20250821
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:当社の成長戦略は、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベストメント事業の両輪を軸とした事業展開と、DX推進を成長のドライバーに位置付けた戦略的な取り組みにより構成されております。
賃貸DXプロパティマネジメント事業においては、管理戸数の順調な増加に加え、DX推進による生産性向上と高い入居率を維持することで、安定的な収益基盤を拡大していきます。売買DXインベストメント事業においては、中古買取再販事業と新築投資用マンションの開発・販売を引き続き計画通りに進捗させ、成長を加速させていきます。
DX戦略としては、生成AIをはじめとした最新技術を積極的に活用し、オンラインとオフラインを融合させた新たな顧客体験を創造します。AI・DX人材の採用と育成を強化し、自社でのスピーディーなサービス開発体制を確立することで、不動産DX業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立していきます。
また、次世代型基幹システムの開発着手、AI技術企業である株式会社LiVrA社の株式取得、そしてGoogle Cloud元執行役員の橋口氏の参画は、当社の成長をさらに加速させるための重要な取り組みです。LiVrA社が開発する生成AIを用いたプロダクト開発力と、橋口氏の知見を活用することで、当社のAI戦略を飛躍的に向上させてまいります。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:M&A戦略により、アンビション経済圏の拡大を図っていく方針です。不動産事業のみならず、関連業務を含めたサービス提供を通じて、将来的にはモビリティ、コマース、コミュニティまでを網羅するアンビション経済圏の構築を目指しています。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:2026年6月期は、普通配当を大幅に増配し、110円を予定しています。前期は普通配当55円に記念配当50円を上乗せして105円でしたが、今期はさらに増配する方針です。
取材者:まず、2025年6月期の決算状況についてお伺いいたします。売上高は52,372百万円(前期比24.5%増加)、営業利益は3,946百万円(同44.8増加)、経常利益は3,524百万円(同40.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,350百万円(同43.5%増加)となり、売上総利益が100億円を達成し、全ての利益は前期比で40%以上増加し、大幅な増収増益を達成されていらっしゃいます。これらの増減要因についてご説明いただけますか?
回答者:2025年6月期は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てで過去最高を達成しました。特に、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベスト事業が好調でした。賃貸DXプロパティマネジメント事業は、DX推進による生産性向上と高い入居率が寄与し、セグメント利益(営業利益)は前期比23.4%増加の2,411百万円と、過去最高の収益を記録しました。売買DXインベスト事業は、中古買取再販事業と新築投資マンションの販売が計画通りに進捗し、セグメント利益(営業利益)は前期比41.5%増加の3,833百万円と、こちらも過去最高の収益を達成しました。
取材者: 営業利益は過去最高を更新し、直近5年間で年平均成長率(CAGR)が40.9%と驚異的な成長を遂げています。この継続的な成長は、どのような経営戦略の成果だとお考えでしょうか。
回答者: 当社の営業利益は過去最高を大幅に更新し、驚異的な成長を達成しており、直近5年間を見ても、CAGR(年平均成長率)が40.9%という高い水準で成長しております。この背景には、賃貸DXプロパティマネジメント事業におけるDX推進による生産性向上と高い入居率の維持、そして売買DXインベストメント事業における中古買取再販事業と新築投資用マンションの販売が順調に進捗したことが挙げられます。
取材者: 上場来の業績推移を拝見すると、5期連続の増収増益を達成されています。上場初年度と比較して売上高は8倍、営業利益は21倍と大きく成長されていますが、この継続的な成長を支えた貴社の強みについて改めてお聞かせください。
回答者: 上場初年度の2015年6月期と比較して、売上高は8倍、営業利益は21倍まで継続的な成長を実現し、現在5期連続の増収増益を達成しております。この成長を支える当社の強みは、不動産業務のあらゆる側面をDXする技術力と、ストック型とフロー型のバランスの取れた事業構成にあります。特に、DX推進による業務効率化と生産性向上が、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベストメント事業の両輪を力強く回し、高い収益性を実現しています。
取材者: 貴社のROEは現在32.5%と、全産業や他セクターと比較しても圧倒的な利益効率を誇っているとのことですが、これは非常に注目すべき点ですね。
回答者: 当社のROEは現在32.5%で、これは全産業9.1%、情報産業グロース2.5%、不動産グロース14.9%と比較しても圧倒的な利益効率を誇っております。
取材者: 貴社の売上高構成比についてお伺いします。安定収益のストック型ビジネスである賃貸DXプロパティマネジメント事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベストメント事業のバランスが取れているとのことですが、この事業構成が貴社の成長においてどのような強みとなっているのでしょうか。
回答者: 当社の売上高構成比は、安定収益のストック型ビジネスである賃貸DXプロパティマネジメント事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベストメント事業のバランスが取れた構成となっております。このバランスにより、安定的な収益基盤を確保しつつ、成長機会を積極的に追求することが可能となり、継続的な成長に寄与していると考えております。
取材者: 続いて、セグメント別の詳細についてお伺いします。増収増益を達成された主力の賃貸DXプロパティマネジメント事業についてお聞かせください。
回答者:賃貸DXプロパティマネジメント事業は、増収増益を達成し、過去最高の収益を記録しました。売上高は前期比7.0%増加の21,649百万円、セグメント利益(営業利益)は同23.4%増加の2,411百万円でした。この好業績は、管理戸数の順調な増加に加え、DX推進による生産性向上と高い入居率が寄与したものです。当社の売上高構成比は、安定収益のストック型ビジネスである本事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベストメント事業のバランスが取れた構成となっております。
取材者: 貴社の管理戸数を教えてください。
回答者: 当社は、重要指標である管理戸数を前期から2,130戸増やし、現在27,354戸となっております。このうちサブリース管理戸数は15,621戸で、前期から1,321戸増加しました。今後はまず管理戸数3万戸を目指したいと考えております。通常、管理戸数が増えると入居率は下がる傾向にありますが、当社の入居率は98.3%と、業界平均の90.1%を大幅に上回る水準を維持しております。この高い入居率は、DX推進による業務効率化と生産性向上に貢献した、当社のフラッグシップモデルである「AMBITION Cloud」の活用にあると確信しております。
取材者: 次に賃貸DX賃貸仲介事業も増収増益、特に営業利益は前期比301.7%増加と大幅な伸びを記録されています。人材投資に加え、貴社のDXプロダクト活用が増収増益に貢献したとのことですが、具体的な効果についてお聞かせいただけますでしょうか。
回答者: 賃貸DX賃貸仲介事業についてですが、これは、駅前などで見かける不動産屋さんのような、部屋探しをする一般ユーザー(学生や社会人)の窓口となる事業です。こちらも増収増益を達成し、過去最高の売上高を記録しました。売上高は前期比10.9%増加の1,020百万円、セグメント利益(営業利益)は同301.7%増加の54百万円でした。これは、人材投資による契約数の増加と、当社DXプロダクトの活用が増収増益に貢献しました。DX効果として、リモート接客と成約件数がそれぞれ約1.9倍に増加しており、当社のデジタル戦略が大きく効果を上げているものと確信しております。
取材者: 売買DXインベストメント事業は売上高が前期比43.0%増加、営業利益が同41.5%増加と、こちらも大幅な増収増益を達成されました。その要因は何でしょうか。
回答者: 売買DXインベストメント事業も増収増益を達成し、過去最高の収益を達成しました。売上高は前期比43.0%増加の28,061百万円、セグメント利益(営業利益)は同41.5%増加の3,833百万円でした。主な要因は、買取再販事業と新築投資用マンションの開発・販売が計画通りに進捗し、粗利益が増加しました。
取材者: インキュベーション事業について、教えてください。
回答者: 売上と利益は減少しましたが、新たに3社に投資させていただいております。累計で33社のベンチャー企業に投資しており、そのうち6社が上場を果たしています。当社事業とシナジー効果が高い企業に投資を行っています。
取材者: その他事業について、大幅な収益改善により黒字化を達成されていますが、主な要因についてご説明いただけますか?
回答者: 小額短期保険事業に加え、ZEH・ライフライン事業による売上と収益が増加しています。売上高は前期比44.3%増加の1,631百万円となり、セグメント利益(営業利益)は前期のマイナス28百万円から今期は49百万円と、無事黒字化を達成しております。
取材者: 2026年6月期の業績予想について、計画からさらに上方修正されたとのことですが、その内容を教えてください。
回答者: 来期も賃貸DXプロパティマネジメント事業(ストック型ビジネス)と売買DXインベスト事業(フロー型ビジネス)の両輪を軸として、増収増益を計画しております。売上高は64,144百万円(前期比22.5%増加)を予想しており、当初の中期計画で4,200百万円と公表しておりました営業利益は、4,800百万円(同21.6%増加)へと大幅に上方修正しました。経常利益は4,143百万円(同17.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,776百万円(同18.1%)と、大幅な増収増益を予想しております。
取材者: 配当予想も、前期の記念配当を含む105円から、来期は110円と増配されるとのこと、株主還元に対する強い姿勢を感じます。来期の具体的な配当内容について、お聞かせいただけますでしょうか。
回答者: 来期は普通配当を大幅に増配し、110円を予定しております。前期は普通配当55円に記念配当50円を上乗せして105円でしたが、業績も好調に推移すると見込まれるため、今期は110円とさらに増配する方針です。
取材者: 2026年6月期の施策として、DX推進を事業成長のドライバーに位置づけ、生成AIをはじめとした最新技術の活用やAI・DX人材の採用・育成を強化していくとのことです。貴社のDX戦略の全体像と、今後の展望について詳しくお聞かせいただけますでしょうか。
回答者: 2026年6月期も、DX推進を事業成長のドライバーとして、以下の施策に注力していきます。まず、全事業の業務効率化と生産性向上を目指し、生成AIをはじめとした最新技術を積極的に活用していきます。賃貸・売買の両面で、オンラインとオフラインを融合させ、新たな顧客体験を創造していきたいと考えております。また、AIやDX人材の採用と育成を強化し、組織力を高めていきたいと考えております。当社のAIへの取り組みは、社外向け活用、社内業務効率化に分けて取り組んでおり、AIと人が協働することで顧客体験と社内業務を革新していきたいと考えております。将来的には、自社でAI人材を育成し、スピーディーなサービス開発を実現し、AI戦略を加速させていくことで、不動産DX業界のリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにしていきたいと考えております。
取材者: 2025年6月期のトピックスについて、次世代型基幹システムの開発着手や、Google Cloud元執行役員の橋口氏の参画、そしてLiVrA社の株式取得について、それぞれどのような狙いがあるのでしょうか。
回答者: これらはすべて、当社の成長をさらに加速させるための戦略的な取り組みです。次世代型基幹システムの開発に着手し、AI技術企業である株式会社LiVrA社の株式を取得しました。LiVrA社が現在開発しているAIサービスプロジェクトの一つに、AIチャットツール(リアルタイム翻訳)の「Sphere(スフィア)」というサービスがあり、生成AIを用いたプロダクト開発と高い技術力を有しております。さらに、Google Cloud元執行役員の橋口氏に参画いただくことで、生成AIイネーブルメント戦略の策定や生成AIを活用したAIエージェント等の新規プロダクトの開発などを飛躍的に向上させていきたいと考えております。
取材者: 続いて、貴社の理念やビジョン、方針についてお伺いします。貴社は、不動産デジタルプラットフォームになることを掲げていらっしゃいますが、このビジョンにはどのような思いが込められているのでしょうか。
回答者: 我々の会社の理念として、DXによって不動産ビジネスを変革し、デジタルとリアルを融合した不動産デジタルプラットフォームになることを掲げております。そして、我々の目指す姿は、賃貸DX、売買DX、不動産DX関連事業という形で、事業領域を分けており、将来的には生成AIやブロックチェーンを活用し、不動産ビジネスを一気通貫で構築できるDXプラットフォームを構築し、最適な住まい体験を提供していきたいと考えております。
取材者: 貴社の事業は、不動産テック業界のすべてをカバーしているとのことですが、今後の成長戦略についてお聞かせください。
回答者: 当社の事業は、不動産テック業界の15分野全ての領域をカバーしております。成長戦略としては、既存事業による安定的な成長を土台に、不動産賃貸DXと売買DXの変革と加速、そしてDX事業やM&Aによる非連続的な成長を追求していきたいと考えております。
取材者: 貴社のDX戦略における「攻め」と「守り」についてご説明ください。
回答者: 当社は「攻め」と「守り」のDXとして、不動産のあらゆる業務をDX化していきます。
「攻めのDX」として、社内活用で効果の高いビジネスをSaaS化するなど、新規事業の創出やビジネスモデルの開発に取り組んでおり、業界全体のデジタル化を変革していきたいと考えております。
「守りのDX」として、中核事業のDX化により、生成AIやブロックチェーンを活用して業務効率化と自動化を推進していきます。
これらの取り組みを通じて、当社は不動産DX業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立し、継続的な成長を達成していきたいと考えております 。
取材者: DXの効果について、具体的な数値や事例があればお聞かせください。特に業務変革や社員教育といった面で、どのような改善が見られましたか?
回答者: 当社のDX推進は、業務効率と顧客体験の両面で大きな成果を上げています。
業務変革においては、お客様からの問い合わせからご入居までをすべてデジタル化・ペーパーレス化することで、業務効率を大幅に改善しました。また、不動産業務のDXにより、契約にかかる時間を約7割削減することに成功しています。入居者向けには、物件探しから入居後の生活サポートまでをカバーするDXプロジェクトを通じて、入居者のLTV(顧客生涯価値)を最大化させることを目指しています。さらに、社員教育においてもDXを推進しており、マニュアルの自動生成や新人トレーニングといった様々な場面で生成AIを活用し、効率化を図っております。
取材者: DXプロダクトの全体像についてお聞かせいただけますでしょうか。不動産業務のすべてをDX化されているとのことですが、具体的にどのようなシステムを構築し、どのような効果を上げていますか?
回答者: 当社は、BtoBからBtoC、物件管理から仲介に至るまで、不動産業務のすべてをDXによりシステム化しております。主なDXプロジェクトとして、自社開発の「AMBITION Cloud」「AMBITION Sign」「AMBITION Me」「ラクテック」などがあります。
まず、「AMBITION Cloud」は、当社のフラッグシップモデルで、賃貸管理業務を網羅し、業務効率化と生産性向上を実現しております。次に、「AMBITION Sign」は、ブロックチェーンを活用した電子契約システムで、IT重説と電子契約をワンストップで提供するサービスです。「AMBITION Me」は、入居者向けのLINEサービスで、鍵の受け渡しから日々の生活サポートまで、使いやすいサービスとなっております。そして、「ラクテック」は、物件情報掲載の入力業務を自動化するプロダクトであり、賃貸仲介DXの業務効率化と売上高に大きく寄与しています。
これらのDX戦略は、最適なものを最適なタイミングで提供することで、顧客のライフサイクルに合わせたあらゆるサービスを構築し、快適な住まい体験の実現を目指しております。また、業界の未来を拓く革新的な基幹システムにも着手しており、自社で開発を進めております。
取材者:続いて、M&A戦略についてお伺いします。貴社はM&Aによって経済圏の拡大を図っていくビジョンを掲げられていますが、この戦略は、今後の事業にどのように展開されていくのでしょうか。
回答者: M&A戦略により、経済圏の拡大を図っていきます。不動産事業だけでなく、関連する業務まで含めてサービスを提供し、将来的にはモビリティ、コマース、コミュニティまでを網羅した経済圏を構築していきたいと考えております。
取材者: 続いて、貴社のESGへの取り組みについてお聞かせください。特に、DX推進が環境や社会にどのように貢献しているのでしょうか。
回答者: 当社は、DXによる業務革新を推進することで、効率化と持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えております。まず、DX戦略によりペーパーレス化を進め、前期比で16.7%の削減に成功しております。また、群馬県尾瀬での環境保全活動を支援いたしました。さらに、賃貸借契約における ステークホルダーのタイムラインを69%削減し、契約にかかる時間を大幅に短縮しております。その他、宅地建物取引士の専門性向上に取り組んでおり、健康優良企業として2年連続で認定されております。
取材者: 最後に、今後の成長ポテンシャルについてお聞かせください。
回答者: 当社の収益は、年間経常収益の約4割を占めるストック型ビジネスに特徴があり、IT業界でいうサブスクリプションのようなものです。この収益モデルは、賃貸管理戸数が増えれば増えるほど、売上と利益が毎年積み上がっていくことが特徴です。当社の成長ポテンシャルは、この安定的な収益基盤を背景に、首都圏エリアを中心とした事業展開をさらに強化していく点にあると認識しております。また、当社はDX認定事業者に認定されており、この強みを活かし、業界全体のDXを牽引することで、さらなる成長を目指してまいります。
20250821 CP&X
決算概要
2025年6月期は、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベスト事業の好調な進捗を主要因として、売上高52,372百万円(前期比24.5%増加)、営業利益3,946百万円(同44.8%増加)、経常利益3,524百万円(同40.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益2,350百万円(同43.5%増加)となり、全ての利益項目で前期比40%以上の増加を達成し、過去最高の業績を記録した。
セグメント別または事業別の増減要因
賃貸DXプロパティマネジメント事業は、管理戸数増加とDX推進による生産性向上により増収増益を達成。売買DXインベスト事業も、中古買取再販と新築投資用マンション販売が計画通りに進捗し、大幅な増収増益となった。その他事業も黒字化を達成した。
主要KPIの進捗と変化
管理戸数は前期から2,130戸増加し、27,354戸となった。DXプロダクトの活用により、管理戸数が増加しても入居率は98.3%と高い水準を維持している。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年6月期の業績については、DX推進と各事業の順調な進捗が継続するとの見通しに基づき、営業利益を当初の中期計画4,200百万円から4,800百万円(前期比21.6%増加)へと上方修正した。売上高は64,144百万円(同22.5%増)、経常利益は4,143百万円(同17.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,776百万円(同18.1%)と、大幅な増収増益を予想している。
トピックス
今後の成長戦略として、次世代型基幹システムの開発着手、Google Cloud元執行役員の橋口氏の参画、AI技術企業LiVrA社の株式取得を通じて、DX戦略を加速させる計画である。
代表取締役社長 清水 剛 様

(株)アンビションDXホールディングス
東証GRT 3300
決算:6月末日
Q:成長戦略のポイント(今後の取り組みやトピックス、計画にない新たな戦略的施策等を含む)はなんでしょうか?
A:当社の成長戦略は、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベストメント事業の両輪を軸とした事業展開と、DX推進を成長のドライバーに位置付けた戦略的な取り組みにより構成されております。
賃貸DXプロパティマネジメント事業においては、管理戸数の順調な増加に加え、DX推進による生産性向上と高い入居率を維持することで、安定的な収益基盤を拡大していきます。売買DXインベストメント事業においては、中古買取再販事業と新築投資用マンションの開発・販売を引き続き計画通りに進捗させ、成長を加速させていきます。
DX戦略としては、生成AIをはじめとした最新技術を積極的に活用し、オンラインとオフラインを融合させた新たな顧客体験を創造します。AI・DX人材の採用と育成を強化し、自社でのスピーディーなサービス開発体制を確立することで、不動産DX業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立していきます。
また、次世代型基幹システムの開発着手、AI技術企業である株式会社LiVrA社の株式取得、そしてGoogle Cloud元執行役員の橋口氏の参画は、当社の成長をさらに加速させるための重要な取り組みです。LiVrA社が開発する生成AIを用いたプロダクト開発力と、橋口氏の知見を活用することで、当社のAI戦略を飛躍的に向上させてまいります。
Q:M&A、業務提携、事業売却などの実施または検討状況と、それに伴う影響についてご説明ください。
A:M&A戦略により、アンビション経済圏の拡大を図っていく方針です。不動産事業のみならず、関連業務を含めたサービス提供を通じて、将来的にはモビリティ、コマース、コミュニティまでを網羅するアンビション経済圏の構築を目指しています。
Q:株主還元の方針をご説明ください。
A:2026年6月期は、普通配当を大幅に増配し、110円を予定しています。前期は普通配当55円に記念配当50円を上乗せして105円でしたが、今期はさらに増配する方針です。
取材者:まず、2025年6月期の決算状況についてお伺いいたします。売上高は52,372百万円(前期比24.5%増加)、営業利益は3,946百万円(同44.8増加)、経常利益は3,524百万円(同40.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,350百万円(同43.5%増加)となり、売上総利益が100億円を達成し、全ての利益は前期比で40%以上増加し、大幅な増収増益を達成されていらっしゃいます。これらの増減要因についてご説明いただけますか?
回答者:2025年6月期は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てで過去最高を達成しました。特に、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベスト事業が好調でした。賃貸DXプロパティマネジメント事業は、DX推進による生産性向上と高い入居率が寄与し、セグメント利益(営業利益)は前期比23.4%増加の2,411百万円と、過去最高の収益を記録しました。売買DXインベスト事業は、中古買取再販事業と新築投資マンションの販売が計画通りに進捗し、セグメント利益(営業利益)は前期比41.5%増加の3,833百万円と、こちらも過去最高の収益を達成しました。
取材者: 営業利益は過去最高を更新し、直近5年間で年平均成長率(CAGR)が40.9%と驚異的な成長を遂げています。この継続的な成長は、どのような経営戦略の成果だとお考えでしょうか。
回答者: 当社の営業利益は過去最高を大幅に更新し、驚異的な成長を達成しており、直近5年間を見ても、CAGR(年平均成長率)が40.9%という高い水準で成長しております。この背景には、賃貸DXプロパティマネジメント事業におけるDX推進による生産性向上と高い入居率の維持、そして売買DXインベストメント事業における中古買取再販事業と新築投資用マンションの販売が順調に進捗したことが挙げられます。
取材者: 上場来の業績推移を拝見すると、5期連続の増収増益を達成されています。上場初年度と比較して売上高は8倍、営業利益は21倍と大きく成長されていますが、この継続的な成長を支えた貴社の強みについて改めてお聞かせください。
回答者: 上場初年度の2015年6月期と比較して、売上高は8倍、営業利益は21倍まで継続的な成長を実現し、現在5期連続の増収増益を達成しております。この成長を支える当社の強みは、不動産業務のあらゆる側面をDXする技術力と、ストック型とフロー型のバランスの取れた事業構成にあります。特に、DX推進による業務効率化と生産性向上が、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベストメント事業の両輪を力強く回し、高い収益性を実現しています。
取材者: 貴社のROEは現在32.5%と、全産業や他セクターと比較しても圧倒的な利益効率を誇っているとのことですが、これは非常に注目すべき点ですね。
回答者: 当社のROEは現在32.5%で、これは全産業9.1%、情報産業グロース2.5%、不動産グロース14.9%と比較しても圧倒的な利益効率を誇っております。
取材者: 貴社の売上高構成比についてお伺いします。安定収益のストック型ビジネスである賃貸DXプロパティマネジメント事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベストメント事業のバランスが取れているとのことですが、この事業構成が貴社の成長においてどのような強みとなっているのでしょうか。
回答者: 当社の売上高構成比は、安定収益のストック型ビジネスである賃貸DXプロパティマネジメント事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベストメント事業のバランスが取れた構成となっております。このバランスにより、安定的な収益基盤を確保しつつ、成長機会を積極的に追求することが可能となり、継続的な成長に寄与していると考えております。
取材者: 続いて、セグメント別の詳細についてお伺いします。増収増益を達成された主力の賃貸DXプロパティマネジメント事業についてお聞かせください。
回答者:賃貸DXプロパティマネジメント事業は、増収増益を達成し、過去最高の収益を記録しました。売上高は前期比7.0%増加の21,649百万円、セグメント利益(営業利益)は同23.4%増加の2,411百万円でした。この好業績は、管理戸数の順調な増加に加え、DX推進による生産性向上と高い入居率が寄与したものです。当社の売上高構成比は、安定収益のストック型ビジネスである本事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベストメント事業のバランスが取れた構成となっております。
取材者: 貴社の管理戸数を教えてください。
回答者: 当社は、重要指標である管理戸数を前期から2,130戸増やし、現在27,354戸となっております。このうちサブリース管理戸数は15,621戸で、前期から1,321戸増加しました。今後はまず管理戸数3万戸を目指したいと考えております。通常、管理戸数が増えると入居率は下がる傾向にありますが、当社の入居率は98.3%と、業界平均の90.1%を大幅に上回る水準を維持しております。この高い入居率は、DX推進による業務効率化と生産性向上に貢献した、当社のフラッグシップモデルである「AMBITION Cloud」の活用にあると確信しております。
取材者: 次に賃貸DX賃貸仲介事業も増収増益、特に営業利益は前期比301.7%増加と大幅な伸びを記録されています。人材投資に加え、貴社のDXプロダクト活用が増収増益に貢献したとのことですが、具体的な効果についてお聞かせいただけますでしょうか。
回答者: 賃貸DX賃貸仲介事業についてですが、これは、駅前などで見かける不動産屋さんのような、部屋探しをする一般ユーザー(学生や社会人)の窓口となる事業です。こちらも増収増益を達成し、過去最高の売上高を記録しました。売上高は前期比10.9%増加の1,020百万円、セグメント利益(営業利益)は同301.7%増加の54百万円でした。これは、人材投資による契約数の増加と、当社DXプロダクトの活用が増収増益に貢献しました。DX効果として、リモート接客と成約件数がそれぞれ約1.9倍に増加しており、当社のデジタル戦略が大きく効果を上げているものと確信しております。
取材者: 売買DXインベストメント事業は売上高が前期比43.0%増加、営業利益が同41.5%増加と、こちらも大幅な増収増益を達成されました。その要因は何でしょうか。
回答者: 売買DXインベストメント事業も増収増益を達成し、過去最高の収益を達成しました。売上高は前期比43.0%増加の28,061百万円、セグメント利益(営業利益)は同41.5%増加の3,833百万円でした。主な要因は、買取再販事業と新築投資用マンションの開発・販売が計画通りに進捗し、粗利益が増加しました。
取材者: インキュベーション事業について、教えてください。
回答者: 売上と利益は減少しましたが、新たに3社に投資させていただいております。累計で33社のベンチャー企業に投資しており、そのうち6社が上場を果たしています。当社事業とシナジー効果が高い企業に投資を行っています。
取材者: その他事業について、大幅な収益改善により黒字化を達成されていますが、主な要因についてご説明いただけますか?
回答者: 小額短期保険事業に加え、ZEH・ライフライン事業による売上と収益が増加しています。売上高は前期比44.3%増加の1,631百万円となり、セグメント利益(営業利益)は前期のマイナス28百万円から今期は49百万円と、無事黒字化を達成しております。
取材者: 2026年6月期の業績予想について、計画からさらに上方修正されたとのことですが、その内容を教えてください。
回答者: 来期も賃貸DXプロパティマネジメント事業(ストック型ビジネス)と売買DXインベスト事業(フロー型ビジネス)の両輪を軸として、増収増益を計画しております。売上高は64,144百万円(前期比22.5%増加)を予想しており、当初の中期計画で4,200百万円と公表しておりました営業利益は、4,800百万円(同21.6%増加)へと大幅に上方修正しました。経常利益は4,143百万円(同17.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,776百万円(同18.1%)と、大幅な増収増益を予想しております。
取材者: 配当予想も、前期の記念配当を含む105円から、来期は110円と増配されるとのこと、株主還元に対する強い姿勢を感じます。来期の具体的な配当内容について、お聞かせいただけますでしょうか。
回答者: 来期は普通配当を大幅に増配し、110円を予定しております。前期は普通配当55円に記念配当50円を上乗せして105円でしたが、業績も好調に推移すると見込まれるため、今期は110円とさらに増配する方針です。
取材者: 2026年6月期の施策として、DX推進を事業成長のドライバーに位置づけ、生成AIをはじめとした最新技術の活用やAI・DX人材の採用・育成を強化していくとのことです。貴社のDX戦略の全体像と、今後の展望について詳しくお聞かせいただけますでしょうか。
回答者: 2026年6月期も、DX推進を事業成長のドライバーとして、以下の施策に注力していきます。まず、全事業の業務効率化と生産性向上を目指し、生成AIをはじめとした最新技術を積極的に活用していきます。賃貸・売買の両面で、オンラインとオフラインを融合させ、新たな顧客体験を創造していきたいと考えております。また、AIやDX人材の採用と育成を強化し、組織力を高めていきたいと考えております。当社のAIへの取り組みは、社外向け活用、社内業務効率化に分けて取り組んでおり、AIと人が協働することで顧客体験と社内業務を革新していきたいと考えております。将来的には、自社でAI人材を育成し、スピーディーなサービス開発を実現し、AI戦略を加速させていくことで、不動産DX業界のリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにしていきたいと考えております。
取材者: 2025年6月期のトピックスについて、次世代型基幹システムの開発着手や、Google Cloud元執行役員の橋口氏の参画、そしてLiVrA社の株式取得について、それぞれどのような狙いがあるのでしょうか。
回答者: これらはすべて、当社の成長をさらに加速させるための戦略的な取り組みです。次世代型基幹システムの開発に着手し、AI技術企業である株式会社LiVrA社の株式を取得しました。LiVrA社が現在開発しているAIサービスプロジェクトの一つに、AIチャットツール(リアルタイム翻訳)の「Sphere(スフィア)」というサービスがあり、生成AIを用いたプロダクト開発と高い技術力を有しております。さらに、Google Cloud元執行役員の橋口氏に参画いただくことで、生成AIイネーブルメント戦略の策定や生成AIを活用したAIエージェント等の新規プロダクトの開発などを飛躍的に向上させていきたいと考えております。
取材者: 続いて、貴社の理念やビジョン、方針についてお伺いします。貴社は、不動産デジタルプラットフォームになることを掲げていらっしゃいますが、このビジョンにはどのような思いが込められているのでしょうか。
回答者: 我々の会社の理念として、DXによって不動産ビジネスを変革し、デジタルとリアルを融合した不動産デジタルプラットフォームになることを掲げております。そして、我々の目指す姿は、賃貸DX、売買DX、不動産DX関連事業という形で、事業領域を分けており、将来的には生成AIやブロックチェーンを活用し、不動産ビジネスを一気通貫で構築できるDXプラットフォームを構築し、最適な住まい体験を提供していきたいと考えております。
取材者: 貴社の事業は、不動産テック業界のすべてをカバーしているとのことですが、今後の成長戦略についてお聞かせください。
回答者: 当社の事業は、不動産テック業界の15分野全ての領域をカバーしております。成長戦略としては、既存事業による安定的な成長を土台に、不動産賃貸DXと売買DXの変革と加速、そしてDX事業やM&Aによる非連続的な成長を追求していきたいと考えております。
取材者: 貴社のDX戦略における「攻め」と「守り」についてご説明ください。
回答者: 当社は「攻め」と「守り」のDXとして、不動産のあらゆる業務をDX化していきます。
「攻めのDX」として、社内活用で効果の高いビジネスをSaaS化するなど、新規事業の創出やビジネスモデルの開発に取り組んでおり、業界全体のデジタル化を変革していきたいと考えております。
「守りのDX」として、中核事業のDX化により、生成AIやブロックチェーンを活用して業務効率化と自動化を推進していきます。
これらの取り組みを通じて、当社は不動産DX業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立し、継続的な成長を達成していきたいと考えております 。
取材者: DXの効果について、具体的な数値や事例があればお聞かせください。特に業務変革や社員教育といった面で、どのような改善が見られましたか?
回答者: 当社のDX推進は、業務効率と顧客体験の両面で大きな成果を上げています。
業務変革においては、お客様からの問い合わせからご入居までをすべてデジタル化・ペーパーレス化することで、業務効率を大幅に改善しました。また、不動産業務のDXにより、契約にかかる時間を約7割削減することに成功しています。入居者向けには、物件探しから入居後の生活サポートまでをカバーするDXプロジェクトを通じて、入居者のLTV(顧客生涯価値)を最大化させることを目指しています。さらに、社員教育においてもDXを推進しており、マニュアルの自動生成や新人トレーニングといった様々な場面で生成AIを活用し、効率化を図っております。
取材者: DXプロダクトの全体像についてお聞かせいただけますでしょうか。不動産業務のすべてをDX化されているとのことですが、具体的にどのようなシステムを構築し、どのような効果を上げていますか?
回答者: 当社は、BtoBからBtoC、物件管理から仲介に至るまで、不動産業務のすべてをDXによりシステム化しております。主なDXプロジェクトとして、自社開発の「AMBITION Cloud」「AMBITION Sign」「AMBITION Me」「ラクテック」などがあります。
まず、「AMBITION Cloud」は、当社のフラッグシップモデルで、賃貸管理業務を網羅し、業務効率化と生産性向上を実現しております。次に、「AMBITION Sign」は、ブロックチェーンを活用した電子契約システムで、IT重説と電子契約をワンストップで提供するサービスです。「AMBITION Me」は、入居者向けのLINEサービスで、鍵の受け渡しから日々の生活サポートまで、使いやすいサービスとなっております。そして、「ラクテック」は、物件情報掲載の入力業務を自動化するプロダクトであり、賃貸仲介DXの業務効率化と売上高に大きく寄与しています。
これらのDX戦略は、最適なものを最適なタイミングで提供することで、顧客のライフサイクルに合わせたあらゆるサービスを構築し、快適な住まい体験の実現を目指しております。また、業界の未来を拓く革新的な基幹システムにも着手しており、自社で開発を進めております。
取材者:続いて、M&A戦略についてお伺いします。貴社はM&Aによって経済圏の拡大を図っていくビジョンを掲げられていますが、この戦略は、今後の事業にどのように展開されていくのでしょうか。
回答者: M&A戦略により、経済圏の拡大を図っていきます。不動産事業だけでなく、関連する業務まで含めてサービスを提供し、将来的にはモビリティ、コマース、コミュニティまでを網羅した経済圏を構築していきたいと考えております。
取材者: 続いて、貴社のESGへの取り組みについてお聞かせください。特に、DX推進が環境や社会にどのように貢献しているのでしょうか。
回答者: 当社は、DXによる業務革新を推進することで、効率化と持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えております。まず、DX戦略によりペーパーレス化を進め、前期比で16.7%の削減に成功しております。また、群馬県尾瀬での環境保全活動を支援いたしました。さらに、賃貸借契約における ステークホルダーのタイムラインを69%削減し、契約にかかる時間を大幅に短縮しております。その他、宅地建物取引士の専門性向上に取り組んでおり、健康優良企業として2年連続で認定されております。
取材者: 最後に、今後の成長ポテンシャルについてお聞かせください。
回答者: 当社の収益は、年間経常収益の約4割を占めるストック型ビジネスに特徴があり、IT業界でいうサブスクリプションのようなものです。この収益モデルは、賃貸管理戸数が増えれば増えるほど、売上と利益が毎年積み上がっていくことが特徴です。当社の成長ポテンシャルは、この安定的な収益基盤を背景に、首都圏エリアを中心とした事業展開をさらに強化していく点にあると認識しております。また、当社はDX認定事業者に認定されており、この強みを活かし、業界全体のDXを牽引することで、さらなる成長を目指してまいります。
20250821 CP&X
決算概要
2025年6月期は、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベスト事業の好調な進捗を主要因として、売上高52,372百万円(前期比24.5%増加)、営業利益3,946百万円(同44.8%増加)、経常利益3,524百万円(同40.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益2,350百万円(同43.5%増加)となり、全ての利益項目で前期比40%以上の増加を達成し、過去最高の業績を記録した。
セグメント別または事業別の増減要因
賃貸DXプロパティマネジメント事業は、管理戸数増加とDX推進による生産性向上により増収増益を達成。売買DXインベスト事業も、中古買取再販と新築投資用マンション販売が計画通りに進捗し、大幅な増収増益となった。その他事業も黒字化を達成した。
主要KPIの進捗と変化
管理戸数は前期から2,130戸増加し、27,354戸となった。DXプロダクトの活用により、管理戸数が増加しても入居率は98.3%と高い水準を維持している。
通期見通しと進捗率・達成可能性
2026年6月期の業績については、DX推進と各事業の順調な進捗が継続するとの見通しに基づき、営業利益を当初の中期計画4,200百万円から4,800百万円(前期比21.6%増加)へと上方修正した。売上高は64,144百万円(同22.5%増)、経常利益は4,143百万円(同17.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,776百万円(同18.1%)と、大幅な増収増益を予想している。
トピックス
今後の成長戦略として、次世代型基幹システムの開発着手、Google Cloud元執行役員の橋口氏の参画、AI技術企業LiVrA社の株式取得を通じて、DX戦略を加速させる計画である。
代表取締役社長 清水 剛様

