
ダイニック(株)
東証STD 3551
決算:3月末日
20260831
CP&X
【取材日】2026年8月31日
【2027年3月期1Q】
決算概要
増収増益の達成と価格転嫁による利益率改善
2027年3月期第1四半期の決算は、売上高11,687百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益959百万円(同45.7%増)、経常利益1,046百万円(同48.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益875百万円(同66.6%増)と、全社的に堅調な増収・増益で推移。主な好業績の要因は、使用条件の厳しい食品包材分野で強みを持つ熱転写リボンの需要拡大と、原料価格高騰に対するタイムリーな価格転嫁の実施に加え、価格転嫁等を含めた簡易計算によれば売上総利益率が1.4%上昇した状況。
セグメント別または事業別の増減要因
主力事業の牽引と住生活環境関連事業の利益確保
主力である印刷情報関連事業は、食品包材向け熱転写リボンの需要増や海外向けラベルの堅調な推移により売上高6,195百万円(前年同期比12.8%増)、営業利益809百万円(同33.7%増)となり、業績を大きく牽引。住生活環境関連事業は、壁装材の価格転嫁の遅れや住宅着工件数の減少により売上高2,826百万円(同8.6%減)となったものの、諸施策の実行で営業利益157百万円(同27.9%増)を確保。包材関連事業も、国内外での販売が堅調に推移し、売上高2,138百万円(同5.2%増)、営業利益167百万円(同19.3%増)と安定的な成長。
主要KPIの進捗と変化
目標達成に向けたROEの実質水準と資産効率の向上
直近のROEは8.8%となっているが、中国工場売却益などの一時的な特別利益が含まれた結果であり、これらのイレギュラーな要因を除いた実質的なROEは6%台。中期経営計画で掲げる最終年度の目標ROE7.5%の達成に向け、成長戦略や事業ごとの施策実行による利益の底上げを図る方針。加えて、資産効率向上のための資産圧縮手法の適用や、最低限の投資資本利益率などの投資判断基準の策定を社内で議論中。
季節性・一過性要因の有無と影響
前倒し需要の発生と投資有価証券売却による利益押し上げ
第1四半期の業績には、中東情勢への不安から印刷情報関連事業において需要を先取りした前倒し需要が若干含まれ、これが利益を押し上げた要因のひとつ。また、政策保有株式の縮減方針に基づく投資有価証券の売却益などにより、特別利益を72百万円計上したことが最終利益の増加に寄与。これらの前倒し需要などの影響により、第2四半期以降に反動減が生じる可能性を経営陣が懸念する推移。
通期見通しと進捗率・達成可能性
外部環境への警戒感に基づく通期予想の据え置きと成長投資
第1四半期は好調な進捗であるものの、今後の原油価格上昇に伴うさらなる原料高騰リスクや、顧客への価格転嫁の限界に対する警戒感から、通期の業績予想に対する上方修正は見送りの判断。さらに、米国での関税によるマイナス影響の継続や、輸出比率が高いことによる円高方向への為替変動も業績の強い懸念材料。今後は厳しい外部環境の中でも、当期利益の約30%を成長分野へ投資するなど、中長期的な競争力強化を目指す戦略展開。
トピックス
新中計の始動および中国合弁会社の順調な立ち上がり
今期が初年度となる新中期経営計画が開示され、政策保有株式を純資産の20%以内に抑える長期目標に向けた取り組みの一環として、投資有価証券の売却を開始した状況。2024年12月に稼働を開始した中国の合弁会社は、熱転写リボンの生産量を順調に伸ばし、グループの一大サプライヤーとして成長。さらに、レンタルユニフォーム向け高耐久性ラベルのヨーロッパ等での成約や、株主優待制度の導入に向けた社内検討の開始が特徴的。

企業名
上場市場 証券コード
決算日
取材アーカイブ
CP&X
【取材日】 2026年5月18日
【2026年3月期(通期)】
決算概要
増収増益、各段階利益目標達成と生産効率改善・価格転嫁による利益水準の確保
2026年3月期通期決算は、売上高44,227百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益2,304百万円(同7.9%増)、経常利益2,458百万円(同9.6%増)、親会社に帰属する当期純利益2,493百万円(同89.5%増)と、増収・増益で推移。市況悪化や衣料用接着芯地事業からの完全撤退による売上未達の一方で、小ロット注文の集約を通じた生産効率の改善と、原材料価格高騰に対する迅速な販売価格転嫁の奏功による原価上昇抑制が利益確保の主要因。
セグメント別または事業別の増減要因
フィルム製品の新規用途開拓による増収と不織布分野における生産効率化の進展
住生活環境関連事業の不織布分野における原価低減と生産効率改善の達成。フィルムコーティング製品における、キャラクター缶バッジやアクリルスタンドなどの新規用途開発に伴う増収の実現。産業用ターポリンにおける数量減による減収を伴いつつも、100%石油由来である原材料の高騰に対する販売価格転嫁の実施による利益水準改善の確保。紙器分野における、BCP観点を背景とした新規顧客からの受注獲得の成功。
主要KPIの進捗と変化
ROEの実力値向上と次期中期経営計画における経常利益率、ROEの目標引き上げ
前中期経営計画開始前の2023年に2.4%であったROEが、特別損益等の影響を除外した実効税率30%換算の実力値で6.2%まで改善した着実な進捗。次期中期経営計画における、3年後の経常利益率を現在の5.6%から7.2%へ引き上げる新たな数値目標の設定。これと並行した、世間一般の合格点である8%を視野に入れたROE7.5%の達成に向けた新たな目標の推進。
季節性・一過性要因の有無と影響
特別損益の計上による表面的なROE押し上げ効果と稼ぐ力に基づく実力値の算定
当期の純利益およびROEに対して影響を与えた、特別損失と特別利益の発生。当初計画の5.9%に対して実績値が8.8%へと表面上大きく上振れた要因に対する、実質的な稼ぐ力の評価へ向けた当該特殊要因除外による実力値6.2%の算定。
通期見通しと進捗率・達成可能性
増収および営業・経常利益増益を見込む新年度ガイダンスと機動的な価格転嫁体制による利益確保の蓋然性
新年度の通期見通しは、売上高463億円(4.7%増)、営業利益27億円(17.2%増)、経常利益29億円(18.0%増)、当期純利益19.6億円(21.4%減)という増収および営業・経常増益の計画。価格改定までの期間を従来よりも短縮する迅速な価格転嫁体制の定着による、高水準な原材料価格下における利益確保の高い蓋然性。事業を成長・改善・改革の3分野に分類した上での、前中期経営計画と同一スタンスに基づく継続的な収益性向上施策の推進。
トピックス
財務効率化に向けた政策保有株式の縮減目標設定と株主還元策・情報発信の拡充(増配)
新中期経営計画における、中長期的な財務の効率化を目的とした政策保有株式を純資産の20%以内に縮減する新たな目標の設定。当期純利益の30%を目安とした成長分野や戦略分野への投資実行と、総還元性向30%以上を堅持する方針の継続。5月15日に発表済みの1株当たり配当金30円から46円への増配に加え、新たな株主獲得に向けた株主優待制度導入検討の開始。放置状態にある低いPER水準改善に向けた、身近な製品への自社技術採用を効果的にアピールするためのコーポレートサイトリニューアルやIR活動充実の推進。
【2026年3月期(通期)】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:成長分野や戦略分野に対して当期純利益の30%を目安に投資していく方針を掲げております。また、フィルムコーティング製品の技術を応用したキャラクターの缶バッジやアクリルスタンドを一例とする新たな用途への採用を獲得しております。これらの身近な製品に当社の技術が使われていることを効果的に発信するため、コーポレートサイトのリニューアルを準備しております。さらに、各種施策をタイムリーに株主様にお伝えするため、IR活動をより一層充実させていく方針で進めております。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:日本国内での衣服生産が減少しているという時代の流れを受け、かつて売上比率が高かった衣料用接着芯地事業からの完全撤退を決定いたしました。また、原材料については石油製品の比率が高く価格の上昇傾向が続いておりますが、一例として小ロット注文をお客様との協議により集約することで生産効率を改善したり、原材料価格の上昇分をタイムリーに販売価格へ転嫁することで原価上昇の影響を抑える対応を行っております。
Q:通期予想の戦略と施策についてご説明ください。
A:収益性を高めるという方針のもと、事業や製品を成長する分野、改善する分野、改革する分野の3つに分け、それぞれの施策に則って目標達成を進めてまいります。具体的な利益改善の取り組みとして、生産工場における生産効率の改善と、原材料価格の上昇分をタイムリーに販売価格へ転嫁する施策を全事業部門で継続いたします。さらに中長期的な財務の効率化として、政策保有株式を純資産の20%以内に縮減する目標を新たに設定して取り組んでおります。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A:紙器の分野において、これまでお客様が他社から納入を受けていた企画を、BCPの観点等から当社が新たに獲得した事例がございます。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:スーツやワイシャツなどの襟芯等に用いられる衣料用接着芯地事業からの完全撤退を実施いたしました。この一部事業からの撤退による影響を含め、市況が芳しくなかったことが要因となり、直近の決算における売上高の伸びが不足いたしました。
Q:中期事業計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:直近の2026年3月期の業績においては、市況や事業撤退の影響で売上高は中期事業計画に届かなかったものの、営業利益、経常利益、当期純利益はすべて3年前に立てた計画を達成いたしました。ROEについても前中期経営計画前の2.4%から実力値で6.2%まで着実に改善しております。新中期経営計画ではこれらを踏まえ、3年後に経常利益率を現在の5.6%から7.2%へ、ROEを前期の6.2%から7.5%に引き上げる数値目標を掲げて推進してまいります。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:株主還元に関しましては、総還元性向30%以上という方針を今後も堅持してまいります。これと同時に、新たな株主様の獲得に向けた取り組みとして、株主優待制度の導入検討を進めていきたいと考えております。
【2026年3月期(通期)】
取材者:今回の決算では非常に良い数字が発表されたと拝見しておりますが、同時に新中期経営計画も発表されておりますので、まずは決算の状況のポイントについて、かいつまんで要因などを教えていただけますか。その後、2029年までの新中期経営計画の戦略や取り組み、数値目標などを含めてお話を伺えればと考えております。
回答者:直近の2026年3月期の全体的な業績についてですが、数字につきましては発表のとおりですので重要な点のみ申し上げます。連結売上高が44,227百万円、営業利益が2,304百万円、経常利益が2,458百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が2,493百万円となりました。これが中期経営計画に対してどのような達成状況かと申しますと、売上高以外の指標はすべて3年前に立てた計画を達成しているという状況です。
取材者:通常、3年前に計画を立てて、このような社会情勢のなかで、これほどきれいに目標数値を達成できているというのは、当時から見通しをしっかりと立てられていたのだと思っております。貴社のこの高い精度の正確性についてはどのようにお考えですか。
回答者:正確性については社内でも議論が難しく、と申しますのは、当社のセグメントは3つのセグメントに分かれておりますが、これらの中でもかなり細かい区分ができます。製品ごとの区分もそうですし、お世話になっている業界ごとの区分に関してもそうです。社内の分け方の一例として、多数のサブセグメントに分けることができます。その中で当然、3年前に立てた計画に対して良かったところ、悪かったところ、計画通りだったところと色々あるのですが、結果的に全体として達成できたというところで、正確に見積もるのは非常に難しいところです。
取材者:売上高の未達については、許容範囲だと思います。売上高などのトップラインは市況による部分もありますが、利益の部分は社内の努力や改善である程度コントロールできる部分もあります。それにしても、この3カ年が良い結果であったということで、新しい中期経営計画の信頼度が非常に上がっていると思います。
回答者:売上高が達成できなかった理由については、市況が芳しくない部分があったというところです。市況が非常に芳しくない極端な例として、一部事業からの撤退を決めた部分などもあり、その影響で売上高の伸びが足りなかったというところです。
取材者:撤退なさったのはどの事業ですか。
回答者:衣料用接着芯地事業です。具体的にはスーツやワイシャツ、ブラウスなどの襟芯やベルト芯などの製造販売の部分です。ピーク時は、日本や海外にも3工場ほどあり、売上比率も高かったのですが、時代の流れとともに、衣服の生産のやり方も変化しておりますので、事業の完全撤退を決定いたしました。逆に、利益が計画通り達成できた理由を説明します。まず1つは、当社は生産工場を持っておりますが、様々な側面からアプローチし、生産効率の改善に取り組んでまいりました。基本的に原材料価格は上昇傾向にありますが、それに負けない生産効率の改善により、原価の上昇を最小限に抑えられたという点です。もう1つは、原材料価格の上昇分をタイムリーに販売価格に転嫁し、売値を上げていく取り組みを全事業部門で行ったことがうまくいった点です。この2つが主な理由です。
取材者:生産効率を上げるといっても、我々のように現場にいない人間にはイメージが湧きにくい部分があります。例えば、かいつまんで「生産効率を上げる」というのは今までと比べてどのようなことなのか、1つでも教えていただけますか。
回答者:例えばということでひとつお話しますと、当社は小ロット対応が1つの強みとなっております。ただ、小ロット対応をやりすぎると効率が悪くなり、原価が上がってしまいます。そこで、お客様との話し合いのもと、小ロットの注文をなるべくまとめて、大きなロットで生産するようにしたことが大きな効果を上げました。
取材者:先ほど多数のサブセグメントがあるとおっしゃいましたが、特にどの分野でそうした対応をされたのですか。
回答者:住生活環境関連事業の中の不織布というジャンルがあるのですが、この部分は効果が大きかったと見ております。
取材者:原材料価格が高騰したため価格転嫁したとのことですが、貴社が価格転嫁するというのは簡単なことではないと思います。他から仕入れると言われてしまうこともあるのではないですか。お客様も貴社からしか仕入れられないような仕組みになっている部分もあるかもしれませんが、貴社が値上げすることで、貴社から買う企業も値上げしなければならないことにつながるため、非常に厳しいと思います。この価格転嫁には、例えばお願いしてから3か月後、半年後、1年後など、どれくらいのスパンがかかるのですか。
回答者:業界によって一概には言えないとは思いますが、昔ですと交渉開始時に半年後と言われてしまったりもしたのですが、先ほど申し上げたタイムリーな価格改定により、例えば今まで6か月かかっていたところを3か月に縮めたり、極端に言えば1か月後に新価格を適用するなど、そのような努力を全事業部門で行っております。以前に比べると、そのスパンは非常に短くなっていると思います。
取材者:相手も急に言われても困りますから、事前にいつから値上げしますとお伝えしなければなりませんし、その辺の調整が非常に難しいと思います。それで相手は了承されるものなのですか。
回答者:未だに簡単には了承されないお客様もいらっしゃいますが、このご時世ですので、多くの場合にはご理解をいただいております。
取材者:一度上げた価格が下がることはないのですか。
回答者:この3年間は原材料価格が上がり続けておりますので、販売価格は下がってはおりません。今後もし下がってきたときにどうするのかは非常に難しいところです。お客様も市場の価格をご覧になっていますから、「原料が下がっているから販売価格も下げてほしい」という話は当然出てくると思います。ただ、原材料価格だけではないという点も1つのカードにしながら、価格を下げる場合はなるべくタイムリーにならないよう努力しなければならないと考えております。
取材者:原材料の中で全体的に価格が上がっているとのことですが、原油系の原材料ですか。それともどういう分野の原材料ですか。
回答者:当社は全体的に石油製品の比率が高いです。ですが、例えばWTIが100ドルを超えたからといってすぐに反映されるわけではなく、そこにはタイムラグがあります。
前中期経営計画では非財務項目も目標として掲げましたが、これらもほぼ計画通り結果が出ている状況です。前中期経営計画に関しましては大体このような感じです。
取材者:前期の決算までのところで気になっていたところですが、ROEの目標も当初計画の5.9%は達成されています。
回答者:当初の計画では5.9%という目標でしたが、実績としては8.8%となりました。この8.8%の中には影響の大きな特別損失と特別利益が含まれておりましたので、この影響を除外し、実効税率30%で計算し直すと6.2%となります。
ROEに関して申しますと、前中期経営計画が始まる直前の2023年3月期のROEは2.4%でした。それが今回修正値で6.2%ということですので、目論見通りに着実に上がってきていると考えております。まだ6.2%でも低いですから、世間一般的に合格点とされる8%は目指したいところですが、諸々を考慮し、今回開示した新しい計画では7.5%という目標を立てております。
取材者:フィルムコーティング製品が増収というところで、新規用途開発も進んでいるとのことですが、これは具体的にどのような新規用途なのですか。
回答者:具体的に申しますと、主に女子高校生がカバンにつけているキャラクターの缶バッジや、推し活グッズとして机の上などに立てるアクリルスタンド、この2つに新しい用途として採用されました。もともとこれは昔あったOHPフィルムの技術の応用です。OHPフィルムは世の中からなくなりましたが、その後、CDのジャケットによく使われて売上が伸びました。さらに、学生が暗記する際に使う赤や緑の透明なフィルムシートなど、そういった系譜の製品です。
取材者:売上や利益の規模に関わらず、そういった身近な製品を一例として挙げていただくと、貴社が身近な存在に感じられると思いながらお話を伺っておりました。
回答者:現在、そういった発信が弱いという認識もありますので、コーポレートサイトのリニューアルを準備しております。もう少し身近なものに使われているという点をアピールできるサイトを目指して準備を進めているところです。
取材者:気になったのが、産業用ターポリンについてです。減収ですが、販売価格転嫁によって利益が改善したとのことで、販売価格転嫁をすれば売上も上がると思っていたのですが、減少しているのですか。
回答者:数量は減っています。利益率がかなり低い状態のままでした。そこの見直しも含めて対応した結果、数字として表れてきたという状況でしたので、価格転嫁が一番大きいです。これは大部分の原料が石油製品となっております。
取材者:紙器についてですが、新規企画を獲得したと記載があります。これは100円ショップなどの案件ですか。
回答者:100円ショップではなく、今まで当社製品を納めることができなかったお客様から企画を頂戴したという形です。細かいことを言えば特別な仕様ですが、大きく見ると特別なことはありません。BCPの観点からということもあったと思います。
取材者:株価は上がってきてはいますが、PERとしては4倍や5倍と低すぎる水準だと思います。この辺りはどのようにお考えですか。
回答者:これはもう放置されていると言われても仕方がないレベルだと、認識しております。とは言いましても、いきなり上がるものでもありませんので、地道に経常利益率とROEを上げていき、実力的に良い会社にしていこうというのが1点です。それから、当社の事業はわかりにくい部分がありますので、認知度を上げてPERを少しずつ伸ばしていきたいと考えております。
取材者:新年度の数値と中期経営計画の取り組みについて教えていただけますか。
回答者:まず1つ目は、引き続き収益性を高めるという点です。高める方法については、前中期経営計画と基本的にスタンスは変わっておりません。成長する分野、改善する分野、改革する分野の3つに分け、それぞれの事業や製品ごとに立てた施策に則って目標に向かって進めていきます。3年後には経常利益率を現在の5.6%から7.2%に引き上げ、ROEを前期の6.2%から7.5%に引き上げる目標を立てております。次に、財務の効率化です。これは前中期経営計画にはなかったことですが、中長期的に政策保有株式を純資産の20%以内に縮減するという目標を掲げております。投資に関しましては、当期純利益の約30%を成長分野や戦略分野へ投資していくことを目安として掲げております。非財務項目につきましては、前中期経営計画に引き続き4つの項目に分け、それぞれの目標に向けて取り組んでまいります。株主還元に関しましては、総還元性向30%以上という方針を堅持していくと同時に、新たな株主様の獲得に向けて、株主優待制度の導入を検討していきたいと考えております。最後に、これらの施策をタイムリーに株主様にお伝えするため、IR活動を充実させていくという方針で進めております。
取材者:新年度の数値について、売上高463億円(4.7%増)、営業利益27億円(17.2%増)、経常利益29億円(18.0%増)、当期純利益が19.6億円(21.4%減)になるということで、ROEの目標は6.4%ですか。配当が今期と同じく46円にするという発表を5月15日にされました。現在の株主数は何名くらいでしょうか
回答者:株主数は現在4,001名です。
取材者:決算説明資料を公開されるということですが、いつ頃を予定されていますか。
回答者:5月の後半頃を予定しております。
IR・中計推進室
室長 田中 大助 様、桑原 忠志 様

企業名
上場市場 証券コード
決算日
取材アーカイブ
CP&X
【2026年3月期3Q】
決算概要
2026年3月期第3四半期は、売上高は331億7,000万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は18億1,700万円(同7.7%増)、経常利益は19億3,900万円(同5.3%増)、そして親会社株主に帰属する四半期純利益は22億3,600万円(同63.5%増)となり、継続的な販売価格転嫁や採算性改善の効果により増収増益となった。
セグメント別または事業別の増減要因
主要3セグメントのうち、印刷情報関連と包材関連は増収増益であった。住生活環境関連では営業利益は増収だったものの、住宅向け市況の低迷により減収となった。
主要KPIの進捗と変化
中期経営計画にも、主要なKPIとしてROEを掲げているが、第3四半期の段階では算出していない。
季節性・一過性要因の有無と影響
既に複数期にまたがって継続しているので一過性とも言えないが、円安による増収増益要因は今期も継続している。また、一過性の要因として、1. 中国子会社の株式売却益として12億7,300万円を特別利益に計上 2. 壁装材と不織布の製造設備について減損損失8億8,700万円を計上 の2点が挙げられる。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(同7.7%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、そして親会社株主に帰属する当期純利益は24億円(同82.4%増)と、増収増益を見込んでいる。このうち親会社株主に帰属する当期利益は、従来予想の16億円から上方修正したものである。この見通しは現時点での状況から判断されており、今後状況が大きく変わらない限り、この数字通りに推移する見込みである。
トピックス
ALLPACK INDONESIA 2025(インドネシア・ジャカルタで開催される、食品・飲料、医薬品、化粧品業界向けの加工、包装、自動化などに特化した東南アジア有数の国際展示会)に、弊社の海外グループ会社であるDYNIC SINGAPORE PTE. LTD.が出展した。
包装用熱転写リボンを中心に、昨年設立した中国合弁会社Nicx Synergetic Thermal Printsの
製品をも展示し、多くのお客様にご来場いただいた。
【2026年3月期3Q】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)は何でしょうか?
A:原則的には、現在取り組んでおります中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2026」に掲げたように、各事業を「強化する」「改善する」「変革する」分野に分けて、全体的な収益性の向上を図り、ROEを上げていくという戦略に変更はありません。
Q:通期業績の見通についてご説明ください。
A:売上高・営業利益・経常利益は従来の予想通りとなる見通しですが、親会社株主に帰属する当期利益を、従来予想の16億円から24億円へ上方修正しております。これは上で述べました、関連会社株式売却益と減損損失の影響によるものです。
Q:受注・競合状況についてご説明ください。
A:熱転写リボン、品質表示ラベル、電子特材、各種包材分野などでは受注は堅調ですが、住宅関連、ファンシー商品などの分野では、外的要因により苦戦しています。また、布クロス・紙クロスを中心とする出版文具関連の分野では、業界全体の不況により苦戦しています。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:中期経営計画2年目にあたる2025年3月期は、売上高は計画に未達だったものの、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は計画を達成し、新たなKPIとしているROEについても、計画4.6%に対して実績5.2%と達成することができました。
最終年度となる2026年3月期の業績予測はサマリーで述べた通りで、2025年5月15日に発表した修正計画を達成する見込みです。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:2025年5月15日に開示しました通り、「配当性向を最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持する」との方針に変更しています。
2026年3月期の配当は、5円増配して35円と予想しています。
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IR担当

企業名
上場市場 証券コード
決算日
取材アーカイブ
CP&X
【2026年3月期 第2四半期】
決算概要
主要3セグメントの増収および価格転嫁の進展による利益率改善
第2四半期実績は、売上高22,029百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益1,067百万円(同12.3%増)と増収増益を達成。印刷情報、住生活環境、包装材料の主要3セグメント全てにおいて増収増益となり、特に国内外で好調を維持した情報関連分野が業績を押し上げたこと、産業用資材をはじめとする複数の分野における価格転嫁の進展、さらには円安効果により利益を押し上げる結果。親会社株主に帰属する中間純利益は、後述する有価証券売却益の計上により前年同期比43.0%増の1,123百万円と大幅な増益で着地。
セグメント別または事業別の増減要因
印刷・壁装材の市況低迷を成長4分野と価格転嫁効果でカバー
印刷情報関連事業は、出版不況により祖業の印刷分野が低迷するも、熱転写リボンや品質表示ラベル等の好調なサブセグメントが業績を牽引。住生活環境関連事業では壁装材や自動車内装材の需要が弱含んだが、展示会用カーペットや住宅用床吸音材が堅調に推移。特筆すべきは住生活環境関連事業の営業利益が前年同期比95.0%増と約2倍に伸長した点であり、売上の伸び悩みに対し価格転嫁による収益性改善が大きく寄与。
主要KPIの進捗と変化
海外市場獲得に向けた高耐久製品の展開と売上倍増目標の進捗
成長戦略の重要指標として、「高耐久性管理ラベル」の海外展開を推進。これは、主にレンタルユニフォームに使用され、専門業者による洗濯に100回耐えうる品質を確立している。国内市場と比較しても巨大な海外市場の獲得を目指し、売上を現在の規模の2倍から3倍へ拡大させることを目標としている。海外展示会への出展を通じて既存競合製品に対する品質優位性を訴求した結果、既に数社と成約するなど具体的な成果が発現。
季節性・一過性要因の有無と影響
有価証券売却益の計上による親会社株主に帰属する中間純利益の押し上げ
営業利益・経常利益の増益に加え、親会社株主に帰属する中間純利益が前年同期比43.0%増と突出した伸びを記録。この主たる要因は、保有していた有価証券の売却に伴う一過性の利益計上によるもの。本業の収益性改善トレンドに加え、資産の効率化に伴う特別利益が最終損益を大きく嵩上げした形。
通期見通しと進捗率・達成可能性
トランプ関税や市況回復遅れを懸念し好調な進捗でも保守的予想を据え置き
通期業績予想については、第2四半期までの好調な進捗にもかかわらず、修正後の数値を据え置き。不透明な要素としてトランプ関税による潜在的な影響や、長引く出版・壁装材分野の市況悪化が下半期に急速に回復する可能性は低いと判断。先行きの不確実性を慎重に見積もり、現時点では上方修正を行わない手堅いガイダンス運用。
トピックス
中国合弁会社の本格稼働開始によるグローバル生産・供給体制の強化
昨年12月に設立した中国合弁会社において、主要製品である熱転写リボンの量産準備が完了し、本格的な生産稼働を開始。同拠点は中国国内需要の取り込みに加え、海外市場拡大に向けた戦略的な生産・供給拠点としての役割を担う方針。生産量の増加に伴い、今後のグローバル展開における供給能力向上と業績寄与が期待される新たなフェーズへ移行。
【2026年3月期 第2四半期】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:これまで好調を維持している「熱転写リボン」や「水分除去シート」をさらに拡大していくことに加え、「品質表示ラベル」から派生した分野で、さらに耐久性を向上させた製品による海外市場への展開を強化しております。具体的には、主にレンタルユニフォームに使用されるものですが、専門業者による業務用の洗濯に100回耐えうるような高耐久性製品をターゲットとしており、近年では、売上を現在の規模の2倍、3倍に拡大していく狙いで各国の展示会に出展を行っております。国内市場に比べて遥かに大きいと予測される海外市場の獲得を目指しております。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:不透明な要素として、まずトランプ関税の影響が大きくなりそうだと認識しております。現時点で影響額を詳細に算出しているわけではありませんが、これまでの情報から相応の影響があるものと見込んでおります。また、壁装材や書籍・印刷関連の出版分野については、市況の悪化が後半期で急速に回復するとは考えにくく、当初の想定よりも回復が遅れており、引き続き低調に推移するものと予測しております。
Q:通期業績の見通しについてご説明ください。
A:通期の見通しにつきましては、第2四半期まで業績が低迷していた分野において不透明感が強まっていると判断しており、保守的な予測としております。印刷事業に加え、壁装材や車両用内装材などの先行きが見通せない状況にあるため、今後の状況を精査する必要があると考え、現状では従前の予測(修正後の予測値)を据え置いております。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A:海外展開を進めている高耐久性管理ラベルの市場には既に既存の業者が存在しております。当社の製品は、特に品質面で注目を集め、展示会では多数の来場がありました。展示会終了後、具体的な引き合いを複数いただいてワークを進めており、現時点では数社との成約に結びついております。出だしとしては順調な滑り出しであったと考えております。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:昨年の12月に中国に合弁会社を設立いたしました。これは当社の主力製品である熱転写リボンを生産する会社です。量産に向けての準備も順調に進み、現在では本格的な生産を開始しております。これから生産量が増加していく予定であり、中国国内および海外市場を拡大していくにあたって非常に有効な手段・拠点になるものと考えております。
Q:中期事業計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:2026年3月期を最終年度とする現在の中期経営計画では、既存の事業分野を「伸ばす」「改善する」「変える」分野に分け、中期的視点に立った方策を遂行することで、企業価値の向上を図ることを目標としています。現時点での進捗は、売上高は弱含みですが利益面では計画に近いところで推移しております。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:「配当性向については最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持すること」を新たな配当方針として2025年5月に公表しています。この方針にのっとり、2025年5月から9月に自己株式の取得を行いました。合計で169,100株を取得、取得総額149,963,700円でした。
【2026年3月期 第2四半期】
取材者:まず、第2四半期の決算状況についてお伺いします。
実績につきまして、売上高22,029百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益1,067百万円(前年同期比12.3%増)、経常利益1,100百万円(前年同期比5.0%増)、中間純利益1,123百万円(前年同期比43.0%増)と拝見しております。 前年比で比較しますと、前年に引き続き好調であったと見受けられますが、業績予想に関しましては、売上高・営業利益ともに微減の下方修正を出されています。こちらにつきましても増減要因についてご説明いただけますか。
回答者:第2四半期の増減要因についてご説明します。おっしゃる通り、好調な傾向が続いております。参考までにセグメント別の前年度比を申し上げますと、まずメインの「印刷情報関連事業」は、売上高がプラス1.3%、営業利益がプラス1.0%でした。 次いでシェアの大きい「住生活環境関連事業」は、売上高がプラス2.3%、営業利益がプラス95.0%でした。3番目の「包装材料関連事業」につきましても、売上高がプラス4.6%、営業利益がプラス14.7%ということで、主要3セグメントにおいて売上高・営業利益ともに増収増益となり、様々なセグメントにわたって好調が継続したという内容です。
セグメントをさらに細分化しますと、好不調の波はありますが、良かった点は前年とあまり変わっておりません。情報関連における「熱転写リボン」、「品質表示ラベル」、「フィルムコーティング製品」、「水分除去シート」、この4つのサブセグメントが引き続き好調でした。一方で、祖業である印刷関連事業につきましては、出版不況等の影響により売上を中心に少し低迷いたしましたが、先ほど申し上げた好調な4分野で補い、プラスアルファの結果が出たという形です。
「住生活環境関連事業」につきましても、引き続き展示会用のカーペットや、住宅用の床吸音材が好調を持続しており、さらに産業用資材などに関しましても、今期は価格転嫁が進んだことで好調を継続しております。一方で、このセグメントの中では壁装材や自動車用の内装材において市況が悪化しており、売上は若干低迷しております。ただ、価格転嫁は進んでおりますので、売上は若干苦戦しましたが、利益面ではこのセグメントにおいても大幅に改善できました。
最後に「包装材料関連事業」ですが、こちらも売上・利益ともに伸びており、価格転嫁がさらに進んだことによるプラス効果がありました。この点が好調を維持している最大の要因と考えております。
また、特に印刷情報関連事業では、数年続いております円安傾向によるプラス効果も引き続き大きかった形です。
取材者:売上高に関しまして、業績予想を下方修正された要因としては、やはり印刷事業の部分が要になってくるのですか。
回答者:はい。印刷事業に加え、壁装材や車両用内装材、このあたりは市況も含めて先行きを見通すのが非常に難しいということで、コンサバティブ(保守的)な予測をさせていただきました。 今後の状況を精査していかねばならないと考え、現状では従前の予測通り(修正後の予測値)とさせていただきました。
取材者:そういった不透明な部分について、何か具体的な懸念事項などはございますか。
回答者:まず、トランプ関税の影響が大きそうです。影響額を詳細に計算して精査したわけではありませんが、ここまでの話を聞いていると影響がありそうだと認識しています。それから、壁装材や書籍・印刷関連の出版分野です。業界的に数年続いている市況なのですが、これが後半期で急速に回復するとは考えにくいため、引き続き低調に推移するのではないかと予測しております。
取材者:7月と10月に海外で展示会に出展されているかと思いますが、そちらの状況についてはいかがですか。
回答者:今回ターゲットとしている商材は、先ほど好調な分野で申し上げました「品質表示ラベル」から派生した、さらに耐久性を向上させた製品です。一般家庭用ではなく、専門業者による業務用の洗濯であっても、極端に言えば100回洗濯しても印字した文字が消えないという、非常に耐久性の高いラベルです。国内市場への本格投入はかれこれ5、6年になり、それなりのシェアを獲得できてきており、好調を継続しておりますが、海外にも同様の市場があり、日本国内の市場に比べても遥かに大きいだろうと予測されます。 そのため、近年では海外市場を狙って、現在の売上規模を現在の2倍、3倍に拡大していく狙いで、各国の展示会に出展しているという状況です。
反響につきましては、出展した地域には既に既存の業者が存在しており、その市場に当社が参入していく形になります。当社が同様の商材を持ってきたということで、ブースにいらっしゃるお客様の数はかなり多かったと聞いています。
展示会終了後、具体的な引き合いをいくつかいただいて、現在ワークを進めているところですが、私どもが把握している範囲では、現在数社との間で、成約に結びついたと聞いております。
取材者:今後はかなり海外展開が期待されるのではないでしょうか。
回答者:海外展開には難しい障害も突然出てくるものですが、出だしとしては数社からの受注があったということで、順調な滑り出しだったと考えております。
取材者:その他、業績に影響を与えた一過性の要因などはございましたか。
回答者:一過性の要因としましては、純利益が前年度比で大幅なプラスとなっておりますが、この一番の要因は11月6日にプレスリリースしました通り、保有していた有価証券を売却した売却益が出ているという点で、この部分についてまさに一過性のプラスということになります。
取材者:通期での業績の見通しという部分についてはいかがですか。
回答者:不透明な要素がかなりあります。第2四半期まで悪かった分野において、なお不透明感が強まっている感じがしますので、コンサバティブな運用で申し訳ないのですが、一応、従前の予想通りとさせていただいております。
取材者:その他、足元の状況につきましてトピックス的なものやニュースリリースなどはございますか。
回答者:昨年の12月に中国に熱転写リボンを生産する合弁会社を設立しまして、オープニングセレモニーの内容は公表させていただきましたが、その後、量産に向けての準備も順調に進んでおり、最近、本格的な生産が始まったという状況です。これから生産量が増えていきますので、中国国内の市場、それから海外の市場、このあたりを拡大していくにあたって、非常に有効な手段になるのかなと考えております。
IR担当

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決算概要
2026年3月期第1四半期は、売上高は110億8,700万円(前年同期比2.8%増)、営業利益は6億5,800万円(同3.9%増)、経常利益は7億500万円(同2.4%減)、そして親会社株主に帰属する四半期純利益は5億2,500万円(同3.0%減)となった。
継続的な販売価格転嫁や採算性改善の効果により営業利益が前年同期比で増益となった反面、前年度からの円高による為替差損により経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は前年期比で減益となった。
セグメント別または事業別の増減要因
印刷情報・住生活環境・包材の主要3セグメントにおいては売上高・営業利益ともに前年同期比で増収増益となったが、その他のセグメントに分類されるファンシー商品事業と商品等運送・庫内整理事業では前年同期比で減収減益となった。主要顧客の在庫抑制と全体的な荷動きの悪さが要因であった。
主要KPIの進捗と変化
中期経営計画にも、主要なKPIとしてROEを掲げているが、第1四半期の段階では算出していない。
季節性・一過性要因の有無と影響
特に大きな季節性・一過性要因はなかったと分析している。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(同7.7%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、そして親会社株主に帰属する当期純利益は16億円(同21.6%増)と、増収増益を見込んでいる。この見通しは現時点での状況から判断されており、今後状況が大きく変わらない限り、この数字通りに推移する見込みである。
トピックス
① 6月に中国・上海で行われた加工・包装の展示会「PROPAK CHINA 2025」に、当社が合弁で設立したNicx Synergetic Thermal Prints Limited Companyが出展、各種熱転写リボンを展示し、同社のブースには世界各国から多くの皆様にお立ち寄りいただいた。熱転写リボンは、印刷情報セグメントに属する、弊社が最も注力する事業分野の一つである。
② 5月15日に開示した自己株式取得(250,000株、1億5,000万円、いずれも上限、期間は2025年5月22日~2026年1月31日)の途中経過は、7月31日時点で取得総数108,300株、取得価額9,328万円となっている。
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:原則的には、現在取り組んでおります中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2026」に掲げたように、各事業を「強化する」「改善する」「変革する」分野に分けて、全体的な収益性の向上を図り、ROEを上げていくという戦略に変更はありません。
そんな中、トピックスとして、「変革する」分野の「衣料関連製品」を挙げさせていただきます。かねてより、中国・昆山市での連結子会社における衣料用接着芯地の製造・販売を中止し新たに情報関連事業を立ち上げることを計画しておりましたが、その後さまざなま要因を総合的に判断し、同社の全株式を譲渡することとなりました。2026年3月期には関係会社売却益として約11億円を特別利益として計上する見込みです。
Q:受注・競合状況についてご説明ください。
A:熱転写リボン、品質表示ラベル、電子特材、各種包材分野などでは受注は堅調ですが、住宅関連、車輛関連、ファンシー商品などの分野では、外的要因により苦戦しています。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:中期経営計画2年目にあたる2025年3月期は、売上高だけは計画に未達だったものの、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は計画を達成し、新たなKPIとしているROEについても、計画4.6%に対して実績5.2%と達成することができました。
最終年度となる2026年3月期の業績予測はサマリーで述べた通りで、売上高を除けば計画を達成する見込みです。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:5月15日に開示しました通り、「配当性向を最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持する」との方針に変更しています。
2026年3月期の配当は、5円増配して35円と予想しています。
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IR担当
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決算日
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決算概要
2025年3月期決算は、前期比で大幅な増収増益を達成。売上高は440億7,300万円で前期比4.7%の増加、営業利益は21億3,600万円で前期比72.6%の増加、経常利益は22億4,200万円で前期比50.6%増加、親会社株主に帰属する当期純利益は13億1,500万円で前期比55.2%の増加となった。この増収増益の最大の要因は、原材料高騰に対する価格転嫁が多くの事業で進んだことである。
セグメント別または事業別の増減要因
増収増益に最も大きく貢献したのは、印刷情報セグメントと包材関連における価格転嫁の進展である。一方で、売上高が計画に届かなかった主な要因は、住生活環境セグメントの壁装材、特に住宅用などの壁紙と、車輛用不織布の売上不振である。これら2分野は市況の悪化という外的要因の影響を大きく受け、特に壁装材は売上に占める割合が高かったため、全体売上への影響が大きかった。
主要KPIの進捗と変化
主要なKPIとして中期経営計画にも掲げているのはROEである。ROEを着実に上げることが、その他の指標も向上させることに繋がるという考えに基づき、ROE向上を重視している。
季節性・一過性要因の有無と影響
一過性ではないが、長年にわたり業績に影響を与えている要因として、印刷情報セグメントにおける輸出比率の高さと、それに伴う為替の円安要因がある。円安は売上および利益の両方を押し上げる効果をもたらしている。2026年3月期に入っても円安は継続している状況である。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(同7.7%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億円(同21.6%増)と、前期に続き増収増益を見込んでいる。この見通しは、現時点での状況から判断されており、今後状況が変わらない限り、この数字通りに推移する見込みである。中期経営計画の最終年度として、計画に掲げた施策を最後まで着実に実行することで、達成を目指している。
トピックス
株主還元方針については、2025年5月15日に新たな方針として、配当性向最低限15%以上、連結総還元性向30%以上を原則維持することを発表しており、配当性向をさらに高めていきたい意向である。
トランプ関税の影響について不透明な状況が続いており、当社のアメリカ関連ビジネスにも影響が出る可能性は否定できない。
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:当社の成長戦略のポイントは、現在推進中の中期経営計画に掲げた施策を着実に実行することです。新たな戦略的施策は、中期経営計画に記載されていること以外には特にございません。具体的には、新製品開発に注力し、特に抗ウイルス・抗菌関連製品は市場の評価を得ており、売上・受注に貢献しています。また、輸出割合の高い印刷情報セグメントにおける円安要因は、引き続き売上・利益を押し上げる要素となります。採用活動では、求人サイトの利用拡大などで人材確保を強化しています。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:現在のところ、2026年3月期の売上に関する市況回復は見られておらず、少なくとも売上については策定時並みで推移する見込みです。また、印刷情報セグメントにおいては輸出が占める割合が大きいため、円安が売上・利益ともに押し上げる要因となっておりますが、これは何年も継続している傾向であり、一過性のものではありません。貿易関係においては、トランプ関税の影響についてまだ結論が見えず、不透明な状況が続いております。当社のアメリカ関連ビジネスも決して少なくないため、その影響については分からない状況であり、現時点では具体的な計算条件も整っておりません。
Q:通期予想の戦略と施策についてご説明ください。
A:2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(前期比7.7%増)、経常利益24億円(前期比7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億円(前期比21.6%増)と、増収増益を見込んでおります。この見通しは、現在の状況が大きく変わっていないため、読み上げていただいた数字通りの見込みでございます。戦略としては、中期経営計画に記載されている詳細な施策を、最終年度となる今期も最後まで着実に実行してまいります。
Q:M&A、業務提携の実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:M&Aや業務提携については、良い相手がいれば検討したいと考えておりますが、具体的な検討は現状進んでおりません。相手の分野としては、当社とシナジーが見込まれる、成長できる分野を対象としております。新規事業を目的としたものではなく、既存事業との連携を想定しております。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:中期経営計画は、売上高こそ計画に届かないものの、利益面では計画以上の成果を達成しており、非財務部門のサステナビリティに関しても順調に進捗しています。主要KPIはROEであり、その着実な向上を目指しています。人材活用では、多様性を重視した働きやすい環境整備により、働きがいの向上に取り組んでいます。CSRや環境対応もこの2年間で大きく進捗しており、特に二酸化炭素排出量削減や省エネにおいては、毎年環境報告書で成果を公開しています。研究開発は4つの分野で新製品開発を進め、実績は計画に近い良好な数値を示しており、設備投資も全く新しい事業に対する投資は今のところないものの、既存設備の更新投資を中心に、ほぼ計画通りに進んでいます。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:株主還元方針につきましては、本年5月15日に新たな方針を発表いたしました。これまでの配当性向のみを指標とするのではなく、配当性向を最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持するという方針を新たに掲げております。2025年3月期の配当性向は19.1%でしたが、今後はさらに配当性向を高めていきたいと考えております。
取材者:まずは2025年3月期の決算状況についてお聞かせください。売上高は440億7,300万円で前期比4.7%の増加。営業利益は21億3,600万円で前期比72.6%の増加。経常利益は22億4,200万円で前期比50.6%増加。親会社株主に帰属する当期純利益は13億1,500万円で前期比55.2%の増加と、前期と比べ大幅な増収増益を達成されていますが、増減要因についてご説明いただけますか?
回答者:一言で申し上げますと、原材料高騰に対する価格転嫁が多くの事業で進んだ点が一番大きな要因かと存じます。特に影響が大きかったのは、印刷情報セグメントと包材セグメントになります。
取材者:そうするとやはり、計画比で見ても、売上高は計画に届かなかったものの、利益に関しては大幅に計画を上回ることができたということでしょうか?
回答者:その通りでございます。
取材者:売上に関して目標値まで届かなかった要因はどのような点でございましたか?
回答者:一部、住生活環境のセグメントの壁装材、住宅用などの壁紙の部分と、それから車輛用不織布です。こちらは外的要因ですが、市況があまり良くなく、それに伴い売上が伸びませんでした。特に壁装材は売上に占める割合が高かったため、全体への影響が大きかったという内容になります。
取材者:そういった外的影響は2026年3月期に入りここまで、あるいは後半に向けて回復する傾向はございますか?
回答者:今のところ、回復しているという実感はありません。
取材者:2026年3月期もそういった状況が続くイメージですか?
回答者:売上に関しては少なくともそのように推移するかと存じます。
取材者:その他、業績に影響を与えた一過性の要因や、季節性・外的要因などがございましたら、お教えいただけますでしょうか。
回答者:これはもう何年も続いているため一過性ではないのですが、印刷情報セグメントは輸出が占める割合が大きいですから、為替の円安要因によって売上、利益ともに上振れている点は間違いなくございます。
取材者:採用施策についてはいかがでしょうか?
回答者:これまでは求人サイト1、2社に頼っていたのですが、中途採用に特化したサイトや、一般的な就職支援サイトも利用するようにしております。
取材者:貴社の中で主要なKPIはございますか?
回答者:はい、KPIでございますね。一つは中期経営計画にも掲げておりますが、ROEでございます。これを着実に上げることで、その他の指標も当然ついてくると思いますので、まずはROEを上げていこうと考えております。
取材者:先ほど中期経営計画のお話も出てきましたが、進捗はかなり順調に進んでいるという認識でよろしいですか?
回答者:はい。売上だけは苦戦しておりますが、利益面は計画以上のものを達成できておりますし、非財務部門であるサステナビリティに関しても、当初掲げた予定に沿って着実に進んでおります。
取材者:サステナビリティに関して、何か行われている施策や取り組まれていることがございましたら教えていただけますか?
回答者:まず人材関連に関しては、人材活用の方針を掲げこれを公開し、世間でもよく言われる多様性などを重視し、従業員が働きやすい環境を整えることに注力し、従業員の働きがいなどの向上も含めて取り組んでおります。次にCSRについてですが、専任の部署を新設し、CSRに関する様々な取り組みをこの2年でかなり進めてきております。さらに環境対応ですが、当社は複数の工場を持っておりますので、CO2・水使用量・廃棄物量・産業廃棄物最終処分量などの削減や省エネなど、効果が出る部分が大きいと思いますが、こちらも着実に進めており、その成果を年に1回環境報告書という形でまとめてホームページ上で公開しております。この環境報告書は2013年から発行が続いています。
取材者:研究開発や成長投資の進捗はいかがでしょうか?
回答者:研究開発につきましては、売上高に対する研究開発費は、計画ともに低いのですが、新製品開発を4つの分野に分けて、それぞれ進捗をチェックしております。実績は計画には少し達しておりませんが、計画にかなり近い良い数字が出ております。設備投資については、残念ながら全く新しい事業に対する投資は今のところございませんが、既存設備の更新投資を中心に、ほぼ計画通りに進めております。
取材者:研究開発の状況につきましては、やはり抗ウイルス・抗菌に関する市場が好調だからこそ、この部分が計画に対して唯一実績値が上回っているというイメージですか?
回答者:この抗ウイルス・抗菌は壁紙の話なのですが、壁紙は全体的に市況が良くない中で、抗ウイルス・抗菌に関しては、お客様から一定の評価をいただいており、ある程度、売上や注文が来ている状況でございます。
取材者:承知いたしました。そうしましたら、来期の業績予想についてもお伺いしていきたいのですが、2026年3月期に関しては、売上高の予想が460億円で前期比4.4%の増加、営業利益は23億円で前期比7.7%増加、経常利益は24億円で前期比7.1%の増加。当期純利益は16億円で前年度比21.6%の増加と、来期も増収増益が見込まれているかと存じますが、これに対する見通しとしてはいかがでしょうか?
回答者:まだ作ったばかりですので、大きく状況が変わっているわけではございませんので、今読み上げていただいた数字通りの見通しかと存じます。
取材者:そこで何か新しいことをされる予定や施策的なものがございましたら教えていただけますか?
回答者:これは中期経営計画に細かく書いてございますが、ここに書かれた細かい施策を今3年目、最終年度になりますので、最後まで着実に実行していこうと考えております。ここに書かれていること以外には新しい施策は特にございません。
取材者:M&Aや業務提携に対して、何か実施の有無や検討状況、方針などございましたら、お答えできる範囲でお話いただけますか?
回答者:良い相手がいればというところですが、具体的には検討も含めて進んでいないのが現状です。
取材者:相手の分野としてはかなり幅広く考えられているようなイメージですか?
回答者:どちらかというと成長できる分野の相手を考えております。
取材者:新規事業というよりは、貴社とシナジーがあるような連携を想定されていますか?
回答者:その通りでございます。
取材者:その他、株主還元の方針につきまして変更などございましたら教えていただけますか?
回答者:これは今年の5月15日に発表しましたが、これまでの配当性向のみが指標だったのですが、これに代わるものとして、配当性向につきましては最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持するということを新たな方針として掲げております。
取材者:2025年3月期の配当性向は19.1%でしたね。
回答者:はい。
取材者:もう少しやはり高くしていきたいというような方針ということですか?
回答者:はい、もちろんです。
取材者:最後に、今期ここまでの足元の状況として、トピックスやニュースリリースがございましたら教えていただけますか?
回答者:そうですね、まず円安はまだ継続しておりますので、その辺りの背景は前期からとあまり変わっていないかと存じます。貿易関係でいくと他社様、皆様そうだと思いますが、トランプ関税については、まだ結論が見えておりませんので、この先どうなるか全く不透明な状況が続いております。当社も同様の状況です。アメリカ関係のビジネスも多くはございませんが、少なくもございません。
取材者:多少なりとも影響はあると見ておりますか?
回答者:それは今期始まってみないとまだ分かりません。まだ計算条件が整っておりませんので、まだ計算もできない状況でございます。
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ビジネスモデル
ダイニック株式会社は、1919年創業の100年を超える歴史を持つ企業であり、創業以来、コーティング技術を核として事業を展開している。 当初は出版関係の表紙材の製造からスタートしたが、現在では紙・ビニール・フィルム・不織布など、様々な素材へのコーティングを手がけ、油性・水性・石油系・天然系と多岐にわたる塗料の種類で、幅広い業界に製品を供給している。
事業内容
同社は現在、印刷情報関連事業、住生活環境関連事業、包材関連事業、その他事業の4つの事業を展開している。 印刷情報関連事業では、熱転写リボンが好調に推移しており、生産能力の強化を進めている。 住生活環境関連事業では、壁紙や不織布などが主力製品となっている。 包材関連事業では、ヨーグルト等の乳製品・乳飲料に使用されるアルミ箔の蓋材や、医療用パップ剤などに使用される剥離フィルムのエンボス加工をしている。
創業の経緯と転機となった出来事
創業者は、西陣織のような日本の伝統的な織物を工業的に大量生産したいという思いから、ヨーロッパの技術を学び、京都で創業した。
直近の決算状況
第2四半期決算は、原料高騰の影響を受けながらも、価格転嫁の進展や円安効果により増収増益となった。 特に、海外比率の高い印刷情報関連事業が好調であった。 また、包材関連事業も価格転嫁が進み、業績が回復している。 通期業績についても、計画を上回る達成が期待される。
特徴と強み
同社の強みは、広幅で長尺な素材への均一なコーティング技術である。 この技術は、長年にわたる研究開発によって培われてきた。
成長戦略
耐久性に優れたラベルの需要が国内外で高まっていることを受け、この分野に注力し、海外での販路拡大を目指している。
株主還元策
株主還元策として安定配当を継続していく方針である。 また、業績向上に伴い、増配も検討している。
Q 貴社の事業内容とビジネスモデルについてご説明いただけますでしょうか。
A 当社は1919年創業の企業であり、創業以来、コーティング技術を核として事業を展開してきました。 当初は出版関係の表紙材の製造からスタートしましたが、現在では紙・ビニール・フィルム・不織布など、様々な素材へのコーティングを手がけています。 また、塗料の種類も油性・水性・石油系・天然系と多岐にわたり、幅広い業界に製品を供給しています。
Q 各事業の特徴について、詳しくご説明いただけますでしょうか?
A 印刷情報関連事業では、紙・ビニール・フィルムなどを素材とし、出版関係の表紙材、衣料用ラベル、熱転写リボンなどを製造しています。 熱転写リボンは、バーコードや食品の賞味期限などを印字するために使用されます。 住生活環境関連事業では、壁紙、不織布などが主力製品となっています。 不織布は、フィルター、車の内装材、カーペットなどに使用されます。 包材関連事業では、ヨーグルト等の乳製品・乳飲料に使用されるアルミ箔の蓋材や、医療用パップ剤などに使用される剥離フィルムのエンボス加工をしています。
Q 貴社のコーティング技術における強みはどのような点でしょうか?
A 広幅で長尺な素材への均一なコーティング技術が強みです。 この技術は、長年にわたる研究開発によって培われてきました。
Q 中期経営計画において、印刷情報関連事業の採算性の改善に向けた取り組みを掲げられていますが、具体的な内容についてご説明いただけますでしょうか?
A 印刷情報関連事業では、多様な製品を展開しており、中には不採算の製品もあります。 そのため、事業ポートフォリオの見直しを行い、不採算事業からの撤退も視野に入れ、採算性の改善を目指します。
Q 熱転写リボンは、生産能力を強化し、売上を伸ばしていくという見方でよろしいでしょうか?
A はい、その通りです。 印刷情報関連事業では、熱転写リボンが好調に推移しており、生産能力の強化を進めています。
Q 熱転写リボンの海外売上比率はどのくらいでしょうか?
A 海外売上比率は50%を超えており、アメリカ大陸、欧州、東南アジアでほぼ3分の1ずつとなっています。
Q 第2四半期決算では、増益を達成されましたが、要因についてご説明いただけますでしょうか?
A 原材料の高騰が続いていますが、価格転嫁が進んだこと、そして円安効果により増益を達成することができました。 特に、海外比率の高い印刷情報関連事業が好調でした。 包材関連事業も価格転嫁が進み、業績が回復しています。
Q 今後注力していく事業はございますでしょうか?
A 100回洗濯しても印字が落ちない、耐久性に優れたラベルの需要が国内外で高まっています。 この分野に注力し、海外での販路拡大を目指します。
Q 株主還元策についての方針をご説明いただけますでしょうか?
A 従来通り安定配当を継続していく方針です。 また、業績向上に伴い、増配も検討しています。
取材者: 貴社の事業内容とビジネスモデルについてお聞かせください。印刷関連事業、生活環境関連事業、包材関連事業、その他事業の4つの事業を展開されているとのことですが、他社と比較した際の特徴や強みなどを含めて、事業概況をご説明いただけますか?
回答者: 当社は1919年創業の100年を超える企業で、創業以来、コーティング技術を核として事業を展開してまいりました。創業当初は出版関係の本の表紙材の製造からスタートしましたが、現在では紙・ビニール・フィルム・不織布など、様々な素材へのコーティングを手がけております。塗料の種類も油性・水性・石油系・天然系と多岐にわたり、幅広い業界に製品を供給しております。
取材者: コーティング技術が貴社の事業の原点ということですね。
回答者: その通りです。
取材者: 現在展開されている4つの事業は、すべてコーティング技術に関連しているのですか?
回答者: はい、ほぼすべてがコーティング技術に関連しております。
取材者: 各事業の特徴について、詳しく教えていただけますか?
回答者: 印刷情報関連事業では、紙・ビニール・フィルムなどを素材とし、出版関係の表紙材、衣料用ラベル、熱転写リボンなどを製造しています。熱転写リボンは、バーコードや食品の賞味期限などを印字するために使用されます。
住生活関連事業では、壁紙、不織布などが主力製品です。不織布は、フィルター、車の内装材、カーペットなどに使用されます。
包材関連事業では、アルミ箔を素材としたヨーグルトなどの蓋材が主力製品です。
その他事業では、最終製品の販売や物流事業などを展開しています。
取材者: 貴社のコーティング技術における強みはどのような点ですか?
回答者: 素材の大きさや種類に関わらず、均一に塗布できる技術力が強みです。1メートルや2メートルといった大きな素材でも、ムラなく均一にコーティングすることができます。これは、長年にわたる研究開発の成果です。
取材者: 中期経営計画において、印刷情報関連事業の採算性の改善に向けた取り組みを掲げられていますが、具体的な内容を教えてください。
回答者: 印刷情報関連事業は、多様な製品を展開しており、中には不採算の製品もございます。そのため、事業ポートフォリオの見直しを行い、不採算事業からの撤退も視野に入れ、採算性の改善を目指します。
取材者: 磁気製品、布クロス、紙クロスについては、採算面での改善を図っていくとのことですが、具体的な取り組みを教えてください。
回答者: 磁気製品、布クロス、紙クロスについては世界的に需要が縮小傾向にあります。しかし、他社の撤退により、需要が当社に集まる可能性もございます。そのため、生産体制を維持し、採算性の向上を図ってまいります。
取材者: 熱転写リボンは、生産能力を強化し、売上を伸ばしていくという見方でよろしいですね。
回答者: はい、その通りです。熱転写リボンは、需要が拡大しているため、生産設備投資を行い、生産能力を増強する計画です。
取材者: 熱転写リボンは、具体的にどのような用途で使用されるのですか?
回答者: 衣料品の品質表示ラベルや、主に食品向けの物流ラベルのバーコードなどを印字するために使用されます。
取材者: 熱転写リボンは、素材や用途によって種類が異なるのですか?
回答者: はい、その通りです。熱転写リボンは、印字する素材や用途、耐久性などによって、様々な種類がございます。
取材者: 貴社は、幅広い種類の熱転写リボンを製造されているのですね。
回答者: はい、長年にわたる研究開発により、様々な素材や塗料の知識を蓄積してきた結果です。国内5か所の工場で、それぞれ異なる製品を製造していますが、研究開発部門は横断的に情報共有を行い、常に新しい技術開発に取り組んでいます。
取材者: 熱転写リボンの海外売上比率はどのくらいですか?
回答者: 海外売上比率は50%を超えており、アメリカ大陸、欧州、東南アジアでほぼ3分の1ずつとなっております。
取材者: 包材関連事業のホットメルト製品とエンボスフィルムについて、詳しく教えてください。
回答者: ホットメルト製品は、ヨーグルトの蓋などに使用される接着剤です。エンボスフィルムは、湿布薬などの医療用パック剤を剥がす際に使用されるフィルムです。エンボス加工により、フィルムが剥がれやすくなっています。
取材者: エンボス加工以外にも、様々な加工技術をお持ちなのですね。
回答者: はい、エンボス加工以外にも、レーザー加工や印刷インクの密着性を高める加工など、様々な加工技術を保有しております。
取材者: 貴社の創業の経緯について教えてください。
回答者: 創業者は、西陣織のような日本の伝統的な織物を工業的に大量生産したいという思いから、ヨーロッパの技術を学び、京都で創業いたしました。
取材者: 第2四半期決算では、増益を達成されましたが、要因を教えてください。
回答者: 原材料の高騰が続いておりますが、価格転嫁が進んだこと、そして円安効果により増益を達成することができました。特に、海外比率の高い印刷情報関連事業が好調でした。包材関連事業も価格転嫁が進み、業績が回復しております。
取材者: その他事業では、具体的にどのような事業を展開されているのですか?
回答者: 中間素材メーカーとしての事業に加え、最終製品の販売や物流事業などを展開しています。最終製品としては、ダイアリーや手帳などがございます。
取材者: 今期における新たな取り組みやトピックスはございますか?
回答者: 新製品の開発や新技術の研究は常に取り組んでおりますが、今期において特筆すべき事項はございません。
取材者: 今後注力していく事業はございますか?
回答者: 100回洗濯しても印字が落ちない、耐久性に優れたラベルの需要が国内外で高まっております。この分野に注力し、海外での販路拡大を目指してまいります。
取材者: 株主還元策についての方針をお聞かせください。
回答者: 従来通り安定配当を継続していく方針です。しかし、業績の向上に伴い、増配についても検討中でございます
IR担当
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ダイニック(株)
東証STD 3551
決算:3月末日
CP&X
【取材日】2026年8月31日
【2027年3月期1Q】
決算概要
増収増益の達成と価格転嫁による利益率改善
2027年3月期第1四半期の決算は、売上高11,687百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益959百万円(同45.7%増)、経常利益1,046百万円(同48.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益875百万円(同66.6%増)と、全社的に堅調な増収・増益で推移。主な好業績の要因は、使用条件の厳しい食品包材分野で強みを持つ熱転写リボンの需要拡大と、原料価格高騰に対するタイムリーな価格転嫁の実施に加え、価格転嫁等を含めた簡易計算によれば売上総利益率が1.4%上昇した状況。
セグメント別または事業別の増減要因
主力事業の牽引と住生活環境関連事業の利益確保
主力である印刷情報関連事業は、食品包材向け熱転写リボンの需要増や海外向けラベルの堅調な推移により売上高6,195百万円(前年同期比12.8%増)、営業利益809百万円(同33.7%増)となり、業績を大きく牽引。住生活環境関連事業は、壁装材の価格転嫁の遅れや住宅着工件数の減少により売上高2,826百万円(同8.6%減)となったものの、諸施策の実行で営業利益157百万円(同27.9%増)を確保。包材関連事業も、国内外での販売が堅調に推移し、売上高2,138百万円(同5.2%増)、営業利益167百万円(同19.3%増)と安定的な成長。
主要KPIの進捗と変化
目標達成に向けたROEの実質水準と資産効率の向上
直近のROEは8.8%となっているが、中国工場売却益などの一時的な特別利益が含まれた結果であり、これらのイレギュラーな要因を除いた実質的なROEは6%台。中期経営計画で掲げる最終年度の目標ROE7.5%の達成に向け、成長戦略や事業ごとの施策実行による利益の底上げを図る方針。加えて、資産効率向上のための資産圧縮手法の適用や、最低限の投資資本利益率などの投資判断基準の策定を社内で議論中。
季節性・一過性要因の有無と影響
前倒し需要の発生と投資有価証券売却による利益押し上げ
第1四半期の業績には、中東情勢への不安から印刷情報関連事業において需要を先取りした前倒し需要が若干含まれ、これが利益を押し上げた要因のひとつ。また、政策保有株式の縮減方針に基づく投資有価証券の売却益などにより、特別利益を72百万円計上したことが最終利益の増加に寄与。これらの前倒し需要などの影響により、第2四半期以降に反動減が生じる可能性を経営陣が懸念する推移。
通期見通しと進捗率・達成可能性
外部環境への警戒感に基づく通期予想の据え置きと成長投資
第1四半期は好調な進捗であるものの、今後の原油価格上昇に伴うさらなる原料高騰リスクや、顧客への価格転嫁の限界に対する警戒感から、通期の業績予想に対する上方修正は見送りの判断。さらに、米国での関税によるマイナス影響の継続や、輸出比率が高いことによる円高方向への為替変動も業績の強い懸念材料。今後は厳しい外部環境の中でも、当期利益の約30%を成長分野へ投資するなど、中長期的な競争力強化を目指す戦略展開。
トピックス
新中計の始動および中国合弁会社の順調な立ち上がり
今期が初年度となる新中期経営計画が開示され、政策保有株式を純資産の20%以内に抑える長期目標に向けた取り組みの一環として、投資有価証券の売却を開始した状況。2024年12月に稼働を開始した中国の合弁会社は、熱転写リボンの生産量を順調に伸ばし、グループの一大サプライヤーとして成長。さらに、レンタルユニフォーム向け高耐久性ラベルのヨーロッパ等での成約や、株主優待制度の導入に向けた社内検討の開始が特徴的。
取材アーカイブ
CP&X
【取材日】 2026年5月18日
【2026年3月期(通期)】
決算概要
増収増益、各段階利益目標達成と生産効率改善・価格転嫁による利益水準の確保
2026年3月期通期決算は、売上高44,227百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益2,304百万円(同7.9%増)、経常利益2,458百万円(同9.6%増)、親会社に帰属する当期純利益2,493百万円(同89.5%増)と、増収・増益で推移。市況悪化や衣料用接着芯地事業からの完全撤退による売上未達の一方で、小ロット注文の集約を通じた生産効率の改善と、原材料価格高騰に対する迅速な販売価格転嫁の奏功による原価上昇抑制が利益確保の主要因。
セグメント別または事業別の増減要因
フィルム製品の新規用途開拓による増収と不織布分野における生産効率化の進展
住生活環境関連事業の不織布分野における原価低減と生産効率改善の達成。フィルムコーティング製品における、キャラクター缶バッジやアクリルスタンドなどの新規用途開発に伴う増収の実現。産業用ターポリンにおける数量減による減収を伴いつつも、100%石油由来である原材料の高騰に対する販売価格転嫁の実施による利益水準改善の確保。紙器分野における、BCP観点を背景とした新規顧客からの受注獲得の成功。
主要KPIの進捗と変化
ROEの実力値向上と次期中期経営計画における経常利益率、ROEの目標引き上げ
前中期経営計画開始前の2023年に2.4%であったROEが、特別損益等の影響を除外した実効税率30%換算の実力値で6.2%まで改善した着実な進捗。次期中期経営計画における、3年後の経常利益率を現在の5.6%から7.2%へ引き上げる新たな数値目標の設定。これと並行した、世間一般の合格点である8%を視野に入れたROE7.5%の達成に向けた新たな目標の推進。
季節性・一過性要因の有無と影響
特別損益の計上による表面的なROE押し上げ効果と稼ぐ力に基づく実力値の算定
当期の純利益およびROEに対して影響を与えた、特別損失と特別利益の発生。当初計画の5.9%に対して実績値が8.8%へと表面上大きく上振れた要因に対する、実質的な稼ぐ力の評価へ向けた当該特殊要因除外による実力値6.2%の算定。
通期見通しと進捗率・達成可能性
増収および営業・経常利益増益を見込む新年度ガイダンスと機動的な価格転嫁体制による利益確保の蓋然性
新年度の通期見通しは、売上高463億円(4.7%増)、営業利益27億円(17.2%増)、経常利益29億円(18.0%増)、当期純利益19.6億円(21.4%減)という増収および営業・経常増益の計画。価格改定までの期間を従来よりも短縮する迅速な価格転嫁体制の定着による、高水準な原材料価格下における利益確保の高い蓋然性。事業を成長・改善・改革の3分野に分類した上での、前中期経営計画と同一スタンスに基づく継続的な収益性向上施策の推進。
トピックス
財務効率化に向けた政策保有株式の縮減目標設定と株主還元策・情報発信の拡充(増配)
新中期経営計画における、中長期的な財務の効率化を目的とした政策保有株式を純資産の20%以内に縮減する新たな目標の設定。当期純利益の30%を目安とした成長分野や戦略分野への投資実行と、総還元性向30%以上を堅持する方針の継続。5月15日に発表済みの1株当たり配当金30円から46円への増配に加え、新たな株主獲得に向けた株主優待制度導入検討の開始。放置状態にある低いPER水準改善に向けた、身近な製品への自社技術採用を効果的にアピールするためのコーポレートサイトリニューアルやIR活動充実の推進。
【2026年3月期(通期)】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:成長分野や戦略分野に対して当期純利益の30%を目安に投資していく方針を掲げております。また、フィルムコーティング製品の技術を応用したキャラクターの缶バッジやアクリルスタンドを一例とする新たな用途への採用を獲得しております。これらの身近な製品に当社の技術が使われていることを効果的に発信するため、コーポレートサイトのリニューアルを準備しております。さらに、各種施策をタイムリーに株主様にお伝えするため、IR活動をより一層充実させていく方針で進めております。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:日本国内での衣服生産が減少しているという時代の流れを受け、かつて売上比率が高かった衣料用接着芯地事業からの完全撤退を決定いたしました。また、原材料については石油製品の比率が高く価格の上昇傾向が続いておりますが、一例として小ロット注文をお客様との協議により集約することで生産効率を改善したり、原材料価格の上昇分をタイムリーに販売価格へ転嫁することで原価上昇の影響を抑える対応を行っております。
Q:通期予想の戦略と施策についてご説明ください。
A:収益性を高めるという方針のもと、事業や製品を成長する分野、改善する分野、改革する分野の3つに分け、それぞれの施策に則って目標達成を進めてまいります。具体的な利益改善の取り組みとして、生産工場における生産効率の改善と、原材料価格の上昇分をタイムリーに販売価格へ転嫁する施策を全事業部門で継続いたします。さらに中長期的な財務の効率化として、政策保有株式を純資産の20%以内に縮減する目標を新たに設定して取り組んでおります。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A:紙器の分野において、これまでお客様が他社から納入を受けていた企画を、BCPの観点等から当社が新たに獲得した事例がございます。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:スーツやワイシャツなどの襟芯等に用いられる衣料用接着芯地事業からの完全撤退を実施いたしました。この一部事業からの撤退による影響を含め、市況が芳しくなかったことが要因となり、直近の決算における売上高の伸びが不足いたしました。
Q:中期事業計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:直近の2026年3月期の業績においては、市況や事業撤退の影響で売上高は中期事業計画に届かなかったものの、営業利益、経常利益、当期純利益はすべて3年前に立てた計画を達成いたしました。ROEについても前中期経営計画前の2.4%から実力値で6.2%まで着実に改善しております。新中期経営計画ではこれらを踏まえ、3年後に経常利益率を現在の5.6%から7.2%へ、ROEを前期の6.2%から7.5%に引き上げる数値目標を掲げて推進してまいります。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:株主還元に関しましては、総還元性向30%以上という方針を今後も堅持してまいります。これと同時に、新たな株主様の獲得に向けた取り組みとして、株主優待制度の導入検討を進めていきたいと考えております。
【2026年3月期(通期)】
取材者:今回の決算では非常に良い数字が発表されたと拝見しておりますが、同時に新中期経営計画も発表されておりますので、まずは決算の状況のポイントについて、かいつまんで要因などを教えていただけますか。その後、2029年までの新中期経営計画の戦略や取り組み、数値目標などを含めてお話を伺えればと考えております。
回答者:直近の2026年3月期の全体的な業績についてですが、数字につきましては発表のとおりですので重要な点のみ申し上げます。連結売上高が44,227百万円、営業利益が2,304百万円、経常利益が2,458百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が2,493百万円となりました。これが中期経営計画に対してどのような達成状況かと申しますと、売上高以外の指標はすべて3年前に立てた計画を達成しているという状況です。
取材者:通常、3年前に計画を立てて、このような社会情勢のなかで、これほどきれいに目標数値を達成できているというのは、当時から見通しをしっかりと立てられていたのだと思っております。貴社のこの高い精度の正確性についてはどのようにお考えですか。
回答者:正確性については社内でも議論が難しく、と申しますのは、当社のセグメントは3つのセグメントに分かれておりますが、これらの中でもかなり細かい区分ができます。製品ごとの区分もそうですし、お世話になっている業界ごとの区分に関してもそうです。社内の分け方の一例として、多数のサブセグメントに分けることができます。その中で当然、3年前に立てた計画に対して良かったところ、悪かったところ、計画通りだったところと色々あるのですが、結果的に全体として達成できたというところで、正確に見積もるのは非常に難しいところです。
取材者:売上高の未達については、許容範囲だと思います。売上高などのトップラインは市況による部分もありますが、利益の部分は社内の努力や改善である程度コントロールできる部分もあります。それにしても、この3カ年が良い結果であったということで、新しい中期経営計画の信頼度が非常に上がっていると思います。
回答者:売上高が達成できなかった理由については、市況が芳しくない部分があったというところです。市況が非常に芳しくない極端な例として、一部事業からの撤退を決めた部分などもあり、その影響で売上高の伸びが足りなかったというところです。
取材者:撤退なさったのはどの事業ですか。
回答者:衣料用接着芯地事業です。具体的にはスーツやワイシャツ、ブラウスなどの襟芯やベルト芯などの製造販売の部分です。ピーク時は、日本や海外にも3工場ほどあり、売上比率も高かったのですが、時代の流れとともに、衣服の生産のやり方も変化しておりますので、事業の完全撤退を決定いたしました。逆に、利益が計画通り達成できた理由を説明します。まず1つは、当社は生産工場を持っておりますが、様々な側面からアプローチし、生産効率の改善に取り組んでまいりました。基本的に原材料価格は上昇傾向にありますが、それに負けない生産効率の改善により、原価の上昇を最小限に抑えられたという点です。もう1つは、原材料価格の上昇分をタイムリーに販売価格に転嫁し、売値を上げていく取り組みを全事業部門で行ったことがうまくいった点です。この2つが主な理由です。
取材者:生産効率を上げるといっても、我々のように現場にいない人間にはイメージが湧きにくい部分があります。例えば、かいつまんで「生産効率を上げる」というのは今までと比べてどのようなことなのか、1つでも教えていただけますか。
回答者:例えばということでひとつお話しますと、当社は小ロット対応が1つの強みとなっております。ただ、小ロット対応をやりすぎると効率が悪くなり、原価が上がってしまいます。そこで、お客様との話し合いのもと、小ロットの注文をなるべくまとめて、大きなロットで生産するようにしたことが大きな効果を上げました。
取材者:先ほど多数のサブセグメントがあるとおっしゃいましたが、特にどの分野でそうした対応をされたのですか。
回答者:住生活環境関連事業の中の不織布というジャンルがあるのですが、この部分は効果が大きかったと見ております。
取材者:原材料価格が高騰したため価格転嫁したとのことですが、貴社が価格転嫁するというのは簡単なことではないと思います。他から仕入れると言われてしまうこともあるのではないですか。お客様も貴社からしか仕入れられないような仕組みになっている部分もあるかもしれませんが、貴社が値上げすることで、貴社から買う企業も値上げしなければならないことにつながるため、非常に厳しいと思います。この価格転嫁には、例えばお願いしてから3か月後、半年後、1年後など、どれくらいのスパンがかかるのですか。
回答者:業界によって一概には言えないとは思いますが、昔ですと交渉開始時に半年後と言われてしまったりもしたのですが、先ほど申し上げたタイムリーな価格改定により、例えば今まで6か月かかっていたところを3か月に縮めたり、極端に言えば1か月後に新価格を適用するなど、そのような努力を全事業部門で行っております。以前に比べると、そのスパンは非常に短くなっていると思います。
取材者:相手も急に言われても困りますから、事前にいつから値上げしますとお伝えしなければなりませんし、その辺の調整が非常に難しいと思います。それで相手は了承されるものなのですか。
回答者:未だに簡単には了承されないお客様もいらっしゃいますが、このご時世ですので、多くの場合にはご理解をいただいております。
取材者:一度上げた価格が下がることはないのですか。
回答者:この3年間は原材料価格が上がり続けておりますので、販売価格は下がってはおりません。今後もし下がってきたときにどうするのかは非常に難しいところです。お客様も市場の価格をご覧になっていますから、「原料が下がっているから販売価格も下げてほしい」という話は当然出てくると思います。ただ、原材料価格だけではないという点も1つのカードにしながら、価格を下げる場合はなるべくタイムリーにならないよう努力しなければならないと考えております。
取材者:原材料の中で全体的に価格が上がっているとのことですが、原油系の原材料ですか。それともどういう分野の原材料ですか。
回答者:当社は全体的に石油製品の比率が高いです。ですが、例えばWTIが100ドルを超えたからといってすぐに反映されるわけではなく、そこにはタイムラグがあります。
前中期経営計画では非財務項目も目標として掲げましたが、これらもほぼ計画通り結果が出ている状況です。前中期経営計画に関しましては大体このような感じです。
取材者:前期の決算までのところで気になっていたところですが、ROEの目標も当初計画の5.9%は達成されています。
回答者:当初の計画では5.9%という目標でしたが、実績としては8.8%となりました。この8.8%の中には影響の大きな特別損失と特別利益が含まれておりましたので、この影響を除外し、実効税率30%で計算し直すと6.2%となります。
ROEに関して申しますと、前中期経営計画が始まる直前の2023年3月期のROEは2.4%でした。それが今回修正値で6.2%ということですので、目論見通りに着実に上がってきていると考えております。まだ6.2%でも低いですから、世間一般的に合格点とされる8%は目指したいところですが、諸々を考慮し、今回開示した新しい計画では7.5%という目標を立てております。
取材者:フィルムコーティング製品が増収というところで、新規用途開発も進んでいるとのことですが、これは具体的にどのような新規用途なのですか。
回答者:具体的に申しますと、主に女子高校生がカバンにつけているキャラクターの缶バッジや、推し活グッズとして机の上などに立てるアクリルスタンド、この2つに新しい用途として採用されました。もともとこれは昔あったOHPフィルムの技術の応用です。OHPフィルムは世の中からなくなりましたが、その後、CDのジャケットによく使われて売上が伸びました。さらに、学生が暗記する際に使う赤や緑の透明なフィルムシートなど、そういった系譜の製品です。
取材者:売上や利益の規模に関わらず、そういった身近な製品を一例として挙げていただくと、貴社が身近な存在に感じられると思いながらお話を伺っておりました。
回答者:現在、そういった発信が弱いという認識もありますので、コーポレートサイトのリニューアルを準備しております。もう少し身近なものに使われているという点をアピールできるサイトを目指して準備を進めているところです。
取材者:気になったのが、産業用ターポリンについてです。減収ですが、販売価格転嫁によって利益が改善したとのことで、販売価格転嫁をすれば売上も上がると思っていたのですが、減少しているのですか。
回答者:数量は減っています。利益率がかなり低い状態のままでした。そこの見直しも含めて対応した結果、数字として表れてきたという状況でしたので、価格転嫁が一番大きいです。これは大部分の原料が石油製品となっております。
取材者:紙器についてですが、新規企画を獲得したと記載があります。これは100円ショップなどの案件ですか。
回答者:100円ショップではなく、今まで当社製品を納めることができなかったお客様から企画を頂戴したという形です。細かいことを言えば特別な仕様ですが、大きく見ると特別なことはありません。BCPの観点からということもあったと思います。
取材者:株価は上がってきてはいますが、PERとしては4倍や5倍と低すぎる水準だと思います。この辺りはどのようにお考えですか。
回答者:これはもう放置されていると言われても仕方がないレベルだと、認識しております。とは言いましても、いきなり上がるものでもありませんので、地道に経常利益率とROEを上げていき、実力的に良い会社にしていこうというのが1点です。それから、当社の事業はわかりにくい部分がありますので、認知度を上げてPERを少しずつ伸ばしていきたいと考えております。
取材者:新年度の数値と中期経営計画の取り組みについて教えていただけますか。
回答者:まず1つ目は、引き続き収益性を高めるという点です。高める方法については、前中期経営計画と基本的にスタンスは変わっておりません。成長する分野、改善する分野、改革する分野の3つに分け、それぞれの事業や製品ごとに立てた施策に則って目標に向かって進めていきます。3年後には経常利益率を現在の5.6%から7.2%に引き上げ、ROEを前期の6.2%から7.5%に引き上げる目標を立てております。次に、財務の効率化です。これは前中期経営計画にはなかったことですが、中長期的に政策保有株式を純資産の20%以内に縮減するという目標を掲げております。投資に関しましては、当期純利益の約30%を成長分野や戦略分野へ投資していくことを目安として掲げております。非財務項目につきましては、前中期経営計画に引き続き4つの項目に分け、それぞれの目標に向けて取り組んでまいります。株主還元に関しましては、総還元性向30%以上という方針を堅持していくと同時に、新たな株主様の獲得に向けて、株主優待制度の導入を検討していきたいと考えております。最後に、これらの施策をタイムリーに株主様にお伝えするため、IR活動を充実させていくという方針で進めております。
取材者:新年度の数値について、売上高463億円(4.7%増)、営業利益27億円(17.2%増)、経常利益29億円(18.0%増)、当期純利益が19.6億円(21.4%減)になるということで、ROEの目標は6.4%ですか。配当が今期と同じく46円にするという発表を5月15日にされました。現在の株主数は何名くらいでしょうか
回答者:株主数は現在4,001名です。
取材者:決算説明資料を公開されるということですが、いつ頃を予定されていますか。
回答者:5月の後半頃を予定しております。
IR・中計推進室
室長 田中 大助 様、桑原 忠志 様
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取材アーカイブ
CP&X
【2026年3月期3Q】
決算概要
2026年3月期第3四半期は、売上高は331億7,000万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は18億1,700万円(同7.7%増)、経常利益は19億3,900万円(同5.3%増)、そして親会社株主に帰属する四半期純利益は22億3,600万円(同63.5%増)となり、継続的な販売価格転嫁や採算性改善の効果により増収増益となった。
セグメント別または事業別の増減要因
主要3セグメントのうち、印刷情報関連と包材関連は増収増益であった。住生活環境関連では営業利益は増収だったものの、住宅向け市況の低迷により減収となった。
主要KPIの進捗と変化
中期経営計画にも、主要なKPIとしてROEを掲げているが、第3四半期の段階では算出していない。
季節性・一過性要因の有無と影響
既に複数期にまたがって継続しているので一過性とも言えないが、円安による増収増益要因は今期も継続している。また、一過性の要因として、1. 中国子会社の株式売却益として12億7,300万円を特別利益に計上 2. 壁装材と不織布の製造設備について減損損失8億8,700万円を計上 の2点が挙げられる。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(同7.7%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、そして親会社株主に帰属する当期純利益は24億円(同82.4%増)と、増収増益を見込んでいる。このうち親会社株主に帰属する当期利益は、従来予想の16億円から上方修正したものである。この見通しは現時点での状況から判断されており、今後状況が大きく変わらない限り、この数字通りに推移する見込みである。
トピックス
ALLPACK INDONESIA 2025(インドネシア・ジャカルタで開催される、食品・飲料、医薬品、化粧品業界向けの加工、包装、自動化などに特化した東南アジア有数の国際展示会)に、弊社の海外グループ会社であるDYNIC SINGAPORE PTE. LTD.が出展した。
包装用熱転写リボンを中心に、昨年設立した中国合弁会社Nicx Synergetic Thermal Printsの
製品をも展示し、多くのお客様にご来場いただいた。
【2026年3月期3Q】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)は何でしょうか?
A:原則的には、現在取り組んでおります中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2026」に掲げたように、各事業を「強化する」「改善する」「変革する」分野に分けて、全体的な収益性の向上を図り、ROEを上げていくという戦略に変更はありません。
Q:通期業績の見通についてご説明ください。
A:売上高・営業利益・経常利益は従来の予想通りとなる見通しですが、親会社株主に帰属する当期利益を、従来予想の16億円から24億円へ上方修正しております。これは上で述べました、関連会社株式売却益と減損損失の影響によるものです。
Q:受注・競合状況についてご説明ください。
A:熱転写リボン、品質表示ラベル、電子特材、各種包材分野などでは受注は堅調ですが、住宅関連、ファンシー商品などの分野では、外的要因により苦戦しています。また、布クロス・紙クロスを中心とする出版文具関連の分野では、業界全体の不況により苦戦しています。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:中期経営計画2年目にあたる2025年3月期は、売上高は計画に未達だったものの、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は計画を達成し、新たなKPIとしているROEについても、計画4.6%に対して実績5.2%と達成することができました。
最終年度となる2026年3月期の業績予測はサマリーで述べた通りで、2025年5月15日に発表した修正計画を達成する見込みです。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:2025年5月15日に開示しました通り、「配当性向を最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持する」との方針に変更しています。
2026年3月期の配当は、5円増配して35円と予想しています。
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IR担当
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取材アーカイブ
CP&X
【2026年3月期 第2四半期】
決算概要
主要3セグメントの増収および価格転嫁の進展による利益率改善
第2四半期実績は、売上高22,029百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益1,067百万円(同12.3%増)と増収増益を達成。印刷情報、住生活環境、包装材料の主要3セグメント全てにおいて増収増益となり、特に国内外で好調を維持した情報関連分野が業績を押し上げたこと、産業用資材をはじめとする複数の分野における価格転嫁の進展、さらには円安効果により利益を押し上げる結果。親会社株主に帰属する中間純利益は、後述する有価証券売却益の計上により前年同期比43.0%増の1,123百万円と大幅な増益で着地。
セグメント別または事業別の増減要因
印刷・壁装材の市況低迷を成長4分野と価格転嫁効果でカバー
印刷情報関連事業は、出版不況により祖業の印刷分野が低迷するも、熱転写リボンや品質表示ラベル等の好調なサブセグメントが業績を牽引。住生活環境関連事業では壁装材や自動車内装材の需要が弱含んだが、展示会用カーペットや住宅用床吸音材が堅調に推移。特筆すべきは住生活環境関連事業の営業利益が前年同期比95.0%増と約2倍に伸長した点であり、売上の伸び悩みに対し価格転嫁による収益性改善が大きく寄与。
主要KPIの進捗と変化
海外市場獲得に向けた高耐久製品の展開と売上倍増目標の進捗
成長戦略の重要指標として、「高耐久性管理ラベル」の海外展開を推進。これは、主にレンタルユニフォームに使用され、専門業者による洗濯に100回耐えうる品質を確立している。国内市場と比較しても巨大な海外市場の獲得を目指し、売上を現在の規模の2倍から3倍へ拡大させることを目標としている。海外展示会への出展を通じて既存競合製品に対する品質優位性を訴求した結果、既に数社と成約するなど具体的な成果が発現。
季節性・一過性要因の有無と影響
有価証券売却益の計上による親会社株主に帰属する中間純利益の押し上げ
営業利益・経常利益の増益に加え、親会社株主に帰属する中間純利益が前年同期比43.0%増と突出した伸びを記録。この主たる要因は、保有していた有価証券の売却に伴う一過性の利益計上によるもの。本業の収益性改善トレンドに加え、資産の効率化に伴う特別利益が最終損益を大きく嵩上げした形。
通期見通しと進捗率・達成可能性
トランプ関税や市況回復遅れを懸念し好調な進捗でも保守的予想を据え置き
通期業績予想については、第2四半期までの好調な進捗にもかかわらず、修正後の数値を据え置き。不透明な要素としてトランプ関税による潜在的な影響や、長引く出版・壁装材分野の市況悪化が下半期に急速に回復する可能性は低いと判断。先行きの不確実性を慎重に見積もり、現時点では上方修正を行わない手堅いガイダンス運用。
トピックス
中国合弁会社の本格稼働開始によるグローバル生産・供給体制の強化
昨年12月に設立した中国合弁会社において、主要製品である熱転写リボンの量産準備が完了し、本格的な生産稼働を開始。同拠点は中国国内需要の取り込みに加え、海外市場拡大に向けた戦略的な生産・供給拠点としての役割を担う方針。生産量の増加に伴い、今後のグローバル展開における供給能力向上と業績寄与が期待される新たなフェーズへ移行。
【2026年3月期 第2四半期】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:これまで好調を維持している「熱転写リボン」や「水分除去シート」をさらに拡大していくことに加え、「品質表示ラベル」から派生した分野で、さらに耐久性を向上させた製品による海外市場への展開を強化しております。具体的には、主にレンタルユニフォームに使用されるものですが、専門業者による業務用の洗濯に100回耐えうるような高耐久性製品をターゲットとしており、近年では、売上を現在の規模の2倍、3倍に拡大していく狙いで各国の展示会に出展を行っております。国内市場に比べて遥かに大きいと予測される海外市場の獲得を目指しております。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:不透明な要素として、まずトランプ関税の影響が大きくなりそうだと認識しております。現時点で影響額を詳細に算出しているわけではありませんが、これまでの情報から相応の影響があるものと見込んでおります。また、壁装材や書籍・印刷関連の出版分野については、市況の悪化が後半期で急速に回復するとは考えにくく、当初の想定よりも回復が遅れており、引き続き低調に推移するものと予測しております。
Q:通期業績の見通しについてご説明ください。
A:通期の見通しにつきましては、第2四半期まで業績が低迷していた分野において不透明感が強まっていると判断しており、保守的な予測としております。印刷事業に加え、壁装材や車両用内装材などの先行きが見通せない状況にあるため、今後の状況を精査する必要があると考え、現状では従前の予測(修正後の予測値)を据え置いております。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A:海外展開を進めている高耐久性管理ラベルの市場には既に既存の業者が存在しております。当社の製品は、特に品質面で注目を集め、展示会では多数の来場がありました。展示会終了後、具体的な引き合いを複数いただいてワークを進めており、現時点では数社との成約に結びついております。出だしとしては順調な滑り出しであったと考えております。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:昨年の12月に中国に合弁会社を設立いたしました。これは当社の主力製品である熱転写リボンを生産する会社です。量産に向けての準備も順調に進み、現在では本格的な生産を開始しております。これから生産量が増加していく予定であり、中国国内および海外市場を拡大していくにあたって非常に有効な手段・拠点になるものと考えております。
Q:中期事業計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:2026年3月期を最終年度とする現在の中期経営計画では、既存の事業分野を「伸ばす」「改善する」「変える」分野に分け、中期的視点に立った方策を遂行することで、企業価値の向上を図ることを目標としています。現時点での進捗は、売上高は弱含みですが利益面では計画に近いところで推移しております。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:「配当性向については最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持すること」を新たな配当方針として2025年5月に公表しています。この方針にのっとり、2025年5月から9月に自己株式の取得を行いました。合計で169,100株を取得、取得総額149,963,700円でした。
【2026年3月期 第2四半期】
取材者:まず、第2四半期の決算状況についてお伺いします。
実績につきまして、売上高22,029百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益1,067百万円(前年同期比12.3%増)、経常利益1,100百万円(前年同期比5.0%増)、中間純利益1,123百万円(前年同期比43.0%増)と拝見しております。 前年比で比較しますと、前年に引き続き好調であったと見受けられますが、業績予想に関しましては、売上高・営業利益ともに微減の下方修正を出されています。こちらにつきましても増減要因についてご説明いただけますか。
回答者:第2四半期の増減要因についてご説明します。おっしゃる通り、好調な傾向が続いております。参考までにセグメント別の前年度比を申し上げますと、まずメインの「印刷情報関連事業」は、売上高がプラス1.3%、営業利益がプラス1.0%でした。 次いでシェアの大きい「住生活環境関連事業」は、売上高がプラス2.3%、営業利益がプラス95.0%でした。3番目の「包装材料関連事業」につきましても、売上高がプラス4.6%、営業利益がプラス14.7%ということで、主要3セグメントにおいて売上高・営業利益ともに増収増益となり、様々なセグメントにわたって好調が継続したという内容です。
セグメントをさらに細分化しますと、好不調の波はありますが、良かった点は前年とあまり変わっておりません。情報関連における「熱転写リボン」、「品質表示ラベル」、「フィルムコーティング製品」、「水分除去シート」、この4つのサブセグメントが引き続き好調でした。一方で、祖業である印刷関連事業につきましては、出版不況等の影響により売上を中心に少し低迷いたしましたが、先ほど申し上げた好調な4分野で補い、プラスアルファの結果が出たという形です。
「住生活環境関連事業」につきましても、引き続き展示会用のカーペットや、住宅用の床吸音材が好調を持続しており、さらに産業用資材などに関しましても、今期は価格転嫁が進んだことで好調を継続しております。一方で、このセグメントの中では壁装材や自動車用の内装材において市況が悪化しており、売上は若干低迷しております。ただ、価格転嫁は進んでおりますので、売上は若干苦戦しましたが、利益面ではこのセグメントにおいても大幅に改善できました。
最後に「包装材料関連事業」ですが、こちらも売上・利益ともに伸びており、価格転嫁がさらに進んだことによるプラス効果がありました。この点が好調を維持している最大の要因と考えております。
また、特に印刷情報関連事業では、数年続いております円安傾向によるプラス効果も引き続き大きかった形です。
取材者:売上高に関しまして、業績予想を下方修正された要因としては、やはり印刷事業の部分が要になってくるのですか。
回答者:はい。印刷事業に加え、壁装材や車両用内装材、このあたりは市況も含めて先行きを見通すのが非常に難しいということで、コンサバティブ(保守的)な予測をさせていただきました。 今後の状況を精査していかねばならないと考え、現状では従前の予測通り(修正後の予測値)とさせていただきました。
取材者:そういった不透明な部分について、何か具体的な懸念事項などはございますか。
回答者:まず、トランプ関税の影響が大きそうです。影響額を詳細に計算して精査したわけではありませんが、ここまでの話を聞いていると影響がありそうだと認識しています。それから、壁装材や書籍・印刷関連の出版分野です。業界的に数年続いている市況なのですが、これが後半期で急速に回復するとは考えにくいため、引き続き低調に推移するのではないかと予測しております。
取材者:7月と10月に海外で展示会に出展されているかと思いますが、そちらの状況についてはいかがですか。
回答者:今回ターゲットとしている商材は、先ほど好調な分野で申し上げました「品質表示ラベル」から派生した、さらに耐久性を向上させた製品です。一般家庭用ではなく、専門業者による業務用の洗濯であっても、極端に言えば100回洗濯しても印字した文字が消えないという、非常に耐久性の高いラベルです。国内市場への本格投入はかれこれ5、6年になり、それなりのシェアを獲得できてきており、好調を継続しておりますが、海外にも同様の市場があり、日本国内の市場に比べても遥かに大きいだろうと予測されます。 そのため、近年では海外市場を狙って、現在の売上規模を現在の2倍、3倍に拡大していく狙いで、各国の展示会に出展しているという状況です。
反響につきましては、出展した地域には既に既存の業者が存在しており、その市場に当社が参入していく形になります。当社が同様の商材を持ってきたということで、ブースにいらっしゃるお客様の数はかなり多かったと聞いています。
展示会終了後、具体的な引き合いをいくつかいただいて、現在ワークを進めているところですが、私どもが把握している範囲では、現在数社との間で、成約に結びついたと聞いております。
取材者:今後はかなり海外展開が期待されるのではないでしょうか。
回答者:海外展開には難しい障害も突然出てくるものですが、出だしとしては数社からの受注があったということで、順調な滑り出しだったと考えております。
取材者:その他、業績に影響を与えた一過性の要因などはございましたか。
回答者:一過性の要因としましては、純利益が前年度比で大幅なプラスとなっておりますが、この一番の要因は11月6日にプレスリリースしました通り、保有していた有価証券を売却した売却益が出ているという点で、この部分についてまさに一過性のプラスということになります。
取材者:通期での業績の見通しという部分についてはいかがですか。
回答者:不透明な要素がかなりあります。第2四半期まで悪かった分野において、なお不透明感が強まっている感じがしますので、コンサバティブな運用で申し訳ないのですが、一応、従前の予想通りとさせていただいております。
取材者:その他、足元の状況につきましてトピックス的なものやニュースリリースなどはございますか。
回答者:昨年の12月に中国に熱転写リボンを生産する合弁会社を設立しまして、オープニングセレモニーの内容は公表させていただきましたが、その後、量産に向けての準備も順調に進んでおり、最近、本格的な生産が始まったという状況です。これから生産量が増えていきますので、中国国内の市場、それから海外の市場、このあたりを拡大していくにあたって、非常に有効な手段になるのかなと考えております。
IR担当
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決算概要
2026年3月期第1四半期は、売上高は110億8,700万円(前年同期比2.8%増)、営業利益は6億5,800万円(同3.9%増)、経常利益は7億500万円(同2.4%減)、そして親会社株主に帰属する四半期純利益は5億2,500万円(同3.0%減)となった。
継続的な販売価格転嫁や採算性改善の効果により営業利益が前年同期比で増益となった反面、前年度からの円高による為替差損により経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は前年期比で減益となった。
セグメント別または事業別の増減要因
印刷情報・住生活環境・包材の主要3セグメントにおいては売上高・営業利益ともに前年同期比で増収増益となったが、その他のセグメントに分類されるファンシー商品事業と商品等運送・庫内整理事業では前年同期比で減収減益となった。主要顧客の在庫抑制と全体的な荷動きの悪さが要因であった。
主要KPIの進捗と変化
中期経営計画にも、主要なKPIとしてROEを掲げているが、第1四半期の段階では算出していない。
季節性・一過性要因の有無と影響
特に大きな季節性・一過性要因はなかったと分析している。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(同7.7%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、そして親会社株主に帰属する当期純利益は16億円(同21.6%増)と、増収増益を見込んでいる。この見通しは現時点での状況から判断されており、今後状況が大きく変わらない限り、この数字通りに推移する見込みである。
トピックス
① 6月に中国・上海で行われた加工・包装の展示会「PROPAK CHINA 2025」に、当社が合弁で設立したNicx Synergetic Thermal Prints Limited Companyが出展、各種熱転写リボンを展示し、同社のブースには世界各国から多くの皆様にお立ち寄りいただいた。熱転写リボンは、印刷情報セグメントに属する、弊社が最も注力する事業分野の一つである。
② 5月15日に開示した自己株式取得(250,000株、1億5,000万円、いずれも上限、期間は2025年5月22日~2026年1月31日)の途中経過は、7月31日時点で取得総数108,300株、取得価額9,328万円となっている。
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:原則的には、現在取り組んでおります中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2026」に掲げたように、各事業を「強化する」「改善する」「変革する」分野に分けて、全体的な収益性の向上を図り、ROEを上げていくという戦略に変更はありません。
そんな中、トピックスとして、「変革する」分野の「衣料関連製品」を挙げさせていただきます。かねてより、中国・昆山市での連結子会社における衣料用接着芯地の製造・販売を中止し新たに情報関連事業を立ち上げることを計画しておりましたが、その後さまざなま要因を総合的に判断し、同社の全株式を譲渡することとなりました。2026年3月期には関係会社売却益として約11億円を特別利益として計上する見込みです。
Q:受注・競合状況についてご説明ください。
A:熱転写リボン、品質表示ラベル、電子特材、各種包材分野などでは受注は堅調ですが、住宅関連、車輛関連、ファンシー商品などの分野では、外的要因により苦戦しています。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:中期経営計画2年目にあたる2025年3月期は、売上高だけは計画に未達だったものの、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は計画を達成し、新たなKPIとしているROEについても、計画4.6%に対して実績5.2%と達成することができました。
最終年度となる2026年3月期の業績予測はサマリーで述べた通りで、売上高を除けば計画を達成する見込みです。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:5月15日に開示しました通り、「配当性向を最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持する」との方針に変更しています。
2026年3月期の配当は、5円増配して35円と予想しています。
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IR担当
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取材アーカイブ
決算概要
2025年3月期決算は、前期比で大幅な増収増益を達成。売上高は440億7,300万円で前期比4.7%の増加、営業利益は21億3,600万円で前期比72.6%の増加、経常利益は22億4,200万円で前期比50.6%増加、親会社株主に帰属する当期純利益は13億1,500万円で前期比55.2%の増加となった。この増収増益の最大の要因は、原材料高騰に対する価格転嫁が多くの事業で進んだことである。
セグメント別または事業別の増減要因
増収増益に最も大きく貢献したのは、印刷情報セグメントと包材関連における価格転嫁の進展である。一方で、売上高が計画に届かなかった主な要因は、住生活環境セグメントの壁装材、特に住宅用などの壁紙と、車輛用不織布の売上不振である。これら2分野は市況の悪化という外的要因の影響を大きく受け、特に壁装材は売上に占める割合が高かったため、全体売上への影響が大きかった。
主要KPIの進捗と変化
主要なKPIとして中期経営計画にも掲げているのはROEである。ROEを着実に上げることが、その他の指標も向上させることに繋がるという考えに基づき、ROE向上を重視している。
季節性・一過性要因の有無と影響
一過性ではないが、長年にわたり業績に影響を与えている要因として、印刷情報セグメントにおける輸出比率の高さと、それに伴う為替の円安要因がある。円安は売上および利益の両方を押し上げる効果をもたらしている。2026年3月期に入っても円安は継続している状況である。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(同7.7%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億円(同21.6%増)と、前期に続き増収増益を見込んでいる。この見通しは、現時点での状況から判断されており、今後状況が変わらない限り、この数字通りに推移する見込みである。中期経営計画の最終年度として、計画に掲げた施策を最後まで着実に実行することで、達成を目指している。
トピックス
株主還元方針については、2025年5月15日に新たな方針として、配当性向最低限15%以上、連結総還元性向30%以上を原則維持することを発表しており、配当性向をさらに高めていきたい意向である。
トランプ関税の影響について不透明な状況が続いており、当社のアメリカ関連ビジネスにも影響が出る可能性は否定できない。
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:当社の成長戦略のポイントは、現在推進中の中期経営計画に掲げた施策を着実に実行することです。新たな戦略的施策は、中期経営計画に記載されていること以外には特にございません。具体的には、新製品開発に注力し、特に抗ウイルス・抗菌関連製品は市場の評価を得ており、売上・受注に貢献しています。また、輸出割合の高い印刷情報セグメントにおける円安要因は、引き続き売上・利益を押し上げる要素となります。採用活動では、求人サイトの利用拡大などで人材確保を強化しています。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:現在のところ、2026年3月期の売上に関する市況回復は見られておらず、少なくとも売上については策定時並みで推移する見込みです。また、印刷情報セグメントにおいては輸出が占める割合が大きいため、円安が売上・利益ともに押し上げる要因となっておりますが、これは何年も継続している傾向であり、一過性のものではありません。貿易関係においては、トランプ関税の影響についてまだ結論が見えず、不透明な状況が続いております。当社のアメリカ関連ビジネスも決して少なくないため、その影響については分からない状況であり、現時点では具体的な計算条件も整っておりません。
Q:通期予想の戦略と施策についてご説明ください。
A:2026年3月期の業績予想は、売上高460億円(前期比4.4%増)、営業利益23億円(前期比7.7%増)、経常利益24億円(前期比7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億円(前期比21.6%増)と、増収増益を見込んでおります。この見通しは、現在の状況が大きく変わっていないため、読み上げていただいた数字通りの見込みでございます。戦略としては、中期経営計画に記載されている詳細な施策を、最終年度となる今期も最後まで着実に実行してまいります。
Q:M&A、業務提携の実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:M&Aや業務提携については、良い相手がいれば検討したいと考えておりますが、具体的な検討は現状進んでおりません。相手の分野としては、当社とシナジーが見込まれる、成長できる分野を対象としております。新規事業を目的としたものではなく、既存事業との連携を想定しております。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:中期経営計画は、売上高こそ計画に届かないものの、利益面では計画以上の成果を達成しており、非財務部門のサステナビリティに関しても順調に進捗しています。主要KPIはROEであり、その着実な向上を目指しています。人材活用では、多様性を重視した働きやすい環境整備により、働きがいの向上に取り組んでいます。CSRや環境対応もこの2年間で大きく進捗しており、特に二酸化炭素排出量削減や省エネにおいては、毎年環境報告書で成果を公開しています。研究開発は4つの分野で新製品開発を進め、実績は計画に近い良好な数値を示しており、設備投資も全く新しい事業に対する投資は今のところないものの、既存設備の更新投資を中心に、ほぼ計画通りに進んでいます。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:株主還元方針につきましては、本年5月15日に新たな方針を発表いたしました。これまでの配当性向のみを指標とするのではなく、配当性向を最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持するという方針を新たに掲げております。2025年3月期の配当性向は19.1%でしたが、今後はさらに配当性向を高めていきたいと考えております。
取材者:まずは2025年3月期の決算状況についてお聞かせください。売上高は440億7,300万円で前期比4.7%の増加。営業利益は21億3,600万円で前期比72.6%の増加。経常利益は22億4,200万円で前期比50.6%増加。親会社株主に帰属する当期純利益は13億1,500万円で前期比55.2%の増加と、前期と比べ大幅な増収増益を達成されていますが、増減要因についてご説明いただけますか?
回答者:一言で申し上げますと、原材料高騰に対する価格転嫁が多くの事業で進んだ点が一番大きな要因かと存じます。特に影響が大きかったのは、印刷情報セグメントと包材セグメントになります。
取材者:そうするとやはり、計画比で見ても、売上高は計画に届かなかったものの、利益に関しては大幅に計画を上回ることができたということでしょうか?
回答者:その通りでございます。
取材者:売上に関して目標値まで届かなかった要因はどのような点でございましたか?
回答者:一部、住生活環境のセグメントの壁装材、住宅用などの壁紙の部分と、それから車輛用不織布です。こちらは外的要因ですが、市況があまり良くなく、それに伴い売上が伸びませんでした。特に壁装材は売上に占める割合が高かったため、全体への影響が大きかったという内容になります。
取材者:そういった外的影響は2026年3月期に入りここまで、あるいは後半に向けて回復する傾向はございますか?
回答者:今のところ、回復しているという実感はありません。
取材者:2026年3月期もそういった状況が続くイメージですか?
回答者:売上に関しては少なくともそのように推移するかと存じます。
取材者:その他、業績に影響を与えた一過性の要因や、季節性・外的要因などがございましたら、お教えいただけますでしょうか。
回答者:これはもう何年も続いているため一過性ではないのですが、印刷情報セグメントは輸出が占める割合が大きいですから、為替の円安要因によって売上、利益ともに上振れている点は間違いなくございます。
取材者:採用施策についてはいかがでしょうか?
回答者:これまでは求人サイト1、2社に頼っていたのですが、中途採用に特化したサイトや、一般的な就職支援サイトも利用するようにしております。
取材者:貴社の中で主要なKPIはございますか?
回答者:はい、KPIでございますね。一つは中期経営計画にも掲げておりますが、ROEでございます。これを着実に上げることで、その他の指標も当然ついてくると思いますので、まずはROEを上げていこうと考えております。
取材者:先ほど中期経営計画のお話も出てきましたが、進捗はかなり順調に進んでいるという認識でよろしいですか?
回答者:はい。売上だけは苦戦しておりますが、利益面は計画以上のものを達成できておりますし、非財務部門であるサステナビリティに関しても、当初掲げた予定に沿って着実に進んでおります。
取材者:サステナビリティに関して、何か行われている施策や取り組まれていることがございましたら教えていただけますか?
回答者:まず人材関連に関しては、人材活用の方針を掲げこれを公開し、世間でもよく言われる多様性などを重視し、従業員が働きやすい環境を整えることに注力し、従業員の働きがいなどの向上も含めて取り組んでおります。次にCSRについてですが、専任の部署を新設し、CSRに関する様々な取り組みをこの2年でかなり進めてきております。さらに環境対応ですが、当社は複数の工場を持っておりますので、CO2・水使用量・廃棄物量・産業廃棄物最終処分量などの削減や省エネなど、効果が出る部分が大きいと思いますが、こちらも着実に進めており、その成果を年に1回環境報告書という形でまとめてホームページ上で公開しております。この環境報告書は2013年から発行が続いています。
取材者:研究開発や成長投資の進捗はいかがでしょうか?
回答者:研究開発につきましては、売上高に対する研究開発費は、計画ともに低いのですが、新製品開発を4つの分野に分けて、それぞれ進捗をチェックしております。実績は計画には少し達しておりませんが、計画にかなり近い良い数字が出ております。設備投資については、残念ながら全く新しい事業に対する投資は今のところございませんが、既存設備の更新投資を中心に、ほぼ計画通りに進めております。
取材者:研究開発の状況につきましては、やはり抗ウイルス・抗菌に関する市場が好調だからこそ、この部分が計画に対して唯一実績値が上回っているというイメージですか?
回答者:この抗ウイルス・抗菌は壁紙の話なのですが、壁紙は全体的に市況が良くない中で、抗ウイルス・抗菌に関しては、お客様から一定の評価をいただいており、ある程度、売上や注文が来ている状況でございます。
取材者:承知いたしました。そうしましたら、来期の業績予想についてもお伺いしていきたいのですが、2026年3月期に関しては、売上高の予想が460億円で前期比4.4%の増加、営業利益は23億円で前期比7.7%増加、経常利益は24億円で前期比7.1%の増加。当期純利益は16億円で前年度比21.6%の増加と、来期も増収増益が見込まれているかと存じますが、これに対する見通しとしてはいかがでしょうか?
回答者:まだ作ったばかりですので、大きく状況が変わっているわけではございませんので、今読み上げていただいた数字通りの見通しかと存じます。
取材者:そこで何か新しいことをされる予定や施策的なものがございましたら教えていただけますか?
回答者:これは中期経営計画に細かく書いてございますが、ここに書かれた細かい施策を今3年目、最終年度になりますので、最後まで着実に実行していこうと考えております。ここに書かれていること以外には新しい施策は特にございません。
取材者:M&Aや業務提携に対して、何か実施の有無や検討状況、方針などございましたら、お答えできる範囲でお話いただけますか?
回答者:良い相手がいればというところですが、具体的には検討も含めて進んでいないのが現状です。
取材者:相手の分野としてはかなり幅広く考えられているようなイメージですか?
回答者:どちらかというと成長できる分野の相手を考えております。
取材者:新規事業というよりは、貴社とシナジーがあるような連携を想定されていますか?
回答者:その通りでございます。
取材者:その他、株主還元の方針につきまして変更などございましたら教えていただけますか?
回答者:これは今年の5月15日に発表しましたが、これまでの配当性向のみが指標だったのですが、これに代わるものとして、配当性向につきましては最低限15%以上とし、連結総還元性向30%以上を原則維持するということを新たな方針として掲げております。
取材者:2025年3月期の配当性向は19.1%でしたね。
回答者:はい。
取材者:もう少しやはり高くしていきたいというような方針ということですか?
回答者:はい、もちろんです。
取材者:最後に、今期ここまでの足元の状況として、トピックスやニュースリリースがございましたら教えていただけますか?
回答者:そうですね、まず円安はまだ継続しておりますので、その辺りの背景は前期からとあまり変わっていないかと存じます。貿易関係でいくと他社様、皆様そうだと思いますが、トランプ関税については、まだ結論が見えておりませんので、この先どうなるか全く不透明な状況が続いております。当社も同様の状況です。アメリカ関係のビジネスも多くはございませんが、少なくもございません。
取材者:多少なりとも影響はあると見ておりますか?
回答者:それは今期始まってみないとまだ分かりません。まだ計算条件が整っておりませんので、まだ計算もできない状況でございます。
IR担当
取材アーカイブ
ビジネスモデル
ダイニック株式会社は、1919年創業の100年を超える歴史を持つ企業であり、創業以来、コーティング技術を核として事業を展開している。 当初は出版関係の表紙材の製造からスタートしたが、現在では紙・ビニール・フィルム・不織布など、様々な素材へのコーティングを手がけ、油性・水性・石油系・天然系と多岐にわたる塗料の種類で、幅広い業界に製品を供給している。
事業内容
同社は現在、印刷情報関連事業、住生活環境関連事業、包材関連事業、その他事業の4つの事業を展開している。 印刷情報関連事業では、熱転写リボンが好調に推移しており、生産能力の強化を進めている。 住生活環境関連事業では、壁紙や不織布などが主力製品となっている。 包材関連事業では、ヨーグルト等の乳製品・乳飲料に使用されるアルミ箔の蓋材や、医療用パップ剤などに使用される剥離フィルムのエンボス加工をしている。
創業の経緯と転機となった出来事
創業者は、西陣織のような日本の伝統的な織物を工業的に大量生産したいという思いから、ヨーロッパの技術を学び、京都で創業した。
直近の決算状況
第2四半期決算は、原料高騰の影響を受けながらも、価格転嫁の進展や円安効果により増収増益となった。 特に、海外比率の高い印刷情報関連事業が好調であった。 また、包材関連事業も価格転嫁が進み、業績が回復している。 通期業績についても、計画を上回る達成が期待される。
特徴と強み
同社の強みは、広幅で長尺な素材への均一なコーティング技術である。 この技術は、長年にわたる研究開発によって培われてきた。
成長戦略
耐久性に優れたラベルの需要が国内外で高まっていることを受け、この分野に注力し、海外での販路拡大を目指している。
株主還元策
株主還元策として安定配当を継続していく方針である。 また、業績向上に伴い、増配も検討している。
Q 貴社の事業内容とビジネスモデルについてご説明いただけますでしょうか。
A 当社は1919年創業の企業であり、創業以来、コーティング技術を核として事業を展開してきました。 当初は出版関係の表紙材の製造からスタートしましたが、現在では紙・ビニール・フィルム・不織布など、様々な素材へのコーティングを手がけています。 また、塗料の種類も油性・水性・石油系・天然系と多岐にわたり、幅広い業界に製品を供給しています。
Q 各事業の特徴について、詳しくご説明いただけますでしょうか?
A 印刷情報関連事業では、紙・ビニール・フィルムなどを素材とし、出版関係の表紙材、衣料用ラベル、熱転写リボンなどを製造しています。 熱転写リボンは、バーコードや食品の賞味期限などを印字するために使用されます。 住生活環境関連事業では、壁紙、不織布などが主力製品となっています。 不織布は、フィルター、車の内装材、カーペットなどに使用されます。 包材関連事業では、ヨーグルト等の乳製品・乳飲料に使用されるアルミ箔の蓋材や、医療用パップ剤などに使用される剥離フィルムのエンボス加工をしています。
Q 貴社のコーティング技術における強みはどのような点でしょうか?
A 広幅で長尺な素材への均一なコーティング技術が強みです。 この技術は、長年にわたる研究開発によって培われてきました。
Q 中期経営計画において、印刷情報関連事業の採算性の改善に向けた取り組みを掲げられていますが、具体的な内容についてご説明いただけますでしょうか?
A 印刷情報関連事業では、多様な製品を展開しており、中には不採算の製品もあります。 そのため、事業ポートフォリオの見直しを行い、不採算事業からの撤退も視野に入れ、採算性の改善を目指します。
Q 熱転写リボンは、生産能力を強化し、売上を伸ばしていくという見方でよろしいでしょうか?
A はい、その通りです。 印刷情報関連事業では、熱転写リボンが好調に推移しており、生産能力の強化を進めています。
Q 熱転写リボンの海外売上比率はどのくらいでしょうか?
A 海外売上比率は50%を超えており、アメリカ大陸、欧州、東南アジアでほぼ3分の1ずつとなっています。
Q 第2四半期決算では、増益を達成されましたが、要因についてご説明いただけますでしょうか?
A 原材料の高騰が続いていますが、価格転嫁が進んだこと、そして円安効果により増益を達成することができました。 特に、海外比率の高い印刷情報関連事業が好調でした。 包材関連事業も価格転嫁が進み、業績が回復しています。
Q 今後注力していく事業はございますでしょうか?
A 100回洗濯しても印字が落ちない、耐久性に優れたラベルの需要が国内外で高まっています。 この分野に注力し、海外での販路拡大を目指します。
Q 株主還元策についての方針をご説明いただけますでしょうか?
A 従来通り安定配当を継続していく方針です。 また、業績向上に伴い、増配も検討しています。
取材者: 貴社の事業内容とビジネスモデルについてお聞かせください。印刷関連事業、生活環境関連事業、包材関連事業、その他事業の4つの事業を展開されているとのことですが、他社と比較した際の特徴や強みなどを含めて、事業概況をご説明いただけますか?
回答者: 当社は1919年創業の100年を超える企業で、創業以来、コーティング技術を核として事業を展開してまいりました。創業当初は出版関係の本の表紙材の製造からスタートしましたが、現在では紙・ビニール・フィルム・不織布など、様々な素材へのコーティングを手がけております。塗料の種類も油性・水性・石油系・天然系と多岐にわたり、幅広い業界に製品を供給しております。
取材者: コーティング技術が貴社の事業の原点ということですね。
回答者: その通りです。
取材者: 現在展開されている4つの事業は、すべてコーティング技術に関連しているのですか?
回答者: はい、ほぼすべてがコーティング技術に関連しております。
取材者: 各事業の特徴について、詳しく教えていただけますか?
回答者: 印刷情報関連事業では、紙・ビニール・フィルムなどを素材とし、出版関係の表紙材、衣料用ラベル、熱転写リボンなどを製造しています。熱転写リボンは、バーコードや食品の賞味期限などを印字するために使用されます。
住生活関連事業では、壁紙、不織布などが主力製品です。不織布は、フィルター、車の内装材、カーペットなどに使用されます。
包材関連事業では、アルミ箔を素材としたヨーグルトなどの蓋材が主力製品です。
その他事業では、最終製品の販売や物流事業などを展開しています。
取材者: 貴社のコーティング技術における強みはどのような点ですか?
回答者: 素材の大きさや種類に関わらず、均一に塗布できる技術力が強みです。1メートルや2メートルといった大きな素材でも、ムラなく均一にコーティングすることができます。これは、長年にわたる研究開発の成果です。
取材者: 中期経営計画において、印刷情報関連事業の採算性の改善に向けた取り組みを掲げられていますが、具体的な内容を教えてください。
回答者: 印刷情報関連事業は、多様な製品を展開しており、中には不採算の製品もございます。そのため、事業ポートフォリオの見直しを行い、不採算事業からの撤退も視野に入れ、採算性の改善を目指します。
取材者: 磁気製品、布クロス、紙クロスについては、採算面での改善を図っていくとのことですが、具体的な取り組みを教えてください。
回答者: 磁気製品、布クロス、紙クロスについては世界的に需要が縮小傾向にあります。しかし、他社の撤退により、需要が当社に集まる可能性もございます。そのため、生産体制を維持し、採算性の向上を図ってまいります。
取材者: 熱転写リボンは、生産能力を強化し、売上を伸ばしていくという見方でよろしいですね。
回答者: はい、その通りです。熱転写リボンは、需要が拡大しているため、生産設備投資を行い、生産能力を増強する計画です。
取材者: 熱転写リボンは、具体的にどのような用途で使用されるのですか?
回答者: 衣料品の品質表示ラベルや、主に食品向けの物流ラベルのバーコードなどを印字するために使用されます。
取材者: 熱転写リボンは、素材や用途によって種類が異なるのですか?
回答者: はい、その通りです。熱転写リボンは、印字する素材や用途、耐久性などによって、様々な種類がございます。
取材者: 貴社は、幅広い種類の熱転写リボンを製造されているのですね。
回答者: はい、長年にわたる研究開発により、様々な素材や塗料の知識を蓄積してきた結果です。国内5か所の工場で、それぞれ異なる製品を製造していますが、研究開発部門は横断的に情報共有を行い、常に新しい技術開発に取り組んでいます。
取材者: 熱転写リボンの海外売上比率はどのくらいですか?
回答者: 海外売上比率は50%を超えており、アメリカ大陸、欧州、東南アジアでほぼ3分の1ずつとなっております。
取材者: 包材関連事業のホットメルト製品とエンボスフィルムについて、詳しく教えてください。
回答者: ホットメルト製品は、ヨーグルトの蓋などに使用される接着剤です。エンボスフィルムは、湿布薬などの医療用パック剤を剥がす際に使用されるフィルムです。エンボス加工により、フィルムが剥がれやすくなっています。
取材者: エンボス加工以外にも、様々な加工技術をお持ちなのですね。
回答者: はい、エンボス加工以外にも、レーザー加工や印刷インクの密着性を高める加工など、様々な加工技術を保有しております。
取材者: 貴社の創業の経緯について教えてください。
回答者: 創業者は、西陣織のような日本の伝統的な織物を工業的に大量生産したいという思いから、ヨーロッパの技術を学び、京都で創業いたしました。
取材者: 第2四半期決算では、増益を達成されましたが、要因を教えてください。
回答者: 原材料の高騰が続いておりますが、価格転嫁が進んだこと、そして円安効果により増益を達成することができました。特に、海外比率の高い印刷情報関連事業が好調でした。包材関連事業も価格転嫁が進み、業績が回復しております。
取材者: その他事業では、具体的にどのような事業を展開されているのですか?
回答者: 中間素材メーカーとしての事業に加え、最終製品の販売や物流事業などを展開しています。最終製品としては、ダイアリーや手帳などがございます。
取材者: 今期における新たな取り組みやトピックスはございますか?
回答者: 新製品の開発や新技術の研究は常に取り組んでおりますが、今期において特筆すべき事項はございません。
取材者: 今後注力していく事業はございますか?
回答者: 100回洗濯しても印字が落ちない、耐久性に優れたラベルの需要が国内外で高まっております。この分野に注力し、海外での販路拡大を目指してまいります。
取材者: 株主還元策についての方針をお聞かせください。
回答者: 従来通り安定配当を継続していく方針です。しかし、業績の向上に伴い、増配についても検討中でございます。
IR担当
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