
ケイティケイ(株)
東証STD、名証メイン 3035
決算:8月20日
20250630
CP&X
決算概要
2025年8月期第2四半期の売上高は91億6,400万円と前年同期比5.9%の増加、営業利益は1億6,600万円と前年同期比12.7%の増加、経常利益は2億1,800万円と前年同期比4.7%の増加、中間純利益は1億3,700万円と前年同期比13.7%の減少となった。中間純利益の減少は、当中間期において政策保有株式の売却が少額に留まったことが要因である。全体として、ITソリューション分野の伸びが業績を牽引している状況である。
セグメント別または事業別の増減要因
売上高は主にITソリューションセグメントが伸長している。営業利益はITソリューションセグメントが前年同期比131%と大幅に増加した一方、基盤事業であるサプライセグメントは同97%であった。ITソリューション事業はパソコン関連を含め、Windows関連が好調に推移しており、ビジネスにとって良い状況である。
主要KPIの進捗と変化
当社は、直接的なKPIとして特定の数値を挙げてはいないものの、ITに関連する事業機会を捉えるための重要な取り組みとして、スタートアップ企業との交流を積極的に行っている。これは、自社の感覚をアップデートし、世の中に増えている実用的なテクノロジーをお客様への提供や社内展開に繋げる可能性を模索するためである。
季節性・一過性要因の有無と影響
今期の業績に影響を与えるような季節性または一過性の大きな要因はない。当社のビジネスは、個別の大型案件よりも、小口取引を継続的に積み上げていく事業構造であるため、一過性の要因が出にくい特性を持つ。
通期見通しと進捗率・達成可能性
通期見通しに対する進捗率は、中間期まではおおむね予算の範疇であると認識している。中期経営計画の達成はITソリューション事業の成長にかかっており、IT人材の確保やIT関連への取り組みを通じて、非連続とまではいかないまでも着実に成長を目指していく方針である。
トピックス
トピックスとしては、コスト削減ニーズの高まりを背景に、リユース・リサイクルトナーの優位性が再評価されている点がある。当社のリユース品は純正品の約3分の1の価格で提供可能であり、他社製品と比較してもさらに3割程度安価に提供できるという価格競争力を持つ。これは自社工場で製造していることに起因する。
加えて、S.P.P.(サステナブルパートナープログラム)を展開している。これは、トナーカートリッジにQRコードを付与し、工場出荷時、回収時、顧客による装着時にQRコードを読み取ることで完全なトレーサビリティを確保するものである。これにより、プラスチック廃棄量の削減やCO2排出量の削減といった環境貢献度を数値化し、環境貢献レポートとして顧客企業に提供することが可能である。このプログラムは、コスト削減と環境貢献の両面から顧客に価値を提案するものであり、経営層への訴求力も高い注目点である。

企業名
上場市場 証券コード
決算日
取材アーカイブ
ビジネスモデルや事業内容
ケイティケイは、リサイクルトナーの製造販売を基盤とするサプライ事業と、中小企業向けのITソリューション事業を展開しています。ペーパーレス化の流れに対応するため、複合機などお客様のニーズに合わせたITソリューションの提供に力を入れている。また、近年はECサイト「YORIDORI(ヨリドリ)」を立ち上げ、デジタルマーケティングにも注力。これは、グループ会社のイコリスの知見を活かしたもので、売上増加にも貢献しつつある。さらに、既存顧客の囲い込みとリサイクルトナーカートリッジのトレーサビリティ強化を目的としたサステナブルパートナープログラムを導入。これは、トナーカートリッジにQRコードを貼ることで、回収と発注を効率化する仕組みである。
創業の経緯と転機となった出来事
創業は1971年で、当初は特殊紙の製造販売を行っていた。その後、レーザープリンターの普及に伴い、トナーのリサイクル事業を開始し、現在に至る。
特徴や強み
ケイティケイはリサイクルトナーの製造メーカーであり、製造直販を行っているという強みを持つ。 これは、リサイクルトナー業界では数少ないビジネスモデルであり、顧客のニーズに合わせた柔軟な対応を可能にしている。 また、グループ会社である青雲クラウンとのシナジー効果により、文具の販売においても幅広い商品ラインナップを提供できることが強みとなっている。
成長戦略
ケイティケイは、デジタルマーケティングを強化することで、ECサイト「YORIDORI(ヨリドリ)」の売上増加を図っている。 また、サステナブルパートナープログラムを導入し、既存顧客の囲い込みとリサイクルトナーカートリッジのトレーサビリティ強化を推進している。 さらに、M&A戦略として、サプライ事業では事業承継を目的とした小規模なM&Aを、ITソリューション事業ではEC事業やデジタル分野でのM&Aを検討している。
Q:事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。
A:当社の基盤事業はサプライ事業です。 特徴としては、自社でリサイクルトナーを製造しているメーカーであるという点が挙げられます。 オフィスに必要なものとしてリサイクルトナーを販売する中で、紙や文具、オフィスの家具など、事務所で必要なものは一式販売しており、自社製品とともに仕入れ商品も販売しています。 自社製品は粗利益率が高く、それを基幹商品としてサプライ事業を展開しています。 これが創業以来の基本的なビジネスモデルです。
グループ全体で1万数千社のお客様とトナーを中心に取引をしています。 しかし、ペーパーレス化の流れの中で、お客様のニーズが変わってきました。 かつてはプリンター専用機が各社にありましたが、近年では複合機に集約されるケースが増えています。 なお、当社が販売しているリサイクルトナーはプリンター専用機のためのものです。 複合機はメーカーが純正トナーをカウンター料金制度で提供しているため、当社のリサイクルトナーを販売する余地はありません。
プリンター専用機から複合機への集約など、デジタル化やペーパーレス化の流れの中で需要が変わってきており、それに対応するのがITソリューション事業です。 お客様の中には、「プリンターはいらないけど複合機の買い替えをしたい」という方もいます。 また、パソコンやセキュリティなど、複合機に付随する様々なニーズにも対応しています。
基本的には顧客基盤は共通で、お客様のサプライとITソリューションの両方を契約いただいているケースも多いです。 ITソリューション事業のお客様は中小企業が中心で、従業員50人以下の企業が多いです。 情報システム部門を自社で抱えているような大企業は、お客様にはなりにくいです。 中小企業の情報システム部門の代行や、情報システム担当者を支援するような形でサービスを提供しています。 複合機を起点に、様々な提案や支援をしています。
Q:複合機、プリンター専用機から複合機に変えられるような提案も行っているのでしょうか?
A:プリンター用のリサイクルトナーが当社にとって主力の商品ですので、基本的にはそれを守るというスタンスです。 しかし、例えば「プリンターはいらないから複合機に統合したい」というお客様に対しては複合機の提案も行えるように、全方位の対応をしています。
Q:サプライ事業の中で新たに立ち上げたECサイトについて詳しくご説明いただけますでしょうか?
A:元々「はっするネット」というECサイトを持っていたのですが、これは受発注システムのようなものでした。 Google検索などで外部からお客様が流入してくるようなオープンサイトではなく、既存のお客様にFAXで注文するよりも便利にご利用いただくためのサイトでした。
それを昨年「YORIDORI(ヨリドリ)」というECサイトに一新しました。 これはオープンサイトになっており、外部からの集客もできるようになりました。 既存のお客様のユーザビリティ向上も図り、外部のお客様と既存のお客様の両方から購買を促進することで、客単価の向上を目指しています。
また、「YORIDORI(ヨリドリ)」はデジタルマーケティングのプラットフォームとしても活用しています。 サイトでは様々な商品の紹介だけでなく、ITソリューションに誘導するような記事なども掲載しています。
Q:デジタルマーケティングを主導できるようになったのは、グループ化したイコリスの影響でしょうか?
A:はい、そうです。 元々デジタルマーケティングを強化していこうという方向性があった中で、M&Aの話があり、現在はイコリスを中核にケイティケイにもデジタルマーケティングの部署を設け、昨年8月からWebマーケティングを強化しています。
Q:売上高増加要因としてデジタルマーケティングの伸長がありましたが、現状はイコリスの知見が社内に活かされているということでしょうか?
A:現状、実際に売上利益に直結しているのはイコリスです。 決算説明資料などでもITソリューションの中でイコリスのサプリメントや化粧品販売の話に触れておりますが、現時点ではそちらの貢献が大きいです。
外部からの集客など、イコリスの知見を生かして「YORIDORI(ヨリドリ)」を運営しており、サプライ事業の売上にも貢献しつつあります。
Q:サプライ事業で新規営業活動に対する取り組みについて教えていただけますでしょうか?
A:これはシンプルに言って、コロナ禍で対面型の営業活動が停滞したため、アフターコロナで改めて営業を強化しているということです。
特に東京では、新規の営業活動が難しくなっていました。 当社のリサイクルトナーのメインのお客様は、都心のオフィスだけでなく、製造業、病院、介護、物流などの業界にも多くいます。 これらの業界のお客様に対しても、コロナ禍で営業活動が制限されていました。 病院などは、なかなか電話やメールでは対応できず、実際に行かないと話ができないところが多いのが現実です。
Q:サプライ事業に関しまして、サステナブルパートナープログラムについてご説明いただけますでしょうか?
A:これは端的に言うと、既存のお客様の囲い込み戦略です。 新規顧客獲得も重要ですが、既存顧客の囲い込みも重要です。 また、リサイクル業者としての責任を果たすという側面もあります。 リサイクルは、トナーカートリッジを回収し、再生して販売するというサイクルを回さなければいけません。 しかし、現実には販売したトナーカートリッジを回収できないケースも多いのです。
他の業者に回収されてしまったり、逆に当社が回収する中に売ってないものが含まれていたりするなど、様々な問題があります。 そこで、リサイクルカートリッジのトレーサビリティを強化するために、このサステナブルパートナープログラムを導入しました。
具体的には、トナーカートリッジにQRコードを貼っています。 お客様がトナーを交換する際に、新しいトナーのQRコードを読み取ってもらうことで、古いトナーが返ってくるということがわかるようになります。 そして、それを回収に伺います。 お客様のニーズによっては、自動的に発注も行えます。
お客様にとっては、発注や在庫管理の手間が省けます。 当社にとっては、QRコードを読み取っていただくことで、回収と同時に次のトナーも自動的に発注いただけることになります。
Q:IoT的な側面があるのでしょうか?
A:はい。 リサイクルトナーの会社は、ほとんどが販売店を介したビジネスを行っています。 当社は数少ない製造直販です。 ですので、QRコードで回収や発注ができる仕組みを作れるというメリットがあります。 この辺を今後推進していきたいと考えています。
Q:貴社はおそらくM&Aなどの戦略もあるかと思いますが、M&Aの戦略として何か、こういう企業をターゲットにしているというのはございますか?
A:まず、全方位で情報を集めています。 サプライ事業においては、例えば同業の文具販売店などで、社長が高齢になり事業承継できず、どこかに事業を譲渡したいというケースが増えています。 そのようなケースでは、M&Aというよりも、お客様を引き継ぐというような形になります。 少なくとも仲介業者は入らないような、リリースなども出さないM&Aです。
ITソリューション分野では、例えばイコリスのEC事業をどのように広げていくかということを検討しています。 ECでBtoCで売りたいけれど、ノウハウがないという会社も多いので、イコリスの知見を活かして何かできないかと考えています。 また、全く予想外のデジタル分野のビジネスを持ち込んでくれる方も多く、そのような案件も検討しています。
Q:最後に、貴社の創業の経緯や創業時の思いについてお伺いできますでしょうか?
A:創業は1971年で、加藤という者が創業した会社です。 当時は「カトー特殊計紙」という社名で、特殊な紙を製造販売していました。 この頭文字がKTKという社名の由来です。
その後、Windows95が登場した頃にレーザープリンターが普及し始め、レーザープリンター用トナーのリサイクルビジネスを始めました。 その前は、リサイクルリボンを製造していました。 これは、銀行のATMで通帳記入する際などに使用されるリボンです。 リボンのリサイクルから始まり、今ではインクなどもリサイクルしています。
ケイティケイ単体で2006年にJASDAQに上場しました。 その後、文具卸売業の青雲クラウンと株式交換という形で一緒になり、青雲クラウンのオーナー社長である青山がケイティケイの経営も見るようになりました。
Q:ECサイトで文具を幅広く販売できるようになったのは、青雲クラウンの影響もあるのでしょうか?
A:はい、そうです。 青雲クラウンは歴史のある文具問屋で、商品ラインナップが豊富です。 KTKはトナーに特化していたので、文具に関しては青雲クラウンの力を借りることができました。 両社にとって大きなシナジー効果がありました。
取材者: 事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。
回答者: 当社の基盤事業はサプライ事業です。特徴としては、自社でリサイクルトナーを製造しているメーカーであるという点が挙げられます。オフィスに必要なものとしてリサイクルトナーを販売する中で、紙や文具、オフィスの家具など、事務所で必要なものは一式販売しており、自社製品とともに仕入れ商品も販売しています。自社製品は粗利益率が高く、それを基幹商品としてサプライ事業を展開しています。これが創業以来の基本的なビジネスモデルです。
グループ全体で1万数千社のお客様がいらっしゃいまして、トナーを中心に取引をしています。しかし、ペーパーレス化の流れの中で、お客様のニーズが変わってきました。かつてはプリンター専用機が各社にありましたが、近年では複合機に集約されるケースが増えています。ちなみに、当社が販売しているリサイクルトナーはプリンター専用機のためのものです。複合機はメーカーが純正トナーをカウンター料金制度で提供しているため、当社のリサイクルトナーを販売する余地はありません。
プリンター専用機から複合機への集約など、デジタル化やペーパーレス化の流れの中で需要が変わってきており、それに対応するのがITソリューション事業です。お客様の中には、「プリンターはいらないけど複合機の買い替えをしたい」という方もいらっしゃいます。また、パソコンやセキュリティなど、複合機に付随する様々なニーズにも対応しています。
基本的には顧客基盤は共通で、お客様のサプライとITソリューションの両方を契約いただいているケースも多いです。ITソリューション事業のお客様は中小企業が中心で、従業員50人以下の企業が多いです。情報システム部門を自社で抱えていらっしゃるような大企業は、お客様にはなりにくいです。中小企業の情報システム部門の代行や、情報システム担当者を支援するような形でサービスを提供しています。複合機を起点に、様々な提案やお手伝いをしています。
取材者: なるほど。複合機、プリンター専用機から複合機に変えられるような提案などもされるということでしょうか?
回答者:プリンター用のリサイクルトナーが当社にとって主力の商品ですので、基本的にはそれを守るというスタンスです。しかし、例えば「プリンターはいらないから複合機に統合したい」というお客様に対しては複合機の提案も行えるように、全方位の対応をしています。
取材者:サプライ事業の中で新たに立ち上げたECサイトについて詳しくご説明いただけますでしょうか?
回答者: はい。元々「はっするネット」というECサイトを持っていたのですが、これは受発注システムのようなものでした。Google検索などで外部からお客様が流入してくるようなオープンサイトではなく、既存のお客様にFAXで注文するよりも便利にご利用いただくためのサイトでした。
それを昨年「YORIDORI(ヨリドリ)」というECサイトに一新しました。これはオープンサイトになっており、外部からの集客もできるようになりました。既存のお客様のユーザビリティ向上も図り、外部のお客様と既存のお客様の両方から購買を促進することで、客単価の向上を目指しています。
また、「YORIDORI(ヨリドリ)」はデジタルマーケティングのプラットフォームとしても活用しています。サイトでは様々な商品の紹介だけでなく、ITソリューションに誘導するような記事なども掲載しています。
取材者: デジタルマーケティングを主導できるようになったのは、グループ化したイコリスの影響でしょうか?
回答者: はい、そうです。元々デジタルマーケティングを強化していこうという方向性があった中で、M&Aの話があり、現在はイコリスを中核にケイティケイにもデジタルマーケティングの部署を設け、昨年8月からWebマーケティングを強化しています。
取材者: なるほど。売上高増加要因としてデジタルマーケティングの伸長がありましたが、現状はイコリスの知見を社内に活かして、うまくデジタルマーケティングを回しているということでしょうか?
回答者: 現状、実際に売上利益に直結しているのはイコリスです。決算説明資料などでもITソリューションの中でイコリスのサプリメントや化粧品販売の話に触れておりますが、現時点ではそちらの貢献が大きいです。
外部からの集客など、イコリスの知見を生かして「YORIDORI(ヨリドリ)」を運営しており、サプライ事業の売上にも貢献しつつあります。
取材者:売上増加要因のところで、サプライ事業で新規営業活動に対する取り組みという記載があったかと思いますが、これについてどのような政策や取り組みを行われているか教えていただけますでしょうか?
回答者: はい。これはシンプルに言って、コロナ禍で対面型の営業活動が停滞したため、アフターコロナで改めて営業を強化しているということです。
特に東京では、新規の営業活動が難しくなっていました。当社のリサイクルトナーのメインのお客様は、都心のオフィスだけでなく、製造業、病院、介護、物流などの業界にも多くいらっしゃいます。これらの業界のお客様に対しても、コロナ禍で営業活動が制限されていました。病院などは、なかなか電話やメールでは対応できず、実際に行かないと話ができないところが多いのが現実です。
取材者:サプライ事業に関しまして、サステナブルパートナープログラムについてご説明いただけますでしょうか?
回答者: はい。これは端的に言うと、既存のお客様の囲い込み戦略です。新規顧客獲得も重要ですが、既存顧客の囲い込みも重要です。また、リサイクル業者としての責任を果たすという側面もあります。リサイクルは、トナーカートリッジを回収し、再生して販売するというサイクルを回さなければいけません。しかし、現実には販売したトナーカートリッジを回収できないケースも多いのです。
他の業者に回収されてしまったり、逆に当社が回収する中に売ってないものが含まれていたりするなど、様々な問題があります。そこで、リサイクルカートリッジのトレーサビリティを強化するために、このサステナブルパートナープログラムを導入しました。
具体的には、トナーカートリッジにQRコードを貼っています。お客様がトナーを交換する際に、新しいトナーのQRコードを読み取ってもらうことで、古いトナーが返ってくるということがわかるようになります。そして、それを回収に伺います。お客様のニーズによっては、自動的に発注も行えます。
お客様にとっては、発注や在庫管理の手間が省けます。当社にとっては、QRコードを読み取っていただくことで、回収と同時に次のトナーも自動的に発注いただけることになります。
取材者: なるほど。IoT的な側面があるのですね。
回答者: はい。リサイクルトナーの会社は、ほとんどが販売店を介したビジネスを行っています。当社は数少ない製造直販です。ですので、QRコードで回収や発注ができる仕組みを作れるというメリットがあります。この辺を今後推進していきたいと考えています。
取材者: 確かに直販でなければできないことになりますね。
回答者: はい。
取材者: 貴社はおそらくM&Aなどの戦略もあるかと思いますが、M&Aの戦略として何か、こういう企業をターゲットにしているというのはございますか?
回答者: そうですね。まず、全方位で情報を集めています。サプライ事業においては、例えば同業の文具販売店などで、社長が高齢になり事業承継できず、どこかに事業を譲渡したいというケースが増えています。そのようなケースでは、M&Aというよりも、お客様を引き継ぐというような形になります。少なくとも仲介業者は入らないような、リリースなども出さないM&Aです。
ITソリューション分野では、例えばイコリスのEC事業をどのように広げていくかということを検討しています。ECでBtoCで売りたいけれど、ノウハウがないという会社も多いので、イコリスの知見を活かして何かできないかと考えています。また、全く予想外のデジタル分野のビジネスを持ち込んでくれる方も多く、そのような案件も検討しています。
取材者: 全方位でいろいろ検討されているのですね。
取材者:最後に、貴社の創業の経緯や創業時の思いについてお伺いできますでしょうか?
回答者: はい。創業は1971年で、加藤という者が創業した会社です。当時は「カトー特殊計紙」という社名で、特殊な紙を製造販売していました。この頭文字がKTKという社名の由来です。
その後、Windows95が登場した頃にレーザープリンターが普及し始め、レーザープリンター用トナーのリサイクルビジネスを始めました。その前は、リサイクルリボンを製造していました。これは、銀行のATMで通帳記入する際などに使用されるリボンです。リボンのリサイクルから始まり、今ではインクなどもリサイクルしています。
ケイティケイ単体で2006年にJASDAQに上場しました。その後、文具卸売業の青雲クラウンと株式交換という形で一緒になり、青雲クラウンのオーナー社長である青山がケイティケイの経営も見るようになりました。
取材者: なるほど。ECサイトで文具を幅広く販売できるようになったのは、青雲クラウンの影響もあるのですね。
回答者: はい、そうです。青雲クラウンは歴史のある文具問屋で、商品ラインナップが豊富です。KTKはトナーに特化していたので、文具に関しては青雲クラウンの力を借りることができました。両社にとって大きなシナジー効果がありました。
専務取締役管理本部長兼グループ戦略本部長 葛西裕之様
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ケイティケイ(株)
東証STD、名証メイン 3035
決算:8月20日
決算概要
2025年8月期第2四半期の売上高は91億6,400万円と前年同期比5.9%の増加、営業利益は1億6,600万円と前年同期比12.7%の増加、経常利益は2億1,800万円と前年同期比4.7%の増加、中間純利益は1億3,700万円と前年同期比13.7%の減少となった。中間純利益の減少は、当中間期において政策保有株式の売却が少額に留まったことが要因である。全体として、ITソリューション分野の伸びが業績を牽引している状況である。
セグメント別または事業別の増減要因
売上高は主にITソリューションセグメントが伸長している。営業利益はITソリューションセグメントが前年同期比131%と大幅に増加した一方、基盤事業であるサプライセグメントは同97%であった。ITソリューション事業はパソコン関連を含め、Windows関連が好調に推移しており、ビジネスにとって良い状況である。
主要KPIの進捗と変化
当社は、直接的なKPIとして特定の数値を挙げてはいないものの、ITに関連する事業機会を捉えるための重要な取り組みとして、スタートアップ企業との交流を積極的に行っている。これは、自社の感覚をアップデートし、世の中に増えている実用的なテクノロジーをお客様への提供や社内展開に繋げる可能性を模索するためである。
季節性・一過性要因の有無と影響
今期の業績に影響を与えるような季節性または一過性の大きな要因はない。当社のビジネスは、個別の大型案件よりも、小口取引を継続的に積み上げていく事業構造であるため、一過性の要因が出にくい特性を持つ。
通期見通しと進捗率・達成可能性
通期見通しに対する進捗率は、中間期まではおおむね予算の範疇であると認識している。中期経営計画の達成はITソリューション事業の成長にかかっており、IT人材の確保やIT関連への取り組みを通じて、非連続とまではいかないまでも着実に成長を目指していく方針である。
トピックス
トピックスとしては、コスト削減ニーズの高まりを背景に、リユース・リサイクルトナーの優位性が再評価されている点がある。当社のリユース品は純正品の約3分の1の価格で提供可能であり、他社製品と比較してもさらに3割程度安価に提供できるという価格競争力を持つ。これは自社工場で製造していることに起因する。
加えて、S.P.P.(サステナブルパートナープログラム)を展開している。これは、トナーカートリッジにQRコードを付与し、工場出荷時、回収時、顧客による装着時にQRコードを読み取ることで完全なトレーサビリティを確保するものである。これにより、プラスチック廃棄量の削減やCO2排出量の削減といった環境貢献度を数値化し、環境貢献レポートとして顧客企業に提供することが可能である。このプログラムは、コスト削減と環境貢献の両面から顧客に価値を提案するものであり、経営層への訴求力も高い注目点である。
取材アーカイブ
ビジネスモデルや事業内容
ケイティケイは、リサイクルトナーの製造販売を基盤とするサプライ事業と、中小企業向けのITソリューション事業を展開しています。ペーパーレス化の流れに対応するため、複合機などお客様のニーズに合わせたITソリューションの提供に力を入れている。また、近年はECサイト「YORIDORI(ヨリドリ)」を立ち上げ、デジタルマーケティングにも注力。これは、グループ会社のイコリスの知見を活かしたもので、売上増加にも貢献しつつある。さらに、既存顧客の囲い込みとリサイクルトナーカートリッジのトレーサビリティ強化を目的としたサステナブルパートナープログラムを導入。これは、トナーカートリッジにQRコードを貼ることで、回収と発注を効率化する仕組みである。
創業の経緯と転機となった出来事
創業は1971年で、当初は特殊紙の製造販売を行っていた。その後、レーザープリンターの普及に伴い、トナーのリサイクル事業を開始し、現在に至る。
特徴や強み
ケイティケイはリサイクルトナーの製造メーカーであり、製造直販を行っているという強みを持つ。 これは、リサイクルトナー業界では数少ないビジネスモデルであり、顧客のニーズに合わせた柔軟な対応を可能にしている。 また、グループ会社である青雲クラウンとのシナジー効果により、文具の販売においても幅広い商品ラインナップを提供できることが強みとなっている。
成長戦略
ケイティケイは、デジタルマーケティングを強化することで、ECサイト「YORIDORI(ヨリドリ)」の売上増加を図っている。 また、サステナブルパートナープログラムを導入し、既存顧客の囲い込みとリサイクルトナーカートリッジのトレーサビリティ強化を推進している。 さらに、M&A戦略として、サプライ事業では事業承継を目的とした小規模なM&Aを、ITソリューション事業ではEC事業やデジタル分野でのM&Aを検討している。
Q:事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。
A:当社の基盤事業はサプライ事業です。 特徴としては、自社でリサイクルトナーを製造しているメーカーであるという点が挙げられます。 オフィスに必要なものとしてリサイクルトナーを販売する中で、紙や文具、オフィスの家具など、事務所で必要なものは一式販売しており、自社製品とともに仕入れ商品も販売しています。 自社製品は粗利益率が高く、それを基幹商品としてサプライ事業を展開しています。 これが創業以来の基本的なビジネスモデルです。
グループ全体で1万数千社のお客様とトナーを中心に取引をしています。 しかし、ペーパーレス化の流れの中で、お客様のニーズが変わってきました。 かつてはプリンター専用機が各社にありましたが、近年では複合機に集約されるケースが増えています。 なお、当社が販売しているリサイクルトナーはプリンター専用機のためのものです。 複合機はメーカーが純正トナーをカウンター料金制度で提供しているため、当社のリサイクルトナーを販売する余地はありません。
プリンター専用機から複合機への集約など、デジタル化やペーパーレス化の流れの中で需要が変わってきており、それに対応するのがITソリューション事業です。 お客様の中には、「プリンターはいらないけど複合機の買い替えをしたい」という方もいます。 また、パソコンやセキュリティなど、複合機に付随する様々なニーズにも対応しています。
基本的には顧客基盤は共通で、お客様のサプライとITソリューションの両方を契約いただいているケースも多いです。 ITソリューション事業のお客様は中小企業が中心で、従業員50人以下の企業が多いです。 情報システム部門を自社で抱えているような大企業は、お客様にはなりにくいです。 中小企業の情報システム部門の代行や、情報システム担当者を支援するような形でサービスを提供しています。 複合機を起点に、様々な提案や支援をしています。
Q:複合機、プリンター専用機から複合機に変えられるような提案も行っているのでしょうか?
A:プリンター用のリサイクルトナーが当社にとって主力の商品ですので、基本的にはそれを守るというスタンスです。 しかし、例えば「プリンターはいらないから複合機に統合したい」というお客様に対しては複合機の提案も行えるように、全方位の対応をしています。
Q:サプライ事業の中で新たに立ち上げたECサイトについて詳しくご説明いただけますでしょうか?
A:元々「はっするネット」というECサイトを持っていたのですが、これは受発注システムのようなものでした。 Google検索などで外部からお客様が流入してくるようなオープンサイトではなく、既存のお客様にFAXで注文するよりも便利にご利用いただくためのサイトでした。
それを昨年「YORIDORI(ヨリドリ)」というECサイトに一新しました。 これはオープンサイトになっており、外部からの集客もできるようになりました。 既存のお客様のユーザビリティ向上も図り、外部のお客様と既存のお客様の両方から購買を促進することで、客単価の向上を目指しています。
また、「YORIDORI(ヨリドリ)」はデジタルマーケティングのプラットフォームとしても活用しています。 サイトでは様々な商品の紹介だけでなく、ITソリューションに誘導するような記事なども掲載しています。
Q:デジタルマーケティングを主導できるようになったのは、グループ化したイコリスの影響でしょうか?
A:はい、そうです。 元々デジタルマーケティングを強化していこうという方向性があった中で、M&Aの話があり、現在はイコリスを中核にケイティケイにもデジタルマーケティングの部署を設け、昨年8月からWebマーケティングを強化しています。
Q:売上高増加要因としてデジタルマーケティングの伸長がありましたが、現状はイコリスの知見が社内に活かされているということでしょうか?
A:現状、実際に売上利益に直結しているのはイコリスです。 決算説明資料などでもITソリューションの中でイコリスのサプリメントや化粧品販売の話に触れておりますが、現時点ではそちらの貢献が大きいです。
外部からの集客など、イコリスの知見を生かして「YORIDORI(ヨリドリ)」を運営しており、サプライ事業の売上にも貢献しつつあります。
Q:サプライ事業で新規営業活動に対する取り組みについて教えていただけますでしょうか?
A:これはシンプルに言って、コロナ禍で対面型の営業活動が停滞したため、アフターコロナで改めて営業を強化しているということです。
特に東京では、新規の営業活動が難しくなっていました。 当社のリサイクルトナーのメインのお客様は、都心のオフィスだけでなく、製造業、病院、介護、物流などの業界にも多くいます。 これらの業界のお客様に対しても、コロナ禍で営業活動が制限されていました。 病院などは、なかなか電話やメールでは対応できず、実際に行かないと話ができないところが多いのが現実です。
Q:サプライ事業に関しまして、サステナブルパートナープログラムについてご説明いただけますでしょうか?
A:これは端的に言うと、既存のお客様の囲い込み戦略です。 新規顧客獲得も重要ですが、既存顧客の囲い込みも重要です。 また、リサイクル業者としての責任を果たすという側面もあります。 リサイクルは、トナーカートリッジを回収し、再生して販売するというサイクルを回さなければいけません。 しかし、現実には販売したトナーカートリッジを回収できないケースも多いのです。
他の業者に回収されてしまったり、逆に当社が回収する中に売ってないものが含まれていたりするなど、様々な問題があります。 そこで、リサイクルカートリッジのトレーサビリティを強化するために、このサステナブルパートナープログラムを導入しました。
具体的には、トナーカートリッジにQRコードを貼っています。 お客様がトナーを交換する際に、新しいトナーのQRコードを読み取ってもらうことで、古いトナーが返ってくるということがわかるようになります。 そして、それを回収に伺います。 お客様のニーズによっては、自動的に発注も行えます。
お客様にとっては、発注や在庫管理の手間が省けます。 当社にとっては、QRコードを読み取っていただくことで、回収と同時に次のトナーも自動的に発注いただけることになります。
Q:IoT的な側面があるのでしょうか?
A:はい。 リサイクルトナーの会社は、ほとんどが販売店を介したビジネスを行っています。 当社は数少ない製造直販です。 ですので、QRコードで回収や発注ができる仕組みを作れるというメリットがあります。 この辺を今後推進していきたいと考えています。
Q:貴社はおそらくM&Aなどの戦略もあるかと思いますが、M&Aの戦略として何か、こういう企業をターゲットにしているというのはございますか?
A:まず、全方位で情報を集めています。 サプライ事業においては、例えば同業の文具販売店などで、社長が高齢になり事業承継できず、どこかに事業を譲渡したいというケースが増えています。 そのようなケースでは、M&Aというよりも、お客様を引き継ぐというような形になります。 少なくとも仲介業者は入らないような、リリースなども出さないM&Aです。
ITソリューション分野では、例えばイコリスのEC事業をどのように広げていくかということを検討しています。 ECでBtoCで売りたいけれど、ノウハウがないという会社も多いので、イコリスの知見を活かして何かできないかと考えています。 また、全く予想外のデジタル分野のビジネスを持ち込んでくれる方も多く、そのような案件も検討しています。
Q:最後に、貴社の創業の経緯や創業時の思いについてお伺いできますでしょうか?
A:創業は1971年で、加藤という者が創業した会社です。 当時は「カトー特殊計紙」という社名で、特殊な紙を製造販売していました。 この頭文字がKTKという社名の由来です。
その後、Windows95が登場した頃にレーザープリンターが普及し始め、レーザープリンター用トナーのリサイクルビジネスを始めました。 その前は、リサイクルリボンを製造していました。 これは、銀行のATMで通帳記入する際などに使用されるリボンです。 リボンのリサイクルから始まり、今ではインクなどもリサイクルしています。
ケイティケイ単体で2006年にJASDAQに上場しました。 その後、文具卸売業の青雲クラウンと株式交換という形で一緒になり、青雲クラウンのオーナー社長である青山がケイティケイの経営も見るようになりました。
Q:ECサイトで文具を幅広く販売できるようになったのは、青雲クラウンの影響もあるのでしょうか?
A:はい、そうです。 青雲クラウンは歴史のある文具問屋で、商品ラインナップが豊富です。 KTKはトナーに特化していたので、文具に関しては青雲クラウンの力を借りることができました。 両社にとって大きなシナジー効果がありました。
取材者: 事業内容やビジネスモデル、特徴や強みなどをご説明ください。
回答者: 当社の基盤事業はサプライ事業です。特徴としては、自社でリサイクルトナーを製造しているメーカーであるという点が挙げられます。オフィスに必要なものとしてリサイクルトナーを販売する中で、紙や文具、オフィスの家具など、事務所で必要なものは一式販売しており、自社製品とともに仕入れ商品も販売しています。自社製品は粗利益率が高く、それを基幹商品としてサプライ事業を展開しています。これが創業以来の基本的なビジネスモデルです。
グループ全体で1万数千社のお客様がいらっしゃいまして、トナーを中心に取引をしています。しかし、ペーパーレス化の流れの中で、お客様のニーズが変わってきました。かつてはプリンター専用機が各社にありましたが、近年では複合機に集約されるケースが増えています。ちなみに、当社が販売しているリサイクルトナーはプリンター専用機のためのものです。複合機はメーカーが純正トナーをカウンター料金制度で提供しているため、当社のリサイクルトナーを販売する余地はありません。
プリンター専用機から複合機への集約など、デジタル化やペーパーレス化の流れの中で需要が変わってきており、それに対応するのがITソリューション事業です。お客様の中には、「プリンターはいらないけど複合機の買い替えをしたい」という方もいらっしゃいます。また、パソコンやセキュリティなど、複合機に付随する様々なニーズにも対応しています。
基本的には顧客基盤は共通で、お客様のサプライとITソリューションの両方を契約いただいているケースも多いです。ITソリューション事業のお客様は中小企業が中心で、従業員50人以下の企業が多いです。情報システム部門を自社で抱えていらっしゃるような大企業は、お客様にはなりにくいです。中小企業の情報システム部門の代行や、情報システム担当者を支援するような形でサービスを提供しています。複合機を起点に、様々な提案やお手伝いをしています。
取材者: なるほど。複合機、プリンター専用機から複合機に変えられるような提案などもされるということでしょうか?
回答者:プリンター用のリサイクルトナーが当社にとって主力の商品ですので、基本的にはそれを守るというスタンスです。しかし、例えば「プリンターはいらないから複合機に統合したい」というお客様に対しては複合機の提案も行えるように、全方位の対応をしています。
取材者:サプライ事業の中で新たに立ち上げたECサイトについて詳しくご説明いただけますでしょうか?
回答者: はい。元々「はっするネット」というECサイトを持っていたのですが、これは受発注システムのようなものでした。Google検索などで外部からお客様が流入してくるようなオープンサイトではなく、既存のお客様にFAXで注文するよりも便利にご利用いただくためのサイトでした。
それを昨年「YORIDORI(ヨリドリ)」というECサイトに一新しました。これはオープンサイトになっており、外部からの集客もできるようになりました。既存のお客様のユーザビリティ向上も図り、外部のお客様と既存のお客様の両方から購買を促進することで、客単価の向上を目指しています。
また、「YORIDORI(ヨリドリ)」はデジタルマーケティングのプラットフォームとしても活用しています。サイトでは様々な商品の紹介だけでなく、ITソリューションに誘導するような記事なども掲載しています。
取材者: デジタルマーケティングを主導できるようになったのは、グループ化したイコリスの影響でしょうか?
回答者: はい、そうです。元々デジタルマーケティングを強化していこうという方向性があった中で、M&Aの話があり、現在はイコリスを中核にケイティケイにもデジタルマーケティングの部署を設け、昨年8月からWebマーケティングを強化しています。
取材者: なるほど。売上高増加要因としてデジタルマーケティングの伸長がありましたが、現状はイコリスの知見を社内に活かして、うまくデジタルマーケティングを回しているということでしょうか?
回答者: 現状、実際に売上利益に直結しているのはイコリスです。決算説明資料などでもITソリューションの中でイコリスのサプリメントや化粧品販売の話に触れておりますが、現時点ではそちらの貢献が大きいです。
外部からの集客など、イコリスの知見を生かして「YORIDORI(ヨリドリ)」を運営しており、サプライ事業の売上にも貢献しつつあります。
取材者:売上増加要因のところで、サプライ事業で新規営業活動に対する取り組みという記載があったかと思いますが、これについてどのような政策や取り組みを行われているか教えていただけますでしょうか?
回答者: はい。これはシンプルに言って、コロナ禍で対面型の営業活動が停滞したため、アフターコロナで改めて営業を強化しているということです。
特に東京では、新規の営業活動が難しくなっていました。当社のリサイクルトナーのメインのお客様は、都心のオフィスだけでなく、製造業、病院、介護、物流などの業界にも多くいらっしゃいます。これらの業界のお客様に対しても、コロナ禍で営業活動が制限されていました。病院などは、なかなか電話やメールでは対応できず、実際に行かないと話ができないところが多いのが現実です。
取材者:サプライ事業に関しまして、サステナブルパートナープログラムについてご説明いただけますでしょうか?
回答者: はい。これは端的に言うと、既存のお客様の囲い込み戦略です。新規顧客獲得も重要ですが、既存顧客の囲い込みも重要です。また、リサイクル業者としての責任を果たすという側面もあります。リサイクルは、トナーカートリッジを回収し、再生して販売するというサイクルを回さなければいけません。しかし、現実には販売したトナーカートリッジを回収できないケースも多いのです。
他の業者に回収されてしまったり、逆に当社が回収する中に売ってないものが含まれていたりするなど、様々な問題があります。そこで、リサイクルカートリッジのトレーサビリティを強化するために、このサステナブルパートナープログラムを導入しました。
具体的には、トナーカートリッジにQRコードを貼っています。お客様がトナーを交換する際に、新しいトナーのQRコードを読み取ってもらうことで、古いトナーが返ってくるということがわかるようになります。そして、それを回収に伺います。お客様のニーズによっては、自動的に発注も行えます。
お客様にとっては、発注や在庫管理の手間が省けます。当社にとっては、QRコードを読み取っていただくことで、回収と同時に次のトナーも自動的に発注いただけることになります。
取材者: なるほど。IoT的な側面があるのですね。
回答者: はい。リサイクルトナーの会社は、ほとんどが販売店を介したビジネスを行っています。当社は数少ない製造直販です。ですので、QRコードで回収や発注ができる仕組みを作れるというメリットがあります。この辺を今後推進していきたいと考えています。
取材者: 確かに直販でなければできないことになりますね。
回答者: はい。
取材者: 貴社はおそらくM&Aなどの戦略もあるかと思いますが、M&Aの戦略として何か、こういう企業をターゲットにしているというのはございますか?
回答者: そうですね。まず、全方位で情報を集めています。サプライ事業においては、例えば同業の文具販売店などで、社長が高齢になり事業承継できず、どこかに事業を譲渡したいというケースが増えています。そのようなケースでは、M&Aというよりも、お客様を引き継ぐというような形になります。少なくとも仲介業者は入らないような、リリースなども出さないM&Aです。
ITソリューション分野では、例えばイコリスのEC事業をどのように広げていくかということを検討しています。ECでBtoCで売りたいけれど、ノウハウがないという会社も多いので、イコリスの知見を活かして何かできないかと考えています。また、全く予想外のデジタル分野のビジネスを持ち込んでくれる方も多く、そのような案件も検討しています。
取材者: 全方位でいろいろ検討されているのですね。
取材者:最後に、貴社の創業の経緯や創業時の思いについてお伺いできますでしょうか?
回答者: はい。創業は1971年で、加藤という者が創業した会社です。当時は「カトー特殊計紙」という社名で、特殊な紙を製造販売していました。この頭文字がKTKという社名の由来です。
その後、Windows95が登場した頃にレーザープリンターが普及し始め、レーザープリンター用トナーのリサイクルビジネスを始めました。その前は、リサイクルリボンを製造していました。これは、銀行のATMで通帳記入する際などに使用されるリボンです。リボンのリサイクルから始まり、今ではインクなどもリサイクルしています。
ケイティケイ単体で2006年にJASDAQに上場しました。その後、文具卸売業の青雲クラウンと株式交換という形で一緒になり、青雲クラウンのオーナー社長である青山がケイティケイの経営も見るようになりました。
取材者: なるほど。ECサイトで文具を幅広く販売できるようになったのは、青雲クラウンの影響もあるのですね。
回答者: はい、そうです。青雲クラウンは歴史のある文具問屋で、商品ラインナップが豊富です。KTKはトナーに特化していたので、文具に関しては青雲クラウンの力を借りることができました。両社にとって大きなシナジー効果がありました。
専務取締役管理本部長兼グループ戦略本部長 葛西裕之様
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