20260326
海外機関投資家B様
【2026年6月期2Q】
Q:下期(特に第4四半期)に売買が偏重しているようだが、進捗の遅れに対する受け止めは?
A:進捗は想定通りであり、懸念はしておりません。第4四半期に偏重している理由は主に2つあります。1つ目は、子会社(ヴェリタス・インベストメントインベストメント)の開発物件の完成・引き渡し時期が、今期は第4四半期に集中しているためです。2つ目は、本体の買取再販事業における販売戦略です。リノベーション後、最初は高めの「チャレンジ価格」で募集をかけ、期末(第4四半期)の締め間際に向けて確実に売れる適正ラインまで価格を調整し、一気に売りさばくという手法をとっています。仕入れ自体はすでに完了しているため、足元の進捗を重く受け止める必要はないと考えています。
Q:今期の収益性は前年と比べてどうか?また、第4四半期偏重による投資家への見せ方についてはどう考えるか?
A:粗利率などの収益性は前年を上回って推移しています。毎年第4四半期に売上が集中するため、投資家の方々にはご心配をおかけするかもしれませんが、当社は過去継続して目標(売上・利益)を達成してきています。我々の過去の実績を見てご理解いただくのが一番だと考えています。
Q:子会社(ヴェリタス・インベストメント)の開発事業と、本体の買取再販事業の利益比率はどのくらいか?
A:売上規模はヴェリタス・インベストメントの方が大きいですが、利益額に関しては同等、もしくは本体の買取再販事業の方が少し上回ります。比率のイメージとしては「本体(買取再販)6:ヴェリタス・インベストメント(開発)4〜4.5」程度です。
Q:建築費高騰を受けて、買取再販事業の比率を増やしているのか?
A:はい。建築費の高騰により開発事業の利益率は下がっています。無理に高い土地を買い、利益度外視で開発を進めるようなことはしたくないため、開発よりも買取再販(リノベーション)事業を伸ばしていく方針をとっています。リノベ事業では利幅の取れる高額物件を扱っており、トータルの粗利率の向上に寄与しています。
Q:他社に比べて、物件を安く(良い条件で)仕入れられる優位性はどこにあるのか?
A:徹底した厳しい目線での仕入れ基準と、AIを活用した膨大な物件情報の選別、そして営業担当者の強い交渉力です。都内のプレミアムエリアは仕入れ競争が激しいですが、他社が高値で買いに行く案件は深追いせずに割り切るなど、仕入れ価格には絶対に妥協しないのが当社のスタンスです。
Q:販売価格が高騰する中、富裕層や外国人投資家の需要はどうか?
A:メインターゲットである富裕層の需要は引き続き旺盛です。中国本土からの投資家はパタッといなくなりましたが、国内在住の中国人投資家や、台湾・香港からの投資家、また国内の既存富裕層はプレミアムマンションを好むため、そちらへの販売が順調に推移しています。本体の買取再販においては、1物件あたりの単価が昨年よりさらに上がっています。
Q:買取再販事業の在庫回転期間はどのくらいか?
A:在庫として抱え、リノベーションを実施して販売するため、平均して8〜9ヶ月程度です。高額物件をチャレンジ価格で募集にかける手法をとっているため、この程度の水準となります。
Q:販売価格が高騰する中、中国人投資家の動向や需要の変化をどう見ているか?
A:以前のように中国本土から買い付けに来ていた方々は減少したというのが実情です。しかし、その分を国内居住の中国人の方や、台湾・香港からの投資家が補っています。全ての方がいなくなったわけではなく、ターゲットとしている富裕層のプレミアムマンションに対する需要は依然として旺盛です。本土からの流入減は、これら他の層で十分に埋め合わせができていると認識しています。
Q:中東情勢の緊迫化やインフレなど、マクロ環境による中長期的な影響への懸念は?
A:現時点では、戦争動向が当社の事業に直接的な影響を及ぼしているとは感じていません。当社の事業は「内需(国内向け)」が中心であるためです。もし警戒すべき点があるとすれば金利動向ですが、現在の日本の金利水準であれば、利回り(3〜4%)が借入コストを上回る「借りれば借りるほど得をする」フェーズが続いており、大きな懸念には至りません。ただし、情勢不安による資材費の再高騰などの間接的な影響については、引き続き注視していく必要があると考えています。
Q:安定収益である賃貸管理事業の状況(入居率や管理戸数、賃料単価)はどうか?
A:DX推進の効果もあり、稼働ベースでの入居率は96.6%(退去・クリーニング期間を除けば実質ほぼ100%)と非常に高い水準を維持しています。管理戸数についても年間2,000戸増の目標を順調にクリアしていく見込みです。また、賃料単価も上昇傾向にあり、それが利益増に直結しています。
Q:AIやDX投資による生産性向上やコスト削減の効果は出ているか?
A:業務効率化の面で極めてポジティブな成果が出ています。これまで100時間かかっていた業務が30〜40分で終わるようになるなど、時間と労力の大幅な削減に繋がっています。ただし、これで人員削減を行うのではなく、浮いたリソースや新規採用した人材を営業部門へ回すことで、将来的な売上1,000億円、2,000億円に向けた事業拡大の推進力としていきます。
Q:インフレや中東情勢など、中長期的なマクロ環境の影響をどう見ているか?
A:現在の日本の金利水準であれば特段懸念していません。不動産利回り(3〜4%)が借入金利を上回っており、「借りれば借りるほど得をする」フェーズがまだ続くと見ています。金利が急激に5〜6%にならない限り大きな影響はなく、戦争動向などによる内需への直接的な影響も今のところ感じていません(資材高騰などの影響は注視しています)。
Q:来期に向けた仕入れ(パイプライン)と、中長期の成長率目標について
A:来期に向けた仕入れは順調に進んでおり、来期も今年と同水準以上のリノベ案件を仕込んでいます(2割程度の成長を見込めるパイプラインを確保)。過去には20〜30%の高い成長を見せた時期もありましたが、今後も最低でも15%〜20%の成長率は継続して上げていきたいと考えています。
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海外機関投資家B様
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:自社開発のDXシステムである「AMBITION Cloud」による圧倒的な業務効率化と生産性の向上が、弊社の成長戦略における中核となります。この精緻なシステムを同業者へ外販することで、サブスクリプション型の新たな収益源を構築することを目指しています。また、入居者専用アプリ「AMBITION Me」やプレミアムサービスの拡充を通じて顧客との関係性を深め、3万戸近い管理物件から得られる精緻な情報を活用した独自の経済圏を構築する計画です。さらに、AIを活用した24時間対応の接客アバターの開発により、現体制で行っている業務をAIに代替させ、さらなる生産性の向上を図ります。事業面では、資材高騰の影響を受けやすい新築開発から、効率的に価値を付加できるリノベーション物件へのシフトを強化しております。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:市場全体では土地価格や建築資材価格の高騰により新築物件の供給が減少していますが、弊社は不動産デベロッパーやファンドとの強固な信頼関係により、安定的な物件供給を確保できています。また、建築費高騰への対応として、新築開発よりも効率的なリノベーション物件へのシフトを強化しています。市場全体の賃料上昇傾向については、募集時の賃料改定を戦略的に進めている弊社にとって、ストック収益の積み上がりを加速させる追い風となっています。金利動向に関しては、利上げが想定される状況下でも日本は依然として低金利環境にあり、主要顧客層である国内の経営者等の購入マインドが大きく減退することはないと判断しています。
Q:通期業績の見通しについてご説明ください。
A:弊社の業績は、1月から3月の繁忙期に仲介手数料や礼金収入が集中する構造上、極めて下期偏重です。第1四半期においてプロパティマネジメント事業の利益が前年同期比で40%以上増益するなど、ストック収益が想定以上に順調に推移しています。下期に向けては、大型物件の売却が目白押しとなっており、売買事業が大幅に伸長する予想です。来期に向けた仕込みも既に完了しており、通期業績の達成に向けて盤石な体制を整えています。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A:管理物件の供給面では、これまでの取引実績に基づく不動産デベロッパー等からの高い評価により、市場全体の供給が鈍化する中でも安定的に管理戸数を伸ばしています。賃貸仲介においては、法人需要が増加し、学生需要についても主要大学の生協との提携により、成約数が前年比から大幅に伸長しています。競合他社との比較においては、自社で賃貸管理の実務を深く理解した上で構築したDXシステムの存在が決定的な差別化要因となっており、98%という極めて高い入居率の維持に直結しています。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:将来的に事業を大幅に拡大させるために、M&Aは避けて通れない施策であると考えており、積極的に検討を進めています。投資対象は、本業とのシナジーが見込めるテック系企業に特化しています。具体的には、M&Aにより獲得したAIやテック系企業のノウハウを活用することで、既存業務のAI代替による生産性向上や、新たな事業価値の創出を目指しています。
Q:中期事業計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:現在は将来的な成長目標を実現する過程であり、管理戸数の積み上げによる安定的なストック収益基盤の構築と、DXによる業務プロセスの変革に注力しています。今期の進捗については、特にプロパティマネジメント事業において利益面で前年同期比40%増を記録するなど、非常に良好な推移であると認識しています。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:株主還元については、配当を基本方針としています。今期は増配を実施いたしましたが、今後も継続的な還元の拡充を検討していく予定です。今後は海外でのIR活動も行ってまいります。強固な財務基盤と安定的なストック収益を背景に、市場から正当な評価を得られるよう成果を積み上げていく所存です。
海外機関投資家B様
取材者:今期の上期業績について、数値を拝見いたしますと好調に推移しているようですが、現在の状況をどのように分析されていますか。
回答者:今期の上期業績は、数値を精査いたしますと極めて好調に推移していると言えます。前期については、子会社の株式会社ヴェリタス・インベストメントにおいて、新築物件の引き渡し時期が第1四半期に集中したという特殊要因がありました。その影響で前年同期との数値差が生じておりますが、極めて順調に進捗しているというのが実情です。
取材者:管理部門や仲介部門において、管理戸数が大幅に増加しているようです。入居率も98%と非常に高い水準を維持し、仲介業務も好調とのことですが、ストック収入の進捗状況はいかがですか。
回答者:おかげさまで管理戸数が増加しており、戸数の積み上げがストック収入の拡大に直結するという弊社のビジネスモデルに則り、順調に推移しています。ストック収入の代名詞とも言えるプロパティマネジメント事業部においては、今期第1四半期の売上高および利益ともに前年同期を上回る実績を収めています。特に利益面では前年同期比で40%以上の増益を記録しており、非常に良好な流れであると認識しています。
取材者:市場全体では物件供給が減少傾向にある中、管理戸数が増加している背景にはどのようなマクロ的要因がございますか。
回答者:弊社は不動産デベロッパーや不動産ファンドとの間に、これまでの取引を通じた強固な信頼関係を有しています。稀に新規の繋がりが増えることもございますが、大半は既に取引実績のある企業様であり、賃貸管理を任せるならばアンビションDXホールディングスであるという評価のもと、安定的に物件供給をいただいているのが実情です。昨今、土地価格や建築資材価格の高騰により、新築物件の供給が減少しているのは事実です。その環境下においても一定の管理戸数を確保できている点は、幅広い取引先を抱える弊社の強みであると考えています。
取材者:市場全体では供給が鈍化しておりますが、貴社はそのような状況ではないということでしょうか。
回答者:はい。弊社における管理戸数の伸びの鈍化はないと考えています。
取材者:業界平均と比較しても非常に高い入居率を維持されていますが、その具体的な要因についてお聞かせいただけますか。
回答者:最大の要因は自社開発のDXシステムである「AMBITION Cloud」の効果によるものです。不動産業界においてテックを標榜する企業は多いですが、弊社のように自前でここまで精緻なシステムを構築している企業は他に類を見ないです。不動産業務に特化したシステムを作り込んでいます。このシステムにより業務改善が進み、1人あたりの生産性が飛躍的に向上しました。具体的には、従来1日あたりの契約件数の増加を実現しています。また、手作業によるヒューマンエラーやトラブル、言った言わないの齟齬も、大幅に削減されました。こうした業務効率化が最終的な入居率の向上に繋がっています。また、弊社の物件入居者は若年層が多く、テクノロジーを活用したスムーズな契約手続きが高い評価を得ています。一番の要因としてAMBITION DXシステムにより、24時間体制でオンライン申込みの受付が可能です。通常、管理会社が営業時間外となる夜間であっても、オンラインで即座に空室確認や申込みが完結します。審査の進捗状況もオンライン上で可視化されており、必要書類の不足なども一目で把握できるため、従来のようなFAXや電話による時間のロスが解消されました。オンラインでの契約書や重要事項説明も自社で作っていますので、もちろん、社員の努力もある一方で、こうしたシステムによるスピード感が入居率の向上に大きく貢献していると自負しています。
取材者:他社と比較して、どのような点が異なるとお考えですか。
回答者:DXを謳う企業は多いですが、ここまでのレベルでシステムを構築している会社はないと思います。L社は広告ポータルサイトとしてのテクノロジーに強みを持ち、G社も自社で契約システムを構築されていますが、弊社との決定的な違いは、賃貸管理の現場における実務経験の有無です。弊社は現場の人間が「あったらいいな」と考える機能を具現化させており、将来的には横展開も視野に入れつつ、日々システムのバージョンアップを繰り返しています。この賃貸管理の仕組みは、現場を知らなければ構築することは困難です。現在の高い入居率の背景には、このシステムの充実があります。管理戸数が20,000戸から30,000戸、あるいは50,000戸と拡大する中で、98%の入居率を維持するのは通常ではあり得ない水準です。退去時のリフォームや清掃期間も空室と見なされるため、実質的にはほぼ満室稼働の状態を数年間継続している状況です。
取材者:今期拡充されているサービスや「AMBITION Me」の進捗状況はいかがですか。
回答者:入居者との関係構築を支援するプロダクトとして、LINE連携やオンライン診療の導入など、サービスのアップデートを継続しています。入居者とのやり取りを頻繁に行うことで関係性を深め、将来的な物件購入や住み替えの際にも弊社グループを利用いただくための顧客の囲い込みを強化しています。将来的には、独自の経済圏を構築したいと考えています。弊社は賃貸契約の段階で、入居者の年収や勤務先、さらには保証人の詳細情報まで、極めて精度の高い個人情報を保有しています。3万戸近い管理物件がありますので、これは非常に大きなビジネスチャンスであると認識しており、1つの経済圏を構築できると考えています。日本経済の中心である東京という最も人が集まるエリアの、さらに立地の良い場所に位置する管理物件にお住まいの、これからの日本を背負って立つ若年層の顧客基盤は、極めて価値が高いです。このネットワークを広げていくことが、将来的な目標です。
取材者:プロパティマネジメント事業の今期の目標や、業績の季節性について伺えますか。
回答者:現在の進捗は満足のいくものですが、弊社の業績は第3四半期および第4四半期に大きく伸長する構造です。日本の賃貸市場は1月から3月に引越しが集中するため、その時期に仲介手数料や礼金収入などが増加し、さらに3月に成約した物件の家賃が4月に計上されるというサイクルがあります。我々が得意とする後半戦に向けて、非常に期待が持てる状況です。
取材者:第1四半期において1億円から2億円程度の増益となっている要因は、戸数の増加によるものですか。
回答者:戸数増に加え、数年前から戦略的に行っている賃料改定の効果も出ています。入居者との摩擦を避けるため、退去が発生したタイミングで、市場環境やDXサービスによる付加価値を反映した高い賃料で再募集をかけており、これが増収増益に寄与しています。市場全体の賃料上昇傾向は、弊社の事業にとって完全な追い風です。前期の繁忙期に入居された高い賃料設定のお客様によるストック収益が積み上がっているため、想定以上に順調な推移と言えるかもしれないです。
取材者:賃貸仲介事業における法人需要や学生需要の進捗についてお聞かせいただけますか。
回答者:賃貸仲介は店舗集客型の、仲介手数料が基礎となるビジネスモデルであり、1月から3月が最大の勝負時期となります。第1四半期および第2四半期は閑散期にあたりますが、赤字幅を抑制しつつ順調に推移しており、第3四半期以降の繁忙期で大きく利益を積み上げる予定です。賃料の高騰は、仲介手数料が主収益であるこの事業においても追い風になると考えています。需要面では、法人需要が前年比で増加しています。学生需要については、主要大学と提携し、大学の不動産部門のような位置付けで、学内で接客を行う体制を整えています。そうした側面からも、1月から3月が勝負時です。成約数は前年比で増加しており、富裕層の親御様を持つ学生を中心に、弊社の管理物件を優先的にご紹介しています。学生に加え、若い社会人の方々にもご利用いただいています。賃貸ではインバウンド顧客の割合はごくわずかです。
取材者:売買およびインベストメント事業についても下期に売却が集中する計画ですか。仕入れ環境や利益率の進捗も教えてください。
回答者:売買仲介は下期に集中する傾向です。弊社は物件を仕入れ、リノベーションにより価値を高めて販売する形態をとっています。
取材者:仕入れ物件の状況はいかがですか。
回答者:仕入れ価格は高騰していますが、情報を駆使して優良な物件を確保できている点は強みです。資材高騰の影響を受けやすい新築開発よりも、効率的に価値を付加できるリノベーション物件へのシフトを強化しています。来期に向けた物件の仕込みも既に完了しており、盤石な体制を整えている状況です。
取材者:インキュベーション事業における投資先の状況や、今後のM&Aの方針はいかがですか。
回答者:投資先32社の中には上場を視野に入れている企業もありますが、収益貢献としてはまだ途上の段階です。投資先にもよりますが、収益化の見通しを数年あるいは10年、20年先と見込んでいます。投資対象は本業とのシナジーが見込めるテック系企業に特化しています。M&Aに関しては積極的に検討しています。
取材者:金利動向に対する認識をお聞かせいただけますか。
回答者:金利については、利上げがあったとしても、日本は依然として低金利環境にあり、購入マインドが大きく減退することはないと判断しています。外国人顧客は全体の10%程度で、メインの顧客層は国内の経営者や上場企業の社長であるため、大きな懸念はないです。
取材者:建築費高騰は、リノベーションにはあまり影響していないという感じでしょうか。
回答者:リノベーションよりむしろ、ヴェリタスの開発物件への影響が大きいです。
取材者:新築と比較した中古物件の価格高騰の影響はいかがでしょうか。
回答者:弊社のお客様は富裕層の方々が大半を占めますので、あまり影響はありません。
取材者:DX関連ではどのような市場機会を期待しておられますか。
回答者:我々としてはあらゆる業務をどんどんシステム化して作っていき、将来的には同業者への販売までもっていきたいと考えています。入居者とのやり取りの面で困っておられる同業者も多いので、そこも伸ばしていきたいところです。サブスクによる収益源になると考えられます。
取材者:ストック収入のプラス材料にもなるということでしょうか。
回答者:そうです。
取材者:下期に向けてのドライバーはやはり売買物件でしょうか。
回答者:はい。大幅に伸びると予想しています。賃貸の方は割と安定した状況です。
弊社は非常に下期偏重型です。
取材者:株主還元や株価水準についてお聞かせください。
回答者:株主還元については、配当を基本としています。今期は増配を実施しましたが、今後もさらなる還元を検討していく方針です。また海外でのIR活動も積極的に行い、市場評価を高める努力を続けていきます。弊社の強みは、売買だけでなく安定的なストック収益の基盤があることです。これにより金融機関様からも高い信用を得ており、強固な財務基盤を構築できている状況です。周囲に評価せざるを得ないと言わせるだけの成果を積み上げてまいる所存です。
取材者:海外投資家からの面談依頼も増えてきていますか。
回答者:昨年よりはかなり増えています。
取材者:今後はどのような市場機会を期待されていますか。
回答者:今後は、AIを活用した24時間対応の接客アバターの開発など、さらなるDXの進化に注目していただきたいです。現体制で行っている業務をAIに代替させることで、圧倒的な生産性の向上を目指しています。また、M&Aにより仲間に加わったAIやテック系企業のノウハウを活用し、新たな事業や世界観を創出してまいります。海外展開については、ベトナムに拠点を置いておりますが、チャンスがあればさらなる展開も検討したいと考えている状況です。ただ、海外では資金面や権利面など不動産事情が日本と異なる部分もありますので慎重を期してまいります。
代表取締役社長 清水 剛 様
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海外機関投資家B様
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A: 成長戦略の柱として、まずストック収益の堅持と拡大を最も重視しており、プロパティマネジメントによるストック収益の比率をフロー型である売買収益と53対41程度の割合で維持しつつ、毎年右肩上がりに収益を積み上げていく考えでございます。フロー収益を担う売買事業においては、数年前から注力しているプレミアム帯・高額帯物件の取り扱いを継続し、収益を大きく牽引してまいります。
これに加え、テクノロジー、特にAIへの強力な注力を成長の大きなドライバーと位置付けています。具体的には、人の活動時間外でも知識や言葉を発せられるクローンの実現を目指し、業務の効率化と拡大を図ります。現在、優秀なエンジニアが在籍するAI企業の買収(LiVrA)を通じて技術力を大幅に強化しており、今後は少人数で現在の売上を大きく超える、例えば売上4倍、5倍といった効率化を実現し、営業利益100億円、さらには1,000億円を目指す構想を持っています。
また、アンビション経済圏の実現も目指します。これは、入居者アプリ「Ambition Me」を通じて入居者様へ様々なサービスを提供し、提携企業からの広告料を得る仕組みに加え、家賃支払いのお客様にポイントを発行し、そのポイントを経済圏内のサービス利用に充当できる世界観を構築するものです。住まいを起点に、様々な分野へと事業を広げていく計画でございます。
さらに、成長を加速させるためM&Aを積極的に活用します。特に、テック系では優秀なエンジニアを抱える企業、それ以外では不動産価格高騰の状況を打破するため、土地の情報取得を視野に入れた解体業者のグループ化を検討しています。
そして、自社で開発した基幹システムを他不動産会社向けに販売し、競合他社との競争に本格参入することや、AI・RPAによるデータ入力支援サービス「ラクテック」の外部販売強化も成長施策として進めています。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A: 外部環境の変化として、金利上昇の動きが挙げられます。これは購入者のマインドに影響を与える懸念はありますが、金利が上がることが日本の景気回復の表れであるというポジティブな側面もあると捉えています。当社が注力する富裕層のお客様は、金利に敏感であるものの、1〜2%程度の上昇であれば「仕方がない」と受け止め、フルローンでの融資ニーズが高まる傾向にあります。景気が良くなり、金融機関の融資姿勢が前向きになることは、当社にとってはプラスに働く面もあると考えており、事業への影響は無視できないものの、良い側面もあると判断しています。
また、物件の仕入れ価格に関しても、日本全国で不動産価格が相当上がっており、土地などを相場より高い金額で仕入れなければならないという状況があります。この状況に対し、当社はM&Aによる解体業者のグループ化を検討することで、入口の視点を変え、土地が空く情報などを早期に得られる仕組みを構築し、影響を緩和していく考えでございます。
賃料については、上昇傾向にあり、特にワンルーム物件が中心の当社においても、賃料上昇率は市場を上回る水準で推移しており、収益に貢献しています。
Q:通期予想の戦略と施策についてご説明ください。
A: 2026年6月期の通期計画として営業利益48億円を掲げております。この計画は現在行っている既存ビジネスだけでも十分に達成できる水準であると考えていおります。
戦略としては、安定的なストック収益の積み上げを図るため、管理戸数を年間1,500戸から2,000戸の増加を目指します。また、収益を大きく牽引するフロー収益については、高額帯のプレミアム物件へのシフト戦略を継続し、平均単価3億円、物件によっては10億円規模の区分マンションを仕入れてリノベーション販売することで、高い利益率を確保し収益を最大化します。
通期の業績は、不動産業界の季節的変動により、第1四半期、第2四半期は比較的落ち着いたスタートになる見通しです。賃貸仲介事業が1月から3月の第3四半期から第4四半期にかけて大半の売上・利益を稼ぐビジネスモデルであるため、第3四半期、第4四半期で大きく伸長し、通期計画を達成する見通しでございます。現在、売買の仕込みも大半が完了しつつあり、現時点で計画達成に問題はないと認識しています。
加えて、賃貸管理と並行して行う保険事業は年間1億円近くのストック収益を生み出すため、こうした「攻め」と「守り」のバランスを取りながら事業を運営し、全体的な収益の安定化を図ることも重要な施策でございます。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A: 当社の不動産テック(DX)関連においては、競合他社が自前で開発体制を構築することは困難であり、他社が顧客の囲い込みなどを目的として開発を進めている中でも、当社と同じ形でサービスを実現できる競合は少ないと考えています。自社で優秀なエンジニアを抱え、プロダクトを作る技術、ノウハウ、そして不動産業務を熟知した人間との意見交換ができる体制を持つ企業は他になく、当社が作り上げたサービスを模倣できたとしても、当社より先に同じようなサービスを開発できるかについては非常に難しいと考えており、この点にかなりの自信を持っています。
売買DXインベスト事業における競合状況については、中価格帯(5,000〜6,000万円クラス)の買取再販は競争が激しく、大手や上場企業との競争で勝ち目が薄いと認識していました。そこで、高額帯のプレミア物件へと戦略的にシフトし、オークションなどを通じて仕入れを行うこととしました。このニッチな市場では購入希望者も仕入れに動く不動産会社も限られるため、競争が緩やかになり、結果として高い利益率を確保できています。この戦略により、富裕層マーケットにおける優位性を発揮できており、他の会社に比べても、数年前から高額物件を取り扱ってきたという目利きとノウハウに自信を持っています。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A: M&Aにつきましては、引き続き良い案件があれば積極的に検討を進めてまいります。特に、成長戦略の柱であるテクノロジー分野の強化のため、優秀なエンジニアをしっかりと抱えているテック系の会社を求めております。すでにAI企業の買収(LiVrA)を行い、グループ化することで技術力を大幅に強化いたしました。
これに加え、不動産価格高騰の現状を打破するために、新たな視点として解体業者のグループ化も検討しております。解体業者を傘下に置くことで、社内のネットワークから案件を持ってくることが可能となり、また土地が空くという情報も早期に得られるため、仕入れの入口を変えることにつながると考えています。
これらのM&Aは、当社の成長戦略と目標達成を加速させるために不可欠であり、営業利益100億円の達成に向けた道筋が見えてきたと感じています。特にテック系企業のM&Aによる技術力の強化は、AIを活用した業務効率化や、自社開発システムの外部販売といった成長戦略に大きく貢献すると期待しています。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A: 現時点では具体的な中期経営計画として公表されているものはありませんが、今後3か年計画を策定していかなければならないと考えています。その中で、営業利益100億円を近い将来には必ず達成したいという目標を持っております。
この目標達成に向けて、既存事業の着実な成長に加え、DX関連による業務改善の推進、自社で開発した基幹システムの外部販売、そしてM&Aの活用を成長戦略の柱としております。販売・売買領域の拡大に加え、管理領域を強化していくことで、営業利益100億円は十分に射程圏内にあると認識しています。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A: 株主還元につきましては、利益が上がっていく以上、配当を増やしていきたいと考えています。会社に残す最低限の金額を計算した上で、利益の増加に伴い配当の原資も増えるため、当然株主の方々に還元していきたいという方針でございます。成長企業ではありますが、株主からのさらなる応援をいただくためにも、配当を出すことは必要であると判断しています。
今後の方針としては、利益が伸びることを大前提とし、その利益の伸びと共に配当を出していくという考えでございます。
海外機関投資家B様
取材者:収益モデルとしてフローな部分があると思いますが、そういった点やシナジー、今後の特に収益ドライバーとなる点などについてお伺いしてもよろしいでしょうか。
回答者:弊社はストック収益というのを非常に重視しておりまして、この比率については半分半分が理想ではあります。フローは獲得しても、売買のようにその年に大きな利益が出るという形ではなく、緩やかに上昇していく形になります。ただ、ストック収益の方はこれまで通り重要視して取り組んでいきたいと思っています。比率的な部分で言いますと、フロー型である売買とストック型であるプロパティマネジメントが現在の53対41ぐらいの割合はなんとか維持していきたいと考えています。
売買の部分について、数年前からですが、今我々は、プレミアム帯、高額帯の物件を取り扱わせていただいておりまして、そちらの売上・利益がかなり大きくなってきておりますので、この比率が多少ずれてしまい、売買の方が少し多くなってしまう可能性があると考えております。
取材者:では、バランスとしてはストックとフローの比率は同程度ですが、今後伸びて業績を牽引していくのは売買の部分ということでしょうか。
回答者:そうですね。利益がかなり大きいものですから。ただ、ストックのところも、ストック収益は右肩上がりで、下がることはなく、毎年右肩上がりで上がってきますので、幅は大きくはないですが、右肩上がりで上げていく形になります。
取材者:はい。承知いたしました。あと、この不動産テック、例えばDXといった、貴社における技術的な強みや、どういった会社を競合として考えていらっしゃるのかについてお伺いしてもよろしいでしょうか。
回答者:DXのシステムごとに若干異なるのですが、基幹システムですと、九州にあるA社が競合になります。ただ、A社は不動産業を営んでいるわけではなく、システム開発だけの会社になりますので、我々のような現場に即した技術、情報がないため、システムを作る技術力はもちろんあると思いますが、不動産業ではないため現場感覚はなく、我々と同程度のものは作れないのではないかと思っています 。
弊社も様々な取り組みをおこなっており、他にも入居者アプリや、特にAIに関してはかなり力を入れています 。今、私がこのように話させていただいているのですが、私のクローンなども現在作っており、今回の株主総会では私のクローンに話させようと考えました 。しかし、テストの結果、言葉が不自然で抑揚なども調整が必要な状況でしたので、もう少し成熟させるために私の情報をさらに読み込ませる必要がありました。話などがたどたどしいと感じられたため、株主の方々を不快にさせてしまうことを懸念し、今回ではなく来期までには私のクローンが完成できれば素晴らしいと考えています 。
取材者:すごく楽しみにしております。
回答者:はい。
取材者:では、この技術は貴社が全て開発されていらっしゃるということでしょうか。
回答者:プロダクトに関しては、全て弊社で開発をさせていただいております。
取材者:。何か例えばセキュリティとか、そういったところの技術面のエッジとか、どういったものを考えていらっしゃるのでしょうか。
回答者:1番ユニークなところで申し上げますと、AMBITION Signというものがありまして、こちらはブロックチェーンを介してシステムを構築しておりますので、安全な環境を実現しております。
取材者:他に今後、契約にDXを活用するなど、他にどういった分野で、そのDXを活用されようとされていらっしゃるのでしょうか。
回答者:当社はAIに関して、かなり強く注力していきたいと考えております。先ほどお話しした通り人が仕事をする時間は限られていますので、例えば我々が業務を行っていない時間帯に、私の知識を持ち、私の言葉を発せられるクローンが私の代わりにウェブ上などで活動してくれれば、業務に大きな変化をもたらすと考えています。これはあくまで私の理想ではありますが、その実現はもう近いのではないかと思っています。
現在、従業員が約400名で、今期の売上は600億円を見込んでいますが、近い将来、本当に100名や50名といった少人数でこの程度の売上を上げられる仕組みを作ることができれば、その効率化によって逆に売上が4倍、5倍となり、例えば3,000億円、4,000億円と売上も上がっていくのではないかとイメージしています。これまで我々が培ってきた技術を、このテクノロジーによってさらに効率化し、業務短縮を実現していきたいと考えています。
直近でAIの会社も買収しグループ化いたしました。その会社の技術力は相当なもので、優秀なエンジニアが在籍しています。一般的なテック系企業をご存知かもしれませんが、優秀なPM(プロジェクトマネージャー)は数名しかいないものです。その会社には社員数は少ないですが優秀なPMがおり、技術力が高く、我々に貢献してくれると期待しております。このLiVrAという会社は、今後もギアが一段、二段上がってくるのではないかと考えています。
そのAI以外にも、アンビション経済圏の実現を目指したいと考えております。例えば、Ambition Meという入居者アプリがあるのですが、このアプリを通して、入居者の方々が我々の様々なサービスを知りご利用いただいています。今、このアプリ内に広告を出稿しており、オンライン診療や、フィットネス関連の企業と提携し、Ambition Me上で入居者の方々にサービスを提供しています。
当社は2万5000戸以上の管理物件を保有しており、入居者アプリから購入やサービス利用を希望されるお客様の流れから、入居者の属性なども把握することができます。もちろん、特定の個人をピンポイントでターゲティングすることはございませんが、例えば年収が高い方にはレクサスのCMを流したり、女性の方にはコスメのCMを流したりといったことを考えています。このようなサービスを順次提供し、サービスを提供するメーカー側からも広告料をいただくことで、入居者に情報を発信していく仕組みです。
そして、私が考えていることは、家賃を毎月お支払いいただいているお客様には、我々がポイントを発行し、そのポイントをこのアンビション経済圏、Ambition Meの中で、サービス利用代金などに充当されるような世界観を作りたいと今思っています。
このように、先ほどのAIも絡めながら、住まいを通じて、様々なものを広げていきたいという構想を、今まさに実現に向けて進めております。
取材者:では、フィンテックなど、不動産の入居者から拡大されて、色々な分野に広がるっていうイメージでしょうか。
回答者:はい。そこが、今私自身が10年近く前からずっと考えている構想であり、ようやく近づいてきたかな、という実感があります。
取材者:今後、この目先、中期・長期でこういった分野を広げられて、目先の短期、1、2年とかの目線ですと、利益率はやはり人員の削減とか効率化と、あとはその売買のところの単価を上げられることで、利益率を牽引するイメージなのでしょうか。
回答者:当社の場合は、利益額でお話させていただいた方がよろしいかと思います。私が最も重要視しているのはストック収益です 。このストック収益の粗利率は、実は非常に低いのです。例えば、家賃が10万円、20万円の場合、粗利は7%から8%程度、物件によっては10数%になることもありますが、粗利自体は低い水準にあります 。その代わり、積み上げによってどんどん収益が積み上がっていくビジネスモデル、いわば薄利多売のようなイメージになります。
しかし、この積み上げの収益は、一度入居していただくと毎月お支払いいただけるビジネスとなります。したがって、もし管理戸数が減少すれば粗利率は大きく上がりますが、これはストック収益として、毎年約2,000戸ほど増やしていきたいと考えています 。そのため、粗利額は毎年上がってまいりますが、粗利率については、DXなどにかなり注力し改善しているものの、今後どこかで低下する可能性もございます。しかし、利益額としては毎年増加している、という形になるのかもしれません。
取材者:承知いたしました。何か不動産テックの他社さんも広告の効率化とか、あとデータの活用などで利益率が良くなっていると伺うのですが、そういった分野の参入障壁とかはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
回答者:はい。このDX関連に関しては、自前で開発するということは、なかなかどの会社も難しいと考えています。もちろん、テック系の人材を多数採用するという方法はございます。他社に開発を依頼することはいくらでも可能ですが、当社のように自前で開発体制を構築するという点においては、相当な困難が伴うと考えられます。
また、当社が開発を進めるシステムは、売買よりも賃貸の管理と相性が良く、大きな効果を生み出します。他社はおそらく顧客の囲い込みといった目的で開発を進めていると思いますが、当社と同じ形で実現できる競合は少ないのではないでしょうか。自社で優秀なエンジニアを抱え、プロダクトを作る技術を持ち、さらにノウハウや賃貸不動産業務を熟知した人間との意見のすり合わせができる企業は他にはないと考えています。
したがって、我々が作り上げたサービスを模倣することはできたとしても、当社より先に同じようなサービスを開発できるかというと、甚だ疑問です。この点には、かなりの自信を持っています。
取材者:承知いたしました。結論として、エンジニアとかの人材が重要ということですが、ここを強化されるために、人材確保について、今後例えばM&Aなど、どのような取り組みをされているのでしょうか。
回答者: M&Aにつきましては、引き続き良い案件があればという形で動いております 。特におっしゃる通り、優秀なエンジニアをしっかりと抱えている会社を求めています。それ以外にも、採用にも現在注力しており 、例えば、利益が1億円程度の会社を何十億円もかけて買収するよりも、仮に2,000万円や3,000万円の報酬であっても、当社の利益に貢献してくれる優秀なエンジニアであれば、縁があればためらわず積極的に採用していきたいと考えております。
また、住まいに関わる業種も新たな選択肢に入れております。ここ最近、日本全国で不動産価格が相当上がってきており、土地なども相場より高い金額で仕入れなければならないという状況にあります。この状況を打破するために、入口の視点を変えることを考えています。
海外では、100年、200年の古い建物を活かし、国の景観や文化が育っていく傾向がありますが 、日本は地震が多い国柄のため、40〜50年で建物が刷新される、スクラップアンドビルドの国だと認識しています。都心部の物件においては、このスクラップアンドビルドの歴史が続いています。そこで現在私が考えているのは、一つ前の世代の建物が、まもなく解体されていくという点です。そのため、解体業者をM&Aでグループ化したいと考えております。解体業者を傘下に置くことで、私のネットワークから案件を持ってくることが可能ですし、解体情報、すなわち土地が空くという情報も含まれるためです。このように、M&Aに関しては、テック系の会社と解体系の会社という形で検討を進めています。
取材者:では、更新需要とかも続いていますので、そういった部分を、ということでしょうか。
回答者:はい。直近の数年間でいかに売上利益を上げていけるかという観点から、営業利益を100億円までは必ず達成したいと考えていました。そして、100億円を達成するためには何が必要かということを逆算で考えていくと、現在取り組んでいるこの辺りの施策に行き着いたのです。100億円で立ち止まるつもりはございません。営業利益1,000億円を達成すれば、日本有数の企業になれると確信しています。
取材者:100億にはこの先、段階的にどういった感じで進められるのでしょうか。
回答者:そうですね。今後は3か年計画を策定していかなければならないと考えています。その中で「3年で売上100億円を達成するかどうか」という点は、あまりストレッチをかけすぎない形で検討しています。ただし、近い将来には確実に100億円を達成できると見ています。
既存事業を着実に伸ばしつつ、DX関連による業務改善を推進すること、また自社で大きな投資をして開発した基幹システムを、不動産会社向けに販売していく計画があります。これにより、競合他社との競争に本格的に参入できると考えています。
さらに、当社がDXサービスとして展開している「ラクテック(AI×RPAによるデータ入力支援サービス)」の販売がここに来て伸びており、不動産事業者向けに十分な手応えを感じ始めています。
加えてM&Aも成長戦略の柱です。販売や売買領域の売上拡大に加え、管理領域を含めて強化していくことで、営業利益100億円は十分に射程圏内だと見ています。私自身が目指している会社とのM&Aを組み合わせれば、全体像として100億円達成の道筋が見えてくる感じています。
取材者:外部環境についてですが、金利や建築費の動向、売買マーケットなど、日本全体としては堅調であるとも伺っています。そうした状況を踏まえて、御社としては現在の環境をどのように捉えていらっしゃいますか。また、事業への影響についてはどのように見ておられるのでしょうか。
回答者:金利上昇については、確かに購入者のマインドが冷え込むのではないかという懸念はあります。ただ、現在の金利水準が異常に低いだけであり、正常化に向かっていると捉えることもできます。むしろ金利が上がるということは、日本の景気が回復していることの表れでもあります。
当社が現在注力しているのは富裕層のお客様です。富裕層の方々は金利に敏感である一方で、極力キャッシュを出さず、金融機関から資金を借りて運用される傾向があります。そのため、1〜2%程度の金利上昇であれば「仕方がない」という受け止め方をされるケースが多いと考えています。その代わり「フルローンで貸してほしい」というニーズは強くなります。
むしろ景気が良くなり、金融機関が積極的に融資に前向きになることは、当社にとってプラスに働く面もあると考えています。もちろん金利上昇の影響は無視できませんが、良い側面もあると捉えています。
取材者:承知いたしました。結構賃料は上がっていることは多いでしょうか。
回答者:賃料については上昇傾向にあります。実は当社はコロナ前から賃料引き上げに取り組んでいたのですが、コロナの影響で一時的に停止せざるを得ませんでした。それがここにきて再び上げることができています。
他社も同様に賃料を引き上げており、特にファミリー向け物件では上昇幅が大きくなっています。当社の場合は管理物件の多くがワンルームであるため、上昇率は市場平均とは異なる水準になりますが、それでもなお当社の賃料上昇率は市場を上回っています。これは当社としても一定の成果だと考えています。
取材者:最近物件の仕入れというのは、どういったものにフォーカスしていらっしゃるのでしょうか。
回答者:当社が仕入れている物件は、大きく2つの柱があります。
1つは、グループ会社のベリタスインベストメントによる土地の仕入れです。基本的に23区内のいわゆるプレミアムエリア、中央区、港区、渋谷区、新宿区などで土地を取得し、上物を建てて区分販売するというモデルです。
もう1つは、本体で展開しているリノベーション事業です。こちらは富裕層向けの区分マンションを仕入れてリノベーションし、販売する取り組みを強化しています。数年前からこの領域に注力してきました。背景には「中価格帯の買取再販は競争が激しすぎる」という認識がありました。例えば当時は5,000〜6,000万円クラスの物件を多くの会社が取り合い、やっと仕入れても収益性が低い。大手や上場企業と競っても勝ち目が薄いと感じていました。
そこで、あえて高額帯のプレミア物件にシフトしました。当時はまだニッチな市場でしたが、オークションを通じて高額帯を扱う戦略に踏み切ったのです。最近では同業他社も注目し始め、業界内でも「うちは高額帯で成功している」という事例として知られるようになってきました。今年の平均単価は約3億円で、物件によっては10億円規模の区分マンションを富裕層向けに仕入れてリノベーションし販売しています。
この領域は購入希望者も限られていますが、仕入れに動く不動産会社も少ない。そのため競争が緩やかであり、結果として利益率も高いのが特徴です。当社としてはまさにニッチ市場を攻める戦略であり、富裕層マーケットにおける優位性を発揮できていると考えています。
取材者:承知いたしました。売買マーケットも好調と伺っていますが、貴社においても売却の際には高値での取引が期待できる状況なのでしょうか。
回答者:そうですね。あと仕入れがやはりもう他の会社さんと比べても、数年前から今のマーケットが上がってきたからというわけではなく、その当時から結構高額物件を取り扱ってきたという自負があるのです。目利き、あるいは、そのまま売れば売れるという形ではなく、富裕層が好む間取りなどがございます。富裕層に関するデータなど我々は他の会社に比べるとかなり情報を持っておりますし、これまでに培ってきたノウハウにも自信がございますので、そこら辺で差別化を図りながら勝負をかけていきたいと考えています。
取材者:承知いたしました。この売買DXインベスト事業はどうしてもブレが大きいセグメントになってしまうと思うのですが、そこのボラティリティを少なくされるための取り組みとかはあるのでしょうか。
回答者:そうですね。どうしてもボラティリティは大きくなってしまうとは思うのですが、最低限この価格であれば売れるというラインは我々の中で設定しております。上振れすることはあっても、下振れはない、つまり問題ないという形でのボラティリティになるように取り組んでいます。また、景気が悪くなるなど何かあった場合のために、賃貸管理と保険事業も行っております。保険事業は年間で1億円近くあり、毎年ストック収益となります。こうした攻めと守りのバランスをしっかり取りながら事業を運営していくことが、全体的なボラティリティを少なくする施策であると考えています。
取材者:業績に季節性はあるのでしょうか。
回答者:はい、動産業界は季節的な変動が大きく、賃貸の仲介事業は1月から3月の3か月間で1年の売上利益の大半を稼ぐというビジネスモデルとなります。そのため毎年のことですが、我々の過去の売上利益の四半期業績を見ても、上期の業績を、下期で挽回できるという傾向がございます。昨年は、子会社のベリタスで開発した物件の販売に伴う引き渡しが第1四半期に入ったため、たまたま第1四半期、第2四半期の利益が良かった。今期の第1四半期に関しては、そうしたベリタスの案件等がないため、比較的落ち着いたスタートになるのではないかと予測しています。ただし、売買の仕込みはすでにかなり進捗しており、今期中の仕込みも大半が完了しつつありますので、トータルで考えれば、現時点で何も問題はないと認識しています。
取材者:では、第1四半期が赤字なこともありえるということなのでしょうか。
回答者:第1四半期に赤字を計上することは避けたいと考えており、赤字にまでは至らないと考えております。まだ9月を締めていないため明確な言及は避けますが、万が一赤字となったとしても、そのことで悲観する状況ではないと認識しています。
取材者:基本的に引き渡し物件のところで、どうしても上期は動きが控えめになりますが、事業全体も含めて、基本的には下期で多く計上されるということですか。
回答者:はい。そうですね、第3四半期、第4四半期で伸びていくと考えています。もしかすると、売買の決済が早めに進んだ場合には、第2四半期に計上される可能性もございますが、基本的に今期掲げている計画は必ずクリアできるよう取り組んでいます。
取材者:他に何か今期の48億の計画でポイントとなる点はありますでしょうか。
回答者:今期の利益計画は48億円です。現在行っているビジネスだけでも十分48億円は達成できるという計画を立てていますので、48億円を上振れするよう取り組んでいます。
取材者:増配発表をされていますが、今後の株主還元の見通しとかどういうふうにされていきたいとか、そういったところはありますでしょうか。
回答者:配当につきましては、利益が上がっていく以上、増やしていきたいと考えています。昨年は記念配当という形でしたので、今期の配当に対するご質問はございましたが、利益が上がる計画でございますので、増配は可能であると判断しました。基本方針として、会社に残す最低限の利益は確保しつつ、利益の上昇に合わせ配当も増やしていきたいと考えます。成長企業であるため配当を出さなくても良いという意見もございますが、株主の方々に還元することで、さらなる応援をいただけると考えれば、配当を出すことは必要だと考えています。
取材者:今後も、累進まではいかないですが、安定的に利益が伸びると共に配当をしていくというお考えでしょうか。
回答者:配当は出していきたいと考えておりますが、利益が伸びることが大前提です。
取材者:あとこの、今期他にウォッチしておくべきKPIやトピックス、カタリストなどをお聞きしてよろしいでしょうか。
回答者:KPIとして重視しているのは、やはり管理戸数です。これは我々にとって、年間で大体1,500戸から2,000戸を純増することを常に意識しているところです。また、KPIとは少し異なりますが、注目していただきたいポイントとして粗利額を挙げています。昨年の粗利額は100億円を超えましたが、この粗利額を見ていただきたいのです。理想としては売上の25%にあたる粗利率が確保できるよう、なんとかその水準に近づけていきたいと思っています。
代表取締役社長 清水 剛 様
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(株)アンビションDXホールディングス
東証GRT 3300
決算:6月末日
20260326
海外機関投資家B様
【2026年6月期2Q】
Q:下期(特に第4四半期)に売買が偏重しているようだが、進捗の遅れに対する受け止めは?
A:進捗は想定通りであり、懸念はしておりません。第4四半期に偏重している理由は主に2つあります。1つ目は、子会社(ヴェリタス・インベストメントインベストメント)の開発物件の完成・引き渡し時期が、今期は第4四半期に集中しているためです。2つ目は、本体の買取再販事業における販売戦略です。リノベーション後、最初は高めの「チャレンジ価格」で募集をかけ、期末(第4四半期)の締め間際に向けて確実に売れる適正ラインまで価格を調整し、一気に売りさばくという手法をとっています。仕入れ自体はすでに完了しているため、足元の進捗を重く受け止める必要はないと考えています。
Q:今期の収益性は前年と比べてどうか?また、第4四半期偏重による投資家への見せ方についてはどう考えるか?
A:粗利率などの収益性は前年を上回って推移しています。毎年第4四半期に売上が集中するため、投資家の方々にはご心配をおかけするかもしれませんが、当社は過去継続して目標(売上・利益)を達成してきています。我々の過去の実績を見てご理解いただくのが一番だと考えています。
Q:子会社(ヴェリタス・インベストメント)の開発事業と、本体の買取再販事業の利益比率はどのくらいか?
A:売上規模はヴェリタス・インベストメントの方が大きいですが、利益額に関しては同等、もしくは本体の買取再販事業の方が少し上回ります。比率のイメージとしては「本体(買取再販)6:ヴェリタス・インベストメント(開発)4〜4.5」程度です。
Q:建築費高騰を受けて、買取再販事業の比率を増やしているのか?
A:はい。建築費の高騰により開発事業の利益率は下がっています。無理に高い土地を買い、利益度外視で開発を進めるようなことはしたくないため、開発よりも買取再販(リノベーション)事業を伸ばしていく方針をとっています。リノベ事業では利幅の取れる高額物件を扱っており、トータルの粗利率の向上に寄与しています。
Q:他社に比べて、物件を安く(良い条件で)仕入れられる優位性はどこにあるのか?
A:徹底した厳しい目線での仕入れ基準と、AIを活用した膨大な物件情報の選別、そして営業担当者の強い交渉力です。都内のプレミアムエリアは仕入れ競争が激しいですが、他社が高値で買いに行く案件は深追いせずに割り切るなど、仕入れ価格には絶対に妥協しないのが当社のスタンスです。
Q:販売価格が高騰する中、富裕層や外国人投資家の需要はどうか?
A:メインターゲットである富裕層の需要は引き続き旺盛です。中国本土からの投資家はパタッといなくなりましたが、国内在住の中国人投資家や、台湾・香港からの投資家、また国内の既存富裕層はプレミアムマンションを好むため、そちらへの販売が順調に推移しています。本体の買取再販においては、1物件あたりの単価が昨年よりさらに上がっています。
Q:買取再販事業の在庫回転期間はどのくらいか?
A:在庫として抱え、リノベーションを実施して販売するため、平均して8〜9ヶ月程度です。高額物件をチャレンジ価格で募集にかける手法をとっているため、この程度の水準となります。
Q:販売価格が高騰する中、中国人投資家の動向や需要の変化をどう見ているか?
A:以前のように中国本土から買い付けに来ていた方々は減少したというのが実情です。しかし、その分を国内居住の中国人の方や、台湾・香港からの投資家が補っています。全ての方がいなくなったわけではなく、ターゲットとしている富裕層のプレミアムマンションに対する需要は依然として旺盛です。本土からの流入減は、これら他の層で十分に埋め合わせができていると認識しています。
Q:中東情勢の緊迫化やインフレなど、マクロ環境による中長期的な影響への懸念は?
A:現時点では、戦争動向が当社の事業に直接的な影響を及ぼしているとは感じていません。当社の事業は「内需(国内向け)」が中心であるためです。もし警戒すべき点があるとすれば金利動向ですが、現在の日本の金利水準であれば、利回り(3〜4%)が借入コストを上回る「借りれば借りるほど得をする」フェーズが続いており、大きな懸念には至りません。ただし、情勢不安による資材費の再高騰などの間接的な影響については、引き続き注視していく必要があると考えています。
Q:安定収益である賃貸管理事業の状況(入居率や管理戸数、賃料単価)はどうか?
A:DX推進の効果もあり、稼働ベースでの入居率は96.6%(退去・クリーニング期間を除けば実質ほぼ100%)と非常に高い水準を維持しています。管理戸数についても年間2,000戸増の目標を順調にクリアしていく見込みです。また、賃料単価も上昇傾向にあり、それが利益増に直結しています。
Q:AIやDX投資による生産性向上やコスト削減の効果は出ているか?
A:業務効率化の面で極めてポジティブな成果が出ています。これまで100時間かかっていた業務が30〜40分で終わるようになるなど、時間と労力の大幅な削減に繋がっています。ただし、これで人員削減を行うのではなく、浮いたリソースや新規採用した人材を営業部門へ回すことで、将来的な売上1,000億円、2,000億円に向けた事業拡大の推進力としていきます。
Q:インフレや中東情勢など、中長期的なマクロ環境の影響をどう見ているか?
A:現在の日本の金利水準であれば特段懸念していません。不動産利回り(3〜4%)が借入金利を上回っており、「借りれば借りるほど得をする」フェーズがまだ続くと見ています。金利が急激に5〜6%にならない限り大きな影響はなく、戦争動向などによる内需への直接的な影響も今のところ感じていません(資材高騰などの影響は注視しています)。
Q:来期に向けた仕入れ(パイプライン)と、中長期の成長率目標について
A:来期に向けた仕入れは順調に進んでおり、来期も今年と同水準以上のリノベ案件を仕込んでいます(2割程度の成長を見込めるパイプラインを確保)。過去には20〜30%の高い成長を見せた時期もありましたが、今後も最低でも15%〜20%の成長率は継続して上げていきたいと考えています。
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取材アーカイブ
海外機関投資家B様
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:自社開発のDXシステムである「AMBITION Cloud」による圧倒的な業務効率化と生産性の向上が、弊社の成長戦略における中核となります。この精緻なシステムを同業者へ外販することで、サブスクリプション型の新たな収益源を構築することを目指しています。また、入居者専用アプリ「AMBITION Me」やプレミアムサービスの拡充を通じて顧客との関係性を深め、3万戸近い管理物件から得られる精緻な情報を活用した独自の経済圏を構築する計画です。さらに、AIを活用した24時間対応の接客アバターの開発により、現体制で行っている業務をAIに代替させ、さらなる生産性の向上を図ります。事業面では、資材高騰の影響を受けやすい新築開発から、効率的に価値を付加できるリノベーション物件へのシフトを強化しております。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A:市場全体では土地価格や建築資材価格の高騰により新築物件の供給が減少していますが、弊社は不動産デベロッパーやファンドとの強固な信頼関係により、安定的な物件供給を確保できています。また、建築費高騰への対応として、新築開発よりも効率的なリノベーション物件へのシフトを強化しています。市場全体の賃料上昇傾向については、募集時の賃料改定を戦略的に進めている弊社にとって、ストック収益の積み上がりを加速させる追い風となっています。金利動向に関しては、利上げが想定される状況下でも日本は依然として低金利環境にあり、主要顧客層である国内の経営者等の購入マインドが大きく減退することはないと判断しています。
Q:通期業績の見通しについてご説明ください。
A:弊社の業績は、1月から3月の繁忙期に仲介手数料や礼金収入が集中する構造上、極めて下期偏重です。第1四半期においてプロパティマネジメント事業の利益が前年同期比で40%以上増益するなど、ストック収益が想定以上に順調に推移しています。下期に向けては、大型物件の売却が目白押しとなっており、売買事業が大幅に伸長する予想です。来期に向けた仕込みも既に完了しており、通期業績の達成に向けて盤石な体制を整えています。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A:管理物件の供給面では、これまでの取引実績に基づく不動産デベロッパー等からの高い評価により、市場全体の供給が鈍化する中でも安定的に管理戸数を伸ばしています。賃貸仲介においては、法人需要が増加し、学生需要についても主要大学の生協との提携により、成約数が前年比から大幅に伸長しています。競合他社との比較においては、自社で賃貸管理の実務を深く理解した上で構築したDXシステムの存在が決定的な差別化要因となっており、98%という極めて高い入居率の維持に直結しています。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:将来的に事業を大幅に拡大させるために、M&Aは避けて通れない施策であると考えており、積極的に検討を進めています。投資対象は、本業とのシナジーが見込めるテック系企業に特化しています。具体的には、M&Aにより獲得したAIやテック系企業のノウハウを活用することで、既存業務のAI代替による生産性向上や、新たな事業価値の創出を目指しています。
Q:中期事業計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A:現在は将来的な成長目標を実現する過程であり、管理戸数の積み上げによる安定的なストック収益基盤の構築と、DXによる業務プロセスの変革に注力しています。今期の進捗については、特にプロパティマネジメント事業において利益面で前年同期比40%増を記録するなど、非常に良好な推移であると認識しています。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:株主還元については、配当を基本方針としています。今期は増配を実施いたしましたが、今後も継続的な還元の拡充を検討していく予定です。今後は海外でのIR活動も行ってまいります。強固な財務基盤と安定的なストック収益を背景に、市場から正当な評価を得られるよう成果を積み上げていく所存です。
海外機関投資家B様
取材者:今期の上期業績について、数値を拝見いたしますと好調に推移しているようですが、現在の状況をどのように分析されていますか。
回答者:今期の上期業績は、数値を精査いたしますと極めて好調に推移していると言えます。前期については、子会社の株式会社ヴェリタス・インベストメントにおいて、新築物件の引き渡し時期が第1四半期に集中したという特殊要因がありました。その影響で前年同期との数値差が生じておりますが、極めて順調に進捗しているというのが実情です。
取材者:管理部門や仲介部門において、管理戸数が大幅に増加しているようです。入居率も98%と非常に高い水準を維持し、仲介業務も好調とのことですが、ストック収入の進捗状況はいかがですか。
回答者:おかげさまで管理戸数が増加しており、戸数の積み上げがストック収入の拡大に直結するという弊社のビジネスモデルに則り、順調に推移しています。ストック収入の代名詞とも言えるプロパティマネジメント事業部においては、今期第1四半期の売上高および利益ともに前年同期を上回る実績を収めています。特に利益面では前年同期比で40%以上の増益を記録しており、非常に良好な流れであると認識しています。
取材者:市場全体では物件供給が減少傾向にある中、管理戸数が増加している背景にはどのようなマクロ的要因がございますか。
回答者:弊社は不動産デベロッパーや不動産ファンドとの間に、これまでの取引を通じた強固な信頼関係を有しています。稀に新規の繋がりが増えることもございますが、大半は既に取引実績のある企業様であり、賃貸管理を任せるならばアンビションDXホールディングスであるという評価のもと、安定的に物件供給をいただいているのが実情です。昨今、土地価格や建築資材価格の高騰により、新築物件の供給が減少しているのは事実です。その環境下においても一定の管理戸数を確保できている点は、幅広い取引先を抱える弊社の強みであると考えています。
取材者:市場全体では供給が鈍化しておりますが、貴社はそのような状況ではないということでしょうか。
回答者:はい。弊社における管理戸数の伸びの鈍化はないと考えています。
取材者:業界平均と比較しても非常に高い入居率を維持されていますが、その具体的な要因についてお聞かせいただけますか。
回答者:最大の要因は自社開発のDXシステムである「AMBITION Cloud」の効果によるものです。不動産業界においてテックを標榜する企業は多いですが、弊社のように自前でここまで精緻なシステムを構築している企業は他に類を見ないです。不動産業務に特化したシステムを作り込んでいます。このシステムにより業務改善が進み、1人あたりの生産性が飛躍的に向上しました。具体的には、従来1日あたりの契約件数の増加を実現しています。また、手作業によるヒューマンエラーやトラブル、言った言わないの齟齬も、大幅に削減されました。こうした業務効率化が最終的な入居率の向上に繋がっています。また、弊社の物件入居者は若年層が多く、テクノロジーを活用したスムーズな契約手続きが高い評価を得ています。一番の要因としてAMBITION DXシステムにより、24時間体制でオンライン申込みの受付が可能です。通常、管理会社が営業時間外となる夜間であっても、オンラインで即座に空室確認や申込みが完結します。審査の進捗状況もオンライン上で可視化されており、必要書類の不足なども一目で把握できるため、従来のようなFAXや電話による時間のロスが解消されました。オンラインでの契約書や重要事項説明も自社で作っていますので、もちろん、社員の努力もある一方で、こうしたシステムによるスピード感が入居率の向上に大きく貢献していると自負しています。
取材者:他社と比較して、どのような点が異なるとお考えですか。
回答者:DXを謳う企業は多いですが、ここまでのレベルでシステムを構築している会社はないと思います。L社は広告ポータルサイトとしてのテクノロジーに強みを持ち、G社も自社で契約システムを構築されていますが、弊社との決定的な違いは、賃貸管理の現場における実務経験の有無です。弊社は現場の人間が「あったらいいな」と考える機能を具現化させており、将来的には横展開も視野に入れつつ、日々システムのバージョンアップを繰り返しています。この賃貸管理の仕組みは、現場を知らなければ構築することは困難です。現在の高い入居率の背景には、このシステムの充実があります。管理戸数が20,000戸から30,000戸、あるいは50,000戸と拡大する中で、98%の入居率を維持するのは通常ではあり得ない水準です。退去時のリフォームや清掃期間も空室と見なされるため、実質的にはほぼ満室稼働の状態を数年間継続している状況です。
取材者:今期拡充されているサービスや「AMBITION Me」の進捗状況はいかがですか。
回答者:入居者との関係構築を支援するプロダクトとして、LINE連携やオンライン診療の導入など、サービスのアップデートを継続しています。入居者とのやり取りを頻繁に行うことで関係性を深め、将来的な物件購入や住み替えの際にも弊社グループを利用いただくための顧客の囲い込みを強化しています。将来的には、独自の経済圏を構築したいと考えています。弊社は賃貸契約の段階で、入居者の年収や勤務先、さらには保証人の詳細情報まで、極めて精度の高い個人情報を保有しています。3万戸近い管理物件がありますので、これは非常に大きなビジネスチャンスであると認識しており、1つの経済圏を構築できると考えています。日本経済の中心である東京という最も人が集まるエリアの、さらに立地の良い場所に位置する管理物件にお住まいの、これからの日本を背負って立つ若年層の顧客基盤は、極めて価値が高いです。このネットワークを広げていくことが、将来的な目標です。
取材者:プロパティマネジメント事業の今期の目標や、業績の季節性について伺えますか。
回答者:現在の進捗は満足のいくものですが、弊社の業績は第3四半期および第4四半期に大きく伸長する構造です。日本の賃貸市場は1月から3月に引越しが集中するため、その時期に仲介手数料や礼金収入などが増加し、さらに3月に成約した物件の家賃が4月に計上されるというサイクルがあります。我々が得意とする後半戦に向けて、非常に期待が持てる状況です。
取材者:第1四半期において1億円から2億円程度の増益となっている要因は、戸数の増加によるものですか。
回答者:戸数増に加え、数年前から戦略的に行っている賃料改定の効果も出ています。入居者との摩擦を避けるため、退去が発生したタイミングで、市場環境やDXサービスによる付加価値を反映した高い賃料で再募集をかけており、これが増収増益に寄与しています。市場全体の賃料上昇傾向は、弊社の事業にとって完全な追い風です。前期の繁忙期に入居された高い賃料設定のお客様によるストック収益が積み上がっているため、想定以上に順調な推移と言えるかもしれないです。
取材者:賃貸仲介事業における法人需要や学生需要の進捗についてお聞かせいただけますか。
回答者:賃貸仲介は店舗集客型の、仲介手数料が基礎となるビジネスモデルであり、1月から3月が最大の勝負時期となります。第1四半期および第2四半期は閑散期にあたりますが、赤字幅を抑制しつつ順調に推移しており、第3四半期以降の繁忙期で大きく利益を積み上げる予定です。賃料の高騰は、仲介手数料が主収益であるこの事業においても追い風になると考えています。需要面では、法人需要が前年比で増加しています。学生需要については、主要大学と提携し、大学の不動産部門のような位置付けで、学内で接客を行う体制を整えています。そうした側面からも、1月から3月が勝負時です。成約数は前年比で増加しており、富裕層の親御様を持つ学生を中心に、弊社の管理物件を優先的にご紹介しています。学生に加え、若い社会人の方々にもご利用いただいています。賃貸ではインバウンド顧客の割合はごくわずかです。
取材者:売買およびインベストメント事業についても下期に売却が集中する計画ですか。仕入れ環境や利益率の進捗も教えてください。
回答者:売買仲介は下期に集中する傾向です。弊社は物件を仕入れ、リノベーションにより価値を高めて販売する形態をとっています。
取材者:仕入れ物件の状況はいかがですか。
回答者:仕入れ価格は高騰していますが、情報を駆使して優良な物件を確保できている点は強みです。資材高騰の影響を受けやすい新築開発よりも、効率的に価値を付加できるリノベーション物件へのシフトを強化しています。来期に向けた物件の仕込みも既に完了しており、盤石な体制を整えている状況です。
取材者:インキュベーション事業における投資先の状況や、今後のM&Aの方針はいかがですか。
回答者:投資先32社の中には上場を視野に入れている企業もありますが、収益貢献としてはまだ途上の段階です。投資先にもよりますが、収益化の見通しを数年あるいは10年、20年先と見込んでいます。投資対象は本業とのシナジーが見込めるテック系企業に特化しています。M&Aに関しては積極的に検討しています。
取材者:金利動向に対する認識をお聞かせいただけますか。
回答者:金利については、利上げがあったとしても、日本は依然として低金利環境にあり、購入マインドが大きく減退することはないと判断しています。外国人顧客は全体の10%程度で、メインの顧客層は国内の経営者や上場企業の社長であるため、大きな懸念はないです。
取材者:建築費高騰は、リノベーションにはあまり影響していないという感じでしょうか。
回答者:リノベーションよりむしろ、ヴェリタスの開発物件への影響が大きいです。
取材者:新築と比較した中古物件の価格高騰の影響はいかがでしょうか。
回答者:弊社のお客様は富裕層の方々が大半を占めますので、あまり影響はありません。
取材者:DX関連ではどのような市場機会を期待しておられますか。
回答者:我々としてはあらゆる業務をどんどんシステム化して作っていき、将来的には同業者への販売までもっていきたいと考えています。入居者とのやり取りの面で困っておられる同業者も多いので、そこも伸ばしていきたいところです。サブスクによる収益源になると考えられます。
取材者:ストック収入のプラス材料にもなるということでしょうか。
回答者:そうです。
取材者:下期に向けてのドライバーはやはり売買物件でしょうか。
回答者:はい。大幅に伸びると予想しています。賃貸の方は割と安定した状況です。
弊社は非常に下期偏重型です。
取材者:株主還元や株価水準についてお聞かせください。
回答者:株主還元については、配当を基本としています。今期は増配を実施しましたが、今後もさらなる還元を検討していく方針です。また海外でのIR活動も積極的に行い、市場評価を高める努力を続けていきます。弊社の強みは、売買だけでなく安定的なストック収益の基盤があることです。これにより金融機関様からも高い信用を得ており、強固な財務基盤を構築できている状況です。周囲に評価せざるを得ないと言わせるだけの成果を積み上げてまいる所存です。
取材者:海外投資家からの面談依頼も増えてきていますか。
回答者:昨年よりはかなり増えています。
取材者:今後はどのような市場機会を期待されていますか。
回答者:今後は、AIを活用した24時間対応の接客アバターの開発など、さらなるDXの進化に注目していただきたいです。現体制で行っている業務をAIに代替させることで、圧倒的な生産性の向上を目指しています。また、M&Aにより仲間に加わったAIやテック系企業のノウハウを活用し、新たな事業や世界観を創出してまいります。海外展開については、ベトナムに拠点を置いておりますが、チャンスがあればさらなる展開も検討したいと考えている状況です。ただ、海外では資金面や権利面など不動産事情が日本と異なる部分もありますので慎重を期してまいります。
代表取締役社長 清水 剛 様
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海外機関投資家B様
【Q&A】
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A: 成長戦略の柱として、まずストック収益の堅持と拡大を最も重視しており、プロパティマネジメントによるストック収益の比率をフロー型である売買収益と53対41程度の割合で維持しつつ、毎年右肩上がりに収益を積み上げていく考えでございます。フロー収益を担う売買事業においては、数年前から注力しているプレミアム帯・高額帯物件の取り扱いを継続し、収益を大きく牽引してまいります。
これに加え、テクノロジー、特にAIへの強力な注力を成長の大きなドライバーと位置付けています。具体的には、人の活動時間外でも知識や言葉を発せられるクローンの実現を目指し、業務の効率化と拡大を図ります。現在、優秀なエンジニアが在籍するAI企業の買収(LiVrA)を通じて技術力を大幅に強化しており、今後は少人数で現在の売上を大きく超える、例えば売上4倍、5倍といった効率化を実現し、営業利益100億円、さらには1,000億円を目指す構想を持っています。
また、アンビション経済圏の実現も目指します。これは、入居者アプリ「Ambition Me」を通じて入居者様へ様々なサービスを提供し、提携企業からの広告料を得る仕組みに加え、家賃支払いのお客様にポイントを発行し、そのポイントを経済圏内のサービス利用に充当できる世界観を構築するものです。住まいを起点に、様々な分野へと事業を広げていく計画でございます。
さらに、成長を加速させるためM&Aを積極的に活用します。特に、テック系では優秀なエンジニアを抱える企業、それ以外では不動産価格高騰の状況を打破するため、土地の情報取得を視野に入れた解体業者のグループ化を検討しています。
そして、自社で開発した基幹システムを他不動産会社向けに販売し、競合他社との競争に本格参入することや、AI・RPAによるデータ入力支援サービス「ラクテック」の外部販売強化も成長施策として進めています。
Q:成長戦略のポイントについて、前提条件等での変化とその影響等をご説明ください。
A: 外部環境の変化として、金利上昇の動きが挙げられます。これは購入者のマインドに影響を与える懸念はありますが、金利が上がることが日本の景気回復の表れであるというポジティブな側面もあると捉えています。当社が注力する富裕層のお客様は、金利に敏感であるものの、1〜2%程度の上昇であれば「仕方がない」と受け止め、フルローンでの融資ニーズが高まる傾向にあります。景気が良くなり、金融機関の融資姿勢が前向きになることは、当社にとってはプラスに働く面もあると考えており、事業への影響は無視できないものの、良い側面もあると判断しています。
また、物件の仕入れ価格に関しても、日本全国で不動産価格が相当上がっており、土地などを相場より高い金額で仕入れなければならないという状況があります。この状況に対し、当社はM&Aによる解体業者のグループ化を検討することで、入口の視点を変え、土地が空く情報などを早期に得られる仕組みを構築し、影響を緩和していく考えでございます。
賃料については、上昇傾向にあり、特にワンルーム物件が中心の当社においても、賃料上昇率は市場を上回る水準で推移しており、収益に貢献しています。
Q:通期予想の戦略と施策についてご説明ください。
A: 2026年6月期の通期計画として営業利益48億円を掲げております。この計画は現在行っている既存ビジネスだけでも十分に達成できる水準であると考えていおります。
戦略としては、安定的なストック収益の積み上げを図るため、管理戸数を年間1,500戸から2,000戸の増加を目指します。また、収益を大きく牽引するフロー収益については、高額帯のプレミアム物件へのシフト戦略を継続し、平均単価3億円、物件によっては10億円規模の区分マンションを仕入れてリノベーション販売することで、高い利益率を確保し収益を最大化します。
通期の業績は、不動産業界の季節的変動により、第1四半期、第2四半期は比較的落ち着いたスタートになる見通しです。賃貸仲介事業が1月から3月の第3四半期から第4四半期にかけて大半の売上・利益を稼ぐビジネスモデルであるため、第3四半期、第4四半期で大きく伸長し、通期計画を達成する見通しでございます。現在、売買の仕込みも大半が完了しつつあり、現時点で計画達成に問題はないと認識しています。
加えて、賃貸管理と並行して行う保険事業は年間1億円近くのストック収益を生み出すため、こうした「攻め」と「守り」のバランスを取りながら事業を運営し、全体的な収益の安定化を図ることも重要な施策でございます。
Q:受注・競合状況は如何でしょうか?
A: 当社の不動産テック(DX)関連においては、競合他社が自前で開発体制を構築することは困難であり、他社が顧客の囲い込みなどを目的として開発を進めている中でも、当社と同じ形でサービスを実現できる競合は少ないと考えています。自社で優秀なエンジニアを抱え、プロダクトを作る技術、ノウハウ、そして不動産業務を熟知した人間との意見交換ができる体制を持つ企業は他になく、当社が作り上げたサービスを模倣できたとしても、当社より先に同じようなサービスを開発できるかについては非常に難しいと考えており、この点にかなりの自信を持っています。
売買DXインベスト事業における競合状況については、中価格帯(5,000〜6,000万円クラス)の買取再販は競争が激しく、大手や上場企業との競争で勝ち目が薄いと認識していました。そこで、高額帯のプレミア物件へと戦略的にシフトし、オークションなどを通じて仕入れを行うこととしました。このニッチな市場では購入希望者も仕入れに動く不動産会社も限られるため、競争が緩やかになり、結果として高い利益率を確保できています。この戦略により、富裕層マーケットにおける優位性を発揮できており、他の会社に比べても、数年前から高額物件を取り扱ってきたという目利きとノウハウに自信を持っています。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A: M&Aにつきましては、引き続き良い案件があれば積極的に検討を進めてまいります。特に、成長戦略の柱であるテクノロジー分野の強化のため、優秀なエンジニアをしっかりと抱えているテック系の会社を求めております。すでにAI企業の買収(LiVrA)を行い、グループ化することで技術力を大幅に強化いたしました。
これに加え、不動産価格高騰の現状を打破するために、新たな視点として解体業者のグループ化も検討しております。解体業者を傘下に置くことで、社内のネットワークから案件を持ってくることが可能となり、また土地が空くという情報も早期に得られるため、仕入れの入口を変えることにつながると考えています。
これらのM&Aは、当社の成長戦略と目標達成を加速させるために不可欠であり、営業利益100億円の達成に向けた道筋が見えてきたと感じています。特にテック系企業のM&Aによる技術力の強化は、AIを活用した業務効率化や、自社開発システムの外部販売といった成長戦略に大きく貢献すると期待しています。
Q:中期経営計画の内容や進捗状況等をご説明ください。
A: 現時点では具体的な中期経営計画として公表されているものはありませんが、今後3か年計画を策定していかなければならないと考えています。その中で、営業利益100億円を近い将来には必ず達成したいという目標を持っております。
この目標達成に向けて、既存事業の着実な成長に加え、DX関連による業務改善の推進、自社で開発した基幹システムの外部販売、そしてM&Aの活用を成長戦略の柱としております。販売・売買領域の拡大に加え、管理領域を強化していくことで、営業利益100億円は十分に射程圏内にあると認識しています。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A: 株主還元につきましては、利益が上がっていく以上、配当を増やしていきたいと考えています。会社に残す最低限の金額を計算した上で、利益の増加に伴い配当の原資も増えるため、当然株主の方々に還元していきたいという方針でございます。成長企業ではありますが、株主からのさらなる応援をいただくためにも、配当を出すことは必要であると判断しています。
今後の方針としては、利益が伸びることを大前提とし、その利益の伸びと共に配当を出していくという考えでございます。
取材者:収益モデルとしてフローな部分があると思いますが、そういった点やシナジー、今後の特に収益ドライバーとなる点などについてお伺いしてもよろしいでしょうか。
回答者:弊社はストック収益というのを非常に重視しておりまして、この比率については半分半分が理想ではあります。フローは獲得しても、売買のようにその年に大きな利益が出るという形ではなく、緩やかに上昇していく形になります。ただ、ストック収益の方はこれまで通り重要視して取り組んでいきたいと思っています。比率的な部分で言いますと、フロー型である売買とストック型であるプロパティマネジメントが現在の53対41ぐらいの割合はなんとか維持していきたいと考えています。
売買の部分について、数年前からですが、今我々は、プレミアム帯、高額帯の物件を取り扱わせていただいておりまして、そちらの売上・利益がかなり大きくなってきておりますので、この比率が多少ずれてしまい、売買の方が少し多くなってしまう可能性があると考えております。
取材者:では、バランスとしてはストックとフローの比率は同程度ですが、今後伸びて業績を牽引していくのは売買の部分ということでしょうか。
回答者:そうですね。利益がかなり大きいものですから。ただ、ストックのところも、ストック収益は右肩上がりで、下がることはなく、毎年右肩上がりで上がってきますので、幅は大きくはないですが、右肩上がりで上げていく形になります。
取材者:はい。承知いたしました。あと、この不動産テック、例えばDXといった、貴社における技術的な強みや、どういった会社を競合として考えていらっしゃるのかについてお伺いしてもよろしいでしょうか。
回答者:DXのシステムごとに若干異なるのですが、基幹システムですと、九州にあるA社が競合になります。ただ、A社は不動産業を営んでいるわけではなく、システム開発だけの会社になりますので、我々のような現場に即した技術、情報がないため、システムを作る技術力はもちろんあると思いますが、不動産業ではないため現場感覚はなく、我々と同程度のものは作れないのではないかと思っています 。
弊社も様々な取り組みをおこなっており、他にも入居者アプリや、特にAIに関してはかなり力を入れています 。今、私がこのように話させていただいているのですが、私のクローンなども現在作っており、今回の株主総会では私のクローンに話させようと考えました 。しかし、テストの結果、言葉が不自然で抑揚なども調整が必要な状況でしたので、もう少し成熟させるために私の情報をさらに読み込ませる必要がありました。話などがたどたどしいと感じられたため、株主の方々を不快にさせてしまうことを懸念し、今回ではなく来期までには私のクローンが完成できれば素晴らしいと考えています 。
取材者:すごく楽しみにしております。
回答者:はい。
取材者:では、この技術は貴社が全て開発されていらっしゃるということでしょうか。
回答者:プロダクトに関しては、全て弊社で開発をさせていただいております。
取材者:。何か例えばセキュリティとか、そういったところの技術面のエッジとか、どういったものを考えていらっしゃるのでしょうか。
回答者:1番ユニークなところで申し上げますと、AMBITION Signというものがありまして、こちらはブロックチェーンを介してシステムを構築しておりますので、安全な環境を実現しております。
取材者:他に今後、契約にDXを活用するなど、他にどういった分野で、そのDXを活用されようとされていらっしゃるのでしょうか。
回答者:当社はAIに関して、かなり強く注力していきたいと考えております。先ほどお話しした通り人が仕事をする時間は限られていますので、例えば我々が業務を行っていない時間帯に、私の知識を持ち、私の言葉を発せられるクローンが私の代わりにウェブ上などで活動してくれれば、業務に大きな変化をもたらすと考えています。これはあくまで私の理想ではありますが、その実現はもう近いのではないかと思っています。
現在、従業員が約400名で、今期の売上は600億円を見込んでいますが、近い将来、本当に100名や50名といった少人数でこの程度の売上を上げられる仕組みを作ることができれば、その効率化によって逆に売上が4倍、5倍となり、例えば3,000億円、4,000億円と売上も上がっていくのではないかとイメージしています。これまで我々が培ってきた技術を、このテクノロジーによってさらに効率化し、業務短縮を実現していきたいと考えています。
直近でAIの会社も買収しグループ化いたしました。その会社の技術力は相当なもので、優秀なエンジニアが在籍しています。一般的なテック系企業をご存知かもしれませんが、優秀なPM(プロジェクトマネージャー)は数名しかいないものです。その会社には社員数は少ないですが優秀なPMがおり、技術力が高く、我々に貢献してくれると期待しております。このLiVrAという会社は、今後もギアが一段、二段上がってくるのではないかと考えています。
そのAI以外にも、アンビション経済圏の実現を目指したいと考えております。例えば、Ambition Meという入居者アプリがあるのですが、このアプリを通して、入居者の方々が我々の様々なサービスを知りご利用いただいています。今、このアプリ内に広告を出稿しており、オンライン診療や、フィットネス関連の企業と提携し、Ambition Me上で入居者の方々にサービスを提供しています。
当社は2万5000戸以上の管理物件を保有しており、入居者アプリから購入やサービス利用を希望されるお客様の流れから、入居者の属性なども把握することができます。もちろん、特定の個人をピンポイントでターゲティングすることはございませんが、例えば年収が高い方にはレクサスのCMを流したり、女性の方にはコスメのCMを流したりといったことを考えています。このようなサービスを順次提供し、サービスを提供するメーカー側からも広告料をいただくことで、入居者に情報を発信していく仕組みです。
そして、私が考えていることは、家賃を毎月お支払いいただいているお客様には、我々がポイントを発行し、そのポイントをこのアンビション経済圏、Ambition Meの中で、サービス利用代金などに充当されるような世界観を作りたいと今思っています。
このように、先ほどのAIも絡めながら、住まいを通じて、様々なものを広げていきたいという構想を、今まさに実現に向けて進めております。
取材者:では、フィンテックなど、不動産の入居者から拡大されて、色々な分野に広がるっていうイメージでしょうか。
回答者:はい。そこが、今私自身が10年近く前からずっと考えている構想であり、ようやく近づいてきたかな、という実感があります。
取材者:今後、この目先、中期・長期でこういった分野を広げられて、目先の短期、1、2年とかの目線ですと、利益率はやはり人員の削減とか効率化と、あとはその売買のところの単価を上げられることで、利益率を牽引するイメージなのでしょうか。
回答者:当社の場合は、利益額でお話させていただいた方がよろしいかと思います。私が最も重要視しているのはストック収益です 。このストック収益の粗利率は、実は非常に低いのです。例えば、家賃が10万円、20万円の場合、粗利は7%から8%程度、物件によっては10数%になることもありますが、粗利自体は低い水準にあります 。その代わり、積み上げによってどんどん収益が積み上がっていくビジネスモデル、いわば薄利多売のようなイメージになります。
しかし、この積み上げの収益は、一度入居していただくと毎月お支払いいただけるビジネスとなります。したがって、もし管理戸数が減少すれば粗利率は大きく上がりますが、これはストック収益として、毎年約2,000戸ほど増やしていきたいと考えています 。そのため、粗利額は毎年上がってまいりますが、粗利率については、DXなどにかなり注力し改善しているものの、今後どこかで低下する可能性もございます。しかし、利益額としては毎年増加している、という形になるのかもしれません。
取材者:承知いたしました。何か不動産テックの他社さんも広告の効率化とか、あとデータの活用などで利益率が良くなっていると伺うのですが、そういった分野の参入障壁とかはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
回答者:はい。このDX関連に関しては、自前で開発するということは、なかなかどの会社も難しいと考えています。もちろん、テック系の人材を多数採用するという方法はございます。他社に開発を依頼することはいくらでも可能ですが、当社のように自前で開発体制を構築するという点においては、相当な困難が伴うと考えられます。
また、当社が開発を進めるシステムは、売買よりも賃貸の管理と相性が良く、大きな効果を生み出します。他社はおそらく顧客の囲い込みといった目的で開発を進めていると思いますが、当社と同じ形で実現できる競合は少ないのではないでしょうか。自社で優秀なエンジニアを抱え、プロダクトを作る技術を持ち、さらにノウハウや賃貸不動産業務を熟知した人間との意見のすり合わせができる企業は他にはないと考えています。
したがって、我々が作り上げたサービスを模倣することはできたとしても、当社より先に同じようなサービスを開発できるかというと、甚だ疑問です。この点には、かなりの自信を持っています。
取材者:承知いたしました。結論として、エンジニアとかの人材が重要ということですが、ここを強化されるために、人材確保について、今後例えばM&Aなど、どのような取り組みをされているのでしょうか。
回答者: M&Aにつきましては、引き続き良い案件があればという形で動いております 。特におっしゃる通り、優秀なエンジニアをしっかりと抱えている会社を求めています。それ以外にも、採用にも現在注力しており 、例えば、利益が1億円程度の会社を何十億円もかけて買収するよりも、仮に2,000万円や3,000万円の報酬であっても、当社の利益に貢献してくれる優秀なエンジニアであれば、縁があればためらわず積極的に採用していきたいと考えております。
また、住まいに関わる業種も新たな選択肢に入れております。ここ最近、日本全国で不動産価格が相当上がってきており、土地なども相場より高い金額で仕入れなければならないという状況にあります。この状況を打破するために、入口の視点を変えることを考えています。
海外では、100年、200年の古い建物を活かし、国の景観や文化が育っていく傾向がありますが 、日本は地震が多い国柄のため、40〜50年で建物が刷新される、スクラップアンドビルドの国だと認識しています。都心部の物件においては、このスクラップアンドビルドの歴史が続いています。そこで現在私が考えているのは、一つ前の世代の建物が、まもなく解体されていくという点です。そのため、解体業者をM&Aでグループ化したいと考えております。解体業者を傘下に置くことで、私のネットワークから案件を持ってくることが可能ですし、解体情報、すなわち土地が空くという情報も含まれるためです。このように、M&Aに関しては、テック系の会社と解体系の会社という形で検討を進めています。
取材者:では、更新需要とかも続いていますので、そういった部分を、ということでしょうか。
回答者:はい。直近の数年間でいかに売上利益を上げていけるかという観点から、営業利益を100億円までは必ず達成したいと考えていました。そして、100億円を達成するためには何が必要かということを逆算で考えていくと、現在取り組んでいるこの辺りの施策に行き着いたのです。100億円で立ち止まるつもりはございません。営業利益1,000億円を達成すれば、日本有数の企業になれると確信しています。
取材者:100億にはこの先、段階的にどういった感じで進められるのでしょうか。
回答者:そうですね。今後は3か年計画を策定していかなければならないと考えています。その中で「3年で売上100億円を達成するかどうか」という点は、あまりストレッチをかけすぎない形で検討しています。ただし、近い将来には確実に100億円を達成できると見ています。
既存事業を着実に伸ばしつつ、DX関連による業務改善を推進すること、また自社で大きな投資をして開発した基幹システムを、不動産会社向けに販売していく計画があります。これにより、競合他社との競争に本格的に参入できると考えています。
さらに、当社がDXサービスとして展開している「ラクテック(AI×RPAによるデータ入力支援サービス)」の販売がここに来て伸びており、不動産事業者向けに十分な手応えを感じ始めています。
加えてM&Aも成長戦略の柱です。販売や売買領域の売上拡大に加え、管理領域を含めて強化していくことで、営業利益100億円は十分に射程圏内だと見ています。私自身が目指している会社とのM&Aを組み合わせれば、全体像として100億円達成の道筋が見えてくる感じています。
取材者:外部環境についてですが、金利や建築費の動向、売買マーケットなど、日本全体としては堅調であるとも伺っています。そうした状況を踏まえて、御社としては現在の環境をどのように捉えていらっしゃいますか。また、事業への影響についてはどのように見ておられるのでしょうか。
回答者:金利上昇については、確かに購入者のマインドが冷え込むのではないかという懸念はあります。ただ、現在の金利水準が異常に低いだけであり、正常化に向かっていると捉えることもできます。むしろ金利が上がるということは、日本の景気が回復していることの表れでもあります。
当社が現在注力しているのは富裕層のお客様です。富裕層の方々は金利に敏感である一方で、極力キャッシュを出さず、金融機関から資金を借りて運用される傾向があります。そのため、1〜2%程度の金利上昇であれば「仕方がない」という受け止め方をされるケースが多いと考えています。その代わり「フルローンで貸してほしい」というニーズは強くなります。
むしろ景気が良くなり、金融機関が積極的に融資に前向きになることは、当社にとってプラスに働く面もあると考えています。もちろん金利上昇の影響は無視できませんが、良い側面もあると捉えています。
取材者:承知いたしました。結構賃料は上がっていることは多いでしょうか。
回答者:賃料については上昇傾向にあります。実は当社はコロナ前から賃料引き上げに取り組んでいたのですが、コロナの影響で一時的に停止せざるを得ませんでした。それがここにきて再び上げることができています。
他社も同様に賃料を引き上げており、特にファミリー向け物件では上昇幅が大きくなっています。当社の場合は管理物件の多くがワンルームであるため、上昇率は市場平均とは異なる水準になりますが、それでもなお当社の賃料上昇率は市場を上回っています。これは当社としても一定の成果だと考えています。
取材者:最近物件の仕入れというのは、どういったものにフォーカスしていらっしゃるのでしょうか。
回答者:当社が仕入れている物件は、大きく2つの柱があります。
1つは、グループ会社のベリタスインベストメントによる土地の仕入れです。基本的に23区内のいわゆるプレミアムエリア、中央区、港区、渋谷区、新宿区などで土地を取得し、上物を建てて区分販売するというモデルです。
もう1つは、本体で展開しているリノベーション事業です。こちらは富裕層向けの区分マンションを仕入れてリノベーションし、販売する取り組みを強化しています。数年前からこの領域に注力してきました。背景には「中価格帯の買取再販は競争が激しすぎる」という認識がありました。例えば当時は5,000〜6,000万円クラスの物件を多くの会社が取り合い、やっと仕入れても収益性が低い。大手や上場企業と競っても勝ち目が薄いと感じていました。
そこで、あえて高額帯のプレミア物件にシフトしました。当時はまだニッチな市場でしたが、オークションを通じて高額帯を扱う戦略に踏み切ったのです。最近では同業他社も注目し始め、業界内でも「うちは高額帯で成功している」という事例として知られるようになってきました。今年の平均単価は約3億円で、物件によっては10億円規模の区分マンションを富裕層向けに仕入れてリノベーションし販売しています。
この領域は購入希望者も限られていますが、仕入れに動く不動産会社も少ない。そのため競争が緩やかであり、結果として利益率も高いのが特徴です。当社としてはまさにニッチ市場を攻める戦略であり、富裕層マーケットにおける優位性を発揮できていると考えています。
取材者:承知いたしました。売買マーケットも好調と伺っていますが、貴社においても売却の際には高値での取引が期待できる状況なのでしょうか。
回答者:そうですね。あと仕入れがやはりもう他の会社さんと比べても、数年前から今のマーケットが上がってきたからというわけではなく、その当時から結構高額物件を取り扱ってきたという自負があるのです。目利き、あるいは、そのまま売れば売れるという形ではなく、富裕層が好む間取りなどがございます。富裕層に関するデータなど我々は他の会社に比べるとかなり情報を持っておりますし、これまでに培ってきたノウハウにも自信がございますので、そこら辺で差別化を図りながら勝負をかけていきたいと考えています。
取材者:承知いたしました。この売買DXインベスト事業はどうしてもブレが大きいセグメントになってしまうと思うのですが、そこのボラティリティを少なくされるための取り組みとかはあるのでしょうか。
回答者:そうですね。どうしてもボラティリティは大きくなってしまうとは思うのですが、最低限この価格であれば売れるというラインは我々の中で設定しております。上振れすることはあっても、下振れはない、つまり問題ないという形でのボラティリティになるように取り組んでいます。また、景気が悪くなるなど何かあった場合のために、賃貸管理と保険事業も行っております。保険事業は年間で1億円近くあり、毎年ストック収益となります。こうした攻めと守りのバランスをしっかり取りながら事業を運営していくことが、全体的なボラティリティを少なくする施策であると考えています。
取材者:業績に季節性はあるのでしょうか。
回答者:はい、動産業界は季節的な変動が大きく、賃貸の仲介事業は1月から3月の3か月間で1年の売上利益の大半を稼ぐというビジネスモデルとなります。そのため毎年のことですが、我々の過去の売上利益の四半期業績を見ても、上期の業績を、下期で挽回できるという傾向がございます。昨年は、子会社のベリタスで開発した物件の販売に伴う引き渡しが第1四半期に入ったため、たまたま第1四半期、第2四半期の利益が良かった。今期の第1四半期に関しては、そうしたベリタスの案件等がないため、比較的落ち着いたスタートになるのではないかと予測しています。ただし、売買の仕込みはすでにかなり進捗しており、今期中の仕込みも大半が完了しつつありますので、トータルで考えれば、現時点で何も問題はないと認識しています。
取材者:では、第1四半期が赤字なこともありえるということなのでしょうか。
回答者:第1四半期に赤字を計上することは避けたいと考えており、赤字にまでは至らないと考えております。まだ9月を締めていないため明確な言及は避けますが、万が一赤字となったとしても、そのことで悲観する状況ではないと認識しています。
取材者:基本的に引き渡し物件のところで、どうしても上期は動きが控えめになりますが、事業全体も含めて、基本的には下期で多く計上されるということですか。
回答者:はい。そうですね、第3四半期、第4四半期で伸びていくと考えています。もしかすると、売買の決済が早めに進んだ場合には、第2四半期に計上される可能性もございますが、基本的に今期掲げている計画は必ずクリアできるよう取り組んでいます。
取材者:他に何か今期の48億の計画でポイントとなる点はありますでしょうか。
回答者:今期の利益計画は48億円です。現在行っているビジネスだけでも十分48億円は達成できるという計画を立てていますので、48億円を上振れするよう取り組んでいます。
取材者:増配発表をされていますが、今後の株主還元の見通しとかどういうふうにされていきたいとか、そういったところはありますでしょうか。
回答者:配当につきましては、利益が上がっていく以上、増やしていきたいと考えています。昨年は記念配当という形でしたので、今期の配当に対するご質問はございましたが、利益が上がる計画でございますので、増配は可能であると判断しました。基本方針として、会社に残す最低限の利益は確保しつつ、利益の上昇に合わせ配当も増やしていきたいと考えます。成長企業であるため配当を出さなくても良いという意見もございますが、株主の方々に還元することで、さらなる応援をいただけると考えれば、配当を出すことは必要だと考えています。
取材者:今後も、累進まではいかないですが、安定的に利益が伸びると共に配当をしていくというお考えでしょうか。
回答者:配当は出していきたいと考えておりますが、利益が伸びることが大前提です。
取材者:あとこの、今期他にウォッチしておくべきKPIやトピックス、カタリストなどをお聞きしてよろしいでしょうか。
回答者:KPIとして重視しているのは、やはり管理戸数です。これは我々にとって、年間で大体1,500戸から2,000戸を純増することを常に意識しているところです。また、KPIとは少し異なりますが、注目していただきたいポイントとして粗利額を挙げています。昨年の粗利額は100億円を超えましたが、この粗利額を見ていただきたいのです。理想としては売上の25%にあたる粗利率が確保できるよう、なんとかその水準に近づけていきたいと思っています。
代表取締役社長 清水 剛 様
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