイスおよび光学デバイスにおける次期戦略装置の開発を積極的に進めていくことが、今期の重要なテーマです。

     

    Q:通期業績の見通しについてご説明ください。

    A:2026年3月期の通期業績予想は、売上高95億円、営業利益8億円、経常利益8億4,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億7,000万円と、増収増益を見込んでおります。第1四半期から第2四半期にかけて売上の計上時期が多少ずれることはありますが、現時点では大きな変動はなく、順調に推移していると判断しています。前期に光学デバイスメーカーから獲得した大型案件のような受注は、今期は今のところ見込んでおりません。そのため、光学デバイス業界向けの受注高は昨年の実績に比べて計画が下がっていますが、その分をその他の分野で補い、売上高95億円の達成を目指します。

     

    Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。

    A:現時点において、M&Aや新たな業務提携について検討・実施しているものはありません。当社はアルバックグループに属しており、今後もグループ間の連携を継続していく方針です。

  • 取材者:まず初めに、2026年3月期第1四半期の決算状況についてお伺いします。売上高は13億3,000万円(前年同期比56.1%増加)で、営業利益はマイナス5,000万円(前年同期マイナス1億100万円)、経常利益はマイナス4,400万円(同マイナス1億1,200万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益はマイナス4,100万円(同マイナス9,500万円)でした。第1四半期ではありますが、増収となり、利益も改善されていると思います。この増減要因についてご説明いただけますか?

     

    回答者:増減要因ですが、まず売上に計上できる案件の件数や、季節的な要因が一番大きいと考えています。また、収益性の高いセグメントとそうでないセグメントの案件の差が出ていることも要因だと考えております。

     

    取材者:今期から新たに取り組まれていることや、何か新しい施策がございましたらお聞かせください。

     

    回答者:特にこの第1四半期で効果が出た施策はありませんが、今年度当社が重点的に取り組むこととして、「受注生産量の確保」、「次期戦略装置の開発推進」、そして「品質管理強化による利益率の改善」です。この1年はこの3つの分野に注力してまいります。

     

    取材者:利益率の改善について、具体的な数値目標はございますか?

     

    回答者:具体的な数値目標として、前年比何%向上といった数値は設けておりません。しかし、標準化や基準の統一によって品質を安定させ、コスト低減を図るほか、難易度が高い案件の管理を強化し、余計な費用を発生させないように努めています。また、社内外のコミュニケーションを強化することで、トラブルを未然に防ぎ、余分なコストを発生させないような取り組みも進めています。

     

    取材者:前年と比べて、採用数の推移はいかがでしょうか?

     

    回答者:採用数についてですが、今年4月の新卒採用は2名でした。その前年が1名でしたので、1名増加した形です。来年春には4名の採用を内定として確保している状況です。中途採用は、昨年度は2名でした。

     

    取材者:人員の増員は順調に進んでいるという認識でよろしいでしょうか?

     

    回答者:増員という意味では、退職者もいらっしゃいますので、人員数としては基本的には維持している状況です。

     

    取材者:その他に、重要視しているKPIや指標はございますか?

     

    回答者: ROE10%以上を目指しています。まだその水準には達していませんが、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」にて公表しております。

     

    取材者:前期(2025年3月期)から現在にかけて、売上や業績に影響を与えた一過性の要因や季節性、外的要因などはございましたか?

     

    回答者:この第1四半期に限って、普段と比べて特殊な事象は特にありませんでした。

     

    取材者:前期はいかがでしたか?

     

    回答者:前期は、光学デバイスメーカーから比較的大きな受注をいただきました。それを売上に計上できたことで、一定の売上高を確保して今期を迎えることができました。また、大型案件でしたのでコストダウンもしやすく、利益面も確保できたと認識しております。

     

    取材者:今期の通期見通しについてもお聞かせいただけますか?2026年3月期の業績予想は、売上高95億円(前期比12.0%増)、営業利益8億円(同1.0%増)、経常利益8億4,000万円(同0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億7,000万円(同1.4%増)と、増収増益を予想されていますが、この見通しはいかがでしょうか?

     

    回答者:第1四半期から第2四半期にかけて売上の時期が多少ずれることはありますが、上下のバランスで見れば、現時点では大きな変動はなく、順調に推移していると判断しております。

     

    取材者:前期にあった大型案件の関連はいかがでしょうか?

     

    回答者:今年度は、そのような大型受注があるかという点では、設備投資の波の中で前期で取り込んでしまったため、今期は今のところ見込めていません。そのため、受注高の内訳のうち、光学デバイス業界向けが昨年の実績に比べてかなり下がった計画となっております。その分は、

    その他の分野で補い、売上高95億円を達成したいと考えております。

     

    取材者:M&Aや業務提携の実施状況や検討状況について、お話しいただける範囲でお聞かせいただけますか?

     

    回答者:M&Aについては、現在検討しているもの、進めているものともに特にございません。業務提携に関しても、新たなものはございませんが、当社はアルバックグループに属しておりますので、グループ間の連携は継続して行っていきたいと考えております。

     

    取材者:株主還元の方針に変更はございますか?

     

    回答者:株主還元の方針については、特に変更はございません。基本的には安定配当を継続する方針に変わりはありません。

     

    取材者:最後に、足元の状況について、何かトピックスやニュースリリースがございましたらお聞かせください。

     

    回答者:これまで当社の業績は、水晶デバイス業界向けと光学デバイス業界向けという2つの柱に支えられてきました。しかし、2025年度に関しては、これらの分野からの大型受注や安定した受注は少し難しい状況です。そのため、現在は電子デバイス業界への拡販を目指して売上高の確保に努めております。

    そのために、情報収集や、お客様からの引き合いがあった際に、当社で対応可能かどうかの検証を行う受託実験を、お客様と共同で進めています。これにより、一つでも多くの受注を獲得し、そこから増産に向けた流れにつなげていきたいと考えております。

    これまで、水晶デバイスと光学デバイスが主力であり、過去に実績のある装置が繰り返し受注されるという背景がありました。しかし、今後はこのようなリピート受注が減少していくと予測しております。そのため、水晶デバイスと光学デバイスにおける次期戦略装置の開発を積極的に進めていくことが、今期の大きなテーマとなっております。

  • IR担当

  • ​-

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​企業名

上場市場 証券コード

​決算日

取材アーカイブ

  • CP&X

     

    ビジネスモデル・事業内容

    昭和真空株式会社(東証STD:6384、決算:3月末日)は、1953年創業の真空関連装置メーカーである。 主力製品は、スマートフォン用カメラレンズ向けの反射防止膜を成膜する真空蒸着装置と、水晶デバイスの周波数帯を調整するエッチング装置である。 同社は、顧客のニーズに合わせた装置を生産する受注生産体制を採用しており、顧客との関係性を重視したビジネスを展開している。

     

    創業の経緯と転機

    創業当初は真空ポンプの修理から事業を開始し、その後水晶デバイスの需要増加に伴い、水晶デバイス向けの真空装置製造へと転換した。 これが事業の基盤を築く転機となった。

     

    直近の決算状況

    近年は、主要顧客である水晶デバイスメーカーと光学デバイスメーカーの設備投資の停滞により業績が低迷していた。 しかし、2024年度第2四半期には、市況が回復し、売上が増加した。 ただし、設備導入の遅延により、計画を下回る結果となった。 上期の実績では、営業利益が上振れている。 これは、昨年度、一昨年度と業績が低迷していたため、今期の予測を立てる際に、利益面で厳しく見込んでいたことが要因の一つである。

     

    特徴・強み

    水晶デバイス向けのエッチング装置では、競合と呼べるのは同社の装置をコピーしたような装置を作っている中国企業がいくつかある程度で、市場シェアは高い。

     

    成長戦略

    自動車部品や航空宇宙関連など、新たな市場への進出に積極的に取り組んでいる。 また、アルバックグループとの連携強化を図ることで、業績の安定化と成長を目指している。

     

    株主還元策

    安定配当を基本方針としている。

     

    今期の取り組み・トピックス

    装置の購入を前提とした顧客に対し、同社所有の実験機を用いて、顧客と共に検証を行う取り組みを積極的に行っている。 また、利益率向上のため、部品の内製化や材料の共同調達、複数社への見積もり取得による外注加工費の削減などを進めている。

  • Q: 貴社のビジネスモデル、特徴、強みについてご説明いただけますでしょうか?

    A: 当社は真空関連装置メーカーです。 真空度を上げてその中で成膜を行う装置を製造・販売しています。 主力製品は、スマートフォン用カメラレンズ向けの反射防止膜を成膜する真空蒸着装置と、水晶デバイスの周波数帯を調整するエッチング装置です。

     

    Q: 貴社の創業の経緯や設立の思いについてご説明いただけますでしょうか?

    A: 1953年に創業し、真空ポンプの修理から事業を開始しました。 その後、水晶デバイスの需要増加に伴い、水晶デバイス向けの真空装置を製造するようになり、事業の基盤を築きました。

     

    Q: 第2四半期の決算状況について、増収の要因をご説明いただけますでしょうか?

    A: 近年は、水晶デバイスメーカーと光学デバイスメーカーの設備投資の停滞により、業績が低迷していました。 しかし、2024年度第2四半期には、市況が回復し、売上が増加しました。 ただし、設備導入の遅延により、計画を下回る結果となりました。

     

    Q: 新規取引先に対する具体的な施策についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 装置の購入を前提とした顧客に対し、当社所有の実験機を用いて、顧客と共に検証を行う取り組みを積極的に行っています。

     

    Q: 新規開発装置の受注獲得状況についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 新規開発装置は、まだリリースしたばかりで、大口の受注には至っていません。

     

    Q: 上期の実績で、営業利益が上振れている要因についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 昨年度、一昨年度と業績が低迷していたため、今期の予測を立てる際に、利益面で厳しく見込んでいたことが要因の一つです。 また、利益率の高いサービスセグメントが好調だったことも要因です。

     

    Q: 下期での重点項目として、利益率向上に対する取り組みについてお教えいただけますでしょうか?

    A: 材料費削減のため、部品の内製化や材料の共同調達を進めています。 また、外注加工費削減のため、内製化の検討や複数社への見積もり取得による競争を促しています。

     

    Q: 研究開発体制についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 従業員138名のうち、研究開発に携わる社員は16名です。

     

    Q: 設備投資計画についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 現在、大規模な設備投資計画はありません。 生産能力の増強は、工場のレイアウト変更や工程の見直しなど、既存のリソースを有効活用することで対応します。 老朽化対策は、各装置の適切なメンテナンスで対応しています。

     

    Q: 株主還元についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 安定配当を基本方針としています。

     

    Q: 中長期的な視点での成長戦略についてお教えいただけますでしょうか?

    A: アルバックグループとの連携強化を図り、新たな分野への進出を目指します。

  • 取材者:ビジネスモデルや特徴、強みなどをご説明いただけますでしょうか?

    回答者: 真空関連装置には多種多様なものがございます。行っていることは、どの企業も同じように真空度を上げてその中で成膜をしていくという装置をメインに販売しております。

    どちらかといいますと、用途によって会社ごとに得意不得意が分かれてくる中で、弊社は真空蒸着装置という成膜装置をメインに販売しております。これはカメラレンズ、スマートフォン等に搭載されているカメラモジュールの反射防止膜を成膜する装置です。

    また、水晶デバイス向けの装置としては、水晶に一定の電圧を加えると振動して周波数を調整する、発信できるという機能があるのですが、その周波数帯を調整するエッチング装置も販売しております。こちらは、真空技術を利用した装置です。

    今挙げた2点が弊社の主力となる部門の商品です。

    取材者: 水晶デバイス向けのエッチング装置が主力の1つということですね。

    回答者: そうですね。

    取材者: 真空関連装置について、この2つの主力製品においては、競合はどういったところになるのでしょうか?

    回答者: 水晶装置に関しましては、競合という競合は特段ない状態です。弊社の水晶装置の市場シェアはだいぶ高い状態で、競合と呼べるのは弊社の装置をコピーしたような装置を作っている中国企業がいくつかあるくらいです。特段、競合と呼べる企業がない状態で水晶デバイス業界のビジネスを進めております。

    光学デバイス、先ほど申し上げましたスマートフォン用のカメラレンズ向けの成膜装置では、国内で申し上げますと、シンクロン様、オプトラン様、その2社が競合になります。

    取材者:御社様の創業の経緯や設立の思いの部分について、わかる範囲でご説明お願いできますでしょうか?

    回答者: 創業は1953年で、今年で72年目を迎えます。元々は現在の社長のお父様にあたる方が、真空ポンプの修理などを行うところからスタートしました。真空ポンプの修理を主にやりながら商売を始めていく中で、徐々に真空装置も手がけてみないかというお話があり、具体的に作るようになったのは、クォーツ時計やトランシーバーのブームなどで水晶デバイスがたくさん使われるようになった流れの中で、弊社も水晶デバイス向けの真空装置を手がけるようになり、事業の基盤を築いてきました。

    水晶デバイスを事業の基盤に据えながら、先ほどお話のあった光学分野への真空装置など、水晶と光学以外にも真空技術の応用範囲は非常に広いので、今は水晶、光学に続く大きな柱を構築していきたいというところです。

    取材者: 水晶に続く柱というのは、具体的にどのようなものを考えていますか?

    回答者: いろいろあるのですが、1つは自動車向けの加飾ですね。エンブレムやコックピット内のメーター周りの装飾など、樹脂に金属的な装飾を施すようなものも真空装置を使って成膜しますので、そういった分野向けの装置です。あとは航空宇宙分野などでも、非常に広がりが期待できるので、そういった分野などへの真空技術の応用を探っていきたいと考えています。

    取材者: ありがとうございます。先日発表されました第2四半期の決算状況についてお聞きしたいのですが、2024年度第2四半期の決算状況は前年と比べて増収ということですが、これは2023年度が特別悪かったということでしょうか?それとも何か要因があって増収になっているのでしょうか?

    回答者: ここ数年、受注・売上ともに芳しくない状況が続いておりまして、先ほど申し上げました水晶デバイスメーカー、光学デバイスメーカーの設備投資の波が、ちょうど2つの業態で重なって停滞してしまい、昨年度、その前から芳しくない状態が続いておりました。

    ここに至りまして、若干ですが回復の兆しが見え始めたところです。特段、昨年度に何か大きな事象があったというわけではありません。

    取材者: 市況が回復してきたので、今期は売上が回復してきているという見方でしょうか?

    回答者: そうですね。

    取材者: ただ、計画を下回ってしまったというのは、設備導入に関するものが遅延してしまい、それが下期に繰り越されてしまっているという認識で合っていますでしょうか?

    回答者: はい。おっしゃる通りです。

    取材者: 今期ここまでで、新規取引先に対する取り組みについて何か具体的な施策などありましたら教えていただけますでしょうか?

    回答者: 弊社は装置のアッセンブリーメーカーでして、受託成膜のようなことはやっていないのですが、装置の購入を前提としたお客様からの相談事、例えば「こういった成膜はできないか?」という相談に対して、弊社所有の実験機を用いまして、お客様と一緒に検証を行い、無事お客様の求める成膜をすることができれば装置をご購入いただけるという流れのようなことを積極的に行っています。この取り組みによって、だいぶ受注を伸ばせている状況です。

    取材者: 前回の決算説明資料にございました新規開発装置の受注獲得は、どのような形で推移していますでしょうか?

    回答者: 新規開発装置の受注に関しましては、まだリリースしたばかりということもありまして、そんなに大口の受注が決まっているというようなことはないのですが、着実に販売を目指していた業態のリーディングカンパニーに弊社のプロトタイプの装置を納入しています。そこで採用されたメーカー様の方で、やりたいことがうまくできるような結果が出れば、今後の増収、投資の方は見込めるのかなと考えております。

    取材者: 今はその新規開発装置を販売するフェーズというよりは、紹介させていただいたり、取引先との関係性を強化しているような段階ということでしょうか?

    回答者: そうですね。お客様へ紹介して、これからお客様の方で投資の判断をしていただいて、そちらに舵を切るというお客様がいれば投資をお願いしたいなというところで進めている段階です。

    取材者: 上期の実績ですが、特に営業利益、利益の部分に関してはかなり上振れているかと思いますが、こちらの要因について教えていただけますでしょうか?

    回答者: 先ほども申し上げました通り、昨年、一昨年とあまり業績がよろしくない中で、今期の予測を立てる際に、利益面で厳しく見込んでいたのが一つの要因です。厳しく見込んでいた分、思ったより改善したのが一つです。

    また、弊社の装置の販売をメインとして行っているのですが、納めた装置の改造工事や修理保守、あとは装置で使用される消耗品の販売等も行っています。そちらは弊社のセグメントでサービスセグメントというふうに分類されるのですが、そちらの方が利益率が高い中で、当初計画していたよりも若干ながらも上振れたので、その分利益も向上しました。

    取材者: 利益率の高いサービスセグメントが好調だったために、上期までは利益が高くなっていたということですね。

    回答者: はい。

    取材者: 下期での重点の実行項目として、利益率の向上に対する取り組みの部分が記載されているかと思いますが、こちらについての具体的な取り組みを教えていただけますでしょうか?

    回答者: 利益率向上に関してですが、製造原価、売上原価をいかに抑えるかというのが一番の課題です。

    売上原価を構成するもののうち、一番割合を占めているのが材料費です。材料費をいかに抑えるかということが一番の課題になります。

    材料費を削減するために、今までは外注していた部品を内製化したり、材料を共同で調達したりすることで、できるだけコストを抑える努力をしています。

    また、製造原価の中で2番目に大きいのが外注加工費です。外注加工費に関しましても、できるだけ内製化できないかということを検討しています。

    内製化できるものは内製化して、外注に出すにしても1社に頼るのではなく、複数社に見積もりを取って競合させることによって、できるだけコストを抑える努力を継続して行っています。

    取材者: 研究開発体制についてお伺いしたいのですが、現在はどういった体制で、どのくらいの規模感で行っているのでしょうか?

    回答者: 規模感としましては、弊社の従業員数が138名おりまして、そのうち研究開発に携わっている社員が16名です。

    体制としましては、大きく2つに分かれておりまして、1つは既存製品の改良、改善を行う部署です。もう1つは、新規開発に特化した部署です。

    この2つの部署で構成されています。

    取材者: 今後は、研究開発費の比率を高めていくような方針はございますか?

    回答者: 研究開発費の比率を高めていくという方針は、今のところ特にございません。

    取材者: ありがとうございます。続いて、設備投資計画についてお伺いしたいのですが、製造設備の老朽化対策や生産能力増強のための設備投資計画は何かございますか?

    回答者: 設備投資計画としましては、今現在特に大きなものは予定しておりません。

    ただ、生産能力の増強というところでは、生産能力を増強するというよりは、工場のレイアウト変更や工程の見直し等によって、今あるリソースでいかに効率よく生産していくかということをメインに考えています。

    老朽化対策としましては、各装置ごとに適切なメンテナンスをしながら使用していますので、今現在、老朽化によって更新しなければならない装置というのは特段ございません。

    取材者: 株主還元についてお伺いしたいのですが、配当政策や株主還元に対する考え方について教えていただけますでしょうか?

    回答者: 株主還元につきましては、安定配当を基本方針としております。

    取材者: 中長期的な視点での成長戦略についてお伺いしたいのですが、今後注力していく事業や目指す企業像などについて教えていただけますでしょうか?

    回答者: 中長期的な成長戦略としましては、先ほども少しお話に上がりましたが、今現在、弊社の主力製品である水晶デバイス向けの装置と、光学デバイス向けの装置、この2本柱に加えて、第3、第4の柱となるような新規事業を育成していくというのが、一番大きな目標です。

    具体的には、先ほども申し上げました通り、自動車部品や航空宇宙関連など、今まであまり注力してこなかった分野にも積極的に進出していきたいと考えています。

    また、弊社はアルバックグループの一員ということもありまして、アルバックグループとの連携を強化することによって、今までリーチできなかったような分野にも進出していきたいと考えています。目指す企業像としましては、世界中のお客様から信頼され、必要とされる企業を目指しています。

  • IR担当

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(株)昭和真空

東証STD 6384

決算:3月末日

CP&X


【2026年3月期2Q】

決算概要

第2四半期は大幅な増収増益を達成も、計画比では売上未達による利益遅延が発生

第2四半期の売上高は3,695百万円(前年同期比42.7%増)、営業利益129百万円、経常利益151百万円、中間純利益91百万円と、前年同期比で増収増益を達成。計画比では売上高未達の影響で利益進捗に遅れが生じているものの、売上原価の低減や不要不急の固定費削減といったコストダウン効果により、利益面は好転している状況。


セグメント別または事業別の増減要因

装置販売は概ね計画通りだが、稼働率低迷によりサービス分野が弱含み

装置販売セグメントは1件の期ズレを除き概ね計画通りに進捗している一方、サービスセグメントは顧客の装置稼働率が横ばいで大きく改善していないため、消耗品需要が低迷し計画未達。主力の水晶・光学デバイス市場はスマートフォンや車載向けの需要が頭打ちであり、既存装置で需要が賄えることから増産に向けた大口の設備投資は見込みにくい環境。


主要KPIの進捗と変化

新規顧客開拓は順調、高い市場シェアを背景に一定の引き合いを確保

新規開拓に関しては、第2四半期で4件の新規市場および新規顧客からの受注を獲得。水晶デバイス製造装置における同社の市場シェアは非常に高く、顧客のデバイストレンド変化に対応する検証を共同で行うなど強固な関係性を維持しており、一定数の引き合いを確保している状況。


季節性・一過性要因の有無と影響

装置販売における期ズレが一過性の下押し要因として発生

装置販売セグメントにおいて、いくつかの案件が下期へ期ズレしたことが第2四半期の計画未達要因の一つ。市場全体として増産投資が抑制傾向にある中、稼働率に連動する消耗品需要の減少が業績に影響を与えている側面がある。


通期見通しと進捗率・達成可能性

受注残によるカバーで通期予想は据え置き、サービス分野の懸念を吸収へ

上期に若干の売上未達が生じたものの、通期業績については当初の予想通りに着地する見通し。装置セグメントは既に受注済みの案件(受注残)の売上計上でカバー可能な水準であり、サービスセグメントの動向に懸念は残るものの、全社的な売上高・利益面では当初計画通りの推移を見込む判断。


トピックス

次世代デバイス向け新装置の投入と航空・宇宙分野等の新規需要開拓

水晶デバイスの小型化・高周波対応トレンドに合わせ、ウエハー表面を平坦化する「プラズマジェットトリマー」を開発し、研究開発用として複数の引き合いを獲得。また、航空・宇宙関連でのニーズ捕捉に加え、反射防止効果や親水などの特徴を持つガラスの表面加工を実現する装置の生産装置の開発も順調であり、来期第1四半期頃からの受注拡大を計画。

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取材アーカイブ

  • CP&X

     

    決算概要

    2026年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比56.1%増の13億3,000万円となり、増収を達成。営業利益はマイナス5,000万円(前年同期はマイナス1億100万円)、経常利益はマイナス4,400万円(同マイナス1億1,200万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益はマイナス4,100万円(同マイナス9,500万円)となり、赤字幅は縮小し利益が改善した。主な増減要因は、売上計上案件数の増加と季節的要因、さらに収益性の高いセグメントとそうでないセグメントでの案件の差である。

     

    主要KPIの進捗と変化

    「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」で公表しているとおり、ROE10%以上、PBR1倍以上の水準維持を目標としている。

     

    季節性・一過性要因の有無と影響

    当第1四半期に限って、普段と比べて特殊な事象はない。前期(2025年3月期)には、光学デバイスメーカーから比較的大きな受注があり、それが売上高と利益の確保に寄与した。

     

    通期見通しと進捗率・達成可能性

    2026年3月期の通期見通しは、売上高95億円、営業利益8億円、経常利益8億4,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億7,000万円と増収増益を予想。第1四半期から第2四半期にかけて売上の計上時期が多少ずれることはあるが、現時点では大きな変動はなく、通期見通しは順調に推移していると判断している。

     

    トピックス

    今期の重点施策として、「受注生産量の確保」、「次期戦略装置の開発推進」、「品質管理強化による利益率の改善」の3つを掲げている。これまでの事業を支えてきた水晶デバイス業界向けおよび光学デバイス業界向けは、大型・安定受注が難しい状況であり、今後はリピート受注の減少が予測されている。そのため、電子デバイス業界への拡販に注力しており、顧客と共同で受託実験を進めることで、新たな受注獲得と増産につなげる取り組みを行っている。

  • Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)は何でしょうか?

    A:当社は今期、主に3つの分野に重点的に取り組んでおります。まず、「受注生産量の確保」であり、次に「次期戦略装置の開発推進」、そして「品質管理強化による利益率の改善」です。具体的な数値目標は設けていませんが、標準化や基準の統一により品質を安定させコストを低減するほか、難易度の高い案件の管理を強化することで不必要な費用発生を抑制します。また、社内外のコミュニケーションを強化することでトラブルを未然に防ぎ、余分なコストの発生を防ぐ取り組みも進めています。足元の状況としては、これまでの事業を支えてきた水晶デバイス業界向けおよび光学デバイス業界向けの大型受注や安定した受注が難しい状況にあります。そのため、現在は電子デバイス業界への拡販に注力しており、情報収集や受託実験の共同実施を通じて、受注獲得とそれに続く増産を目指しています。今後はリピート受注の減少が予測されるため、水晶デバイスおよび光学デバイスにおける次期戦略装置の開発を積極的に進めていくことが、今期の重要なテーマです。

     

    Q:通期業績の見通しについてご説明ください。

    A:2026年3月期の通期業績予想は、売上高95億円、営業利益8億円、経常利益8億4,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億7,000万円と、増収増益を見込んでおります。第1四半期から第2四半期にかけて売上の計上時期が多少ずれることはありますが、現時点では大きな変動はなく、順調に推移していると判断しています。前期に光学デバイスメーカーから獲得した大型案件のような受注は、今期は今のところ見込んでおりません。そのため、光学デバイス業界向けの受注高は昨年の実績に比べて計画が下がっていますが、その分をその他の分野で補い、売上高95億円の達成を目指します。

     

    Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。

    A:現時点において、M&Aや新たな業務提携について検討・実施しているものはありません。当社はアルバックグループに属しており、今後もグループ間の連携を継続していく方針です。

  • 取材者:まず初めに、2026年3月期第1四半期の決算状況についてお伺いします。売上高は13億3,000万円(前年同期比56.1%増加)で、営業利益はマイナス5,000万円(前年同期マイナス1億100万円)、経常利益はマイナス4,400万円(同マイナス1億1,200万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益はマイナス4,100万円(同マイナス9,500万円)でした。第1四半期ではありますが、増収となり、利益も改善されていると思います。この増減要因についてご説明いただけますか?

     

    回答者:増減要因ですが、まず売上に計上できる案件の件数や、季節的な要因が一番大きいと考えています。また、収益性の高いセグメントとそうでないセグメントの案件の差が出ていることも要因だと考えております。

     

    取材者:今期から新たに取り組まれていることや、何か新しい施策がございましたらお聞かせください。

     

    回答者:特にこの第1四半期で効果が出た施策はありませんが、今年度当社が重点的に取り組むこととして、「受注生産量の確保」、「次期戦略装置の開発推進」、そして「品質管理強化による利益率の改善」です。この1年はこの3つの分野に注力してまいります。

     

    取材者:利益率の改善について、具体的な数値目標はございますか?

     

    回答者:具体的な数値目標として、前年比何%向上といった数値は設けておりません。しかし、標準化や基準の統一によって品質を安定させ、コスト低減を図るほか、難易度が高い案件の管理を強化し、余計な費用を発生させないように努めています。また、社内外のコミュニケーションを強化することで、トラブルを未然に防ぎ、余分なコストを発生させないような取り組みも進めています。

     

    取材者:前年と比べて、採用数の推移はいかがでしょうか?

     

    回答者:採用数についてですが、今年4月の新卒採用は2名でした。その前年が1名でしたので、1名増加した形です。来年春には4名の採用を内定として確保している状況です。中途採用は、昨年度は2名でした。

     

    取材者:人員の増員は順調に進んでいるという認識でよろしいでしょうか?

     

    回答者:増員という意味では、退職者もいらっしゃいますので、人員数としては基本的には維持している状況です。

     

    取材者:その他に、重要視しているKPIや指標はございますか?

     

    回答者: ROE10%以上を目指しています。まだその水準には達していませんが、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」にて公表しております。

     

    取材者:前期(2025年3月期)から現在にかけて、売上や業績に影響を与えた一過性の要因や季節性、外的要因などはございましたか?

     

    回答者:この第1四半期に限って、普段と比べて特殊な事象は特にありませんでした。

     

    取材者:前期はいかがでしたか?

     

    回答者:前期は、光学デバイスメーカーから比較的大きな受注をいただきました。それを売上に計上できたことで、一定の売上高を確保して今期を迎えることができました。また、大型案件でしたのでコストダウンもしやすく、利益面も確保できたと認識しております。

     

    取材者:今期の通期見通しについてもお聞かせいただけますか?2026年3月期の業績予想は、売上高95億円(前期比12.0%増)、営業利益8億円(同1.0%増)、経常利益8億4,000万円(同0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億7,000万円(同1.4%増)と、増収増益を予想されていますが、この見通しはいかがでしょうか?

     

    回答者:第1四半期から第2四半期にかけて売上の時期が多少ずれることはありますが、上下のバランスで見れば、現時点では大きな変動はなく、順調に推移していると判断しております。

     

    取材者:前期にあった大型案件の関連はいかがでしょうか?

     

    回答者:今年度は、そのような大型受注があるかという点では、設備投資の波の中で前期で取り込んでしまったため、今期は今のところ見込めていません。そのため、受注高の内訳のうち、光学デバイス業界向けが昨年の実績に比べてかなり下がった計画となっております。その分は、

    その他の分野で補い、売上高95億円を達成したいと考えております。

     

    取材者:M&Aや業務提携の実施状況や検討状況について、お話しいただける範囲でお聞かせいただけますか?

     

    回答者:M&Aについては、現在検討しているもの、進めているものともに特にございません。業務提携に関しても、新たなものはございませんが、当社はアルバックグループに属しておりますので、グループ間の連携は継続して行っていきたいと考えております。

     

    取材者:株主還元の方針に変更はございますか?

     

    回答者:株主還元の方針については、特に変更はございません。基本的には安定配当を継続する方針に変わりはありません。

     

    取材者:最後に、足元の状況について、何かトピックスやニュースリリースがございましたらお聞かせください。

     

    回答者:これまで当社の業績は、水晶デバイス業界向けと光学デバイス業界向けという2つの柱に支えられてきました。しかし、2025年度に関しては、これらの分野からの大型受注や安定した受注は少し難しい状況です。そのため、現在は電子デバイス業界への拡販を目指して売上高の確保に努めております。

    そのために、情報収集や、お客様からの引き合いがあった際に、当社で対応可能かどうかの検証を行う受託実験を、お客様と共同で進めています。これにより、一つでも多くの受注を獲得し、そこから増産に向けた流れにつなげていきたいと考えております。

    これまで、水晶デバイスと光学デバイスが主力であり、過去に実績のある装置が繰り返し受注されるという背景がありました。しかし、今後はこのようなリピート受注が減少していくと予測しております。そのため、水晶デバイスと光学デバイスにおける次期戦略装置の開発を積極的に進めていくことが、今期の大きなテーマとなっております。

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    ビジネスモデル・事業内容

    昭和真空株式会社(東証STD:6384、決算:3月末日)は、1953年創業の真空関連装置メーカーである。 主力製品は、スマートフォン用カメラレンズ向けの反射防止膜を成膜する真空蒸着装置と、水晶デバイスの周波数帯を調整するエッチング装置である。 同社は、顧客のニーズに合わせた装置を生産する受注生産体制を採用しており、顧客との関係性を重視したビジネスを展開している。

     

    創業の経緯と転機

    創業当初は真空ポンプの修理から事業を開始し、その後水晶デバイスの需要増加に伴い、水晶デバイス向けの真空装置製造へと転換した。 これが事業の基盤を築く転機となった。

     

    直近の決算状況

    近年は、主要顧客である水晶デバイスメーカーと光学デバイスメーカーの設備投資の停滞により業績が低迷していた。 しかし、2024年度第2四半期には、市況が回復し、売上が増加した。 ただし、設備導入の遅延により、計画を下回る結果となった。 上期の実績では、営業利益が上振れている。 これは、昨年度、一昨年度と業績が低迷していたため、今期の予測を立てる際に、利益面で厳しく見込んでいたことが要因の一つである。

     

    特徴・強み

    水晶デバイス向けのエッチング装置では、競合と呼べるのは同社の装置をコピーしたような装置を作っている中国企業がいくつかある程度で、市場シェアは高い。

     

    成長戦略

    自動車部品や航空宇宙関連など、新たな市場への進出に積極的に取り組んでいる。 また、アルバックグループとの連携強化を図ることで、業績の安定化と成長を目指している。

     

    株主還元策

    安定配当を基本方針としている。

     

    今期の取り組み・トピックス

    装置の購入を前提とした顧客に対し、同社所有の実験機を用いて、顧客と共に検証を行う取り組みを積極的に行っている。 また、利益率向上のため、部品の内製化や材料の共同調達、複数社への見積もり取得による外注加工費の削減などを進めている。

  • Q: 貴社のビジネスモデル、特徴、強みについてご説明いただけますでしょうか?

    A: 当社は真空関連装置メーカーです。 真空度を上げてその中で成膜を行う装置を製造・販売しています。 主力製品は、スマートフォン用カメラレンズ向けの反射防止膜を成膜する真空蒸着装置と、水晶デバイスの周波数帯を調整するエッチング装置です。

     

    Q: 貴社の創業の経緯や設立の思いについてご説明いただけますでしょうか?

    A: 1953年に創業し、真空ポンプの修理から事業を開始しました。 その後、水晶デバイスの需要増加に伴い、水晶デバイス向けの真空装置を製造するようになり、事業の基盤を築きました。

     

    Q: 第2四半期の決算状況について、増収の要因をご説明いただけますでしょうか?

    A: 近年は、水晶デバイスメーカーと光学デバイスメーカーの設備投資の停滞により、業績が低迷していました。 しかし、2024年度第2四半期には、市況が回復し、売上が増加しました。 ただし、設備導入の遅延により、計画を下回る結果となりました。

     

    Q: 新規取引先に対する具体的な施策についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 装置の購入を前提とした顧客に対し、当社所有の実験機を用いて、顧客と共に検証を行う取り組みを積極的に行っています。

     

    Q: 新規開発装置の受注獲得状況についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 新規開発装置は、まだリリースしたばかりで、大口の受注には至っていません。

     

    Q: 上期の実績で、営業利益が上振れている要因についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 昨年度、一昨年度と業績が低迷していたため、今期の予測を立てる際に、利益面で厳しく見込んでいたことが要因の一つです。 また、利益率の高いサービスセグメントが好調だったことも要因です。

     

    Q: 下期での重点項目として、利益率向上に対する取り組みについてお教えいただけますでしょうか?

    A: 材料費削減のため、部品の内製化や材料の共同調達を進めています。 また、外注加工費削減のため、内製化の検討や複数社への見積もり取得による競争を促しています。

     

    Q: 研究開発体制についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 従業員138名のうち、研究開発に携わる社員は16名です。

     

    Q: 設備投資計画についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 現在、大規模な設備投資計画はありません。 生産能力の増強は、工場のレイアウト変更や工程の見直しなど、既存のリソースを有効活用することで対応します。 老朽化対策は、各装置の適切なメンテナンスで対応しています。

     

    Q: 株主還元についてお教えいただけますでしょうか?

    A: 安定配当を基本方針としています。

     

    Q: 中長期的な視点での成長戦略についてお教えいただけますでしょうか?

    A: アルバックグループとの連携強化を図り、新たな分野への進出を目指します。

  • 取材者:ビジネスモデルや特徴、強みなどをご説明いただけますでしょうか?

    回答者: 真空関連装置には多種多様なものがございます。行っていることは、どの企業も同じように真空度を上げてその中で成膜をしていくという装置をメインに販売しております。

    どちらかといいますと、用途によって会社ごとに得意不得意が分かれてくる中で、弊社は真空蒸着装置という成膜装置をメインに販売しております。これはカメラレンズ、スマートフォン等に搭載されているカメラモジュールの反射防止膜を成膜する装置です。

    また、水晶デバイス向けの装置としては、水晶に一定の電圧を加えると振動して周波数を調整する、発信できるという機能があるのですが、その周波数帯を調整するエッチング装置も販売しております。こちらは、真空技術を利用した装置です。

    今挙げた2点が弊社の主力となる部門の商品です。

    取材者: 水晶デバイス向けのエッチング装置が主力の1つということですね。

    回答者: そうですね。

    取材者: 真空関連装置について、この2つの主力製品においては、競合はどういったところになるのでしょうか?

    回答者: 水晶装置に関しましては、競合という競合は特段ない状態です。弊社の水晶装置の市場シェアはだいぶ高い状態で、競合と呼べるのは弊社の装置をコピーしたような装置を作っている中国企業がいくつかあるくらいです。特段、競合と呼べる企業がない状態で水晶デバイス業界のビジネスを進めております。

    光学デバイス、先ほど申し上げましたスマートフォン用のカメラレンズ向けの成膜装置では、国内で申し上げますと、シンクロン様、オプトラン様、その2社が競合になります。

    取材者:御社様の創業の経緯や設立の思いの部分について、わかる範囲でご説明お願いできますでしょうか?

    回答者: 創業は1953年で、今年で72年目を迎えます。元々は現在の社長のお父様にあたる方が、真空ポンプの修理などを行うところからスタートしました。真空ポンプの修理を主にやりながら商売を始めていく中で、徐々に真空装置も手がけてみないかというお話があり、具体的に作るようになったのは、クォーツ時計やトランシーバーのブームなどで水晶デバイスがたくさん使われるようになった流れの中で、弊社も水晶デバイス向けの真空装置を手がけるようになり、事業の基盤を築いてきました。

    水晶デバイスを事業の基盤に据えながら、先ほどお話のあった光学分野への真空装置など、水晶と光学以外にも真空技術の応用範囲は非常に広いので、今は水晶、光学に続く大きな柱を構築していきたいというところです。

    取材者: 水晶に続く柱というのは、具体的にどのようなものを考えていますか?

    回答者: いろいろあるのですが、1つは自動車向けの加飾ですね。エンブレムやコックピット内のメーター周りの装飾など、樹脂に金属的な装飾を施すようなものも真空装置を使って成膜しますので、そういった分野向けの装置です。あとは航空宇宙分野などでも、非常に広がりが期待できるので、そういった分野などへの真空技術の応用を探っていきたいと考えています。

    取材者: ありがとうございます。先日発表されました第2四半期の決算状況についてお聞きしたいのですが、2024年度第2四半期の決算状況は前年と比べて増収ということですが、これは2023年度が特別悪かったということでしょうか?それとも何か要因があって増収になっているのでしょうか?

    回答者: ここ数年、受注・売上ともに芳しくない状況が続いておりまして、先ほど申し上げました水晶デバイスメーカー、光学デバイスメーカーの設備投資の波が、ちょうど2つの業態で重なって停滞してしまい、昨年度、その前から芳しくない状態が続いておりました。

    ここに至りまして、若干ですが回復の兆しが見え始めたところです。特段、昨年度に何か大きな事象があったというわけではありません。

    取材者: 市況が回復してきたので、今期は売上が回復してきているという見方でしょうか?

    回答者: そうですね。

    取材者: ただ、計画を下回ってしまったというのは、設備導入に関するものが遅延してしまい、それが下期に繰り越されてしまっているという認識で合っていますでしょうか?

    回答者: はい。おっしゃる通りです。

    取材者: 今期ここまでで、新規取引先に対する取り組みについて何か具体的な施策などありましたら教えていただけますでしょうか?

    回答者: 弊社は装置のアッセンブリーメーカーでして、受託成膜のようなことはやっていないのですが、装置の購入を前提としたお客様からの相談事、例えば「こういった成膜はできないか?」という相談に対して、弊社所有の実験機を用いまして、お客様と一緒に検証を行い、無事お客様の求める成膜をすることができれば装置をご購入いただけるという流れのようなことを積極的に行っています。この取り組みによって、だいぶ受注を伸ばせている状況です。

    取材者: 前回の決算説明資料にございました新規開発装置の受注獲得は、どのような形で推移していますでしょうか?

    回答者: 新規開発装置の受注に関しましては、まだリリースしたばかりということもありまして、そんなに大口の受注が決まっているというようなことはないのですが、着実に販売を目指していた業態のリーディングカンパニーに弊社のプロトタイプの装置を納入しています。そこで採用されたメーカー様の方で、やりたいことがうまくできるような結果が出れば、今後の増収、投資の方は見込めるのかなと考えております。

    取材者: 今はその新規開発装置を販売するフェーズというよりは、紹介させていただいたり、取引先との関係性を強化しているような段階ということでしょうか?

    回答者: そうですね。お客様へ紹介して、これからお客様の方で投資の判断をしていただいて、そちらに舵を切るというお客様がいれば投資をお願いしたいなというところで進めている段階です。

    取材者: 上期の実績ですが、特に営業利益、利益の部分に関してはかなり上振れているかと思いますが、こちらの要因について教えていただけますでしょうか?

    回答者: 先ほども申し上げました通り、昨年、一昨年とあまり業績がよろしくない中で、今期の予測を立てる際に、利益面で厳しく見込んでいたのが一つの要因です。厳しく見込んでいた分、思ったより改善したのが一つです。

    また、弊社の装置の販売をメインとして行っているのですが、納めた装置の改造工事や修理保守、あとは装置で使用される消耗品の販売等も行っています。そちらは弊社のセグメントでサービスセグメントというふうに分類されるのですが、そちらの方が利益率が高い中で、当初計画していたよりも若干ながらも上振れたので、その分利益も向上しました。

    取材者: 利益率の高いサービスセグメントが好調だったために、上期までは利益が高くなっていたということですね。

    回答者: はい。

    取材者: 下期での重点の実行項目として、利益率の向上に対する取り組みの部分が記載されているかと思いますが、こちらについての具体的な取り組みを教えていただけますでしょうか?

    回答者: 利益率向上に関してですが、製造原価、売上原価をいかに抑えるかというのが一番の課題です。

    売上原価を構成するもののうち、一番割合を占めているのが材料費です。材料費をいかに抑えるかということが一番の課題になります。

    材料費を削減するために、今までは外注していた部品を内製化したり、材料を共同で調達したりすることで、できるだけコストを抑える努力をしています。

    また、製造原価の中で2番目に大きいのが外注加工費です。外注加工費に関しましても、できるだけ内製化できないかということを検討しています。

    内製化できるものは内製化して、外注に出すにしても1社に頼るのではなく、複数社に見積もりを取って競合させることによって、できるだけコストを抑える努力を継続して行っています。

    取材者: 研究開発体制についてお伺いしたいのですが、現在はどういった体制で、どのくらいの規模感で行っているのでしょうか?

    回答者: 規模感としましては、弊社の従業員数が138名おりまして、そのうち研究開発に携わっている社員が16名です。

    体制としましては、大きく2つに分かれておりまして、1つは既存製品の改良、改善を行う部署です。もう1つは、新規開発に特化した部署です。

    この2つの部署で構成されています。

    取材者: 今後は、研究開発費の比率を高めていくような方針はございますか?

    回答者: 研究開発費の比率を高めていくという方針は、今のところ特にございません。

    取材者: ありがとうございます。続いて、設備投資計画についてお伺いしたいのですが、製造設備の老朽化対策や生産能力増強のための設備投資計画は何かございますか?

    回答者: 設備投資計画としましては、今現在特に大きなものは予定しておりません。

    ただ、生産能力の増強というところでは、生産能力を増強するというよりは、工場のレイアウト変更や工程の見直し等によって、今あるリソースでいかに効率よく生産していくかということをメインに考えています。

    老朽化対策としましては、各装置ごとに適切なメンテナンスをしながら使用していますので、今現在、老朽化によって更新しなければならない装置というのは特段ございません。

    取材者: 株主還元についてお伺いしたいのですが、配当政策や株主還元に対する考え方について教えていただけますでしょうか?

    回答者: 株主還元につきましては、安定配当を基本方針としております。

    取材者: 中長期的な視点での成長戦略についてお伺いしたいのですが、今後注力していく事業や目指す企業像などについて教えていただけますでしょうか?

    回答者: 中長期的な成長戦略としましては、先ほども少しお話に上がりましたが、今現在、弊社の主力製品である水晶デバイス向けの装置と、光学デバイス向けの装置、この2本柱に加えて、第3、第4の柱となるような新規事業を育成していくというのが、一番大きな目標です。

    具体的には、先ほども申し上げました通り、自動車部品や航空宇宙関連など、今まであまり注力してこなかった分野にも積極的に進出していきたいと考えています。

    また、弊社はアルバックグループの一員ということもありまして、アルバックグループとの連携を強化することによって、今までリーチできなかったような分野にも進出していきたいと考えています。目指す企業像としましては、世界中のお客様から信頼され、必要とされる企業を目指しています。

  • IR担当

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